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July 27, 2005
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カテゴリ: 今日もいい日だ
昨日の火曜日は、思い切って馬籠まで両親を連れてドライブすることにしました。台風の影響が若干心配されましたが、少なくともこのあたりでは、さほどのことはありませんでしたのでね。

ちなみに馬籠には、随分前に一度来たことがあります。その時はもちろん東京からドライブしていったので、結構遠いなぁという印象がありました。しかし、今回は名古屋から行くわけですから、都合1時間半くらいで着いてしまいます。ごく手軽なドライブという感じ。

ところで、なぜ一度来たことのある馬籠を再訪することになったかと言いますと、このところ父がすっかりデジカメに凝ってしまって、フォトジェニックなところに行きたくて仕方がないからなんです。以前はカメラなんてまったく興味がなかったので、撮られる専門だったのですが、今では構図から何から色々と凝ってはパチパチ撮りまくっています。しかも「景色だけではつまらない。景色の中に人が映り込んでこそ写真だ」というのが持論ですから、父が撮る写真にはたいてい母か私か家内が何気なく写り込むことになる。ギャラを要求しない専属モデルというわけ。しかし、「はい、そこで自然な感じでおしゃべりしてて」などと注文が出たりしますから、これで結構モデル業も大変です。

それから馬籠が島崎藤村ゆかりの地だということも、今日のドライブの目的地としてここがリクエストされた理由の一つです。父によれば、実際にゆかりの地を訪れてからその作家の作品を読むと一層面白いのだそうですが、それは多分その通りであって、私も以前、同じく島崎藤村ゆかりの地である木曽福島を訪れてから、そこが舞台となった彼の『家』という小説を読んで、一層面白いような気がしたことがある。というわけで、馬籠にある藤村記念館をもう一度訪ねてみようというのが、今回のドライブのもう一つの目的なんですね。

で、実際に記念館を再訪してみて改めて思ったのですが、島崎藤村というのは、あれは一種の文学的天才ですな。彼の文学は「叙情詩」から始まったわけですけど、「まだ上げそめし前髪の・・・」でお馴染みの、7・5・7・5・・・と続く藤村お得意の詩型に関して言えば、多分彼は別段苦労しなくても面白いように言葉が沸き出してきたんじゃないでしょうか。まさに天才的。ところが彼は詩人として成功したことに満足せず、『千曲川のスケッチ』あたりを境に散文・小説にチャレンジするようになり、この分野でも『破戒』を始めとして次々と成功を収めてしまう。しかもその成功の勢い余って日本を飛び出し、フランスに3年くらい滞在したんじゃなかったかな? で、帰国後はさらに思索を深め、最終的に『夜明け前』の境地に達する。何しろ「木曽路はすべて山の中である」という書き出しからして、すごい名文ですもんね。しかもこの畢生の大作を仕上げた後ですら創作力が衰えることもなく、次の大作『東方の門』に取り組み始めたところで、脳溢血で急逝というのですから、まあ、ある意味、理想的な作家の一生と言ってよいのではないでしょうか? もちろんその陰で家庭的なトラブルは色々あったとしても、ね。

とまあそんな調子で、今日は藤村記念館を見学しながら、「藤村って、文学に関して向かうところ敵なしって感じだなぁ」という感慨をやけに強く受けたのでした。で、せっかくそういう感慨を受けたわけですから、これをはずみとして、まだ読んだことのない藤村の『嵐』という小説を読んでみることにしました。この小説の舞台ともなった「清水屋」とやらを、今日は実際に見たわけですから。

さて、話が少しずれましたが、我々一行は馬籠をひと通り見てしまったので、どうせここまで来たなら、ついでに隣の宿場町たる「妻籠」にも行っておこうということになり、車で20分ほど離れた妻籠宿まで足を伸ばすことにしました。ここも前に一度来ていますが、あの町並みは何度見てもなかなか風情のあるものです。馬籠にしてもそうですが、ここは現在でも歴とした宿場町であって、町並みに点在する鄙びた宿に泊まれます。本当は一度こういうところに泊まってみたらいいんでしょうね。きっとタイムスリップしたような感じを受けるのでしょうな。もちろん私の好きな「朝食バイキング」とかはないわけですが・・・。

というわけで、今日は馬籠・妻籠をめぐるドライブを堪能し、しかも帰りには栗菓子の名店「川上屋」で銘菓「ささ栗」(これ、栗100%の餡を蒸し羊羹のようなもので巻いたお菓子で、一本1300円ちょっとなんですけど、ホントうまいですよ)もちゃんと買って帰宅しました。母が少し草臥れたようでしたけど、それでも喜んでもらえたようです。良かった、良かった。さて、明日は両親の名古屋滞在の最終日。毎年、最終日にすることも決まっているのですが、そのお話しはまた明日することにいたしましょう。それでは、皆様、ご機嫌よろしゅう!





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Last updated  July 27, 2005 12:34:48 AM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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