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「なんか変だな、この文章は、どこかで聞いたことあるような気がするけど」 とは思ったのですが、誰の文章だったのか、なかなか気付けませんでした。
それぞれ、あの 「アニマル・ファーム」 の一節! で、その小説中の一節、一節がスクリーンで展開する、 ガレス・ジョーンズ が目撃するウクライナの想像を絶した飢餓の真相や、偽りのソビエト・レポートでピューリッツァー賞をうけたニューヨーク・タイムズ・モスクワ支局長 ウォルター・デュランティ のただれた生活、 ジョーンズ に「真実」を示唆するニューヨーク・タイムズの 女性記者エイダ の苦悩に重ねられて、なかなか興味深く進行していたのですが、
「そうか、この部屋にいるのはオーウェルだったのか!」 と気づいたことがうれしいぼくは、すっかり落ち着きを失って、あるいは、ワクワクしてしまって、歴史的事件とは別の、 映画的なオチ を期待したのですが、その件に関しては、さほどのことは起こらいというオチで、ちょっとがっくりの結末でした。
「ジョーンズさんの農場の怖い話」(笑) くらいにしていただきたかったというお話なのですが、まあ、それでは、果たして、ぼくが見に来たかどうか、なかなか難しいですね。 ところで、 「アニマル・ファーム」 は 1945年 に発表された作品ですが、この映画が告発しているスキャンダルは 1930年代初頭 の出来事で、実在した ガレス・ジョーンズさん は 1935年 に 満州 でなくなっているらしいのですね。 オーウェル の創作と事件との間の時間差は、ちょっと気にかかりましたが、まあ、ぼくには、いろいろ、面白い映画でしたね。やれやれ。
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