青空と木洩れ日

青空と木洩れ日

2022.08.24
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大きな空箱を平たくしながら、
資源ごみの日までどこに置こうかと
「さて、どうしようかな」と
無意識につぶやいて
母がよくそう言っていたのを思い出しました。

母は一人で何でもしていたので、
常に頭の中で「これの次はあれをして」とか
「最も効率的な方法は」とか
いろいろ考えていたのでしょう、

行動計画を組み立てていました。

どこかに行く前には
「さて、どういうふうに行こうかな」と
どの電車をどう乗り換えると良いか
考えていました。

今みたいに、ネットで簡単に調べたり、
乗り換え簡単車両地図みたいな情報が全くなく
経験を蓄積して行動していた時代です。

行動的だった母は
複雑な電車の乗り換えも
大抵の人が迷ってしまう大型主要駅の地下通路も

一緒に出掛けるとすいすいと近道を通って
目的地まで迷うことなくさっと行っていました。

母と出かける時は、何も考えずに
ただついて行けば良かったのに、
それがいつからか、私が手順を組み立てて


母の口癖をふと言って、
「そういえば、母が「さて、」って言ってたの
しばらく聞いてなかったな、
懐かしいな」と感じました。

母は2010年頃から
自分でいろんな事をするのが
難しくなってきていたので
「さて、どの方法にしよう」と
自分で頭の中で組み立てて行動する事が
できなくなっていたんですね。

「さて」と言っていた元気で活動的な母は
もうずいぶん前の母だったんだ、
遠くなってしまっているんだなあと
改めて感じました。

子供の頃から聞いていたこの「さて」という言葉、
私は当時からちょっと違和感がありました。

なんとなく、男性が使う言葉に思えたし
実際、周りのお母さん方も他の女性も
使っていなかったように思います。
祖父母も使っていませんでした。

今、考えるに、これはもしかしたら
父の口癖だったのかな、とも思います。

見た目も性格もおっとりしていて
女学生時代は山の手言葉の学校に通い、
周囲には丁寧語を使っていた母なのに
子供にはなぜかさっぱりした話し方をしていました。

結婚後間もなく父を亡くし、
ずっと悲しんでいたけど
決してそれを外に出さず、
私みたいにやる気をなくして
ぐだぐだすることもなかった母が、
父の存在を身近にするために
人知れずしたことが
父の話し方をすることだったのかもしれません。

おかげで幼なすぎて
父の話し方をあまり覚えていない私が
母を通して
父の言葉を聞くことが出来たのだと思います。

さて、という言葉、
気分を変えて、気をとりなおして
直面している問題に対応しよう、
未来に顔をむけよう
将来のために動こう、
そういう意味もあります。

それもあって母はよく使っていたのかもしれません。

私もぐだぐだ同じところでつらい時は
さて、と言う母の言葉を使って
頑張っていきたいと思います。

そう言ったら母は喜ぶでしょうね。
真面目な顔で「そうしたらいいよ。
出来る限りの事をして見守ってるからね。」
と言うでしょう。



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Last updated  2022.09.03 03:25:24
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