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February 24, 2012
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カテゴリ: 教授の映画談義



 まず今、名古屋市美術館で開催中の「ベン・シャーン展」に行ってきました。

 が、その前に腹ごしらえ。新栄にある「TAXiM」というレストランに立ち寄ることに。大通りから一本入ったところにあるこの店、トルコ料理とイタリア料理の両方を楽しめるのですが、トルコ料理ファンの私と家内は、迷うことなくトルコ料理の選択肢の中から「牛肉のケバブ」を選びます。

 と、まず焼き立てホカホカのトルコパン(軽いナンみたいなもの)が出てきて、サラダとレンズ豆のスープがこれに続き、メインのケバブ(バターライス添え)が来るわけですが、ここのケバブには、ちょいとピリ辛のソースが脇についていて、適宜、これを加えながら食べるシステム。これで750円は安いですな。我々はこれにチャイ(お変わり自由)と、ライスプディング(絶品!)をつけて、二人分で2400円くらいだったかな? なかなかのコスト・パフォーマンス。次は夜、豊富なメニューの中から選びながら食べてみたいものでございます。

 さて、お腹が一杯になった我らは、「ベン・シャーン展」に向かいます。

 実は、私としては特に前々からベン・シャーンに興味があったわけではなく、しかし、アメリカの著明なアーティストの大規模な展覧会として見過ごすわけにもいかず・・・という程度の興味・関心のもとに、この展覧会に向ったわけでありまして、いわば、職業的な義務感から見に行ったわけなんですけれども、実際に見てみたら、期待していたのの1.6倍くらい面白かったです。

 ま、シャーンの、何と言うのか・・・「北川民次風・社会主義的」油絵は、全然好きになれないのですが、グラフィック系の作品(名古屋市美術館の展覧会で言えば、2階に展示してある諸作品)には、なかなか良いものがありました。とりわけブックデザインとか、レコード・ジャケットなんか作らせると、センスのいいものを作りますね。

 さらに凄いと思ったのは、ベン・シャーンの写真ね。これは素晴らしい。で、あら~、ベンちゃんの写真の腕、大したもんじゃん、と感心していたら、何と、彼はアメリカを代表するカメラマンの一人であるウォーカー・エヴァンスと一緒に活動していた時期もあるんですってね。道理で・・・。

 結局、ベン・シャーンというのは「画家」というよりも「グラフィックの人」なわけですな。今回、そういう認識を得たことで、彼に対する見方が変わりました。だから、この展覧会、見て良かったなと。この展覧会、まだ会期がありますから、名古屋周辺にお住いの方は是非!


  ↓
ベン・シャーン展





 で、ベンちゃんにすっかり満足した我らが次に向かったのは、これまた新栄にある名演小劇場なる小さな映画館。今日は『アニマル・キングダム』というオーストラリア映画の上映の最終日だったので、滑り込みセーフでこの映画を見ておこうというわけ。以下、ネタバレ注意です。

 『アニマル・キングダム』という映画は、ジョシュアという名の17歳の少年の話なんですが、このジョシュア君、おふくろさんと二人で静かに暮らしていたのに、ある日、そのおふくろさんがコカインの過剰摂取で死んでしまうんですな。で、身寄りが無くなった彼は、母親の母親、つまり母方のおばあちゃんの下で暮らすことになるのですが、このおばあちゃんの息子たちってのが、そろいもそろってワルでありまして、何と一家そろって麻薬の売買などで生計を立てている犯罪者一家だったと。血筋とはいえ、仔羊がオオカミの群れの中に入ってしまったような感じなわけですよ。

 で、とりわけ一番上のポープ(ジョシュアから見れば叔父さんにあたる)は、かなり行っちゃっているワルでして、警察にも一番目を付けられている。

 そんなある時、警察の麻薬特捜部がこの一家をつぶすべく、一家の中では一番まともなバズを「銃刀法違反」か何かのいい加減な現行犯で射殺してしまうんですな。で、それにブチ切れたポープが、警察への報復として、弟たちと共に警官二人を殺してしまう。そして、ジョシュアは心ならずもこの報復劇に端役として加わってしまうわけ。

 当然、警察はポープたちの仕業と見て捜査に乗り出し、なかでも一番うぶなジョシュアの自白を手掛かりに、事件の真相を解明しようとする。

 が、警察側も必ずしも血も涙もない連中ばかりではなく、ガイ・ピアース演じるレッキー捜査官は、ジョシュアが心ならずも叔父たちの犯罪に巻き込まれたとみて、何とか彼をこの犯罪一家から引き離し、まともな道を歩ませようとする。

 つまり、ジョシュアは二つの選択肢のはざまで悩むことになるわけです。レッキー捜査官を頼って叔父たちの犯罪を暴く代わりに、自分は悪の道を外れるか、それともあくまで血筋を守り、叔父たちを裏切らないように振る舞うか。

 しかし、ジョシュアが一家の鎖の中の一番弱い輪っかだと知っているポープは、ジョシュアがガールフレンドに何か話したのではないかと勘繰り、ガールフレンドを殺してしまうんです。それどころか、ジョシュア自身も殺してしまうことをもくろんでいる。いや、ポープだけでなく、彼の祖母すら、息子たちを守るためには、孫のジョシュアを殺すことを厭わないんですな。

 そういう中で、ジョシュアは一つの決意をするんです。そしてこの決意に従って、彼は逮捕されたポープ叔父たちに有利な証言をし、彼らの無罪を勝ち取るのに貢献する。つまり、ジョシュアは、レッキー捜査官ではなく、一家の方を選んだ・・・。

 ・・・のか? 




 で、私のこの映画に対する評価ですが・・・


 「74点」でーす。

 クエンティン・タランティーノが、この映画を高く評価したということですが、うーん、それにしてはもう一つ、盛り上がりに欠けるかな・・・。最後の最後、ジョシュアがどういう行動をするかというのも、かなり前から予想がついちゃいますしね。

 でもま、面白くなくはないですよ。DVDとかで見るなら、悪くないかも。オーストラリア映画ってのも、なかなか見るチャンスがないですしね。


 というわけで、今日は初めてのレストラン、ベン・シャーン展、そして『アニマル・キングダム』と、3つのイベントを行って、なかなか充実した一日となったのでした。





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Last updated  February 25, 2012 02:19:35 AM
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釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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