窓辺でお茶を

窓辺でお茶を

August 13, 2007
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カテゴリ: 舞台
 銀座歌舞伎座にて納涼歌舞伎第2部を観ました。急にいらっしゃれなくなったかたの代わりに、ということで、めったに手に入らないようなよいお席で見せていただきました。申し訳ないみたいと思いつつ、三津五郎、福助、勘三郎という達者な訳者ぞろいの喜劇に抱腹絶倒、楽しいひとときを過ごしました。

 「ゆうれい貸し屋」は、山本周五郎原作、働きづめでも貧しかった父を見ていて働く気をなくした長屋住まいの桶屋(三津五郎)、女房(孝太郎)は自分がいると立ち直れないと考えて泣く泣く実家に帰ります。そこに婀娜っぽい芸者の幽霊(福助)が現れ、ふたりはゆうれい貸し屋(恨みを持つ人にかわり、恨む相手のところにゆうれいを派遣する)を始めます…

 「舌切り雀」は渡辺えり子作・演出。幕が開くと思わずおおっと声が出てしまう華やかさ。森の中で行われている百年に一度の鳥達のお祭、花鳥の祭の最中です。孔雀王、お妃の鶴姫のまわりにたくさんの鳥達が集まって踊りを披露して楽しんでいるのですが、姿が見当たらなかった歌の上手な雀のすみれ丸が血を流して落ちてきます。すみれ丸は舌を切られていました…

 かわいい子役たちも参加のペンギンパレードや、義太夫とサンバが合体した(意外とリズムが合わなくもない?)フラミンゴの踊りもあって、日ごろの歌舞伎と違う斬新さ。いつも大評判の歌舞伎会のノリです。ひたすら楽しい中に、ほろっとするところがあって、人の心の声に耳を傾ける大切さ、連帯することの大切さ、温かさに心を癒されました。

 森の賢者(小人)に変身させられていた殿様が、もとの世界に戻るか、森の中に残るか尋ねられ、「鳥になって花の心を聞こう」という台詞がすてきでした。





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最終更新日  August 13, 2007 10:40:54 PM
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