青空と木洩れ日

青空と木洩れ日

2022.08.29
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テーマ: 在宅介護(1596)
母は脳梗塞による失語症で
考えて話す事が出来なかったのに
ちょっとした時に
私を思いやる言葉をかけてくれて
その言葉を思い出すだけでとても救われています。

その一つに、おむつを替えている時
かけてくれた言葉があります。

毎日熱心にリハビリをしたおかげで
母は抱えるように支えれば


(そのリハビリの詳細は
少しづつ書いています。

最初は声掛けや
ベストのようなベルトで固定して
車椅子に座ってもらう状態からの
地道なリハビリを続けた成果の一つが、
おむつは使っていましたが
トイレに座れるようになったことです。
寝たきりの状態だった時から考えると
夢のような事でした。)

右麻痺、失語症だったので

迅速に行動することもできないので
毎日リハビリパンツを使っていましたが、
リハパンの替えはトイレに座ってもらって行えました。

座ってもらっている時にリハパンとパッドを交換し
お尻を温水と薄めたボディソープで洗い

ズボンはまだ膝までしか上げないでおきます。
(上半身は暖かい居間に移ってから替えます。)

そして介助や声掛けをしながら
立ち上がってもらい、
トイレの壁を支えに立ってもらっている間に
お尻に撥水性のある褥瘡予防のクリームを塗り
パッドの位置を確かめつつ
リハパンとおむつカバーをつけ
ズボンを上まで上げていました。

母はつかまり立ちは
1分出来るか出来ないかだったので
急がなくてはいけないのですが、
クリームはパッドに吸収されやすいので
たっぷり塗らなくてはいけないし、
リハビリパンツは
足を入れる部分のフリルの内側を
綺麗に立たせて履かせないと
おむつ漏れの原因になるので時間がかかります。

母は私の作業が終わるまで
黙って一生懸命壁に両手をついて
立っていてくれましたが、
私のしている事はよくわかっていないだろうと
思っていました。

何しろスプーンだって自分で持てないし
持ってもらっても口元に持って行けない、
失語症で話もほぼできない、
身の回りの世話は全てやってもらっているので
ついつい、母は3歳児位の能力しか
残っていないのだろう、
特に私がしている細かい介助については
意味がわかっていないのだろうし
一日の大半は朦朧としているのだろうと
思っていました。

でも、私がリハパンの裾の内側を立てようと
特にその日はなかなかうまく出来なくて
少し手間取って、母がふらつき始めたのを
支えながら一生懸命やっている時、
ああ大変だね~と言ってくれたことが
一度だけありました。

いつも黙って立っていたけど、
大変だなあ、頑張ってるなあって思いながら
私が介助しやすいように
頑張ってじっと立っていてくれたんだと思います。

短い言葉だけど、母の思いやりの気持ちが
聞けたのはありがたかったし、
その時は手一杯で忙しくわからなかったけど
今考えると
母は言動に出せなくても
心の中、頭の中は今まで通りの母だったんだなと
確信することができて
母のために少し落ち着ける気がします。






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Last updated  2022.10.17 19:04:05
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