窓辺でお茶を

窓辺でお茶を

December 5, 2006
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カテゴリ: 舞台
 とても緊迫した情勢を気にしつつ、前からチケットを買っておいたので文楽鑑賞教室に行きました。国立劇場小劇場です。

 最初は通称「櫓のお七」です。有名な八百屋お七の物語ですが、史実はたしか、火事で避難していたときに知り合った恋人に会いたい一心で、もういちど火事になれば会えると思って放火してしまい、それが大火になって、処刑されたのだったと思いますが、文楽では、恋人を助けるため、夜になると閉められてしまう大木戸を開けさせようと死を覚悟して半鐘を鳴らす、というストーリーになっています。大木戸とは、「四谷大木戸」など地名が残っていますが、江戸の町は夜間要所要所木戸を閉めて移動が制限されていたのですね。

 雪の中を赤い衣装の思いつめたお七が鐘の櫓を登るところが見せ場になっています。はしごを上るときは人形遣いの姿が見えません。櫓の中にはいって中から遣っています。

 次に三業(太夫、三味線、人形遣い)の解説があります。鑑賞教室に何度行っても、人により説明のしかたを工夫しているので、面白いです。最近はスライドつきなので、遠くの席でも見やすくなっています。今回三味線の解説の清丈さんは、高校生向きに携帯メールをたとえにしていて、なかなか楽しく説明していました。三味線は見てもらえない、というようなことをおっしゃっていましたが、私の場合は(観劇仲間も言っていましたが)最初三味線ばかり見ていました。「一の糸」みたいに三味線弾きさんに惚れたわけではないのですが、つい音のするほうに目がいってしまうのと、西洋の楽器と違う音の出し方などが新鮮だったからです。

 今日は高校生の団体がいましたが、とてもお行儀よく真剣に鑑賞していました。休憩時間には「人形がかわいい!思ったより面白い」という声が聞こえました。

 休憩後は「伊賀越道中双六」でした。お姫様の乳母が、生き別れになっていた息子三吉と偶然再会しますが、卑しい馬子をしている子とお嫁入りの旅に出ようとしているお姫様が乳兄弟では体裁が悪いからと母子の名乗りをできないという、かわいそうなお話です。三吉は仕事を一人前にしているのでしっかりしてはいるけれど、やはり子ども、母に甘えたいのですが許されないと悟り、最後に泣きながらお姫様のために馬子唄を歌うところが泣かせます。近くの席の年配の男性も涙を拭っていました。

 観劇後気になる国会前に行ってみました。お堀端の景色も冬めいてきました。
国立劇場前

あてずっぽうで歩いたらちょっと遠回りしてしまいましたが、最高裁のいつも見ない側が見られました。
こんな彫刻がありました。何を意味するのでしょう?

最高裁の彫像(3人の乙女)



鳩を抱くこどもの像

歩道には銀杏の葉がきれいな模様のように散り敷いていました。

歩道の銀杏の葉

 国会前では、在日のかたたちが今日も、「万望峰号は人道の船・家族に会わせて」と訴えていました。

 共謀罪と教育基本法改悪反対の人たちも座り込みとハンストをしていました。ちょうど、状況の報告があって、法務委員会流会の知らせに拍手が沸きました。でも、向こうはあきらめたわけではないので、油断しないで反対の声を上げ続けるとともに、知らない人に知らせていこう、ということでした。

保坂さんのブログ を見ると、著作権法「改正」が通ってしまい、また外資からの政治資金規制を解除されてしまったそうです。著作権について十分な知識の普及に勤める前に罪ばかり重くするなんて、どういうことでしょう。






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最終更新日  December 6, 2006 12:57:52 AM
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