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September 6, 2008
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カテゴリ: 思わず納得!



一つは3年生の社会の授業だったのですが、当該の先生、まずは大きく引き伸ばした名古屋周辺の住宅地の写真を2枚、黒板に貼り付けまして。一方はマンションなどが林立する振興住宅地、もう一方は瓦屋根が連なる昔からの住宅地の写真です。で、今日の授業の狙いとしては、この2枚の写真の違いを小学3年生の生徒たちに観察させようということらしい。

ま、そのこと自体は百歩譲って、いいとしましょう。しかし問題は観察にかける時間です。その先生、何と30分近い時間をかけて観察させたんです。45分授業のうちの30分ですよ・・・。ちょっと時間かけ過ぎじゃないですか。

で、ようやく観察の時間が終わり、「じゃあ、2枚の写真のどこが違うか、言ってみよう」ということになって、生徒たちが発言し始めたわけ。「こっちの写真はビルとかマンションみたいなのが沢山あるけど、こっちは平屋が多い」とか、「こっちの写真は遠くに山が見えるけど、こっちの写真にはない」とか、そういうようなことです。

ところが、生徒たちがそれなりにいい意見を言っているのに、その先生の受け方がよくない。例えば、もし生徒が鋭い観察の元に意見を述べたら、「おお! よく気づいたね! 確かにそうだよね!」とか言って褒めてあげればいいものの、その先生ときたら、生徒がどんなにいい意見を言っても、怪訝そうな声で「そう?」って言うんです。

先生に眉を顰めて「そう?」って言われたら、意見を述べた生徒の方としては不安になりますよね・・・。

というわけで、生徒たちは自分が言った意見が良かったのか、悪かったのか、まるで分からず、しかも最後に先生がうまくまとめるでもなく、何となく「名古屋にも色々な住宅地がある(らしい・・・)」という程度のことが薄々感じられただけで、その時間は終わってしまったのでした。

これは一体、どういう授業なんでしょうか?

いやあ。この先生が一体何をしたかったのか、まるで分かりませんでしたなあ。



また子供たちの意見の中に、勉強のネタは沢山あったのに、それを先生が全部無視したというのも納得できません。

例えばある生徒が「こっちの住宅地は平らできれいな屋根の家が多いけど、こっちの住宅地の家は、黒くて汚い斜めの屋根が多い」と言い出し、それに対して別な生徒が、「これは汚いんじゃないよ、瓦屋根っていうんだよ。ね、先生?」などと言ったのに、肝心の先生が「瓦屋根って、説明するのがちょっと難しいよね」と言っただけで流してしまったんです。

何が難しいものですか! 瓦屋根を「汚い屋根」と認識している子が一人でもいるのであれば、あれこそ日本伝統の屋根の形であることをしっかり教えてやればいいじゃないですか! 一事が万事、こういう調子ですから、ほんと、傍で聞いていてもじれったくなってきます。この人、教師としてのセンスがまるでないですな。


もう一つ、よろしくない授業だったのは「図工」の授業です。

私たちが参観したのは、発泡スチロールの板を適当に工作して、「自分だけの島」を作ろうという授業だったのですが、こちらもまた完全な放置主義で、要するに「各自、好きなようにやれ」というわけ。時に生徒が「先生、島を茶色に塗りたいんですけど、茶色ってどうやって作ればいいんですか?」などと質問することがありましたが、先生答えて曰く、「○○さん、××君に茶色の作り方教えてあげて」の一言。自分では何もしない。

ま、この場合、生徒たちは「好きなようにやれ」と言われて、各自楽しげに好きなようにやっていましたから、このままでいいと言えばいいのかも知れません。美術系の授業というのはそれでいいのだ、というご意見もあるでしょう。

しかし、私はこの手の放置教育があまり好きではありません。だって、もしこれが英語だったらどうです? 「じゃ、英語の授業始めます。これから45分間、英語で好きなようにしゃべって下さい」で授業になります? 数学だってそうでしょ? 「ここに数字がゼロから10まであります。後は好きなように計算して下さい」じゃ、数学を教えたことにならないんじゃないの?

やっぱり、どんな教科であれ、最初はやり方を教えないとイカンのじゃありませんかい?

もちろん、こういう美術系の授業の放置主義は今に始まったことではなく、私自身が小学校に通っていた時もそうでした。「今日は写生をします。各自、好きな場所に行って、好きなものを描いてきなさい」。授業中の指示は、たったこれだけ。だから結局、大人になった今でも、ワタクシ、絵を描く基本がまるでなってないです。そりゃ、習ったことがないんですから、そうでしょう。

ということで、先生が何も教えないものですから、授業参観をしている私たちもまったく暇でした。「先生が教える」という時間がまるでないんですから、生徒たちの活動をただ見ているしかない。こんなんだったら、誰だって明日からでも美術の先生になれますよ。「やりたいようにやれ」と言えばいいんですから。


とまあ、そんなわけで、昨日このブログに書いたように、非常に優れた授業をされる先生がいらっしゃる一方、「これはどうなんだ?」と苦言を呈したくなるような授業をされる先生もいるということがはっきり分かったのでありました、とさ。



となると、果たして自分自身はどうなのか。ワタクシも一応人を教える立場ですが、その資質があるかしら。あるような、ないような。でも、自己採点から言うと、上に述べた先生方よりはマシかな~。

いずれにせよ、人の振り見て何とやら。悪い例もまた勉強のネタですから、彼らを反面教師として、自分のことを見直すしかないですね。一緒に参観した学生たちにもそう言っておきましたよ。





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Last updated  September 6, 2008 03:58:04 PM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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