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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第50話「愛の証し」錦覓(ジンミー)は廉晁(レンチョウ)上神に″玄穹(ゲンキュウ)の光″をもらえるなら自分の全てを差し出すと言った。すると生来、色を識別できない廉晁は、錦覓のその能力と引き換えなら応じるという。当然、月下(ゲッカ)仙人と彦佑(ゲンユウ)は反対した。錦覓はいずれ花界をつかさどる可能性がある身、何より色のない生活など味気ない。しかし錦覓は旭鳳(キョクホウ)のいない世界なら色鮮やかでも無意味だと話し、同意した。廉晁は愛のためにこれほど大きな代償を払うことができる錦覓に感銘を受け、手のひらにまばゆい光を出現させる。「これが玄穹の光だが誰も受容できぬ、霊力の高い上神でも三刻しか身が持たない」錦覓は迷わず玄穹の光を自分の身体に取り込むと、約束通り色を識別する能力を取り出した。それはあらゆる色が集まり、透明になった美しい玉…。 すると廉晁は荼姚(タヨウ)との思い出を多彩な色の中に込める。そして錦覓に託し、この玉を荼姚に渡して欲しいと頼んだ。錦覓はついに″玄穹の光″を手に入れ、急いで下山することにした。↓「保重!」しかし山荘を出ると急に蛇(ジャ)山が消え始める。蛇山は廉晁の元神が化した山、つまり廉晁が離散しているのだ。月下仙人は玄穹の光を出しただけでなぜ兄の元神が離散してしまうのか分からない。その時、廉晁の声が聞こえて来た。実は廉晁はかつて荼姚から重傷の太微(タイビ)を救って欲しいと懇願され、太微を助けるために元神の半分を失ったという。…これで絶命しても思い残すことはもう何もない…驚いた錦覓は廉晁を救うため玄穹の光を返しに行こうとしたが、月下仙人は手遅れだと止めた。ともかく山が消える前に脱出しなくてはならない。霊力の制限も解かれ、直ちに飛び上がった月下仙人と彦佑、しかし毒蛇に噛まれた錦覓には飛べるだけの霊力がなかった。すると突然、潤玉(ジュンギョク)が現れ、錦覓を連れて無事にふもとへ降り立つ。月下仙人と彦佑は確執がある潤玉とは目も合わさず、錦覓にだけ別れを告げてさっさと帰って行った。天界に戻った錦覓は兜率(トウスイ)宮を訪ねた。そこで玄穹の光を炉に入れて帰ることにしたが、外には潤玉の姿が…。実は潤玉は月下仙人から事情を聞いて来たという。確かに廉晁のようにあれほど真剣に誰かを愛せれば、生きた甲斐があるというものだ。「ミーアー、分かっているか?君のしたことを知ったら旭鳳は喜ばないぞ?」「…これは償いだもの、それでもいい」「なら私との婚約は?」しかし錦覓の答えを聞く前に鄺露(コウロ)が駆けつけた。「陛下、太巳(タイシ)仙人が前線の報告を…」潤玉は仕方なく錦覓に先に戻ると言った。錦覓は臨淵台(リンエンダイ)に監禁されている荼姚を訪ねた。そこで廉晁から預かった色覚の玉を渡す。「この玉を見て、何か悟られたあと元神が消失しました 多彩な色を融合したこの玉が最高に美しい品だと仰せに… 廉晁上神はこの玉のために自らを犠牲にしたのです」「…バカね、真に受けるなんて」荼姚はかつて廉晁に自分の寰諦鳳翎(カンテイホウレイ)が欲しければ最高に美しい品と交換だと言った。錦覓が帰ると荼姚はゆっくり臨淵台に向かった。すると目の前に廉晁の思いがその姿となって現れる。…荼姚、私たちの美しい過去を見てくれたか?忘れようとしたが無理だった…あらゆる色の集まりが透明だったのを見て気づいたのだ…最高に美しいのは誰かを愛する純粋な心だと、ついに約束を果たせた廉晁は思い残すことなく消散した。荼姚は自分の今生での選択は間違いだったと悟り、ついに自ら身を投げてしまう。固(コ)城王は魔界の勢力を強化し、兵馬を集結していた。太巳仙人は魔軍が天界に攻め入ると警告し、先鋒を率いるのは卞(ベン)城公主・鎏英(リュウエイ)だと報告する。潤玉は兵を集めて忘川の破軍(ハグン)星君と合流するよう命じ、不穏な動きがあれば攻撃するよう指示した。すると太巳仙人は士気を高めるためにも天帝が前線で将兵を統率してはどうかと上奏する。潤玉は分かったと言って鄺露と太巳仙人を下げ、ひとりで対応を考えることにした。しかし九転金丹(キュウテンキンタン)が気がかりな鄺露はきびすを返し、旭鳳が復活するのではと口を滑らせてしまう。天帝の顔色が一変したことに驚いた鄺露は慌てて口が過ぎたと謝罪したが、潤玉は黙ったままだった。鄺露は気まずそうに下がると、そこへ衛兵が駆けつける。実は廃天后が臨淵台から身投げしたというのだ。潤玉はさして驚いた様子はなかったが、さらに水神が重傷を負って倒れたと聞くと動揺してしまう。錦覓は自らの身体に″玄穹の光″を入れた影響で致命傷を負っていた。太上老君の話では、恐らく強烈な光のせいで錦覓の真の姿・霜花が損傷を受けたのだという。潤玉はどれほど霊力を送っても意味がないと知った。そこで禁術を記した太古の書・夢陀経(ムタキョウ)を調べ、″血霊子(ケツレイシ)″という天命を覆せる方法があると知る。潤玉は錦覓を救いたい一心でこの禁断の術を試すことにしたが、そこにちょうど鄺露が現れた。「陛下!もうすぐ魔軍が侵犯して来ます!陛下が傷つけば天界に勝算はありません!」「今、救わねば手遅れになる…」「陛下っ!」「下がれっ!」一方、魔界では鎏英が旭鳳と魔界のために戦う決意を固めていた。暮辞(ボジ)はあきらめるよう説得したが、鎏英は聞く耳を持たない。鎏英は暮辞が行く必要はないと言ったが、暮辞は何があっても鎏英と生死を共にする覚悟だと言った。鄺露は七政(シチセイ)殿に薬湯を届けにきた。天帝の姿はなかったが、まだ机に広げたままになっている夢陀経に気づく。そこへ血の気のない顔をした潤玉がふらふらと入って来た。実は天帝が禁術を使ったと知った鄺露、すると潤玉は錦覓にも秘密にするよう厳命する。「絶対に誰にも知られてはならぬ」錦覓は無事に目を覚ました。付き添っていた鄺露は天帝が霊力を送って治したと嘘をつき、お茶を勧める。しかしどうしても天帝が不憫になり、秘密の話があると切り出した。「仙上の心は氷でできているのですか? そうだとしても何度も陛下の優しさに触れれば氷の心も解けるはず… 仙上、お願いです、陛下に情をお示しください、表面上でも構いません 今のままでは陛下がお気の毒で見ていられません」「陛下への情はあるわ、でも愛情じゃない もし私が愛しているふりをしたら、余計に陛下を傷つけることになるわ あなたはどう?頼まれたら陛下に対して情のないふりができる?」鄺露は焦ってごまかそうとしたが、錦覓は責めているのではなく自分も同じだと言った。愛する相手と一緒になれなくても自分の心は欺けないのだと…。錦覓は不思議だった。玄穹の光で受けた傷がこんなに早く回復するものなのか。ともかく九転金丹が完成したのか確認するため兜率宮へ出向いた。すると太上老君はもはやなす術がなかった水神の元気な姿に驚く。もし治せるとしたら夢陀経に記された血霊子という禁術で天命を覆すしかないのだと…。ただし血霊子は7本の血脈を裂いて霊力の半分を血に注ぎ込み、凝固させて造る。そのせいでこの術を施した者は寿命の半分を失ってしまうのだ。錦覓は寝殿にいた潤玉を見つけた。潤玉の顔には血の気がなく、思った通り手首には傷が…。錦覓は自分を救うために寿命を縮めたことを責めたが、潤玉は錦覓が死ぬよりは良いと言った。すると錦覓は夢陀経に夢の玉の色を変える方法も載っていたことを思い出し、やはり知っていたのかと怪しむ。潤玉は夢の玉に細工したのは洛霖(ラクリン)を殺めた犯人のはずだと訴え、血霊子は洞庭(ドウテイ)湖から持ち帰った母の法術の書にあったと釈明する。「半信半疑だったが、危険を冒して効果を試すしかなかった…」潤玉の話には筋が通っていた。しかし錦覓はあまりに大きな恩を受けたことに困惑する。「以前、助けてくれた撲哧君(ボクセキクン)には千年かけて恩返しした でも寿命を縮めたあなたにどう報いれば…」「報いる必要はない、ミーアー、君のそばにいて顔が見られるだけで私は十分だ 夜空を掌握しても寂しさは埋められなかった、今は君がいてくれてとても幸せだ」すると潤玉は錦覓を抱きしめた。「ミーアー、君には思い煩うことなく、ただ楽しく暮らして欲しい 私たちが初めて出会った頃のように…いいかい?」錦覓は潤玉の深い愛に応えられず、思わず潤玉を突き放してしまう。「ごめんなさい、私の心には旭鳳しかいない 恋しくて忘れられないの…彼を想うと髪の毛1本まで痛みを感じるわ もう私のために自分を傷つけないで…ごめんなさい」錦覓はいたたまれなくなって帰ることにしたが、潤玉は振り返らずに聞いた。「…私のことは命がけで救ってくれぬのか?」「もちろん助ける、あなたには借りがあるから…」つづく(´⊙ω⊙`)ああ~言ってましたね、天后が天帝に私が助けてやったのよ~みたいな恨み節それにしても…ジンミー、コイツッ!
2019.08.30
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第49話「後悔の念」天帝・潤玉(ジュンギョク)は密かに魔界を訪ね、卞(ベン)城王に結盟を結ぶよう迫った。しかしそこに卞城公主・鎏英(リュウエイ)が現れる。鎏英は忘川(ボウセン)で火神の魂魄(コンパク)を探せと要求した潤玉を非難し、ならば旭鳳を殺めた罪人を引き渡せと挑発した。潤玉は錦覓(キンベキ)が謀反人を葬って大功をあげただけのこと、意見される筋合いはないと憤慨する。「どうやら公主には固(コ)城王と渡り合う自信があるようだ それではお手並み拝見といこう…行くぞ!」すると鎏英は思わず潤玉の背中に罵声を浴びせた。「みんな分かってるわ、真の謀反人が誰なのかっ!」こうして結盟は破談となった。怒りが収まらない鎏英はその足で固城王府へ駆けつける。「魔尊!私が先鋒となって忘川を渡り、天界と戦います!」一方、情愛を取り戻した錦覓は寝殿に引きこもり、旭鳳との思い出をひたすら画に描いていた。しかし悲しみに耐え切れなくなり、再び忘川へ出かけ、船頭の老人と再会する。すると老人は錦覓の旭鳳への強い愛情を知り、ある話を聞かせた。「鳳凰は涅槃(ネハン)で火を浴び再生を繰り返す不死鳥だ、ゆえに他の神より1魄(ハク)多い 火神が残した1魄を見つけ、太上老君(タイジョウロウクン)の九転金丹(キュウテンキンタン)を使えば、 よみがえる可能性はある」錦覓は早速、兜率(トウスイ)宮を訪ねた。太上老君は確かに九転金丹を生成していたが、あと1つ足らない材料があると教える。それは廉晁(レンチョウ)上神の″玄穹(ゲンキュウ)の光″だった。しかし廉晁はすでに亡くなっており、手に入れることは不可能だという。太巳(タイシ)仙人は天帝に御魂鼎(ギョコンテイ)の処遇を尋ねた。先帝はかつて旭鳳と潤玉が魔界で退治した窮奇(キュウキ)をなぜか消し去らず、太巳仙人を上清(ジョウセイ)天に派遣して12の封印を施したという@44話すると潤玉はひとまず省経(セイケイ)閣に運ぶよう命じた。潤玉は遅くなってから帰ってきた錦覓を見かけ、呼び止めた。そこで兜率宮へ金丹を取りに行ったかと確認し、何に使うのか聞いてみる。すると錦覓は咄嗟に災い続きなのでお守りがわりに欲しかったとごまかした。「…そう言うことか、欲しいものがあれば私に言ってくれ」「えぇ…分かったわ」すると錦覓は寝殿に入ってしまう。錦覓は花界にいた。旭鳳を思いながら涙する錦覓、そこへ老胡(ロウコ)と月下(ゲッカ)仙人がやって来る。今だにわだかまりが残る月下仙人、しかし錦覓から旭鳳が生きていると聞いて驚愕する。「廉晁上神は本当に逝去されたの?玄穹の光があればふぉんふぅぁんを救えるかもしれないの」「実は大哥は生きているんだ…」廉晁上神は先帝と月下仙人の兄だった。魔界の卞城王は娘が先鋒を買って出たと知って激怒した。鎏英は死んでも誇りを守ると反発したが、卞城王は娘の行動に失望する。魔界の平和のために屈辱にも耐えて守ってきた天界との友好…。卞城王は天魔大戦が起きればすべて水の泡だと嘆いた。すると鎏英は思わず父を臆病だと蔑んでしまう。鎏英の話を聞いた暮辞(ボジ)は卞城主が誰より娘を思っているとかばった。固城王は鎏英を利用しているだけ、卞城王が怒ったのも天界を気遣ったからではないという。すると暮辞はあとで自分が卞城王と話すことにした。廉晁上神は先の大戦で忘川に落下、誰もが亡くなったと思っていた。しかし実際は重傷を負っただけで月下仙人が助け、千年の間、霊力を送って目覚めさせたという。錦覓は廉晁上神の玄穹の光が必要だと説明し、愛する旭鳳のためなら元神も差し出す覚悟だと訴えた。すると驚いた老胡が思わず口を滑らせてしまう。「何を申しておる!お前には愛など分からぬ!誰も愛せぬのだ! 生まれてすぐ隕丹で愛情を封印されておってだな~(はっ)」「…隕丹ならふぉんふぅぁんが死んだ時に消えたわ…」老胡は錦覓が隕丹が散り消えるほど旭鳳を深く愛していたのだと知った。事情を聞いた月下仙人は錦覓への誤解が解けたが、今となっては旭鳳が知る由もないと涙する。しかしともかく玄穹の光をもらえるかどうか兄を訪ねてみることにした。廉晁上神は翼渺洲(ヨクビョウシュウ)の蛇(ジャ)山の頂上にいるという。その時、錦覓を探していた彦佑(ゲンユウ)が現れた。天界で見つからないため、花界に来てみたという。すると旭鳳が蘇る可能性があり、これから錦覓と月下先人が蛇山へ行くところだと知った。蛇山と言えば誰も近寄らない危険な場所、彦佑は心配なので一緒に行くという。3人は翼渺洲に到着し、ふもとから蛇山を望んだ。山では霊力が制御され、法術も意味を成さず、しかも自分の足で登らねばならない。しかし錦覓は臆することなく、山へ入って行った。蛇山の名の通り、山にはあまたの毒虫がいた。そのせいでこの数万年、この山を登る者は皆無、誰も廉晁上神が存命だと知らない。実は廉晁上神と言えば、先帝と廃皇后との三角関係の噂があった。しかし当時、まだ幼かった月下仙人は詳しい事情を知らないという。3人は次々と襲い掛かる蛇を何とか片付け、ひたすら前に進んだ。しかし錦覓は途中で毒蛇に足を噛まれ、次第に霊力が衰えていく。それでも自ら足の毒を絞り出し、あきらめずに頂上を目指した。その頃、鳥族長老・隠雀(インジャク)は天帝を訪ねていた。実は水神が青い衣の男、紅い糸を持つ男と一緒に蛇山に入るのを配下が目撃したという。↓「おしゃれはねぇ〜我慢なのよっ|」錦覓は旭鳳を救いたい一心で満身創痍になりながらもついに頂上へ到着した。すると廉晁上神が現れ、思わぬ珍客に呆然となる。「丹朱@月下仙人?!」月下仙人は兄に天界の情勢を話し、太微(タイビ)が命を絶って荼姚(タヨウ)が幽閉されていると教えた。「2人の息子・旭鳳を救いたいのだ」「このジンミー、すべてをなげうつ覚悟です」廉晁上神は荼姚の名を聞くと、数千年たっても腐れ縁があると感慨深げに言った…。若かりし頃、廉晁は荼姚と恋仲だったしかし天魔大戦の時に死にかけ、昏睡から目が覚めてみると荼姚は太微に嫁いでいたというある日、廉晁が突然、荼姚の目の前に現れた廉晁は太微が固城王と共謀して自分を死地に追いやったと暴露する『帝位のためなら兄さえも殺める何とも冷酷な奴だ!騙されるでない、私と行こう!』ところが荼姚の反応は意外なものだった廉晁が死んだと思っていた荼姚はすでに子供を身ごもり、天后となった今では何でも思い通りになるという『私、幸せよ』廉晁は荼姚の一言で身を引くと決めた…月下仙人は兄が隠遁したのは荼姚を苦しめぬためだと知った。すると廉晁は玄穹の光があれば旭鳳を救えるのかと確認する。錦覓はいかに身勝手な願いか分かっていると断り、もしもらえるのなら自分のすべてを差し出すと言った。つづく(  ̄꒳ ̄)いらないの…若作りの1世代前とか、比類なき美女とか(笑
2019.08.29
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第48話「旭鳳を求めて」披香(ヒコウ)殿の主事が遺書を残して自害した。錦覓(ジンミー)は不自然さに気づいたが、天帝・潤玉(ジュンギョク)は死に際の言葉に偽りはないという。かつて六界を討伐した旭鳳(キョクホウ)には敵も多く、主事も旭鳳へ復讐するために夢の玉の色を変えたのだと推察、錦覓に暴かれそうになり自害したと結論づけた。すると錦覓はどうすれば玉の色を変えられるのか確認する。潤玉は仕方なく太古の″夢陀経(ムタキョウ)″に記されていると教えた。ただ伝承が途絶えて久しく、また禁書であるため、潤玉は知らないという。こうして錦覓は本当に玉の色を変える方法があると知り、愕然となった。…ふぉんふぅぁん、あなたは本当に無実だったのね錦覓は急にめまいに襲われ、そのまま意識を失ってしまう。錦覓は再び氷の世界の夢を見た。すると氷のつぼみが砕け散り、誰かが倒れている錦覓は様子を見に行ってみると、倒れていたもう1人の自分が立ち上がった…やっと自由になれたわ錦覓はそれが本当の自分だと気づき、もう1人の自分の手に触れる…そこで錦覓は飛び起きた。本来の自分を取り戻し、情愛を知った錦覓…。ようやく自分がずっと旭鳳を愛していたことを確信すると、せきを切ったように泣き出した。一方、翼渺洲(ヨクビョウシュウ)では鳥族の実権を握った長老・隠雀(インジャク )が鳥族公主・穂禾(スイカ)を監視していた。雀霊(ジャクレイ)の報告によれば昼間は特に動きがないものの、夜中になると忘川(ボウセン)に行っているという。すると隠雀は密かに天宮の潤玉を訪ね、旭鳳が生き延びている可能性を示唆した。「先帝は元神が消滅する前、火神の魂魄(コンパク)の1つを残したと思われます…」しかし潤玉は回廊に錦覓がいることに気づき、話を止めた。潤玉と隠雀の話を立ち聞きしていた錦覓は旭鳳が生きていると知った。そこで旭鳳の魂魄の行方を捜すため、忘川の船頭の老人を訪ねる。しかし忘川が運ぶのは人間の魂だけ、ましてや五行相克で火と水は互いに受け入れないという。すると老人は錦覓の氷刃(ヒョウジン)が魂魄に達したなら、元神もろとも跡形もなく消えたと断言した。「姑娘、苦しまれるな 情には困難が付き物で後戻りもできぬが、間違いは正せる、忘れることも大切だ…」老人はそう助言して船を出した。呆然と桟橋に立ちすくむ錦覓、その時、突然、川の向こうに旭鳳の姿が現れる。「ふぉんふぅぁん!」錦覓は思わず忘川に入って旭鳳を追うが、旭鳳の姿はどんどん遠ざかり、やがて消えてしまう。錦覓がようやく璇璣(センキ)宮に戻って来た。潤玉は門から歩いて来る錦覓を迎えたが、素足で血だらけだと気づく。驚いた潤玉は錦覓を抱き上げ、寝殿に連れて行った。どうやら錦覓は旭鳳を探し回り、自らを傷つけたように見える。「旭鳳は生きているのね…なぜ黙っていたの?」「…何を見つけた?」潤玉は探りを入れたが、錦覓は何も答えない。ともかく錦覓の足の傷を仙力で綺麗に治し、潤玉は旭鳳は戻らないと言い聞かせた。「忘れるのだ、君には私がいる…君が振り向いてくれる日を待ちわびている」「小魚仙倌、ごめんなさい…私が愛しているのはあなたじゃない」潤玉の心は今にも張り裂けんばかりだったが、ぐっとこらえた。穂禾は魔尊の武力で隠雀と天帝から鳥族奪還を目論んだ。そこで魔界で固(コ)城王と接触するも交渉は決裂、穂禾はもはやこの世に自分の居場所はなくなったと落胆する。一方、固城王は気概のある穂禾を気に入った。どちらにしても六界を統一すれば自分のものになる…。そこで固城王は手始めに卞(ベン)城公主・鎏英(リュウエイ)を王府へ招いた。後継者がいない固城王は、子の世代の中で見込みのある鎏英を我が子同然に思って来たと告げる。確かに鎏英の命を狙ったこともあったが、本当に殺す気などなく、鎏英を鍛えるつもりだったという。「お前は立派だが世事と人心については理解しておらぬ 魔界にとって災いは2つある、ひとつは天界だ 魔界は数万年前、天界とは対等の立場であった それが今では君子を気取る神仙にかしずくようになったのだ その原因が2つ目の災いである内紛だ 魔界の下層城主は己の地盤を得るために争いを繰り返し、天界は漁夫の利を得ようと座視していた 半年前、天界は乱れ、いまだ立て直らぬ ゆえに新帝が力を蓄えぬ今のうちに天界を侵略するのだ」すると固城王は鎏英が先鋒に適任だと言い出した。鎏英は思った通り裏があったと鼻で笑ったが、固城王から思わぬ真実を知ることになる。かつて滅霊(メツレイ)族を滅ぼした固城王、しかし本当の黒幕は先の天帝・太微(タイビ)だった。先帝は滅霊箭が神仙を誅することができると知って脅威を感じ、滅霊族を絶滅させようとしたという。固城王はその証拠として先帝と交わした血判の同盟書を見せ、不本意にも先帝に惑わされて駒にされてしまったと説明した。つまり今回の討伐は滅霊族の敵討ちでもあるという。固城王は天界を掌握した暁には鎏英と奇鳶(キエン)の婚儀をあげてやると懐柔するが…。「信じられる?」「他に目的があるはずだ、君も駒に過ぎぬ」鎏英と暮辞(ボジ)は魔尊の話に懐疑的だった。旭鳳の死後から上神を信じられなくなった鎏英…。天界にも悪者がいて、魔界にも正義の心を持つ者がいて、結局、善と悪は紙一重なのかもしれない。暮辞は鎏英が紛争に巻き込まれることを懸念し、どこか静かな山里で穏やかな余生を過ごしたいと願った。いつか滅霊族の敵を討ちたいと考えていたが、今や残り少ない命、復讐よりも愛する人と過ごせれば満足だという。あの日、旭鳳の魂魄を鳳翎(ホウレイ)に残した先帝は、穂禾に渡していた。「旭鳳、どれほどの困難に遭おうとも必ず生き返らせる…」旭鳳の亡骸に誓う穂禾、すると突然、寝宮に隠雀が兵士を引き連れてやって来る。穂禾は首領とはいえ無礼だと憤慨したが、後ろから潤玉が現れた。実は謀反を企んでいないか調べに来たという。すると兵士が奥の部屋で旭鳳の亡骸を見つけた。隠雀は動かぬ証拠を発見、旭鳳に止めを刺そうとした。驚いた穂禾は隠雀を阻止し手合わせになったが、その際、うっかり耳飾りが外れてしまう。そこで潤玉が穂禾を制し、隠雀がついに旭鳳の胸に一撃を与えた。ところがその亡骸は小さな黒鳥と化し、ただの偽物だと分かる。潤玉は憤慨し、旭鳳はどこかと迫った。「ご存知の通り魂魄は離散しました…生き返らせたくとも無理です 黒鳥を火神殿下の化身として弔っていました 化身すら許されぬなら、私の元神を壊してください」隠雀は無駄な望みは捨てるよう釘を刺すと、潤玉は仕方なく帰ることにした。すると穂禾とすれ違う瞬間、あることに気づく。穂禾の耳には確かに水系の術・凌波掌(リョウハショウ)で出来た凍傷があった。穂禾は雀霊が間者だと確信し、裏山で成敗した。「やはりお前だったのね これまで私の計画がすべて露呈していたから、旭鳳のことはお前以外には隠していたの」すると雀霊は高笑いし、横暴な穂禾には皆がとうの昔に愛想を尽かしていたと教える。穂禾は裏切り者の末路だと言って最後の一撃を与えようとしたが、そこに隠雀が兵士と共に現れた。追い詰められた穂禾は仕方なく、この貸しはいつか返してもらうと言って姿を消してしまう。旭鳳の魂魄は日没の地にかくまわれていた。ここは暗くて恐ろしい場所だが、六界の中で最も安全な場所だろう。穂禾は万全を期さなければ潤玉に奪われているところだったと安堵した。「旭鳳、九転金丹(キュウテンキンタン)を手に入れて甦らせ、必ずあなたを帰り咲かせて六界を統一させるわ」潤玉は天界の掌握を狙う固城王を牽制するため、卞城王に結盟を持ちかけていた。そこで密かに魔界の卞城王を訪ねる。温和な卞城王にとって確かに悪い話ではなかったが、ただ火神の魂魄を探し出したいという要求にためらいがあった。「私と娘は火神に大きな恩がありますので…」「つまり卞城王は旭鳳が生きているなら旭鳳の力になると?」「陛下、火神は亡くなったのです 魂魄はすでに消滅し、魔界にも存在しているとは思えません」すると潤玉は卞城王の本心を確かめたかっただけだと釈明し、結盟を促した。つづく(^ꇴ^)魔尊の釣り針が大き過ぎるwwwこんなうまい話じゃ誰も乗らないわ
2019.08.28
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三生三世十里桃花 Eternal Love第13話「夜華の初恋」白浅(ハクセン)は黒蛇を洞窟の入り口で放した。黒龍の夜華(ヤカ)は3日で癒えるはずだった傷が腐肉草(フニクソウ)のせいで完治していないとぼやいたが、娘に聞こえるはずもない。すると洞窟の奥から小鳥の鳴き声が聞こえて来た。「小翠鳥(カワセミ)だわ?怪我してるの? この前いなくなった鳥と良く似てるわ、良かったら一緒に帰りましょう?」白浅は黒蛇に別れを告げ、代わりに小鳥を連れて帰って行った。その夜から白浅の添い寝の相手は籠に入った川蝉になった。やがて深い眠りについた頃、人の姿に戻った夜華が密かに戻って来る。「君にとって私はその翠鳥と同じなのか?(ボソッ」夜華は鳥かごを退かし、自分の居場所を取り戻した。すると白浅はいつものように夜華に腕を回して来る。…嫁入り前の娘が天族の太子と3ヶ月も枕を共にしてしまった…もし私が娶らねば、嫁のもらい手がなくなるな一方、翼族の公主・臙脂(エンジ)は中栄国(チュウエイコク)の客桟で一息ついていた。すると黒い煙と共に父の座騎・金猊獣(キンゲイジュウ)が姿を現す。夜華から一撃を受けながらも逃げ延びた金猊獣は市場で偶然、臙脂を目撃、後をつけていた。臙脂は7万年ぶりの再会を喜んだが、そこで初めて翼君・離鏡(リケイ)が大兄・離怨(リエン)を極寒の地に幽閉したと知る。にわかに信じられない臙脂、しかし金猊獣は実は離鏡の生母を殺したのが離怨だと暴露した。「何ですって…大哥が二哥の生母を殺した?」その時、金猊獣は天族の匂いを嗅ぎ取って話を止めた。嘘つき道士は偶然、ふもとに買い物へ来ていた白浅を見かけた。すると驚いたことに娘の籠から黒蛇の尾が出ていることに気づく。実は中栄国で黒蛇は最も忌み嫌われていた。扇子の件で逆恨みしていた道士はこれを利用して仕返ししようと思いつき、娘を呼び止めて籠を無理やり奪い取ると、大声で白浅を妖女呼ばわりする。その様子を客桟の2階から臙脂たちが見下ろしていた。道士は娘の籠をかかげ、ここに黒蛇が入っていると教えた。白浅はうっかり黒蛇は邪悪ではないと口を滑らせ、自ら黒蛇が入っていることを認めてしまう。驚いた民たちは震え上がり、一斉に黒蛇を燃やせと声を上げた。道士は梱妖縄(コンヨウジョウ)という術で白浅を縛ってから籠に火を放とうとしたが、白浅が体当りして道士を突き飛ばす。すると黒蛇が布の下から顔を出した。黒蛇を見た民たちは恐れおののき、籠を守っている娘に向って片っ端から物を投げつけ始める。憤慨した臙脂は娘を助けようとしたが、咄嗟に金猊獣が止めた。「殿下、落ち着いて、籠の中を良く見て下さい」籠にいるのは黒蛇ではなく、龍だった。夜華は堪忍袋の尾が切れ、ついに大きな黒龍となって空に舞い上がった。そして急降下すると、道士に向ってよだれを浴びせ掛ける。(((((`꒪ꈊ꒪)<≡≡≡≡≡≡ 仙汁ブシャァァァ~ )))))+_+;)ヒィィィ~驚いた人々は一斉にひざまずき、龍神だと崇めた。しかしなぜか娘だけは冷静に龍神を見上げている。「あなた…あなた黒蛇じゃないのね?」「この世で私を見て蛇だと思うのはそなただけだ」「…こんなに大きくなっちゃって、もう飼えないわ…(真顔」「真の姿をさらしてしまった以上、必ずや天宮に知られてしまう、ひとまず数日ほど待っていてくれ」すると夜華は娘の術を解き、天界へ登って行った。通りの騒ぎが収束すると、臙脂は改めて離怨の消息を確認した。金猊獣は自分を疑うなら一緒に極寒の牢獄へ行って真相を確認すれば良いという。そこで離怨を救出するため、まずは離鏡の兵符を盗み出そうと持ちかけた。その頃、天宮に戻った夜華は急ぎ司命星君(シメイセイクン)を呼び付けた。先日、話した通り玉清崑崙扇(ギョクシンコンロンセン)が人間の手に渡っていたが、調べに戻った所、すでに消息が分からなくなっていたという。しかし司命星君は天族の法器も神仙のように詳細な記録が残らないと説明した。手がかりは途絶えたが、夜華はふとあの道士のことを思い出す。「そうだ、人間界で片付けたいことがあるんだが…」「何なりとお申し付けを」夜華は寝宮に戻り、外衣を着替えていた。そこへ酔っぱらった素錦(ソキン)が現れ、いきなり夜華の腕をつかんで一夜だけ仕えたいと懇願する。夜華は憤慨し、人を呼ぶと脅した。今の素錦の様子を誰かが見たら、もはや天妃にはなれないだろう。すると夜華は素錦を突き放して出て行った。夜華に拒絶された素錦は深く傷つき、その場で泣き崩れてしまう。「私だって娘盛りの女子よ、あなたのためでなければ天君に嫁ぐわけがないわ…」夜華は人間の娘のことが忘れられず、3叔父の連宋(レンソウ)に相談した。「あの娘はまるで…かつて失い、ようやく探し当てたもの…のようです」「ようするにあれだ、″恋に落ちた″ってやつだな?」どんな女仙人にも見向きもしなかった夜華が、天界ではたった数刻のこととは言え共寝をするなど前代未聞。連宋は喜び、早速、夜華がその娘の心をつかむ方法を考えた。「古今東西、″美女は色男に弱い″と言う…イケメンを好きじゃない女子などいないからな そこでお前がその娘の前に立ち、ニコッと笑えばイチコロだ!」( ゚ェ゚)…フリーズ「あれ?"美男の計"じゃ駄目か?じゃあ別の作戦だ、美女は英雄を好むもんだ そこで山に妖怪を放ってだな?彼女が″危なーいっ!″って時に、 お前が青冥剣(セイメイケン)を片手に颯爽と現れ、妖怪を退治してやればいいのさ これでお前は彼女の命の恩人、恩返しのために彼女も自分の人生を捧げるしかないだろ?」( ゚ェ゚)ぁ…3叔父が使った手ですか?成玉(セイギョク)があなたに騙されて全てを捧げたとか何とか…「(うっ)成玉と私は3万年前に縁が切れたんだよ~昔の話だろが? なんで彼女の話になるんだ?今はお前のことだろう?この方法で良いのか駄目なのか?」( ゚ェ゚)…その方法では駄目でしょう、あの娘は私の真の姿を見たのに動じなかった「本当に?」(^ェ^)フッ…彼女は非凡な娘です「じゃあ"美男の計"も"英雄の計"も駄目なのか…?!なら逆に"苦肉の計"なんかどうだ?」( ゚ロ゚)はっ!!それならうまくいきそうです!ありがとうございました、3叔父!すると夜華はまだ連宋の話が終わっていないにも関わらず、さっさと出かけてしまう。その夜、白浅をいじめた道士は悪夢にうなされていた。するとそこに司命星君が現れる。「よりによってなんで太子殿下を怒らせちゃうかね~ 殿下がお前のような輩はちょっと罰した方がいいだろうっておっしゃってな? どれどれあなたの運命を見てみますか…」そこで司命星君は道士の運命簿を広げてみたが、なんと道士の寿命は今年で終わりと書いてあった。白浅は翠鳥に朝ごはんをあげようと縁側に出た。すると中庭で血だらけの青年が咳き込んでいる。驚いた白浅は肩を貸してひとまず母屋へ運び、寝台に寝かせた。草屋には鳥や蛇に使う薬草しかなかったが、人間にも使えるだろうか。夜華はそんな娘の様子を盗み見ながら、吹き出しそうになるのをこらえて起き上がった。「心配には及ばない、軽い傷だ」「軽い傷?血が出てるわ」すると白浅は薬草を塗る前に傷口を拭いた方がいいと気づき、水を取りに行った。夜華は嬉しそうに部屋の中を見回し、思わずあの真っ赤な掛け布団に触れる。しかしドアが開く音が聞こえ、慌てて苦しそうにうめき声を上げた。青年の肩の傷は想像以上に酷いものだった。白浅は涙をこらえながら血を拭き取って傷口に薬を乗せると、水を取り替えに行く。夜華は白浅を怖がらせてしまったことに気づき、やり過ぎたと分かった。そこで咄嗟に仙術で傷をふさいでしまう。しかし今度は傷がなくなっていると娘を驚かせることになった。夜華は咄嗟に東荒の俊疾山の希少な草が傷の妙薬で、娘がその草を使ったのだと取り繕う。「適当に摘んできただけだけど…」白浅は戸惑いながらも安堵した。「何か食べ物を作って来るわね」こうして夜華は3叔父の助言に従い、見事に白浅の草屋へ転がり込むことに成功した。日が暮れると山は暗闇に包まれた。白浅は青年に粥を食べさせながら、ここで静養したらどうかと勧める。実はこの山に住んでいるのは自分1人、孤独で寂しいという。夜華は感謝すると、名前を教えて欲しいと頼んだ。しかし記憶がない白浅は名も家族もないと教える。そこで夜華は娘の衣が素朴で上品なため、″素素(ソソ)″という名を贈った。白浅は素素という名前を気に入り、これから素素と名乗ると決める。すると夜華は白浅の手を取り、自分の名前を指でなぞって教える。なせか白浅は胸の高鳴りを覚え、恥ずかしくなって慌てて外へ出て行ってしまう。その夜、素素は夜華に寝台を譲り、机にうつ伏して眠っていた。夜華はそっと素素を抱き上げて寝台に寝かせ、小黒龍の時と同じように隣に横になる。するといつものように素素は寝返りを打って無意識に夜華に抱きついた。夜華と素素の新しい生活が始まった。しかし素素は料理もろくにできず、夜華はこれまでどうやって暮らしてきたのかと首をかしげる。「私は特に好き嫌いがないの お腹が空いたら果実を採ったり、たまに小動物が捕れたら焼くわ」「肉は焼く必要があるって知ってたんだな(ボソッ」「肉を生でなんて食べないわ、お腹が痛くなるもの でも前に小黒蛇の面倒を見てたの、ヘビは生肉が好きでしょ? 毎日たくさん食べるから、世話するのがとっても大変だったわ」「世話が大変だった?」「ヘビの世話をしたことある?ヘビを飼ってみないと分からないわよね? その小黒蛇はひ弱でね、毎日一緒に寝ていたの 寒いといけないから、掛け布団が必要だったのよ?」「素素…ヘビは寝床がなくても平気だし、布団を掛けてやる必要はないんだよ」「本当?」「本当だ」「(;╹⌓╹)ガーン…あ、でもちょっと特異な蛇だったからかもしれないわ だってその後、突然、大きな黒龍に変わったの、この草屋と同じくらい大きかったのよ? 飛んで行ったきり2度と戻って来ないけど… まあいいわ、あの恩知らずのヘビの話なんてやめましょ! 母屋にあなたが食べられそうな果実が幾つかあるわ、私は薬草を取りに行って来る」夜華は素素の留守中、薪割りなどで時間をつぶした。しかしいつまでたっても素素が戻らず、心配になって山へ迎えに行く。素素はすぐ見つかったが、本人は道に迷ったと言った。「この前はここを出るのに7日かかったわ」「7日?!…道が分からなくてそこまで迷えるとは、大したもんだな~」「バカにしているのね?いいのよ、我慢しないで笑って」「私は昔から天然の人には寛容なんだ」←本当は"聡明じゃない人"って言ってるヨシヨシ(*´・ω・)ノ”(´・ω・`)それ慰めてんのか?夜華と素素は帰り道の途中、ひと休みすることにした。すると素素は何もできない自分に落胆し、そのせいで小黒龍にも嫌われてしまったのだと嘆く。しかし夜華は去るしかなかったのだと言った。「龍族は古代の神族だ、だから人間界に姿を見せる時は大抵、妖魔退治に来ている それに神族は人間界に長く留まることができないんだ、人間の命数に影響がでるからね」「本当?あ、思い出した、小黒龍が飛び去って行った時、城中のみんなが言ってたの 何とかを降伏させたって、きん…?」「金猊獣?」「そうだわ!金猊獣!…?!どうして知ってるの?」その夜は山で野宿になった。焚き火で暖をとりながら、夜華は素素に金猊獣の話を聞かせてやる。「金猊獣は10年前、東荒の俊疾山を占拠し、ふもとの中栄国に大干ばつを引き起こして 民は流浪したんだ すっかり凶暴化した金猊獣は10年目に国君の妻を見初め、洞窟へ連れ去ってしまった つまり…手をつけたんだ」「(˘•_•)、おぅ… でもあなたみたいな人でも恥ずかしがることがあるのね?だって顔が赤くなってる」「(๑´ω`)>テレ」そろそろ素素は眠くなって来たが、それでも最後まで話を聞きたいとねだった。「その後、君が面倒を見た黒龍が金猊獣を征服した、その時に少し怪我をしたんだ それで…」しかしやはり素素は耐え切れず、いよいよ眠りに落ちてしまう。夜華は瞬時に手を伸ばし、前に倒れそうな素素の頭を支えてやった。「それでその後、君と出会ったんだよ…」夜華は素素を横に寝かし、自分の外衣を掛けてやった。そして側に座って岩に寄りかかり、ふと夜空を見上げる。そこには2人を優しく照らす美しい月があった。つづく( ๑≧ꇴ≦)限度を知らない夜華がwww
2019.08.27
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第28話「寵愛の裏側」ついに烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)が後宮に戻った。皇后一派が戦々恐々とする中、嘉嬪(カヒン)・金玉妍(キンギョクケン)が早速、動き始める。現在、皇子を養育しているのは自分と純妃(ジュンヒ)・蘇緑筠(ソリョクイン)のみ、それに純妃は嫻妃(カンヒ)との関係も良好だ。そこで金玉妍は鍾粋(ショウスイ)宮を訪ね、長子の永璜(エイコウ)を嫻妃に返せば立場が変わると警告する。何より皇后の嫡子がいない今、当然、長子にも期待が集まっていた。「忠告しておくわ、大切なものを横取りされぬよう気をつけて~」↓魚料理の件といい何かと利用されちゃう純ちゃん(右)永璜もそろそろ伴侶を娶っても良い年頃になった。金玉妍は康熙帝(コウキテイ)の第8皇子の母になぞらえ、それとなく純妃をけしかける。第8皇子の母と言えば女官でありながら、皇子に努爾哈赤(ヌルハチ)の係累の妻を娶らせたおかげで先帝と比肩するほどの勢力を得ていた。その頃、海貴人(ハイキジン)・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)は身重の身体で翊坤(ヨクコン)宮を訪ねていた。「じぇじぇ!じぇじぇ!…やっと戻れましたね(涙」如懿との再会に感慨無量の海蘭だったが、真っ先に中毒の件を心配する。すると如懿は海蘭だけに自作自演だと打ち明けた。海蘭も実は自ら辰砂(シンシャ)を飲んだと告白、如懿を救うため江与彬(コウヨヒン)が協力してくれたと教える。今でも変わらぬ強い絆で結ばれている如懿と海蘭…。そこで海蘭は如懿に見てもらいたいものがあると頼んだ。惢心(ズイシン)が帳を下ろすと、海蘭は衣をはだけて大きくなったお腹を見せた。すると妊娠線が…。宮中の乳母の話では妊婦によってはできるあざで、出産しても消えないという。如懿はお産が済んだら手立てを考えると励ましたが、海蘭はもはや皇帝に女として見てもらえないとあきらめていた。「私は位が低いから子供を手元には置いておけない 擷芳(ケツホウ)殿や他の妃に奪われてしまうのなら、姐姐の子として育てて欲しいの」「やっとなせた子でしょう?」「姐姐、私たちは姉妹も同然、何も遠慮はいらないわ」「…あなたが安心できるなら実の子も同然に育てる」「姐姐だから安心して託すのよ」如懿は慈寧(ジネイ)宮に皇太后を訪ねた。皇太后はよく生き永らえたと揶揄し、意表を突く策だと意味ありげに微笑む。「自らを危険にさらすという手に出るとはな」如懿の捨て身の一手で今や皇帝は如懿にヒ素を盛ったのが慧貴妃(ケイキヒ)か慎貴人(シンキジン)、皇后も関与しているのではと疑っている。如懿は皇太后がすべてお見通しだと知り、素直に認めた。「それでこれからどう出るつもりだ?」「太后のお情けあってこそ私は命をつなげます、どうかお導きを…」皇太后は教えを請う如懿の態度に満足した。「皇后は名門の出だ、一族と旧臣の後押しがある、質素倹約に努めた良妻の鑑だ 慧貴妃(ケイキヒ)の父・高斌(コウヒン)は皇帝の信頼が厚い あいじゃーは宮中において花は一輪だけでなく、様々な花が咲き誇って欲しいと願う」「分かりました」如懿は皇太后が后妃の1人に権力を集中させたくないのだと理解した。(  ̄꒳ ̄)あいじゃー仕切るねえ↓あいじゃーの猫如懿は3年ぶりにゆっくり沐浴し、冷宮の汚れを落として就寝した。すると夢の中に叔母の先帝皇后が笑顔で現れ、更に高みを目指せと励ます。しかし同じ頃、索綽倫(ソチョロン)阿箬(アジャク)は悪夢で目を覚ました。嫻妃が戻ってから毎夜うなされている阿箬、まさか本当に冷宮から出てくるとは…。長春(チョウシュン)宮の議事に妃嬪たちが集まった。富察(フチャ)琅嬅(ロウカ)は復帰した嫻妃に侍女だった阿箬が貴人となり、今や皇帝の寵姫だと説明する。また新たに入内した舒嬪(ジョヒン)と慶常在(ケイジョウザイ)にも挨拶に行くよう指示した。すると琅嬅はふと嫻妃の手首にあの腕輪がないことに気づく。如懿は留め具が外れたので直していると伝えた。そこで琅嬅は直ったらまた毎日つけるよう頼む。↓「姉妹の仲である証しよ」「…もちろんです(皇后コイツッ!)」しかし何も知らない高晞月(コウキゲツ)は腕輪を触りながら、皇后の厚情をいつも感じていると感謝した。蘇緑筠は自分から嫻妃に永璜を返すと切り出し、探りを入れた。如懿は純妃の懸念に気づき、戻ったばかりで自分のことで精一杯、永璜を頼むという。心配事が解決した蘇緑筠は喜び、永璜のことなら任せてくれと言った。如懿は海蘭を訪ねた。本当は海蘭と一緒に暮らしたいが、身重の海蘭に引っ越しさせるわけにいかない。どちらにしても皇子を産めば正殿への居住を許してもらえるという。しかし海蘭は延禧(エンキ)宮の正殿は如懿のもの、思い出と一緒に当時のままにしてあると教えた。それにしても如懿が戻ってしばらく経ったが、皇帝はなぜか如懿を夜伽に召していない。海蘭は皇帝が翊坤宮にも渡っていないことが気がかりだったが、如懿がお互いにわだかまりがあると告白した。確かに無実の罪を着せられたのだから仕方がないと理解を示す海蘭、明日の立冬の宴で後宮の后妃が揃うことになるが、皇后や慎貴人はどう出るだろうか。立冬の宴は如懿の復帰祝いも兼ねて盛大に開かれた。皇太后は欠席したが、今回は皇帝が参加してくれる。すると弘暦は如懿の無実がようやく明らかになったと切り出し、かつて主従にあった嫻妃と慎貴人が揃ったことを喜んで阿箬を嬪に昇格させると言った。驚いた琅嬅は寝宮の主人になれる位の″嬪″は名門の出か皇子を出産した妃が封じられると指摘する。金玉妍も阿箬が嬪になれば啓祥(ケイショウ)宮の主人は誰なのかと不満を漏らした。弘暦は同じ嬪であっても皇子がいる嘉嬪が上位だと告げ、序列を示すために阿箬の冊封式は省くと決める。阿箬の昇格に動揺を隠せない皇后一派、しかし誰よりも困惑していたのは阿箬本人だった。宴の帰り道、金玉妍は自分を追い抜いていく阿箬を呼び止め、無礼だと叱責した。しかしもはや2人は同じ位となり、阿箬は立場も対等だと反発する。すると嘉嬪の侍女・麗心(レイシン)が、嫻妃を告発した阿箬を嫻妃の復帰祝いで昇格させたのは皇帝の嫌みではないかと指摘した。「お黙りっ!」阿箬は激昂し、麗心を引っ叩いてしまう。その様子を偶然、通りかかった如懿と海蘭が見かけた。どうやら嘉嬪と慎嬪がもめているようだが、2人は静観することにする。すると金玉妍が阿箬にかつての同僚を虐げるのかと揶揄した。「麗心、妃になりたければ皇上を誘惑する術を学ぶといいわ~」「私は自分の主人を裏切るなどできません!何度ぶたれようと学ぶつもりはありません!」侍女にまで見下された阿箬は再び手を振り上げたが、その前に金玉妍が阿箬を引っぱたいた。「自分の身の程を忘れたようね…誰のおかげだと思っているの?」「皇后と慧貴妃よ!」「ふっ、あらそう?その2人がお前を妃と見なしているかしら?」金玉妍は現実を突きつけて先に行ってしまう。阿箬は呆然と立ちすくみ、嬪になっても奴婢としてしか見てもらえないと悔し涙に暮れていた。如懿は海蘭を延禧宮へ送った。どうやら阿箬は妃たちに蔑まれ、鬱屈とした日々を送ってきたらしい。海蘭は阿箬が皇帝の寵愛で嫉妬を一身に受けていると話し、主人を売った事実があるため蔑まれるのは当然だと言った。「栄誉に伴う罰も甘んじて受けなければね…」如懿はふとそう漏らすと、海蘭がまた菓子を食べ始めるのを見た。そこへちょうど江与彬が診察にやって来たため、如懿は海蘭の食欲が旺盛すぎて心配だと伝える。脈診した江与彬は胎児が順調な証しだと安心したが、確かに海貴人の腹は通常より大きいと気づいた。その時、太監・五福(ゴフク)が安胎薬を運んで来る。江与彬はふと匂いに違和感を感じ、出し殻を調べてみることにした。すると恐れていた通り、何者かが薬に手を加えていると気づく。特に害はないが胃の働きが良くなる薬剤が処方より多めになっていた。そのせいで胎児の成長が促され、海蘭は精気を胎児に吸い取られて身体が衰弱してしまうという。「そのためお産の時は相当の難産に…」江与彬は真相を突き止めると誓い、今後はいっそう用心すると安心させた。その夜、弘暦が寝所に入ると、阿箬が寝台の上で待っていた。「何をしている?」「皇上、どうか共寝をお許しください」皇帝の妃になりたいという阿箬の願いを叶えた弘暦、しかしこの3年、弘暦は阿箬に一度も触れたことがなかった。阿箬をそばに置いたのは利用するため、あくまで嫻妃の侍女であり自分の奴婢だという。「いつ何時でも身の程をわきまえよ」阿箬は仕方なく寝台から降りると、いつものように皇帝の履物を脱がせた。しかし皇帝はなぜ自分にこんな仕打ちをするのか。弘暦は慎み深くあるよう称号を″慎″としたと話し、侍女のままでは口封じに殺されていたからだと教えた。「嫻妃の代わりに仕返しを?」「ふっ、仕返しは嫻妃自身がするだろう…で、誰の命令で偽証した?答えよ」「偽証ではありません、事実です」阿箬は決して認めようとせず、弘暦は仕方なく寝てしまう。するとしばらくして寝所の前に控えていた太監・李玉(リギョク)が時間になったと声をかけた。弘暦は阿箬を寵愛していると見せかけるため、適当な時間になってから阿箬を寝宮に返していた。苛立ちが募る阿箬は再び部屋を荒らし、泣き崩れてしまうその頃、咸福(カンフク)宮では侍女・茉心(バツシン)が阿箬の癇癪がひどくなっていると報告していた。何でも″皇上は私を妃と見なしているのか!″と叫んでいたとか。高晞月は寵愛を十分に受けている阿箬がなぜ不満なのか分からなかった。それより気がかりなのは皇帝が宴で嫻妃の無実を公言したことだ。「皇上は再びお調べになるかしら?」確かに嫻妃を冷宮から出す以上、無実を表明しなければ周りが納得しない。追い詰められた高晞月は保身のため、阿箬が主人を売ったという筋書きにすると決めた。阿箬の父は自分の父の部下、阿箬も応じざるを得ないだろう。つづく(^ꇴ^)嘉嬪は誘導するだけで実行はしないから安全なのね、でも賢そうに見えないのはなぜだwさていよいよ来週は阿箬ががが…?
2019.08.26
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第27話「冷宮を出る日」乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は敬事(ケイジ)房に嫻妃(カンヒ)の夜伽札はどうしたのかと聞いた。翌朝、この話は後宮に伝わり、烏拉那拉(ウラナラ)氏の失脚を画策した皇后一派に動揺が広がる。どうやら皇帝は本気で烏拉那拉氏を冷宮から出すつもりらしい。中でも誰より怯えたのは自分の主人を裏切った慎貴人(シンキジン)・索綽倫(ソチョロン)阿箬(アジャク)だった。慧貴妃(ケイキヒ)・高晞月(コウキゲツ)と阿箬は互いに海貴人(ハイキジン)の辰砂(シンシャ)の一件が相手の仕業だと疑っていた。しかし2人とも自分ではないと訴える。すると嘉嬪(カヒン)・金玉妍(キンギョクケン)が他のことはさておき、冷宮の火事の件は皇后も関与していると指摘した。もし烏拉那拉氏に追求されて皇后が疑われたら自分たちにも累が及ぶかもしれない…。とは言え、第4皇子がいる金玉妍だけはどこか冷静だった。↓内輪揉めが始まり牽制し合う金玉妍・高晞月・阿箬(左から)一方、冷宮に診察にやって来た侍医・江与彬(コウヨヒン)は如懿に朗報を伝えた。「最近、囁かれている噂です、皇上が如懿様を冷宮から出すお考えだとか まだ確定ではないようですが…」侍女・惢心(ズイシン)はついに出られると喜んだ。しかしふとその噂が自分たちに危害を加えた者たちの耳にも入っていると気づく。また新たな手を使って来るかもしれない…。如懿は待っていては危険だと気づき、江与彬にある物を届けて欲しいと頼んだ。そんなある日、身重の珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)が今度は香に仕込まれた辰砂で気分が悪くなり、さらに冷宮の如懿と惢心まで食事にヒ素を盛られるという事件が起こった。養心殿の太監・李玉(リギョク)はすぐ皇帝に知らせることにしたが、寝所の前に詰めていた阿箬が就寝中だと止める。李玉は仕方なく事情を話すと、阿箬は突き放すように言った。「ウラナラ氏など死んでも構わないわ、海貴人には侍医がついてるでしょう?」しかしその会話を弘暦が聞いていた。憤慨した弘暦は寝所を出るなり、阿箬に2度と自分の前に現れるなと一喝する。「冷宮の件は人命に関わる、懐妊中の海貴人に対しても何と冷たい態度だ…失せろっ!」弘暦は阿箬の釈明も聞かず、冷宮へ急いだ。如懿は発見が早く一命は取り止めていた。すでに毒はほぼ吐き出していたが、衰弱した身体のせいで昏睡状態に陥っている。如懿の手を強く握りしめる弘暦…。「如懿、遅くなった、歩けるようになったらすぐここから出す…辛かったろう?」(; ꒪ꈊ꒪)<当たり前じゃ!@心の声啓祥(ケイショウ)宮に戻った阿箬は怒りが爆発、部屋中を荒らし回った。するとちょうど寝殿に帰って来た金玉妍が阿箬の怒号や物が割れる音を耳にする。「いい夢を見たから絶望も深いでしょうね~」一方、長春(チョウシュン)宮にも皇帝が冷宮で烏拉那拉氏を″嫻妃″と呼び、冷宮から出すことになったと知らせが届いた。ただし烏拉那拉氏がヒ素の中毒で意識不明のため、意識が戻り次第、外へ出すという。富察(フチャ)琅嬅(ロウカ)は短気な慧貴妃の仕業かと思ったが、高晞月は自分ならもっと確実な手を使うと否定した。それにしても誰がこんな間の悪い時に動いたのか。琅嬅にも断定はできなかったが、慎貴人なら誰より烏拉那拉氏を恨んでいるはずだと含みを持たせた。すると高晞月はその意味をすぐさま悟る。「…娘娘、ご明察です」阿箬は雪が舞い散る養心殿の中庭でひざまずき、許しを請うた。しかし弘暦は阿箬自身が今まで何をして来たか分かっているはずだと呆れる。側仕えの李玉なら寝所での自分の阿箬への扱いを知っているだろう。すると李玉は仮に知り得ても心の中に留めて口外はしないと話した。「それが賢明だな…構わぬ、好きなだけひざまずかせておけ」結局、阿箬は自らあきらめて啓祥宮へ帰った。侍女・新燕(シンエン)は主人の擦りむけた膝に薬を塗りながら、子どもさえいれば安泰だと訴える。「皇上の子?…できるはずないわ」阿箬はなぜか生涯、子供を持てないと言って涙を流した。冷宮を出る日を前にして、如懿は世話になった侍衛・凌雲徹(リョウウンテツ)に手作りの靴を贈った。内側には雲の刺繍が入っている。「その刺繍にあなたの名前と″青雲の志※″の願いも込めたの」※立身出世しようという志すると凌雲徹はひざまずき、別の部署への転属を願い出る。如懿は出世の約束くらいで恩返しにはならないが、凌雲徹が前向きになったことをとても喜んだ。実は弘暦は冷宮から戻るなり慈寧(ジネイ)宮を訪ね、如懿の解放を直訴していた。如懿と海貴人が狙われたことが如懿の皇子殺しの濡れ衣を証明し、もはや待つ必要がなくなったのだろう。皇太后・鈕祜禄(ニオフル)氏は侍女・福珈(フクカ)に皇帝が真の黒幕を調べ、真相を解明するのは良いことだと言った。「しかし落ち着きを失う者もいよう…」(  ̄꒳ ̄)あいじゃーったら翌朝は快晴になった。李玉は奴婢たちを率いて冷宮に現れ、皇帝が嫻妃のために住まいを翊坤(ヨクコン)宮に決めたと伝える。翊坤宮の″翊″は補佐を″坤″は女人を意味し、婚礼に使う坤寧(コンネイ)宮に次いで高貴で華麗な宮殿だ。「李玉、来た時も送ってくれたわね、出る時も迎えに来てくれたわ…」冷宮に幽閉されて3年、如懿はついに称号を取り戻し、外へ出る。李玉は念のため晴れ着も準備していたが、予想通り如懿は普段着で構わないと言った。「来た時と同じように歩いて行くわ」如懿は輿には乗らず、寝宮に入る前に城楼へ立ち寄ることにした。↓紫禁城を一望し、万感胸に迫る如懿…。翊坤宮ではかつての太監・三宝(サンポウ)が主人を出迎えた。他の奴婢は延禧(エンキ)宮で仕えていた者から忠実な者を選び、新人は素性を吟味した上で抜擢したという。すると正殿ではすでに弘暦が待っていた。李玉は殿前に控える惢心に黄色いかんざしを渡した。「戻れたね…これを返す、付けて」「あの時のかんざし?ありがとう」弘暦は拝礼しようとする如懿を慌てて立たせた。「戻ったか」「その言い方は私が散歩でもして戻って来たかのようですね」弘暦は如懿がずっとそばにいたかのように、あえてそう言ったと話した。しかし如懿は自分を冷宮送りにした弘暦にまだわだかまりが残っている。すると弘暦は朝廷と後宮を納得させるためだったと釈明した。あの時はまだ即位したばかりで皇太后や后妃らも勢力ある家柄、しかも老臣らとも繋がっていた。皇子が立て続けに死産となって全ての疑惑が如懿に向けられ、それでも自分のそばに置くためにはやむを得なかったという。如懿は思わず、朝廷と後宮のために自分を犠牲にしたのかと責めた。「如懿、朕は天下を統べる皇帝の座にいる、だが時には壁にぶつかり、なす術がない 母上に言われたのだ、冷宮に入れることでそなたの身を守れると…」しかし結局、如懿は何度も命を狙われることになった。だからこそ弘暦は何としてでも冷宮から出し、呼び戻せばならないと決意したのだという。弘暦は如懿を座らせ、凍傷の手に自ら薬を塗った。すると特別な贈り物があると伝え、李玉を呼ぶ。李玉が化粧箱を開けると、美しい瑪瑙(メノウ)の器に緑梅のつぼみ4つと小さな紙が入っていた。如懿は赤い紙を手にとって広げると、弘暦の詠んだ詩がある。…薄き帳に映りし姿、嫁入り化粧を試す君…「皇上が私に嫁入りの化粧道具を?」「そなたが好きな緑梅で特別に作った緑梅粉(リョクバイコ)だ」「嫻妃娘娘、皇上がご自身で作られた白粉です、これを作るために皇上は配合に苦心されました」最終的に弘暦は密陀僧(ミツダソウ)と白檀(ビャクダン)、龍脳香(リュウノウコウ)を加え、さらに白蓮の雄しべに白立葵(シロタチアオイ)、蕃鬱金(バンウコン)を加え、篤耨香(トクドウコウ)を細かくして真珠の粉と混ぜ合わせたという。これを手先の器用な女官が新鮮な緑梅のつぼみに丁寧に詰め、糸で縛って熟成させて瑪瑙の容器で寝かせた白粉だった。憔悴した如懿の姿に心を痛めた弘暦は、この白粉に回復の願いを込めたという。すると李玉は緑梅粉を机に置いて出て行った。如懿は弘暦が白粉のために貴重で入手困難な品々を粉にしたと知って驚いた。その気持ちには心から感謝したが、しかし自分にとって大切なのはどんな品物よりも自分を離さずにいてくれた弘暦の手だと告げる。すると弘暦は如懿の手を握りしめた。「朕は手を離さぬ、案ずるな如懿よ…この先、2度とそなたを窮地には立たせぬ」如懿は真意を見定めるかのように弘暦の目の奥を見つめたが、ふと視線を落とした。「皇上、ひとつお願いが…」「言ってみろ」そこで如懿は命の恩人である凌雲徹を前途ある部署に転属させて欲しいと嘆願する。弘暦は快諾し、毓瑚(イクコ)に任せると言った。つづく(TㅅT)お帰りなさい、にゃんにゃん…横分けになって迫力も出て来ました、にゃんにゃん
2019.08.25
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三生三世十里桃花 Eternal Love第12話「二人の時間」翼(ヨク)族公主・臙脂(エンジ)はこつ然と姿を消した長兄・離怨(リエン)を探して人間界にいた。すると偶然、入った茶楼で司音(シイン)に瓜二つの娘を見かける。しかもその娘は強欲な道士と玉清崑崙扇(ギョクシンコンロンセン)を巡って争っていた。臙脂は亡き友がその扇子の持ち主だったと口を挟み、道士にこの扇子の使い方を知っているかと迫る。焦った道士はじりじりと後退して逃げようとしたが、臙脂が法術で扇子を取り上げようとした。しかし玉清崑崙扇は臙脂を通り過ぎ、なぜか娘の手に戻ってしまう。ともかく臙脂はこの扇子が風と雨を呼ぶと教え、娘の手をつかんで扇子を天にかざした。その瞬間、雷鳴がとどろき、嘘つき道士は雷に打たれてしまう。「あなたが法器をかすめ取ったと知ったら、元の持ち主はどうするかしら? どこかに飛ばされて、少なくとも2度とここに戻れないでしょうね」「不識泰山(お見それいたしました)!」道士はあまりの恐ろしさに一目散に逃げ出した。白浅(ハクセン)は無事に扇子を取り戻すことができた。親切な娘の話ではこの扇子が本物の法器なので人前に出さない方がいいという。そこで白浅は死んだ友達の扇子ならと譲ることにした。臙脂は思わぬ幸運に恵まれたが、やはりどこか気が引けると戸惑う。すると白浅はある物と交換ではどうかと持ちかけた。「いいわ!何が欲しいの?」白浅は草屋に戻ったが、黒蛇はまだ眠っていた。仕方なく寂しさを紛らすため、黒蛇と一緒に眠ることにする。その頃、天界に戻った夜華(ヤカ)は寝宮で傷の手当てをしていた。侍医は皇太子の傷が紅蓮業火(クレンゴウカ)によるものではなく東荒特有の腐草(フソウ)のせいだと気づいたが、夜華はうっかり触ったとごまかす。すると治療が終るのを待っていた連宋(レンソウ)が素錦(ソキン)の婚事について何か言うことはないか尋ねた。「ありません」「そうか、じゃあ真面目な話を始めるか」留守中の夜華の代行で政務を手伝っていた連宋は、天君の悩みの種である長海(チョウカイ)の鮫人(コウジン)族の制圧を夜華に頼みたいと言った。鮫人族の首領はかつては擎蒼(ケイソウ)の腹心、離鏡(リケイ)が管制を一任されたことに不満を持っているため、早く手を打てねばならないという。ただやみくもに出兵して諸侯たちから封地を取り戻しに来たと疑われないよう、長海水君から派兵の要請をさせたいと提案し、夜華も賛同した。話がまとまったところで連宋は夜華と青丘白浅の婚儀の話を始めた。まだ縁談がまとまったばかりだが、天君が急いで準備を始めたという。すると夜華は急に不機嫌そうに席を立った。ちょうどその時、従妹・織越(ショクエツ)が訪ねて来たが、夜華は無視して出て行ってしまう。織越は夜華がてっきり天君から素錦を奪い返しに行くのだと勘違いした。連宋は呆れて帰ることにしたが、中庭で素錦と出くわす。しかし織越が従兄ならいないと教えると、素錦はすぐ帰って行った。織越は夜華を好きな素錦が自ら進んで天妃になると知り、にわかに信じがたい。「私が好きなのは帝君だけ、他の誰にも嫁がないけどな~」すると連宋は織越の軽口をいましめた。「この九重天で誰を選ぼうと勝手だが、東華帝君だけは絶対に駄目だ」実は天族の史籍には東華帝君がどこから生まれた神仙か父神さえ知らないとある。連宋は帝君が石から生まれたと教えたが、織越は信じなかった。「ああ…怖いのね?もし私が帝君に嫁げば身分が逆転するから…」連宋は怖いもの知らずの織越に呆れて帰って行った。夜華は人間界のあの娘のことが気がかりだった。そこで司命星君(シメイセイクン)に玉清崑崙扇がなぜ人間界にあるのか聞いてみる。司命星君の話では法器の主は崑崙虚の弟子・司音、しかし大戦後に墨淵(ボクエン)の亡骸と共に消えてしまったという。当時、崑崙虚の弟子たちは血眼になって行方を探していた。中には司音と墨淵は単なる師弟という関係を超えていたと邪推する者もいたという。つまり墨淵が大戦で死を装い、司音と逃げたのではないかと…。確かに馬鹿馬鹿しい話だが、東華帝君は憶測を招かないよう史籍に2人が隠棲したと書かせた。結局、司音の失踪自体が謎であるため、事情は誰にも分からないらしい。黒蛇が眠ってから8日が経った。白浅は今夜も寝台の上で様子を見ていたが、ようやく黒蛇が目を覚ます。(*^ꇴ^)<起きたのねっ♪もう来年の春まで眠っちゃうのかと思った!白浅は喜び、早速、臙脂に買ってもらった新しい布団を見せた。(; ⊙
2019.08.23
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第47話「隕丹の真相」月下(ゲッカ)仙人は彦佑(ゲンユウ)を訪ねた。潤玉(ジュンギョク)が即位してから天宮は冷ややかな雰囲気になり、縁機(エンキ)仙女も留守なので話し相手もいないという。実は潤玉が人間界での錦覓(ジンミー)と旭鳳(キョクホウ)の一件で縁機仙女を逆恨みし、暦劫を命じていた。彦佑は錦覓の様子を尋ねたが、月下仙人は急に機嫌が悪くなり、錦覓が目を覚ましたので天界を出たと言い放つ。しかし彦佑は未だにどうして錦覓が愛する火神を殺めてしまったのか分からなかった。…まさかそれにしても天帝は殺気香灰(サッキコウバイ)の毒だけでなぜ混沌に帰ったのだろうか。月下仙人も確かに天帝が自ら果てた理由は解せないと漏らした。あの日から旭鳳も寰諦鳳翎(カンテイホウレイ)も消えてしまい、これもすべて潤玉のせいだと憤る。耳が痛い彦佑は仕方なく、実は簌離(ソクリ)が養母で潤玉は義兄だと教えた。ただ簒奪(サンダツ)とは無関係で、すでに義兄とは道を分かちたという。しかし旧友の錦覓は情が通じぬ者ではないとかばい、火神が許せぬ行いをしたのだと言った。月下仙人は彦佑にまで裏切られたと失望し、水族との付き合いもこれまでだと言って帰って行ってしまう。彦佑は月下仙人の背中を見送りながら、ふと錦覓のことを思った。…私は義兄の陰謀を暴かなかった…どんな顔で君に会えばいいんだ?償う機会があるといいが一方、錦覓は主人を失った栖梧(セイゴ)宮を訪ねた。すると留梓(リュウシ)池にある旭鳳との思い出の鳳凰花が枯れている。そこで蘇りの術を放ったが、なぜか花が咲くことはなかった。「どうしてこんなことに…完全に死んでしまったの?!どうして!」錦覓は父の敵である旭鳳のためになぜこんなに辛くなるのか分からない。その時、太湖から戻った月下仙人が現れた。「そなたか!どの面下げて栖梧宮に?!」月下仙人は旭鳳と錦覓の縁を結ぼうとしたことが悔やまれると嘆く。錦覓は思わず旭鳳が父を殺めたからだと叫んだが、月下仙人はにわかに信じられなかった。しかし洛霖(ラクリン)の死因は琉璃浄火(ルリジョウカ)、しかも本人も関与を認めたという。何より魘獣(エンジュウ)が吐き出した現実の夢の中で旭鳳が父を殺める場面を見たのだ。月下仙人は驚愕し、決して認めないと反発して帰ってしまう。その頃、栖梧宮の仙童・了聴(リョウテイ)と飛絮(ヒジョ)は旭鳳の敵討ちを計画していた。錦覓を許すふりをして油断させ、酒を飲ませて内丹を壊そう。しかしその話を聞いていた月下仙人がやって来た。月下仙人は錦覓を葬っても旭鳳が帰ってくるわけではないと諭し、姻縁府でおとなしく待てと命じる。一方、璇璣(センキ)宮に戻った錦覓は偶然、眠っている魘獣を見つけた。すると魘獣が吐き出した潤玉の夢を見てしまう。真実を表す青い夢では潤玉が眠っている自分の胸から隕丹を取り出し、ひび割れを修復して元に戻していた。…ミーアー許してくれ、君が愛の意味を分からずとも君を失いたくない次に幻想を表す黄色い夢が現れた。夢境では錦覓が潤玉に好きだと告白し、2人が相思相愛になっている。ちょうどそこに潤玉が現れ、慌てて魘獣の夢を消した。自分の欲望を知られて動揺を隠せない潤玉、すると錦覓はいたたまれなくなって逃げるように出て行ってしまう。それにしても隕丹とは一体、何だろうか。あの時に吐き出した玉だとしたら、なぜ自分の身体の中に?その頃、潤玉はひとしきり部屋を荒らしたあと、頭を抱えていた。錦覓が花界に戻って来た。長芳主・牡丹(ボタン)は花神塚へ駆けつけ、敵討ちを果たした錦覓を労う。すると錦覓は家族の前で真実を話して欲しいと切り出し、隕丹とは何かと聞いた。驚いた長芳主は錦覓の元神を調べると、すでに隕丹がなくなっている。錦覓は旭鳳を殺めた時に何かが爆発したように胸が痛み、口から玉が飛び出したと説明した。長芳主は仕方なく隕丹を飲ませたのは花神だと教え、自分のように情に苦しむことがないよう娘に飲ませたと話す。錦覓はようやく情や愛が分からなかった原因を知ったが、隕丹を失った今、もはや情の苦しみから逃れられないと気づいた。「娘(ニャン)、私を守ろうとしてくれてありがとう、でも愛する権利を奪うべきではなかった 隕丹のせいで心と頭がうまく働かず、過ちを犯しました 隕丹が消えた今、もう逃げません」錦覓は天宮に戻ると臨淵台の荼姚(タヨウ)を訪ねた。そこで旭鳳を殺めたのは敵討ちで、荼姚母子が父と母を殺めたからだと告げる。荼姚は錦覓が愛する息子を殺めたと知って呆然となり、洛霖(ラクリン)を殺したのは自分だと告白した。「私があれほど心血を傾けて策を講じたのに、それも分からず、こんな女を信じてしまうなんて」「でも確かに見たのよ、なら誰が父を殺したと?!」「私よ!」「父が死んだ時、あなたは牢獄にいたわ!下手人は他にいるの?!答えて!」しかし荼姚は一生、教えないと突き放した。錦覓は慌てて姻縁府へ駆けつけ、旭鳳が無実かもしれないと訴えた。しかし月下仙人は今さら遅いと言わんばかりに、今度は誰に罪を着せるのかと揶揄する。錦覓は恨まれても当然だと気づき、旭鳳が下手人ではないと分かった暁にはこの命を以って償うと誓った。「もし誤って殺してしまったのなら生きていたくないもの…うっ」月下仙人は錦覓の真心を信じ、確かに旭鳳の汚名は晴らさねばならないと決めた。そこで2人はまず披香殿(ヒコウデン)に忍び込み、魘獣の記録を探すことにする。すると結界に守られている箱を発見、その中に厳重に保管されている夢録があった。錦覓は早速、確認してみたが、いつの間にか魘獣が栖梧宮ではなく錦覓の部屋へ来たと書き換えられている。つまり旭鳳が父を殺した夢を見たのが自分だということだ。「ありえないわ、これは偽物よ!」そもそも錦覓は父が死ぬところを見ていないため、魘獣が青い夢で吐き出すはずがない。しかし月下仙人は、何者かが夢に手を加えた可能性を示唆、実は不可能なことではないという。錦覓は自分が本当に間違っていたと気づき、急に混乱して頭を抱えてしまう。錦覓が璇璣(センキ)宮に戻るころにはすっかり夜も更けていた。鄺露(コウロ)はようやく戻って来た錦覓に天帝が心配していたと訴える。すると錦覓はその足で七政(シチセイ)殿にいる潤玉のもとへ向かった。「父上を殺めたのはふぉんふぅぁんじゃなかったわ…」「何を急に?」錦覓は父が殺されたあと、ちょうど魘獣の吐いた夢で旭鳳が父を殺すところを見たと話した。その時はてっきり旭鳳の現実の夢だと思ったという。しかし今日、月下仙人と披香殿で夢録を確認すると、魘獣がいたのは自分のそばだった。となるとあの夢は旭鳳の夢ではなく自分が見た夢ということになるが、見た覚えがない。もし見たとしても疑念が生んだ夢なら黄色いはずなのに青い夢だった。「つまり何者かが夢に手を加え、黄色の夢を青い夢に変えたんだわ あの夜、魘獣は陛下と私の家に来た…」「ミーアー、私は先水神の調査のため、多くの夢を集めた だが確認する前に父上に封印され、君の言っている夢も見ていない」「天界の書物に責を負う披香殿の主事なら黄色い夢と青い夢のどちらだったのか覚えているはず」「いいだろう、話を聞いてみよう」鄺露はすぐ披香殿に連絡したが、主事が自害したと知らせが来た。実は鄺露は錦覓と月下仙人が披香殿に侵入するのを目撃、すでに潤玉はこうなる事態を予測していたのだ。ともかく潤玉たちはすぐ披香殿へ駆けつけると、主事が遺書を残して息絶えていた。遺書には″書物改ざんの露見を恐れ自害する″とある。しかし錦覓は、本当に罪の発覚を恐れて自害したなら遺書は不要だと指摘した。つづく( ತ _ತ) 狐狸仙、何言っちゃってんのかしらそもそも責任は天帝≧天后>月下仙人なのに…
2019.08.23
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第46話「眠りの姫」仙人が自分だけの秘密の場所に内丹を隠していると知った錦覓(ジンミー)。そこで婚礼の前日、自分の想いを込めた黒髪を旭鳳(キョクホウ)に贈っておいた。…やっぱり私の髪を内丹のそばに置いていたわねこうして錦覓は旭鳳の内丹を壊し、ついに父・洛霖(ラクリン)と臨秀(リンシュウ)の敵を討った。しかし放心状態になった錦覓は全身の力が抜け、ばったり倒れてしまう。横には静かに目を閉じた旭鳳の姿が…。すると錦覓の脳裏にこれまでの2人の思い出が走馬灯のように蘇った。その時、突然、錦覓の口から隕丹が飛び出す。「ふぉんふぅぁぁぁぁぁぁぁーん!」錦覓の叫びを聞いた潤玉(ジュンギョク)は急いで駆け寄ったが、すでに錦覓は意識を失っていた。天帝の目の前で旭鳳の元神が今にも消えようとしていた。すると天帝は結界を飛び出し、息子を救うために金龍の化身となる。そして全ての仙力を使い果たして旭鳳の元神を集めると、力尽きて落下した。「陛下!」穂禾(スイカ)は慌てて駆け寄ったが、天帝はもはや虫の息だった。「…頼む…旭鳳を救ってくれ…」錦覓が昏睡に陥って半年が経った。潤玉は天帝に即位し、謀反で揺らいだ天界の復興に尽力しようと奮起する。そのためには火神・旭鳳の配下であっても徳が高ければ重用すると決めた。するとついに錦覓が長い眠りから目を覚ます。付き添っていた鄺露(コウロ)は喜び、ちょうど新帝の即位式が終わって宴の最中だと教えた。錦覓は長い眠りのせいで記憶が曖昧だったが、次第に父の死や旭鳳を殺めたことを思い出す。そこへ知らせを受けた潤玉が駆けつけた。「ミーアー!やっと目を覚ましたな!具合の悪いところは?」「とても痛むの… なぜかしら?私にも分からない… とても辛いの、でも何が辛いのか分からない…口の中も苦いわ」潤玉はすぐ飴を出して錦覓に食べさせたが、錦覓は激しく血を吐いて飴を吐き出してしまう。「ミーアー、心配は無用だ、すべては過ぎ去ったこと…」すると潤玉は庭で月下美人が咲いていると教え、回復したら春の間に婚儀を挙げようと言った。鄺露はこの半年、乱れた天界を粛正するため尽力した功績が認められ上元仙人に昇格、領地とし玄洲(ゲンシュウ)を賜った。実は洞府で天文暦法を校訂し、早急に新暦を制定させるためだという。鄺露は拝命すると、前水神に関する文書を保管する前に確認して欲しいと上奏した。しかし潤玉は錦覓が目にすれば悲しむと心配し、鄺露に任せて披香殿(ヒコウデン)の棚に保管するよう命じる。過去の物事は跡形もなく消え去るもの…。潤玉は錦覓を苦しませまいと誓い、2人で穏やかに過ごしたいと願った。新帝となった潤玉は臨淵台(リンエンダイ)に監禁されている廃天后・荼姚(タヨウ)を訪ねた。そこで潤玉は半年前、旭鳳が自分と錦覓の婚儀の日に反乱を起こして失敗し、内丹を刺されて命を落としたと教える。しかも息子の死を嘆き悲しんだ父も自ら元神を破壊して滅びたというのだ。荼姚は到底、信じられず、激怒して火術を放ったが、潤玉が咄嗟に避けたので燭台を倒してしまう。すると物音に気づいた天兵が慌てて駆け込んで来た。「陛下!」「心配ない、下がれ」荼姚は天兵が陛下と呼ぶのを聞いて潤玉が本当に即位したと知った。「そなたが恨んでいるのは私だ!旭鳳はそなたを慕っていた、あの子に何の罪が?!」「旭鳳に罪はない、私の母にも罪はなかった、ジンミーにも… あまたの笠澤(リュウタク)の水族も罪など犯していない でも義母上は龍魚族を滅ぼし、母を殺め、錦覓を謀殺しようとした! 父上のために笠澤の水族を手にかけた時、皆にも家族がいたことを考えましたか?!」荼姚はあの時、潤玉も始末しておくべきだったと後悔した。そうすればこんな事態は免れたのに…。確かに当時、荼姚に殺されていれば潤玉もとっくに苦しみから解放されていただろう。「私が実の父と弟が滅びる姿を見たかったとお思いか?!望んでいたとっ?!」夫と息子を失った荼姚は絶望し、もはや生きる意味がないと嘆いた。そこで潤玉は荼姚を臨淵台に引っ張り出し、飛び降りるよう告げる。ここはかつて花神が荼姚から琉璃浄火(ルリジョウカ)を浴び、身を投じた場所だった。すると潤玉は死にたいならここから飛び降りて自分の目で確認するよう迫る。これまで荼姚に無実の罪で命を奪われた亡霊の姿を…。しかし荼姚は自分の内丹を壊そうとした。潤玉は咄嗟に仙術で荼姚の身体を縛り付け、簡単には死なせないと告げる。「夫と子を失った苦しみを生きて味わうのです そして非道な親不孝者が天界を平和にする姿を見届けてもらいます」荼姚は身を投げる勇気もなく、哀れな旭鳳を思ってただ涙に暮れていた。その夜、潤玉はひとり杯を傾けながら、優しい弟の姿を思い出していた。兄を愚弄している穂禾を見つけ、敬意を払うよう厳しく叱っていた旭鳳…。火毒で怪我をした兄のために紫方雲(シホウウン)宮から手に入れた薬を届けてくれた旭鳳…。目の前には旭方の亡霊が現れ、潤玉に微笑みかけている。「お前はいつも高みにいて、誰からも特別に愛され、優しくされていた… 皆が優秀なお前を尊敬し、功績をたたえた… 私が劣っていたと?目立たぬようにしていただけだ! お前たちは何も尋ねなかったが、今、伝えよう…私は大丈夫だ 形だけの褒美や哀れみはいらぬ、施しなどもっと不要だ 旭鳳、分かるか? ずっと強くなりたいと思っていた、お前にはないものをいつか手に入れるために だが私は悟ったのだ、お前がいる限り永遠に最強にはなれないと…」しかし旭鳳の亡霊はただ黙って聞いているだけだった。潤玉が政権を奪い取ったばかりの天界はまだ不安定だった。魔尊・固(コ)城王はまさにこの時のために兵力を増強してきたと奮起する。今こそ天界に攻め込み、太微(タイビ)では実現できなかった六界の統一を代わりに果たそう。一方、卞(ベン)城公主・鎏英(リュウエイ)は錦覓が目を覚ましたと知った。そこで旭鳳の敵討ちに行くと息巻いたが、暮辞(ボジ)はすでに決まった大勢を覆すことなど無理だとなだめる。ともかく新しい天帝の魔界への態度がはっきりするまでは大局を重んじた方が良いという。「大局って?固城王のこと?夜神と共倒れになっちゃえばいいのよ!」しかし固城王は現魔尊であり、魔界で生きて行くためには敬意を払う必要がある。暮辞は恐れを知らない鎏英を諭したが、鎏英は何があったにせよ錦覓が愛する相手を殺めた事実は変わらないと反発した。錦覓はようやく床を離れ、中庭に出た。花壇には潤玉が錦覓のために咲かせた美しい月下美人がある。潤玉は昼にも咲くように霊力を注ぎ、錦覓が目覚めるのを待っていたのだ。「ミーアー」錦覓は旭鳳に呼ばれた気がしたが、それが潤玉だと分かると落胆する。すると潤玉は錦覓の願いならすべて叶ったと安心させた。「君を傷つけた者が当然の報いとして罰を受けたのだ 廃天后は臨淵台に勾留され、死ぬより辛い思いを… 旭鳳はお父上の敵として半年前に君が葬った 恨みを晴らすことが出来て梓芬(シフン)殿やお父上、お義母上も安らかに眠られているだろう」しかし錦覓は耐えられなくなり、寝殿に逃げ込んでしまう。潤玉はすぐ後を追ったが、錦覓は目の前で扉を閉じた。「ミーアー、心の傷は簡単に癒えないだろう だが君は旭鳳に借りを返すため、すべきことをしただけ もう苦しむな、すべて過去のこと…」錦覓はまた口の中が苦くなり、釈霊(シャクレイ)袋から干し葡萄を出していくつも口に放り込んだ。思い出すのは旭鳳との思い出ばかり…。しかし潤玉が言うように旭鳳はもういない、自分がこの手で殺めたのだから。つづく(๑・᷄ὢ・᷅๑)ミニ潤玉とミニ鳳凰がちょっと雑過ぎないか?w
2019.08.21
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三生三世十里桃花 Eternal Love第11話「人間となった白浅」狐帝の4公子・白真(ハクシン)が狐狸洞(コリドウ)にやって来た。昨晩、十里桃林にいた妹の白浅(ハクセン)が今朝になったら姿がないという。しかし執事の迷谷(メイコク)は白浅なら十里桃林にいるはずだと首をかしげ、ただ折顔(セツガン)なら来ている言った。すると天宮から戻っていた折顔が狐狸洞から出て来る。結局、白浅と第2皇子の縁談は破談になったが、実はその話には続きがあった。一方、東華帝君(トウカテイクン)は東皇鐘(トウオウショウ)が再び眠りについた理由を探すため崑崙虚に出向いた。すると酒蔵で竹簡とぐっすり眠っている白鳳九(ハクホウキュウ)を見つける。そこで鳳九の術を解き、ここにいる理由を聞いた。鳳九は姑姑(ココ)を追いかけて来ただけだと訴え、白浅が置いていった竹簡を取り戻そうとする。しかし帝君は東皇鐘に元神を封印する法術が記された竹簡を渡すわけにいかなかった。鳳九の叔母といえば青丘白浅、白浅は崑崙と何か淵源(エンゲン)があるのだろうか。帝君の推察に驚いた鳳九は、自分も白浅も青丘を離れたことなど一度もないと否定した。「誠か?(じーっ)」「本当です(ボソッ)…命の恩人の帝君を騙すはずありません」帝君は思わず失笑し、それ以上、追及することはなかった。東華帝君は中庭まで降りると、白鳳九にいつまでついて来るのかと尋ねた。鳳九は恩を受けたら必ず返さねばならないと訴え、ただし自分のやり方で返すと伝える。「ではどうやって返すつもりだ?」「その~まだ決めていません(汗」するとそこへ偶然にも司音(シイン)の行方を捜している翼君・離鏡(リケイ)が現れた。帝君は珍客をいぶかしみ、なぜ崑崙虚にいるのか尋ねる。離鏡は通りすがりに立ち寄っただけだと答え、勝手に入ったことを謝罪した。帝君は咎めもせず、そのまま通り過ぎると、鳳九も後を追って行ってしまう。未だ司音への思いを断ち切れない離鏡…。あれから7万年経ったが、司音はどこへ行ってしまったのだろうか。東華帝君が正門を出ると司命星君(シメイセイクン)が待っていた。そこで帝君は竹簡を司命星君に渡し、実は東皇鐘の封印が永久でないと教える。白鳳九は怒られないよう門柱の陰に隠れ、2人の話を盗み聞きしていた。竹簡によると東皇鐘の封印は7万年毎に解除されるが、それが今日だという。すでに若水河畔に女子が現れ、封印が解けそうだった擎蒼(ケイソウ)を再び封じていた。その女子は真実を知っていながら誰も巻き込まぬよう隠し通し、己だけで擎蒼と戦ったのだろう。帝君から説明を聞いた司命星君はその女子に敬意を覚え、是非ともどこの誰なのか聞きたいと頼んだ。「十中八九、あそこにいる小殿下の姑姑であろうな」驚いた鳳九は思わず姿を見せた。東華帝君は自分の顔色を伺う白鳳九に挨拶するよう目配せした。「私、青丘の白鳳九よ!」「おお~狐帝の孫娘の?これは鳳九小殿下、ではあなたの姑姑とは青丘白浅ですか?」「そうよ、白浅は私の姑姑よ」「ほお~では太子殿下の正妃となられ…(おっと)」「何の正妃ですって?姑姑は2皇子と結婚するんじゃないの?どうして太子になったの?」それが長い話で…>( ・ノェ・)コショ(^ꇴ^*)<3行でお願い♪「え~事の発端はあなたの姑姑の洞窟にいた小巴蛇でして~」「小巴蛇?少辛(ショウシン)のことね!」そうです少辛です>(^∀^)b キャッキャ (^ꇴ^)ノ<当たった~少辛だ!( ̄Д ̄)<はあぁぁ~東華帝君は思わず大きなため息をついた。慌てた司命星君は話を戻し、帝君になぜ女子が青丘白浅だと思うのか尋ねる。すると帝君がその竹簡は白浅が鳳九に与えた物だと教え、ただの偶然してはおかしいと疑った。とは言え白浅が青丘を一度も離れたことがないのは有名な話、どうやって墨淵(ボクエン)の奥義である仙術を知り得たのだろうか。普通、奥義とは弟子だけに伝授するもの、墨淵に女弟子はいなかった。「(はっ)小殿下!何かご存知では?」「あぁ?姑姑は崑崙と無関係よ!(ヾノ・ω・)ナイナイ」東華帝君は鳳九の動揺に気づいていたが、ともかくそこで帰ることにした。話の続きが聞きたい白鳳九は司命星君を引き止め、ついでに東華帝君への恩返しを手伝って欲しいと頼んだ。コソコソ(;´・д・)(・д・`*)ヒソヒソ「恩返し?」「そう、でもまず先になぜ姑姑が太子と結婚することになったの? 姑姑が東皇鐘を封印したとかなんとか言ってたけど、もうワケワカメよ~」(_˘ ))))<行くぞ~! ハッ!(・д・`(・д・`*)ァッ!司命星君は下山しながら白鳳九にこれまでの長い事情を説明した。すると鳳九は少辛が白浅の面目を潰したと知って激怒、天宮へ連れて行って欲しいと懇願する。「ああ?!」「ああって何よ?小巴蛇を懲らしめに行かなくちゃ!」「いや私が教唆の罪を犯すことになってしまいます…」(๑・᷄ὢ・᷅๑)boo… (•́ω•̀๑)oO(いや、ふくれっ面されても…天君の次子・桑籍(ソウセキ)は少辛を連れて北の地へ発つことになった。結局、少辛は何の名分も与えてもらえなかったが、同伴を許してくれたのは天君にとって最大の譲歩だという。2人は叩頭して別れを告げ、九重天から降りて行った。すると踊り場まで来たところでいきなり白鳳九が現れ、少辛に剣を突き付ける。「動くな!姑姑から許婚を横取りして天下の笑い者にするとは!この恩知らず!」「小殿下、何もかも私の過ちです」合わせる顔がない少辛、しかし桑籍が少辛をかばい、天宮で無礼な振る舞いをしたと憤慨する。慌てた司命星君はその場を収めようとしたが、鳳九は引き下がらなかった。その時、東華帝君がやって来る。「ふぉんじぅ!」帝君は鳳九が青丘の小帝姫で狐帝に甘やかされて育ったと話し、気にしないように言った。さすがに鳳九も桑籍も帝君には頭が上がらない。そこで帝君は青丘白浅の侍女だった少辛に”司音”を知っているか聞いた。鳳九は少辛が墨淵の行方をバラしてしまうと心配したが、幸い少辛は何も知らないと答えてくれる。「私が誰だか分っているか?東華帝君だ、私を騙したりしたら誰も君をかばえんぞ?」「…小仙、本当に知りません」少辛は決して白浅を裏切らなかった。東華帝君は少辛を追求せず、寝宮へ戻った。するとあとをつけて来た鳳九は太晨宮(タイシンキュウ)にたどり着く。しかし宮殿に入ろうとすると、門衛に追い返されてしまう。ここは金猊獣(キンゲイジュウ)が占拠している人間界の俊疾(シュンシツ)山。金猊獣はその夜、偶然にも自分の山で暮らし始めた命知らずの人間を見つける。それは全ての記憶を封印された白浅だった。金猊獣は草屋に忍び込んだが、その人間が持っている扇を見て慌てて逃げ出す。間違いない、あれは7万年前に崑崙虚の弟子が持っていた玉清崑崙扇(ギョクシンコンロンセン)だ。しかし草屋にいたのは人間、しかも男ではなく女だったが…。金猊獣が困惑していると、突然、誰かに剣を突きつけられた。「赤炎金猊獣だな」「何者だ?」「天族太子、夜華(ヤカ)…」夜華に追われながら金猊獣は城門の市場までやって来た。怪物の出現で騒然となる民たち…。すると夜華の猛追にたまりかねた金猊獣が獅子の姿に変身し、赤炎を吐いて露店や民家に火を放った。夜華は人間たちを巻き込まぬよう仕方なく黒龍の化身となって火を吹き、ついに金猊獣を退治する。人間たちは天に登って行く龍神に手を合わせ、怪物から救ってくれたと感謝した。しかし夜華は金猊獣の紅蓮業火(クレンゴウカ)を浴びた影響で人の姿に戻れなくなってしまう。そこで俊疾山の洞窟に隠れ、数日、休んで行くことにした。白浅は山へ収穫に出た帰り、いつもの洞窟へ寄った。かごには怪我をした鳥がいる。白浅は鳥にエサを与えていたが、ふと日陰でとぐろを巻いている小さな黒蛇に気づいた。「どうやってここへ来たの?小黒蛇、うちにいらっしゃい」白浅は黒蛇を籠に入れ、草屋に連れて帰った。夜華が目を覚ますと、見知らぬ家にいた。( •
2019.08.20
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第26話「止まぬ攻撃」宮中で重陽節の宴が盛大に開かれた。皇太后・鈕祜禄(ニオフル)氏は諴(カン)親王の福晋に養育を任せている長公主・恒媞(コウテイ)と久しぶりに再会し機嫌が良い。富察(フチャ)琅嬅(ロウカ)は義母の機嫌を取るため、手作りの菓子を献上した。皇太后も娘の手前、嫁の孝行を喜んだが、嫌みのひとつも言いたくなる。「私たちは皇家の姑と嫁だ 庶民のように陰でこそこそしたり、邪推し合って家族の和を乱したりせぬ」すると乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は皇后も銘記していると言ってその場を収めた。妃嬪や重臣たちの献杯が終わると、皇太后は侍女・福珈(フクカ)に準備させておいた娘を紹介した。立ち姿も麗しい娘は李清照(リセイショウ)の″醉花陰(スイカイン)″を吟じながら優雅に舞いを披露、皇帝の心を一瞬でつかむ。しかし娘が葉赫那拉(エホナラ)意歓(イカン)と名乗ると、一瞬、不穏な空気が流れた。実は葉赫那拉の氏族は太祖・努爾哈赤(ヌルハチ)に滅ぼされ、首領の金台吉(キンタイジ)は死ぬ間際、最後の生き残りが女子でも愛新覚羅(アイシンギョロ)氏を滅ぼすと呪ったと言われている。すると皇太后は伝聞に過ぎないと否定し、葉赫部がすでに臣服しているとかばった。確かに意歓の父親も侍郎として皇帝に仕えており、太祖の孝慈高(コウジコウ)皇后も葉赫那拉氏で太宗皇帝を産んでいる。弘暦も葉赫那拉氏は名門だと認め、意歓の歌が情緒的だったと褒めた。「漢詩に精通するのは后妃の中で慧貴妃(ケイキヒ)を除き…ぁ…」思わず口ごもる弘暦、その時、海貴人(ハイキジン)・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)が臆することなくあの者の名前を出した。「意歓妹妹は如懿(ニョイ)姐姐と同じように詩書に長けます」弘暦は気を取り直し、意歓をその場で貴人に封じた。皇帝たちは庭園に場所を移し、高晞月(コウキゲツ)の父の計らいで花火を鑑賞した。誰もがその美しさに目を奪われる中、意歓は一瞬の輝きの後に物寂しさを残す花火より、淡くても永遠に光っている星がいいと告げる。すると弘暦は意歓の話が快いと感心、称号を″舒(ジョ)″とし、儲秀(チョシュウ)宮を与えた。しかし突然、冷宮が火事だと知らせが届く。その頃、烏拉那拉(ウラナラ)如懿と惢心(ズイシン)の寝殿は炎に包まれていた。眠っていた如懿と惢心は逃げ遅れ、煙にまかれていた。しかし間一髪のところで侍衛・凌雲徹(リョウウンテツ)に助けられる。慌てて現場へ駆け付けた弘暦は、門まで避難していた如懿と惢心を見つけた。すっかり憔悴した如懿の姿を見た弘暦は自ら外套(ガイトウ)を脱ぎ、如懿にかけてやる。その様子を見ていた琅嬅は愕然としたが、皇后としての威厳は守った。「如懿?大丈夫?」「…皇后娘娘、大事ありません」「ならよかった」弘暦は如懿の無事を確認すると、安心して帰って行った。冷宮の火事は風による花火の飛び火が原因と報告された。養心殿の前では花火を計画した高晞月がひざまずき、許しを請うている。弘暦は如懿を任せていた侍女・毓瑚(イクコ)に怒り心頭だった。「申しつけたであろう?如懿の命を守れと…何度、危険にさらすつもりだ?」毓瑚はその場にひざまずいて敵を甘く見ていたと謝罪、しかし弘暦は甘く見ていたのは自分だと後悔する。如懿を冷宮に入れさえすれば狙われまいと思っていたが、攻撃は激化するばかりだった。琅嬅は重陽節の花火という千載一遇の機会を逃し、苛立ちを隠せなかった。「またしても生き残るとは…」すると嘉嬪(カヒン)・金玉妍(キンギョクケン)は収穫もあったという。「皇上がすぐさま消火隊を遣わすほどにあの者を想っておられるのですね」「昨夜、あの者に話しかける皇上の様子を見れば、未練があるのは明らかよ」琅嬅の怒りの矛先は如懿を助けた侍衛に向かった。しかし金玉妍は今、侍衛を処罰すれば火事に関与していると暴露するようなものだと諌める。何にせよ火を放ったのは慎貴人(シンキジン)・索綽倫(ソチョロン)阿箬(アジャク)の配下、自分たちには関係ない。如懿の寝殿に放火したのは阿箬の侍女・新燕(シンエン)だった。気が気でない阿箬だったが、新燕は皇帝が許しを請う慧貴妃を責めるどころか慰めていたと伝え、恐らく火事の調査もないと安心させる。「冷宮に火をつける時、周りに注意した?」「もちろんです」「なら良かった、良かったわ」江与彬は火事に巻き込まれた如懿を診察し、夕方には延禧(エンキ)宮に上がった。海蘭は計画を成功させるため、皇帝に江与彬を推薦して自分の侍医にしている。江与彬は海貴人の診察を終えると、皇帝に如懿から預かった外套を返すことにした。太監・李玉(リギョク)は汚れひとつない外套に目を見張り、冷宮のような荒れた所で洗うのは骨が折れただろうと思いを馳せる。しかし弘暦は相変わらず頑固な如意に憤った。「火事が起きた日、薄着だったゆえ掛けてやったのだ、取っておかずに突き返すとは…」「皇上、見ると持ち主を思い出すからです、廃妃が皇帝の物を持つ資格はないと考えたのやも…」海蘭の言葉を聞いた弘暦は何とも辛くなり、ともかく如懿と海蘭に尽くしてくれる江与彬を労って帰って行った。海蘭は皇帝を見送ると、約束通り江与彬から″例の物″を受け取った。江与彬はくれぐれも分量に気をつけるよう警告し、万一の時は薬で毒を取り除けると告げる。すると海蘭は如懿には秘密だと念を押し、成功を祈った。意歓が入内(ジュダイ)して数日が経った。侍女は皇帝の渡りがないと心配していたが、意歓は近くにいられるだけで本望だという。実は都に呼び寄せられた当初、意歓は偶然、参拝に出かけた皇帝を見かけていた。「想像していた姿とまるで同じだわ…」皇帝にすっかり心酔している意歓…。教育係だった福珈(フクカ)は情にもろいと危惧していたが、皇太后は真心を持つ者こそ大成すると期待した。いよいよ海蘭の計画が動き出した。江与彬は侍医院で延禧宮の薬を準備しながら緊張が高まる。一方、金玉妍は第4皇子・永珹(エイセイ)を連れて長春(チョウシュン)宮を訪ねた。そこで皇子の養育を任せたいと頼んでみたが、琅嬅から体調を理由に断られてしまう。ちょうどその頃、海蘭は1人の時間を狙い、江与彬からもらった辰砂(シンシャ)を飲んでいた。弘暦は斉侍医を養心殿に呼んだ。今夜は皇太后のお気に入りである舒貴人を召すという。すると斉汝(セイジョ)は早く身ごもれるよう子宝の薬を準備すると答えた。「明朝、脈を診てから身体に合う薬剤を見極めよ、有効なら費用は問わぬ」「いつもと同じやり方ですね?」その朝は紫禁城が一面の雪景色となった。玫嬪(マイヒン)・白蕊姫(ハクズイキ) は海貴人から呼ばれて延禧宮に駆けつけると、海蘭が当時の自分と同じ症状だと知る。「玫嬪娘娘、私の口元を見て、吹き出物が…発熱や動悸、不眠にも悩まされているの 当時のあなたと同じ症状では?」そこへ知らせを聞いた皇帝が舒貴人と一緒に斉侍医を連れてやって来た。しかし脈診した斉侍医は脈に異常がないと告げる。すると江与彬が海蘭の食事と炭を調べたところ、小細工の形跡があったと報告した。「玫嬪と儀嬪(ギヒン)の時と全く同じです 幸い炭は少ししか使っておらず、魚も少量、食したのみ よって経脈は損ねずに済んでいます」驚いた斉汝は証拠が出れば辰砂に侵されたとして対処すると申し出た。運良く発見が早かったため、胎児に影響はないという。海蘭は涙ながらに誰かの罠だと訴えた。白蕊姫は思わず烏拉那拉氏が手を回したのではと疑ったが、海蘭が否定する。如懿は冷宮に幽閉されており、共犯とされた太監たちは牢獄にいるため不可能だ。そこで海蘭は当時、有力な証言をした阿箬が真相を隠しているのではと吹き込む。すると意歓が確かに慎貴人は主人を裏切った曲者だと指摘、烏拉那拉氏が濡れ衣を着せられたなら慎貴人が首謀者に懐柔されていると言った。慧貴妃(ケイキヒ)・高晞月(コウキゲツ)は海貴人が狙われたと聞いて驚いた。「私たちは何もしていない、誰が私たちの真似を?」侍女・茉心(バツシン)も全く同じ手法だと知って困惑している。「阿箬かしら?…まさかね、だとしたら誰?」海蘭の計画は上手く行った。養心殿に戻った弘暦は当時、皇太后に要請されて中止した調査を続行すると決める。そこで侍女・毓瑚(イクコ)に海貴人の件を任せ、当時の手がかりをもとに調べるよう命じた。すると敬事房(ケイジボウ)の徐安(ジョアン)が夜伽札を持ってやって来る。弘暦は誰を召すか眺めていたが、ふと嫻妃(カンヒ)の札はどうしたかと聞いた。驚いた徐安は恐る恐る嫻妃は庶人となったゆえ、札を廃棄したと上奏する。「新しく作れるか?」「すぐできます…皇上、もう一度お作りしますか?」「…聞いてみただけだ」つづく( ๑≧ꇴ≦)いよいよ来週、冷宮から出られる~!短くても予告編があるのって嬉しい(^ꇴ^)来週もお楽しみに~♪
2019.08.19
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第25話「身ごもらぬ理由」中元節、宮中では皇太后・鈕祜禄(ニオフル)氏が高僧たちを招いて法事の真っ最中だった。すると太監・成翰(セイカン)が駆けつけ、冷宮の者が紙銭を燃やしていると伝える。宮中で紙銭を燃やすのは呪いとされご法度、しかも皇太后が最も忌み嫌うことだった。皇太后は自身の目で確認するよう勧められ、すぐ冷宮を訪ねた。すると報告通り中庭で烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)と侍女・惢心(ズイシン)が紙を燃やしている。憤慨した皇太后は厳しく処罰しなくてはならないと話し、成翰に罰を与えよと命じた。しかし如懿が紙銭ではないと訴える。皇太后は念のため確認するよう指示、すると侍女・福珈(フクカ)が燃え残りを持って来た。確かに紙に書いてあるのは六字真言(ロクジシンゴン)で紙銭ではない。「太后、丸い形は円満を表します、長寿と豊かさを願い、卍を組み合わせた文様を添えました 妙応寺の僧が″最も崇高な呪文だ″と授けてくださった真言です 罪業を清め、心を解き放ちます」如懿は皇太后が今日、法事を行うと聞いたため、孝行心を示すために焚き上げたと説明した。慌てた成翰は皇太后への孝行心などではないと否定、今日が如懿の父親の四十九日だからだと口を滑らせてしまう。「…成翰公公(ゴンゴン)、なぜ今日が父の四十九日とご存知で?」如懿の指摘に皇太后も自分が知らない那爾布(ナルプ)の死んだ日をなぜ成翰が知っていたのか怪しんだ。そもそも誰から冷宮の者が紙銭を燃やして自分を呪っていると聞いたのか。追い詰められた成翰はその場にひざまずき、自ら罰として頰を叩いてやり過ごそうとした。しかし皇太后は成翰に自分より大切な主人がいると見抜き、罰を与えた上で慎刑司(シンケイシ)で拷問するよう命じる。「如懿、そなたの孝行心はしかと覚えておく、立ちなさい」皇太后は如懿たちを許して後宮に戻ることにしたが、その時、物陰に潜んでいた吉太嬪(キツタイヒン)が現れた。吉太嬪は短刀を振りかざし、皇太后に襲いかかった。如懿は咄嗟に吉太嬪を突き飛ばし、皇太后の前に立ちはだかって盾となる。するとあわやというところで冷宮侍衛・凌雲徹(リョウウンテツ)たちが駆けつけ、吉太嬪を捕らえた。如懿は吉太嬪は魔が差したのだとかばったが、皇太后から冷宮で何も学んでいないのかと叱られてしまう。「如懿、将来のために命を大事にしなさい」皇太后は福珈に吉太嬪の罰を命じて帰って行った。吉太嬪は偏殿へ連行された。如懿は思わず福珈にどんな処分なのか聞いてしまう。「かつて太后は吉太嬪の死罪を免じましたが、今は恐らく後悔されています これはあなたへの忠告よ、よく見ておきなさい」福珈はそう言って下がった。如懿は惢心と寝殿に戻った。一計を案じたのは自分たちが狙われているとほのめかそうとしただけ、しかし皇太后を呼び寄せたせいで吉太嬪が命を落とすことになってしまう。やがて中庭から打たれた成翰の嘆きや、亡くなった吉太嬪を火葬場へ運ぶよう指示する声が聞こえて来る。これであの紙銭の差し入れが罠だったことがはっきりした。如懿たちが紙銭を燃やせば皇太后は必ず冷宮を訪れる。ちょうど皇帝と后妃は円明園に出かけていて不在、皇太后が自分たちを死罪に処すにしても冷宮に来させる必要があったのだ。すると惢心が紙銭を棚から取り出し、どう処理するか尋ねた。「父の四十九日だから燃やしましょう」如懿はほとぼりが冷めたところで父を弔い、早く冷宮を出られるよう見守っていてくれと祈った。冷宮での騒ぎは円明園にも届いた。侍女・毓瑚(イクコ)の密報によれば、如懿はすでに父親の逝去を知っていたという。何者かが皇太后に如懿を処罰させようと企み、冷宮に訃報と紙銭を届けたのだ。しかし吉太嬪の狼藉は計算外だったのだろう。皇太后は利用された上に危険にさらされ激怒しているという。「皇后か…」乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は誰の仕業かすでに気づいていた。珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)は気分が優れず、侍医・江与彬(コウヨヒン)の脈診を受けた。すると懐妊して2ヶ月と分かる。しかし当分は秘密にしたいと頼み、侍女・葉心(ヨウシン)と沢芝(タクシ)にも口止めした。江与彬は海貴人がなぜか喜んでいないと気づいたが…。富察(フチャ)琅嬅(ロウカ)は皇太后が成翰を罰し、自分の使者まで冷遇していると知って焦った。そこで皇帝に皇太后の見舞いに行きたいと申し出たところ、弘暦は政務を理由にして予定を早めて引き揚げると決める。一方、皇太后は未だ皇后に腹の虫が治まらずにいた。すると福珈が皇帝は烏拉那拉氏を冷宮から出したいようだと耳に入れる。しかし皇太后は皇子の死は誰かが償わねばならないと話した。例え自分を刺客から守ろうと、罪が覆されぬ限り無罪放免とはいかないという。(  ̄꒳ ̄)海千山千のあいじゃー海蘭は安定期に入るまで懐妊を秘密にしようと決めたが、思った以上につわりが酷かった。こんな状態では冷宮の如懿を訪ねることができない。実は海蘭は懐妊を利用して如懿を冷宮から救出しようと考えていた。宮中に戻った弘暦は慎貴人(シンキジン)・索綽倫(ソチョロン)阿箬(アジャク)を寵愛した。しかし阿箬は今夜は召されないと分かっている。「今日は8月2日、私がウラナラ氏と共に王府へ入った日よ…」その夜、如懿は中庭で月を眺めながら、輿入れした日を思い出していた。今となっては当時の喜びが遠い昔のように思える。心の支えにしていた弘暦の″安心せよ″という言葉も、結局、頼りにはならなかった。一方、如懿と一緒に王府に嫁いだ慧貴妃(ケイキヒ)・高晞月(コウキゲツ)は養心殿を訪ねていた。皇帝はどこか機嫌悪く、描いていた絵も途中で投げ出してしまう。そこで高晞月は画譜を持ってくることにしたが、そこで偶然、皇帝と如懿の絵を見つけた。「皇上?まだウラナラ氏の絵を持っているのですか?冷宮に入った者に未練がおありで?」「ある訳がない、存在すら忘れていた」弘暦は仕方なく太監・李玉(リギョク)を呼んで絵を燃やすよう命じた。皇帝の対応に喜んだ高晞月だったが、皇帝から目配せされた李玉はその意を察する。そこでその絵をひとまず宮廷画家・郎世寧(ロウセイネイ)に預けることにした。翌朝、海蘭が養心殿にやって来た。海蘭はようやく皇帝に懐妊したと報告し、用心のため安定期まで待っていたと説明する。すると弘暦は永珹(エイセイ)が生まれて1年、ちょうど次の子が欲しかったと喜んだ。この知らせはすぐ皇后の長春(チョウシュン)宮に届く。皇帝はたいそう喜び、昨日は一晩中、延禧(エンキ)宮にいたとか。同席していた高晞月は激しく動揺したが、琅嬅は名家の出身ではない海貴人では子の地位も知れているとなだめた。その頃、江与彬も如懿に海蘭の懐妊を報告していた。如懿は嬉しい知らせに心を躍らせ、万事に気をつけるよう伝言を託す。江与彬は自分が責任を持って世話すると安心させ、早速、脈診することにした。すると如懿の腕輪が外れ、床に落ちてしまう。どうやら留め金が壊れたようだが、なぜか腕輪から小さな丸薬のような粒が散らばった。江与彬は粒と腕輪を確認すると、惢心に戸を閉めるよう頼む。「この腕輪はどのくらい装着を?」「側福晋として輿入れした時に皇后娘娘が私と慧貴妃に下さったの、8年ほど前よ」腕輪は皇后からの贈り物で、皇帝も友好の印だと知っていたため、如懿は毎日、付けていたという。すると江与彬の口から思わぬ言葉が飛び出した。「これは零陵香(レイリョウコウ)です、長期の使用は不妊の原因に…」如懿は自分と高晞月が長年、身ごもれなかった理由を知った。「皇后は温厚で真面目で後宮の模範よ?どれだけ悪だくみを?」海蘭の話では皇后が慧貴妃と結託して自分を冷宮送りにし、玫嬪(マイヒン)と儀嬪(ギヒン)の子も害したらしい。高晞月は皇后の罠とも知らず、付き従って来たのだ。すると江与彬が言いにくそうに慧貴妃の病に不審な点があると告白する。実は以前、斉(セイ)侍医に随行した際、江与彬は慧貴妃を脈診したことがあった。その時、慧貴妃の病に不審な点があったという。「冬は体が冷え、夏は脂汗をかく、不安感に襲われ、胸に刺すような痛み… 零陵香が原因とも言えます でも私の見立てでは長年、気が不足しており、血の巡りが悪いため支障をきたしたのかと…」斉侍医は生来の病ゆえ完治は難しいと言ったが、治療すれど悪化の一途だった。江与彬は気になって届けられる薬を調べると、斉侍医の処方と関係ない薬が混入していたという。そのせいで処方薬の効果が台無しになっていた。それはまるで氷窟に少量の湯をかけても少し溶けるだけで結局、凍ってしまうように…。慧貴妃はいずれ薬がなければ生きられぬ身体になってしまうだろう。しかし薬の調合を間違えたとは考えられず、かといって斉侍医にそんな度胸があるとは思えなかった。では皇后なのか、しかし皇后なら零陵香を仕込めば十分なはず…。高晞月はどうやら気づかぬうちに誰かの恨みを買ったようだった。江与彬は如懿にともかく腕輪を外して養生するよう勧めた。「将来に備えましょう」「江与彬、ありがとう おかげで謎が解けたわ、その通りね、将来に備えて養生に努めねば…」つづく( ゚ロ゚)!!そう言えば第10話で惢心が侍医院を訪ねた時、江与彬が叱られてましたね新人のくせに勝手に処方に口出すなーみたいにこれが慧貴妃の件だったのかな?パスが長いからw
2019.08.18
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三生三世十里桃花 Eternal Love第10話「2度目の封印」狐帝白止(ハクシ)と折顔(セツガン)は天宮を訪ね、白浅(ハクセン)の縁談を破棄すると伝えた。しかし天君は天族と狐族が取り決めた良縁をたかが小巴蛇のためにふいにできないという。そこへ皇太子・夜華(ヤカ)がやって来た。天君は孫の夜華を紹介したが、折顔は皇太子を見て目を丸くする。「墨淵(ボクエン)と淵源(エンゲン)が?」「いいえ、淵源はありません」夜華は否定したが、その外見は仙逝した墨淵に瓜二つだった。実は天君も7万年前に離散した墨淵の一糸の魂魄(コンパク)が残り、夜華として生まれ変わったのではと考えたことがあったという。しかし折顔はあり得ないと否定した。もし墨淵が一糸の魂魄を残したなら別の場所に身を投じたりせず、崑崙山に戻るはずだ。天君はもちろんそう考えたのはあくまで当初だけだと否定し、墨淵が2万5000歳で飛昇した上仙に夜華はわずか2万歳でなったと自慢する。すると折顔はふと気になって皇太子に尋ねた。「太子には正妃がおられるか?」「天君からまだ縁談を賜っておりません」桑籍(ソウセキ)は少辛(ショウシン)を妖鎖塔(ヨウサトウ)から救出した。すると今日は天君が神仙たちを招いて客人の歓迎の宴を開いていると知る。桑籍はこれが父の恩情を得られる好機だと気づき、少辛を連れて宴に乗り込んだ。神仙たちの前で懇願すれば父君も無下にはできまい。しかし天君はちょうど白止と折顔が同席していることから、死を以って謝罪するよう命じた。桑籍は愛する少辛と共に死ねるなら本望だと剣を手にする。そっと目を閉じる少辛…。覚悟を決めた桑籍はついに剣を振り下ろしたが、咄嗟に折顔が仙術を放った。すると刃先が少辛の首ギリギリで止まる。遅れて大殿にやって来た東華帝君(トウカテイクン)と司命星君(シメイセイクン)は黙って成り行きを見守っていたが、ここで引き返していった。折顔は桑籍と少辛が愛し合っているだけで、何も大罪を犯したわけではないと助け船を出した。しかし天君は非があるのは天族、うやむやにはできないと告げる。すると第3皇子・連宋(レンソウ)が打開策を上奏した。天族と狐族の婚事は両族において極めて重大、そこで桑籍ではなく天君の後継である皇太子・夜華が相手ではどうかという。幸い桑籍と白浅は面識がなく、情もなかった。しかも未来の天君に嫁げば白浅が未来の天后、これこそ大団円であろう。話を聞いた折顔は確かにすべて丸く収まると納得したが、白止はどこか腑に落ちない様子だった。「だがあいつは頑固だぞ?桑籍との縁談もとにかく嫌がってな~ やっと断れたと思ったのに別の縁談を受けたとなればもっと厄介なことになるぞ?」「(小声)不満ならまた破談にすればいいですよ」結局、折顔と白止は連宋の案に賛同、こうして天君はその場で夜華に白浅との縁談を下賜した。夜華は素直に拝命したが、素錦(ソキン)は思わぬ話の流れに呆然となる。そして桑籍は北の地へ追放となり、北海水君に降格された。連宋は少なからず気が咎めていた。すると夜華はならば2叔父が白浅を娶ってはどうかと告げる。「白浅はただの女人ではない、狐帝の娘であり、青丘東荒の女帝だ 将来、上神に飛昇したら四海八荒でただ1人、誰も逆らうことのできない女上神になるんだぞ 私が娶りたいと思ったところで、狐帝白止と折顔上神が私を気に入ると思うか?」「弁解は結構です、夜華が彼女を娶ります」そう言って夜華は洗梧宮(センゴキュウ)へ戻った。夜華が寝殿に戻ると素錦が泣きながら待っていた。素錦は夜華が縁談に同意したことを責め、夜華が好きだと告白する。しかし夜華は自分にとって素錦はあくまで姑姑(おば)であり、母妃を敬うように尊敬しているだけと伝えた。「(がーん)私が2万歳年上だからなの? でも、でもあなたが娶る正妃、青丘の白浅上仙はあなたより9万歳も年上じゃないの?!」夜華はあきれて無視したが、素錦はしつこく追いすがった。「青丘をなだめるため不本意ながらも拝命したのよね?」「不本意ではない、遅かれ早かれ正妃を娶らねばならない、誰を娶っても同じだ ならば君が白浅と同じ容貌になり、私に娶らせればいい」すると夜華は出て行ってしまう。素錦は夜華の生母・楽胥(ラクショ)に泣きついた。しかし夜華の縁談を決められるのは天君だけ、どちらにしても素錦にはその資格がないという。「お前の夜華への気持ちは知っているわ、でも天君は夜華に大きな期待をかけている 夜華に嫁げるのは天族か名族の者だけなの、分るわね?」「つまり私は公主とは言え名ばかり、後ろ盾となる一族どころか父も母もいない… 未来の天君に嫁げる資格がないと言うんですね でも私も名族の生まれです、一族が全滅したのは天族を守るためだったのに…」素錦は納得いかなかったが、楽胥は夜華に執着せず、自分を愛してくれる人を探すよう説得した。一方、東華帝君と別れた白鳳九(ハクホキュウ)は若水河畔に引き返していた。東華帝君が土地神に授けた鈴が欲しい鳳九、そこで幻術で笛を出して土地神を呼び出す。実は東華帝君の気が変わり、何かあった時はこの笛を使えという。土地神は困惑したが、確かに鳳九が東華帝君と一緒にいた娘だったことから信じてしまう。翼后・玄女(ゲンジョ)は自分と容貌が似ている宮女を離鏡(リケイ)に仕えさせていた。しかし避妊薬を飲ませていたにもかかわらず、あろうことかその宮女が身ごもってしまう。実は3ヶ月も夜伽をしながら宮女が身ごもらず、不審に思った離鏡が調べて避妊薬のことがばれたのだった。憤慨した玄女は宮女を今夜中に始末しろと命じると、宮女は開き直って本音をぶちまけた。「懐妊できないから羨ましかったんでしょ?たった3ヶ月で身ごもった私が! これは罰よ!お前が天族や青丘を裏切った罰だわ!お前は一生、子供をなせやしないわ!」激情に駆られた玄女は宮女を何度も引っ叩き、極寒の地に投げ捨て、雪狼の餌にしろと命じた。十里桃林に白浅が奏でる琴の音が響いていた。白真(ハクシン)はその仙琴に合わせて修練していると、突如、白鳳九が飛び込んで来る。「姑姑が万万年、四海八荒で一番の絶世の美女でありますように!どう?そう言われると嬉しい?」「嬉しいわ」「ふふっ!姑姑ったら変わらな〜い、年取ってもイケてる~」白浅は生意気な鳳九のおでこを叩き、九尾狐の姿に変えた。「年寄り扱いしたわね?しばらく小狐狸の姿でいなさい」鳳九が困惑していると、白浅は鳳九が落とした銅鈴を見つけ、足につけてやった。「素敵な鈴ね、誰から盗んだのか知らないけど…」その夜、白浅は久しぶりに崑崙山へやって来た。当時は仙霧が立ちこめ、多くの神々が参拝に訪れた崑崙虚、それがこれほど寂れてしまうとは…。すると十里桃林から後をつけて来た鳳九も急いで中へ入った。…わあ~ここが伝説の崑崙虚なのね?(° ꈊ °)✧˖°✧. …白浅は大殿に来た。ここで子闌(シラン)と一緒に入門したのが昨日のことのように思い出される。天道から守ってくれた墨淵…。目の前で息絶えた9番弟子・令羽(レイウ)…。そして東皇鐘に消えた墨淵、その最後の言葉『私を待て』…。白浅は酒蔵で酒を飲んでいた。…姑姑が深夜にここへ来たのはこっそり酒を飲むためなの?…鳳九が酒棚からのぞき見していると、白浅の法術でいきなり引っ張り出されてしまう。すると白浅は竹簡を出した。「姑姑はねえ、遠出してくるわ この冊子にはある仙術が書いてあるの、この仙術を知っているのは今では私一人だけ 私が死んでこの仙術が後世に伝えられなければ、四海八荒が危機に陥るわ…」白浅は竹簡を机に置くと、鳳九の足首にある鈴を見た。「その鈴鐺(リントウ)は東華帝君からもらったの?ひと目見てすぐ分ったわ どうやってもらえたのかは、もし姑姑が生きて戻れたら追及しますからね」…ん?なぜそんなこと言うの?姑姑、どこへ行くの?(˘•д•˘)…しかし白浅は理由を告げず、立ち上がった。「ここで3日間、眠りなさい 3日後、お前を守っている仙障が破れる、そうしたらその鈴が鳴って帝君を呼ぶわ」白浅はそう言って仙術を放つと、鳳九はすぐ眠りに落ちた。夜明けと共に白浅は若水河畔に現れた。やはり東皇鐘の封印が解除されるらしい。するとその時、何やら動きを察した見張りの土地神が現れる。しかし白浅は土地神を巻き込まないよう、有無を言わさず扇子で追い飛ばした。白浅が東皇鐘の前まで飛んで行くと、擎蒼(ケイソウ)が7万年の眠りから覚めた。「お前は墨淵の弟子か?一体、何者だ?!」「私は青丘女帝・白浅!かつての司音(シイン)よ!」白浅が封印の術を放つと、天界に紅蓮業火(グレンゴウカ)の光が現れた。天宮にいた夜華や十里桃林で酔い潰れていた白真は激しい雷鳴に驚き、天空に広がる炎に困惑する。一方、異変を感じた東帝君はすぐに若水河畔へ向った。白浅はついに擎蒼の封印に成功した。しかし擎蒼は最後の力を振り絞り、白浅に呪詛を放つ。避けられなかった白浅はまともに呪いを受け、意識を失ったまま吹き飛ばされた。「わははは~!お前から容色も仙力も奪い、その生涯を終わらせてやる! 俗世で生老病死の苦しみを味わい尽くすのだ!永遠に己が何者か知らぬまま!ははは~っ!」こうして白浅は全ての記憶を封じられ、俗世へ落ちて行った。東華帝君が若水河畔に到着した。確かに擎蒼が覚醒する前兆があったが、なぜかすでに落ち着いている。そこへ白浅に飛ばされた土地神が戻って来た。土地神は夜明けに東皇鐘の異変を感じて様子を見に来たが、ある美しい娘に打ち飛ばされたという。「それは昨日、私と一緒に来た若い娘か?」「いいえ」東華帝君はその娘が誰なのか想像もできなかった。すると土地神は笛を差し出し、昨日の娘が銅鈴と交換して行ったと話す。ともかく東皇鐘は再び眠りに落ち、問題はなさそうだった。「笛を渡せ」東華帝君は笛を見ると、思わず笑みがこぼれた。一方、俗世に落ちた白浅はようやく目を覚ました。口から血が出ているが、何かあったのだろうか。するとそばに扇子が落ちていた。誰かが落したのかと辺りを見回してみたが人けはない。仕方がないので持っておくことにすると、子猫がやって来た。白浅は猫を抱き上げ、思わず話かけてみる。「ここはどこ?私は誰?家族は?」竹林の中を歩いて行くと、偶然、空家を見つけた。白浅は猫を放して家の中に入ってみたが、空き家になって久しいのか酷くほこりにまみれている。すると棚の上に鏡を見つけた。鏡をのぞくと額に赤いアザがあったが、自分の顔に見覚えがない…。つづく(^ꇴ^)ラバ狐、可愛い♪
2019.08.16
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YouTube本国公式にあった日本語字幕付きは株式会社ブロードウェイにより削除されました視聴できなかった皆様は間もなく始まるLaLaTVでの放送、もしくはDVD発売をお待ちください仕方がないので英語字幕版を置いておきます(本国公式です)腾讯视频より墨連城と曲小檀は再び東岳の争いに巻き込まれてしまった。歴史は繰り返されていて墨連城は運命を変えようと立ち向かうがうまくいかない。連城は策士“流觴”となり、過去に存在している連城と小檀を守る。しかし、過去の連城の信頼を得るのは難しかった...
2019.08.15
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三生三世十里桃花 Eternal Love第9話「白鳳九と東華帝君」天君の第2皇子・桑籍(ソウセキ)は許嫁の青丘(セイキュウ)白浅(ハクセン)の侍女・少辛(ショウシン)と恋に落ちた。桑籍は密かに少辛を連れて天宮に戻ると、時間が掛かっても必ず正式な身分にしてみせると誓う。しかし夜華(ヤカ)から話を聞いた第3皇子・連宗(レンソウ)が駆けつけた。桑籍と白浅の縁談は天君がその地位を盤石にするために決めたこと、連宗は父君が戻る前に自分が少辛を青丘(セイキュウ)へ連れ帰ると告げる。すると桑籍は青丘を敵に回さないよう白浅を娶る代わりに少辛も入宮させると言い出した。連宗は白浅が笑い者になると呆れたが、それを聞いた少辛が慌てて自ら青丘に戻ると申し出る。少辛をあきらめられない桑籍は覚悟を決め、白浅とは破談にして正式に少辛を娶ると宣言した。天君は破談を申し出た桑籍をいきなり平手打ちにした。桑籍は白浅が顔も見せず修練のために閉関したっきり、自分を狐狸洞で1ヶ月も放ったらかしだったと訴える。「白浅は気位が高く、天族を見下しているようです」その時、夜華が大殿にやって来たが、2人の話が終わるまで待つことにした。桑籍は白浅を悪者にして何とか破談に持ち込もうとしたが、天君はすでに本当の理由を知っていた。すると少辛が引っ立てられ、天君は誅仙台(チュウセンダイ)に捨て置けと命じる。驚いた桑籍は自分の愛する人だと告白、少辛を娶りたいので白浅と破談にして欲しいと懇願した。しかし火に油を注ぐ結果となり、激昂した天君は少辛を最も恐ろしい鎖妖塔(サヨウトウ)に閉じ込めろと命じてしまう。天君は桑籍に跪座を命じ、夜華の元へ行った。「夜華、そなたは2叔父のようになるな 本君はそなたにとても期待している、そなたは将来の天君なのだ 天宮に何人の側室を置いても構わぬが、そなたを惑わす女はいかん そなたは四海八荒のために生を受けたのだ、女人のためではない」「みんばい」そこへ司命星君(シメイセイクン)がやって来た。人間界の中栄国(チュウエイコク)の件だという。天君はその問題なら皇太子に任せてあると伝え、夜華に金猊獣(キンゲイジュウ)を降伏させて来るよう命じた。正式な皇太子となる前に世に威風を示す良い機会になるという。夜華が拝命すると、天君は先に出て行った。すると司命星君は念のため皇太子に警告しておく。「人間界では人間の気運に干渉しないように 神仙が人間と交われば天数が乱れ、太子殿下にも良くありません」「人間の事はあなたの管轄だ、私が干渉することはない」夜華たちの話は終わったが、宮内の桑籍はまだ呆然と座り込んでいた。夜華は紫宸(シシン)殿に戻り、寝台に横になって昔を思い出した。あれはまだ幼い夜華が天君から与えられた課題を早々に終えて報告に向かった時のこと…。天君はたいそう喜んで褒美を授けると言った。そこで夜華は母に一目会いたいと頼んだが、天君は急に厳しい顔になる。夜華はいずれ自分の跡を継ぐ者、母に甘やかされて優柔不断になるのを懸念した天君は面会を許していなかった。仕方なく天君は母に会いたければ上仙になれとお茶を濁す。しかし夜華は2万歳という幼さで天雷を受け、見事に天劫を乗り越えた。夜華は父・桑籍(ソウセキ)に手を引かれて母に会いに行った。楽胥(ラクショ)は息子との再会に感激したが、血だらけの姿に心を痛める。生まれてすぐ皇太子となり、2万年もの間、一度も会えなかったひとり息子…。例え天君になっても不幸なら、封地で気ままに過ごせる水君のほうが幸せではないか。しかし幼い夜華は自分が悪かったと母をなだめた。「天劫の日に薄い色の衣を着てしまいました、これからは黒い衣服を着ます そうすれば血が見えず、母上を悲しませません」楽胥はまだ幼い我が子が何もかも耐え忍ぶ姿に涙が止まらなくなった。夜華は子供時代を思い出しているうちに眠っていた。すると金蓮の頃に見た記憶の断面が甦る。しかし勝手に寝殿に入って来た素錦(ソキン)のせいで途中で目が覚めた。夜華は素錦にも差し入れにも全く興味を示さず、ただ黙って起き上がり、外衣を手に取る。…このところ夢に見るあの影は誰なのだ?…凶事の兆しだろうか?素錦はそっけない夜華に傷つきながらも、着替えを手伝いながら宮中の噂話を聞かせた。「今日、宮娥(キュウガ)たちが話しているのを聞いたわ 2殿下が白浅の侍女を見初めたそうよ、私は2殿下が小巴蛇を娶るのもいいと思う だって青丘白浅は女君、最高位だから私たちの方が下位になる、世代も違うわ そんな方が天宮に来たら、暮らしにくくなるもの」しかし夜華はひと言とも話さないまま、出かけてしまう。桑籍は少辛が収監された鎖妖塔に駆けつけた。すると門衛からこの先は入れないと阻止され、一触即発の様相に…。そこに連宗が駆けつけ、天君は確かに巴蛇を閉じこめよと命じたが、話すことは禁止していないと屁理屈で丸め込んだ。門衛は仕方なく道をあけると、桑籍は塔の扉を叩いて必死に少辛に呼びかける。「少辛?聞こえるか?少辛!」「2殿下?!姑姑以外で私に良くしてくださったのはあなただけ… お会いできたことが何よりも幸せでした…2殿下!2殿下ーーーっ!」少辛は襲いかかる魔物たちと必死に戦っていた。天君は紫宸殿を訪ね、夜華と碁に興じていた。茶を運んで来た素錦を見た天君は、夜華が側室をそばに置いても良い頃だと切り出す。「誰か意中の女子はいるのか?」「いません(キッパリ)」少なからず期待していた素錦は夜華の返答に落胆していたが、そこへ第2皇子が謁見を求めて殿前でひざまずいていると報告が来た。仕方なく天君は桑籍を呼ぶよう命じ、素錦を下げて夜華には残るよう命じる。すると桑籍は甥の前にも関わらず、恥も外聞も捨てて少辛の解放を嘆願した。父君の考えが変わらないなら、少辛の後を追い自分も死ぬ覚悟だという。呆れた天君は死ぬなら止めないが、桑籍が死んだ後にたっぷり少辛を痛めつけてやると脅した。桑籍は父の仕打ちに深く悲しみ、ただ側室を娶りたいだけだと嘆く。しかし天君は聞く耳を持たなかった。「天族の皇子であるなら、その恩情は平等であるべき 1人の女人にかまけてはならぬ、そんな分別もつかないのか!」結局、桑籍は父を説得できず、うなだれながら帰っていく。夜華は哀れな叔父を見送りながら、何とも複雑な思いに駆られた。桑籍の軽率な行動により、天族2皇子と青丘白浅の破談の件が四海八荒に知れ渡った。狐帝白止(ハクシ)は何より侍女を見初めて娘を侮辱したことが許せないと憤る。すると折顔(セツガン)は白浅が成婚を嫌がって十里桃林に逃げ込んでいると教え、この機に青丘から縁談を破棄すれば良いと提案した。「破談にするだけではなく、天族には詫びてもらわなくては…」白真(ハクシン)は桃林でのん気に5日間も眠っている妹を起こした。「私ったら5日も寝ていたの?」…明後日は擎蒼(ケイソウ)が鐘から出てくる日だわ…もう戻って来られるか分らない、十里桃林も見納めになるわ白真は寂しそうな妹の顔を見て、てっきり破談の件で落ち込んでいると誤解した。しかし白浅は桑籍のことなど何とも思っていないと笑って木から降りて来る。「そうだ、四哥、小九は?桃林で会えるって言ってなかった?」「小九?…あの小娘、もう何日も戻っていないぞ(ハッ)でも間違いなく今日、帰って来るさ 今日はお前の誕生日だろ?」白鳳九(ハクホウキュウ)は幼い頃から叔母を慕い、自分の両親より大事にしていると言っても過言ではない。白真は白浅の誕生日とあらば鳳九が必ず戻って来ると分かっていた。その頃、白鳳九は九尾狐の姿で青丘を目指し、森の中を駆けていた。しかしその途中、運悪く金猊獣に出くわしてしまう。驚いた鳳九は人の姿に戻って逃げ出したが、うっかり大木に激突しそうになった。その時、こつ然と現れた白髪の神仙が鳳九を抱き止め、金猊獣を一撃で追い払ってくれる。「あなたは誰?」「東華帝君(トウカテイクン)だ、で、いつまで私に抱きついているつもりだ?」∫*๑°⌓°๑)<お、おう鳳九は折顔の蔵書で東華帝君の肖像画を見たことがあったが、全く似ていないと言った。「折顔?そなた何者だ?」「青丘五荒の北荒(ホッコウ)帝君の娘、白鳳九です」「では白家の者か、白家の者が金猊獣を恐れるとは、上仙に飛昇していないのか?」「…まだです」すると帝君は黙って歩き出した。鳳九は慌てて後を追い、命を救ってもらった恩返しをしたいと申し出る。帝君は必要ないと断ったが、鳳九は叔母から″因果は巡るもの、受けた恩は必ず返せ″と教えられてきたという。「君の姑姑?青丘白浅か?」「姑姑をご存知で?」「何度か会う機会があった、君の姑姑は天族との縁が深いようだ」「?でも姑姑から天族の話は聞いたことがありません…」「知らないんだな、折顔と白止は今、天宮にいるぞ、君の姑姑の縁談の件で…」すると急に帝君が立ち止まって振り返り、鳳九はぶつかってしまう。「いつまでついて来るつもりだ?」「その~恩返しをしないと」鳳九が東華帝君の顔にみとれていると、帝君は呆れてまた歩き出した。東華帝君は若水湖畔にやって来た。すると東皇鐘(トウオウショウ)を7万年、見張って来た土地神が姿を見せる。最近の星象を見た帝君は擎蒼の動きを感じると言った。鳳九は思わず、擎蒼なら墨淵上神に封印されたはずだと口を挟み、帝君ににらまれてしまう。そこで帝君は土地神に鈴を渡し、10日以内に動きがあったら鈴を鳴らして知らせるよう命じて帰ることにした。しかしまだ鳳九が付いてくる。「青丘の姫ゆえこれまでの無礼は許すが、まだ付いて来るつもりなら容赦はしない…」東華帝君に叱られた鳳九は仕方なくそこであきらめた。一方、若水湖畔の対岸には翼族公主・臙脂(エンジ)の一行がいた。すると臙脂は引き上げていく神仙に気づき、それが天界でも最高位となる東華帝君だと将軍から教えてもらう。そんな偉い神仙がなぜこんな所にいるの知る由もなかったが、臙脂は東皇鐘に封印された父のために献杯した。「父君、大戦の後から大哥の消息が分らないままよ、2哥哥は… 2哥哥は人が変わってしまったわ、生母のことでまだ父君を恨んでいるのね 7万年経ってもまだ父君に会いに来ないもの、父君、早く大哥哥が見つかるよう祈ってね」その時、東皇鐘の中にいる擎蒼は封印が解ける日を目前にして、ついに目を覚ました。一方、天宮では哀れな兄を救うため、連宗が夜華に青丘白浅を娶って欲しいと頼んでいた。まだ正式に太子印を授かっていないとは言え夜華が後継者なのは誰もが認めるところ、この問題で青丘を納得させ解決できるのは夜華だけだという。すると夜華はあっさり了承した。「いっ、いいのか?白浅はお前より9万歳も年上だぞ?」「寝床に人が増えるだけのことです、何か問題でも?」「突き抜けてんなー、やっぱりお前すげえな」←こんなこと言ってないwその頃、狐帝白止と折顔は天君に謁見していた。天君は桑籍の失態を謝罪したものの、あくまで巴蛇が誘惑したと訴える。すると折顔が白浅も縁談に無関心だったことから、破談にしてはどうかと提案した。白止も同意したが、天君だけは反対する。「いや、破談にはできぬ!」つづく(^ꇴ^)ミニ夜華が可愛い~!大人になるまでに何があったかは知らないけど(笑
2019.08.14
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※管理人用です《The Untamed》behind the scenes【The most cute paper man in the world】(TㅅT)終盤に来ました…予想外にハマってしまい淋しい〜
2019.08.12
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三生三世十里桃花 Eternal Love第8話「青丘の女帝・白浅」天宮では天君が長子・央錯(ヨウサク)と一緒に初孫の誕生を待っていた。それにしても奇妙な霊胎だ、楽胥(ラクショ)の身体に宿ったのち数日で生まれるとは…。すると央錯は崑崙の霊気と金蓮の加護を受けているからだと説明した。確かに墨淵(ボクエン)は格の高い神仙、父神(フシン)の嫡子であり唯一の血縁である。そんな墨淵の金蓮に守られた子なら特別な者のはず、しかし楽胥はもう7日間も苦しんでいた。とその時、赤子の泣き声と共に宮女が飛び出して来る。「天君!殿下!皇子です、小皇子のご誕生です」皇子の誕生を祝うように満天の光芒が出現した。南天門では何羽もの大鳥(オオトリ)が飛び回り、まさに墨淵が降生した時と同じ光景である。天君は我ら天族にやっと跡継ぎが誕生したと悟り、感慨深げに言った。「本君が皇太子に名を授けよう…夜華(ヤカ)だ」素錦(ソキン)は生まれたばかりの小皇子に対面した。楽胥は素錦のほうが2万年お姉さんになるので、面倒を見てやってくれるかと尋ねる。素錦は笑顔で了承し、幼い皇子の頬にそっと触れた。そんなある日、十里桃林に見知らぬ娘が迷い込んで来た。「どこの小蛇妖だ!勝手に十里桃林に入るとは!」白真(ハクシン)が声を荒げると、娘は慌ててその場にひざまずく。すると娘はなぜか白真上神に会いに来たと言った。どうやら四海八荒では″白真に会うには屋敷を訪ねるより桃林に行け″が定説となったらしい。その時、白真と折顔(セツガン)はその娘が掲げている酒瓶を見て驚いた。あれは白浅が使っている酒瓶で、確か折顔が墨淵にあげた物だったはず…。実は司音(シイン)は崑崙虚から下山する途中、いじめられている娘を見かけた。そこでやめるよう注意すると、男たちは崑崙虚の上仙だと気づいて慌てて逃げて行く。司音は早く家に帰るよう言ったが、娘は家も親もないと泣いた。その娘は蛇妖の少辛(ショウシン)、崑崙山の龍気を浴びて修練し、人の姿になったという。「家がないならあげようか?とても美しい場所だ」すると司音は幻霊で瓶を出した。その親切な上仙は名前を教えてくれなかったが、この酒瓶を持って十里桃林へ行けば白真上神が引き取ってくれると言ったという。「この少辛、上神にお仕えさせて頂きます!」白真は狼狽し、自分には侍女など必要ないと断ったが、家のない小蛇妖に同情した。そこで狐狸洞(コリドウ)へ連れて行き、母の侍女にすると決める。「感謝します!上神!」狐帝夫人は少辛が白浅(ハクセン)の拾った娘だと知り、二つ返事で承諾してくれた。そこで執事の迷谷(メイコク)に世話を任せ、いずれ白浅が戻って来たらこの狐狸洞を明け渡し、その時は迷谷と小辛を白浅に仕えさせるという。思わぬ騒ぎも解決し、白真と折顔は桃林に戻ってのんびり釣りを楽しんでいた。すると崑崙虚の1番弟子・疊風(チョウフウ)が訪ねて来る。「17師弟が消えました!それに師父の仙体もありません!」「なんだって?!」折顔と白真は狐帝・白止(ハクシ)と夫人に知らせ、慌てて白浅を探した。すると洞窟ですでに意識がない白浅と墨淵の亡骸を見つける。驚いた夫人は1人娘を腕に抱き、取り乱した。わずかに息はあったものの、心の血を抜きすぎた白浅はすでに虫の息である。白浅を助けるためには誰かの修為(シュウイ)が必要だが、神仙の仙気はそれぞれ違うため、多くの修為が渡れば異なる仙気が反発し合い魔道に落ちてしまう。そこで折顔は東海の瀛州(エイシュウ)にある神芝草(シンシソウ)で仙気を清めてから与えればいいと教えた。ただし父神は神芝草が天道に背く物だと考え、自分の修為を与えた4頭の猛獣に守らせている。それでも白止は娘を助けるため、神芝草を取りに行くと決めた。「私が行く、万一の際には青丘を頼んだぞ!」その頃、崑崙山の山門に突如、翼君・離鏡(リケイ)が現れた。疊風は天族と翼族が結盟しても崑崙虚の翼族への恨みは消えないと一喝、帰れと迫る。しかし離鏡は丁重に拝礼し、司音に会いたいと頼んだ。実は司音が必要としているある物を持って来たという。仕方なく疊風は司音なら崑崙山を去ったと教えた。離鏡が何を持って来たのか知らないが、司音にはもう必要ないという。疊風は門弟たちを引き連れて大殿に戻り、墨淵の宝剣・軒轅剣(ケンエンケン)に誓いを立てた。今日にも下山し、必ず墨淵の仙体と司音を取り戻すという。しかし門弟たちには故郷へ戻るよう命じ、ただし墨淵が命をかけて叶えた天下太平のためにも、敵討ちなど考えるなと釘を刺した。こうして墨淵の宝剣は大切に洞窟に納められ、天族の聖地である崑崙虚の門は固く閉ざされる…。天宮では天君が墨淵の仙体を連れ去った司音に怒り心頭だった。これでは後世に何と伝えれば良いのか。すると東華帝君(トウカテイクン)が天史を編纂(ヘンサン)する神官にそれらしく書かせればいいと助言した。「皓徳君(コウトククン)63,082年の秋、翼族の乱が終結 父神嫡子・墨淵と17弟子・司音は共に隠棲し、行方知れずになった…どうだ?」天君は帝君の提案を受け入れ、帰って行った。司命星君(シメイセイクン)はどうやら帝君が司音の味方と気づく。すると東華帝君は、墨淵にとって死後も最愛の弟子と共にいることが最も望むところなのだと言った。白止は神芝草を手に入れ、ボロボロになって青丘に戻った。こうして白浅は一命を取り留め、意識を取り戻し、母から修為をもらって助かったと知る。墨淵の亡骸も保存に適している炎華洞(エンカドウ)に移され、無事だと分かった。思えば墨淵が天雷から守ってくれたお陰で白浅は天劫を受けずに上仙になっている。白浅は簡単に上仙に昇格してしまった自分を天が見逃すはずがないと納得した。しかし夫人はこうして娘が心の血を師父に与え続けたことで、天劫の恩は返せたのだと言う。すると白真が白鳳九(ハクホウク)を抱いてやって来た。小さな姪を見た白浅はようやく笑顔を見せた。「小鳳九、知ってる?姑姑(叔母)はあなたに会いたくて師兄と下山したの それで大紫明宮へ連れて行かれてしまったのよ…」白真は妹に説教するつもりはなかったが、つい墨淵の亡骸を持ち出したことを咎めた。崑崙虚や天宮まで大騒ぎになり、何より師兄たちが司音と墨淵の亡骸を血眼になって探している。すると白浅は墨淵の仙体がいつ消えるか分からず、とにかくここへ運んで何とかしたいと思ったと説明した。「忘れたのか?本当のお前は司音じゃない、青丘狐帝の娘・白浅なんだぞ? お前には父さんと母さん、4人の兄がいるんだ、代わりに4兄が血くらい差し出すさ」しかし夫人は、墨淵に恩がある白浅が自分の血で恩を返すのが理にかなっていると言った。墨淵も血をくれたのが白真だと知れば、縁もない者からの恩に戸惑うだろう。すると夫人は白真に白浅の世話を頼み、狐帝と天族皇太子の誕生祝いに出かけて行った。(๑ŏ _ ŏ)oO(私が師父を連れて崑崙虚から姿を消し、7万年が過ぎたわ…その間、私は青丘から一歩も出ることはなかった…師兄たちも下山してみんな自分の家に帰ったと聞いたわ…にぎやかだった崑崙山は今や無人の聖地となった…天族と翼族が友好を結び、次第に戦神・墨淵と翼君・擎蒼(ケイソウ)の名は崑崙山の落ち葉と若水河の泥土の中に埋もれ、もう誰も顧みなくなった…白浅は桃花を見繕って墨淵の洞窟へ戻った。東皇鐘(トウオウショウ)に閉じ込められた擎蒼の封印が解けるまであと7日…。すると白浅は封印の術を竹簡に書き留めておいた。「師父、安心して下さい、17がこの命に代えても再び封印してみせます」白浅は市場に出かけ、買い物をしている迷谷を見つけた。炎華洞にこもりきりだった白浅は迷谷と少辛を放っておいたことを詫びたが、迷谷が大変なことになっていると訴える。そこで迷谷は場所を移し、実は狐狸洞に天君の第2皇子・桑籍(ソウセキ)が来ていると教えた。白浅は仕方なく再び閉関することにしたが、迷谷は天君と狐帝が決めた縁談のため逃げでも無駄だと諌める。「人生とは無常ね~もう数日後に私は跡形もなく消えてしまうかも… 残りわずかな時間を彼のために無駄にしたくないわ」すると白浅は迷谷と少辛に皇子の世話を任せ、桃林に避難すると決めた。「彼が帰ったら桃林に知らせに来てちょうだい」狐狸洞に戻った迷谷は白浅が再び閉関したと伝えた。白浅は青丘東荒の女君として民を支える身、修練を積んで上神に飛昇する義務があるという。白浅を1ヶ月も待っていた桑籍は怒り心頭だったが、実はすっかり少辛に執心だった。迷谷が下がると、桑籍は少辛を抱き寄せた。すると少辛が霊宝天尊(レイホウテンソン)の破雲扇(ハウンセン)を持っていることに気づく。「白浅がお前に与えたのだな?霊宝天尊を知ってるか? 元始天尊の関門弟子(最後の弟子)だ…いや違う違う 関門弟子ではなかった、私の甥・夜華こそが元始天尊の正真正銘の関門弟子だ この団扇は霊宝天尊が誰かに与えたと聞いていたが、なぜ白浅の手に?」「姑姑の話ではかつて霊宝天尊がこの団扇を司音という上仙に与えたそうです その後、司音が折顔上神の寿賀に贈ったとか… それで桃林に来た団扇が紆余曲折あって姑姑の手元に…今度は私に下さったのです」「なるほど、司音の物だったか」少辛は何とかうまく取り繕った。すると桑籍は天君と狐帝が決めた白浅との縁談を破談にするには時が掛かると告げる。しかしこのままではいずれ白浅が決めた相手に嫁がされると脅かした。驚いた少辛は侍女でもいいから桑籍のそばにいたいと願ったが、やはり白浅を裏切ることができない。そこで桑籍は少辛を娶ると宣言し、少辛もついに覚悟を決めた。桑籍がようやく天宮へ戻って来た。するとばったり皇太子・夜華と出くわす。夜華は2叔父に挨拶して見送ったが、その袂に小さな蛇がいるのを見逃さなかった。夜華は叔父の第3皇子・連宋(レンソウ)を呼んだ。実は人間界の中栄(チュウエイ)国に擎蒼の座騎だった金猊獣(セキエンキンゲイジュウ)が現れたという。凶暴な金猊獣は中栄国に干ばつをもたらし、皇后を拉致して国君を自害に追いやっていた。その国君は東華帝君の一位小仙官となって天宮に上がり、金猊獣の悪行を訴え出たという。しかし連宋はすぐにピンと来た。夜華が政務について相談して来たことなど初めて、恐らく他に何かあるのだろう。するとようやく夜華は本題に入った。「今日、2叔父をお見かけしました」「2哥が帰って来た?父君は3ヶ月は青丘で暮らし、白浅とゆっくり話せと仰せだったが」「何があったか知りませんが、巴蛇(ハダ)を連れていました、姑娘(グーニャン)です」「姑娘?…まずいぞっ!」驚いた連宋は慌てて出て行った。夜華は青丘白浅が7万年前にある巴蛇を引き取ったと知っていた。それがあの娘だ。つまり桑籍は許婚の侍女を連れ帰って来たと言うことになる。噂では青丘白浅は変わった女子で、夜華の師兄となる霊宝天尊の破雲扇をあろうことかその巴蛇に与えたとか…。この話はかつて四海八荒に広まった話だった。つづく( ๑≧ꇴ≦)狐パパがボロボロ過ぎる~wwwさてここでseason1の復習です
2019.08.12
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第24話「ひそかな見守り」ある夜、冷宮から烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)と惢心(ズイシン)の悲鳴が響き渡った。侍衛・凌雲徹(リョウウンテツ)は急いで門を開けて駆けつけると、殿内に毒蛇の大群がいる。惢心は寝台まで上がってこないよう必死に蛇を棒で追い払っていたが、如懿が手を噛まれていた。しかし酒浸りだった凌雲徹が飲んでいたのは蛇避けになる雄黄(ユウオウ)酒、これを口に含んで撒き散らすと、蛇は退散する。すると如懿の手をつかみ、急いで毒を吸い出して事なきを得た。「一刻を争うから仕方なかった、無礼を許してほしい」「…ありがとう」凌雲徹は2階の様子を見に行った。すると屋根の瓦が一枚外れて天井に穴が空いていたという。どうやら誰かがそこから蛇を投げ入れたらしい。凌雲徹は誰かの恨みを買ったのかと聞いたが、如懿も惢心も口をつぐんだ。毒蛇を放ったのは慧貴妃(ケイキヒ)・高晞月(コウキゲツ)の太監・双喜(ソウキ)だった。しかし翌朝、高晞月は烏拉那拉氏も侍女もピンピンしていると知る。憤慨する高晞月だったが、それ以上に慎常在(シンジョウザイ)・索綽倫(ソチョロン)阿箬(アジャク)にせっつかれて面白くない。「次は必ず止めを刺してくださいね…(ヤレヤレ)」侍医・江与彬(コウヨヒン)が冷宮にやって来た。凌雲徹の手当が早かったおかげで如懿に大事はないという。しかし薬を服用しているにも関わらず、一向に風湿の改善がみられないと気づいた。すると惢心が食事を持って戻って来る。そこで惢心にも確認したところ、実は風湿の具合が前と変わりないという。困惑する江与彬だったが、ふと机にある食事を見て驚いた。「なるほど、全て寒性の物ばかりです、どうりで風湿が治らぬはずだ」「毒蛇だけでなく食事にまで細工とは…よほど私が憎いのね…」しかし如懿は敵を安心させるためにも、食事は今まで通りにすると決める。江与彬は確かに今は目立つ動きをしないことだと賛同し、改めて薬を処方することにした。侍女・茉心(バツシン)は冷宮の食事係・馬(バ)太監から如懿たちを毒蛇から助けたのが侍衛・凌雲徹だと知った。するとその夜、凌雲徹は見知らぬ侍衛たちに呼び出され、暴行されてしまう。「俺らのご主人様を怒らせたら、ただじゃ済まないぞ!」「ご主人様には皇子がいる、くれぐれもご主人様を怒らせぬことだ」太監たちは余計な真似をして命を縮めるなと釘を刺し、帰って行った。趙九宵(チョウキュウショウ)は凌雲徹が如懿の件で襲われたと気づいた。「頼まれただけだと言えばいいじゃないか!」実は2人は毓瑚(イクコ)から″やんごとなきお方″からの命として烏拉那拉氏を守るよう指示されていた。この件は口外を禁じられ、如懿にも知らせず、破れば命はないという。凌雲徹は話せば殺されると訴え、約束通り誰にも言うなと念を押した。翌朝、如懿は凌雲徹へ手作りの靴の中敷を渡した。しかし凌雲徹は夫や恋人に贈るものだと言って遠慮する。その時、如懿は凌雲徹の顔にあざがあることに気づいた。「殴られたんだ、あんたを助けたのが理由だとさ」「何か言ってた?」「そう言えば″ご主人様には皇子がいる″とか何とか…」すると如懿は改めて中敷を差し出し、命を救ってくれたお礼だと告げる。結局、凌雲徹はありがたく受け取ることにした。如懿は惢心に凌雲徹が殴られた件を話した。凌雲徹を殴った侍衛は皇子がいる主人と言ったらしいが、そうすると嘉嬪(カヒン)と純妃(ジュンヒ)しかいない。しかし闇討ちしておきながら主人を明らかにするのも変だ。どうやらこのまま鵜呑みにしない方がいいらしい。乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は毓瑚を通じて如懿を密かに見守っていた。毓瑚は毒蛇の一件を全て報告し、円明園へ向かう手はずが整ったと伝える。ただし皇太后は今回、疲れから見送ることになった。皇太后からの命で侍女・福珈(フクカ)は数名の息女にお妃教育をしていた。すると太常(タイジョウ)寺少卿(ショウケイ)・陸士隆(リクシリュウ)の娘が養心殿に送り込まれて来る。慶常在(ケイジョウザイ)・陸沐萍(リクボクヘイ)はまだ16歳だった。「で、どう仕えるのか分かっているか?」皇帝から聞かれた陸沐萍はただうつむいて黙ってしまう。避暑で円明園に出かけた弘暦は海貴人・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)を呼んだ。皇后の伯父・馬斉(マチ)の死去で富察(フチャ)琅嬅(ロウカ)が深く悲しんでいるが、実は今朝、堤防の建設で視察していた如懿の父・那爾布(ナルプ)が川に転落、亡くなったと知らせが届いたという。海蘭は如懿を葬儀に参列させて欲しいと嘆願したが、弘暦は如懿の母に冷宮入りを知られれば、如懿がさらに辛い目に遭うと反対した。そこで如懿にこの件を伏せておくよう命じ、葬儀が終わって自分が皇宮に戻ったら知らせるという。せめてもの救いは那爾布が殉職だったため左領(サリョウ)の位に戻り、葬儀も宮中が行なってくれることだった。那爾布夫人とまだ小さな子供たちは父の急逝で途方に暮れていた。すると葬儀に皇帝の代理で養心殿の太監・李玉(リギョク)が弔問に来てくれる。しかし皇帝が如懿の実家に李玉を行かせたと知った琅嬅は愕然となった。遺族には見舞金まで支給され、如懿が悲しまないよう訃報をしばし伏せておくという。「皇上の心には今もあの女がいるのね…」琅嬅は肩を落としたが、侍女・素練(ソレン)は皇帝が誰より皇后を大切に考えていると励ました。その証拠に馬斉には″文穆(ブンボク)″という諡(オクリナ)と多額の香典を賜り、皇后にも数日間つき添っていた。冷宮の″あの方″は一生、出られぬ運命…。「そうかしら?とても安穏とはしていられないわ」嫡福晋から皇后となり、嫡子を得て、伯父の後ろ盾に支えられて来た琅嬅、しかし今や永璉(エイレン)を失い、伯父もこの世を去った。自分は平凡な女でしかない。唯一の望みは夫に愛され、子供に囲まれることで、本来なら一族を繁栄へ導く力などなかった。琅嬅は重圧に押しつぶされそうになったが、素練は気をしっかり持つよう鼓舞する。「皆が皇后の位を狙っているのですよ?」「(ハッ)皇后の位は私のものよ…誰にも渡さないわ 他の妃嬪のことはどうでもよい、でもあの女だけは許さない」琅嬅は如懿が悲しむのを皇帝が案じていることに嫉妬し、身内を失った悲しみがどれほど辛いか思い知らせてやると決めた。冷宮に海貴人の使いと名乗る者がやって来た。知らせを聞いた惢心は慌てて寝殿に戻り、如懿の父が堤防の視察中、足を滑らせて川に転落、水死したと伝える。如懿はにわかに信用できず、雨の中を飛び出して門を叩き、凌雲徹を呼んだ。「どうした?」「父上に何かあったらしいの、私の実家に行って様子を見て来て」「分かった!」如懿は殿内に戻らず、ずっと門の前で凌雲徹の帰りを待っていた。凌雲徹の話では父の葬儀が終わり、家族は皆、元気だったという。如懿は深く悲しみ、2日も眠れずにいた。「惢心、私が叔母上に背いて上を目指さなかったから罰が当たったの…」惢心は考え過ぎだとなだめ、眠り薬を飲ませる。するとその夜、如懿は先帝皇后だった叔母から叱咤される夢を見た。…何という体たらくなの!…お前に将来を託したにも関わらず、冷宮に追いやられるとは!…お前のせいで父親は命を落とすはめになったのよ?…お前は一族を没落に導き、家族を苦しめる不孝者でしかない!…ウラナラ氏の恥と呼ぶべきね!ふん!如懿はひざまずき、人の心がこれほど醜悪なものとは思わなかったと訴える……寵愛を得て皇后の座に就き、一族を繁栄に導く使命を果たしていない…これからどうするつもり?負け犬のまま冷宮で一生を終えるつもりなの?!『冷宮で一生を終えるつもりなの?!』如懿はそこで飛び起きた。ここを出る方法を考えなくてはならない…。琅嬅は如懿に訃報が届いた頃だと知り、打ちひしがれている姿を見てみたいと漏らした。すると長春宮の太監・趙一泰(チョウイッタイ)が現れ、中元節の法事の準備が整ったと報告する。琅嬅はふと思いつき、冷宮へ弔い用に紙銭を届けるよう命じた。実は宮中で紙銭を燃やすことは呪いとみなされ厳禁、厳罰に処されてしまう。「義母上に処罰してもらえば私の手を汚さずに済むわ、義母上の太監・成翰(セイカン)に根回しを」琅嬅は皇太后が忌み嫌っている行いだと知っていた。趙一泰は拝命し、実は慶常在の次に葉赫那拉(エホナラ)氏が控えていると耳に入れる。「孤高を貫く美女だとか…」琅嬅は趙一泰を下げると、小さくため息をついた。中元節の夜、冷宮に海貴人の使いが紙銭を届けた。しかし如懿は海蘭がこんな軽率なことをするとは思えず、罠だと気づく。一方、円明園では皇帝の許可を得た皇妃たちがそれぞれ供養物を法船に乗せ、一緒に焼いていた。つづく(^ꇴ^)如懿がようやく覚醒か!あ、勝手にフリガナ変えてますw
2019.08.11
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第23話「出会いと別れ」嘉嬪(カヒン)・金玉妍(キンギョクケン)は無事に皇子を出産、啓祥(ケイショウ)宮へ戻った。第4皇子が産まれて満一月の祝いの日、乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は皇子に″永珹(エイセイ)と名づける。弘暦にとって永珹は息子を立て続けに失った悲しみから救ってくれる存在となったが、金玉妍は何かと永璉(エイレイ)の面影を重ねる皇帝に不満が募った。海貴人(ハイキジン)・珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)は鍾粋(ショウスイ)宮を訪ねていた。純嬪(ジュンヒン)・蘇緑筠(ソリョクイン)は皇帝が即位後初の皇子にご執心で大皇子・永璜(エイコウ)と第3皇子・永璋(エイショウ)のことなど忘れているようだと嘆く。すると海蘭は2人の皇子を連れて嘉嬪の所へ行くよう勧めた。皇帝も皇子たちの顔を見れば情が動くはず、もし皇帝がいなくても懐が深い妃だと印象づけることができるという。純嬪は早速、出かけることにしたが、自分の息子である永璋だけを連れて行った。純嬪が啓祥宮を訪ねると、ちょうど皇帝がいた。皇帝から永璜はどうしたのか聞かれた純嬪は、手習いに夢中だったと取り繕う。すると弘暦は永璉の教訓から永珹は嘉嬪の手元で育てさせると話し、そこで養心殿に戻ることにした。純嬪は拝礼して見送っていたが、皇帝がふと足を止める。「皇子らの養育、大義である、妃(ヒ)に昇格だ」侍女・衛嬿婉(エイエンエン)は大皇子の手習いに付き合いながら、純嬪がなぜか第3皇子だけを連れて行ったとぼやいた。永璜は自分が実子ではないからだと話し、純嬪には実の息子がいるが如懿(ニョイ)には自分しかいないという。「大人になるまでの辛抱だ…」純嬪は海蘭のおかげで昇格したと感謝した。中庭からは仲良く遊んでいる永璜と永璋の楽しそうな声が聞こえて来る。そこへ皇帝がやって来た。弘暦は遊んでばかりでは駄目だと叱ったが、咄嗟に衛嬿婉が大皇子は毎日の手習いも第3皇子と一緒だと報告する。そこで永璜は永璋に扁額の真ん中の字は何かと聞いた。「すい(粋)!」弘暦はまだ4歳の永璋も字が読めるようになったと喜び、永璜の教え方が良いのだろうと褒める。すると永璜はすかさず永璋が頭が良いのだと謙遜し、長子としての懐の深さを見せた。弘暦は気が利く永璜の侍女に目を留め、これからも励むよう声をかけて殿内へ入る。初めて息子を褒めてもらった純妃は感激し、口添えしてくれた侍女に褒美を授けたが…。海蘭は侍女・葉心(ヨウシン)と御花園を歩きながら、侍医・江与彬(コウヨヒン)の件を話していた。すると木々の向こうに皇帝の姿が見える。海蘭は挨拶に行こうとしたが、よく見ると皇帝が衛嬿婉と話していた。「嬿婉と申します、満州正黄(セイコウ)旗包衣(ボーイ)、衛氏です」嬿婉は父を早くに亡くし、兄弟も頼りなく、名家ではないと話す。しかし弘暦は家柄の善し悪しは世襲ではないと教え、自分の力で奪い取るものだと励ました。「こういう詩がある、″今宵に喜びあり、嬿婉と良時に及べ″…」「…どうやら第二の阿箬(アジャク)が登場したようね」海蘭は皇帝を熱い眼差しで見送る侍女を警戒した。衛嬿婉はまた母から銀子の無心があった。思いつめた嬿婉は冷宮の侍衛・凌雲徹(リョウウンテツ)を訪ね、別れを告げる。女官は25歳で暇を出されるため、それまでに機会をつかまねばならないからだ。「父が罷免されて生活が苦しいの、罪人の子という身分は一生ついて回る あなたも冷宮の侍衛では出世の望みはないわ 私は構わない、だけど母と弟にまで苦労させたくないの 私のことは忘れて…」海蘭から話を聞いた純嬪は皇帝がなぜ頻繁に鍾粋宮に来るようになったのか分かった。まさか衛嬿婉が目当てだったとは…。すると海蘭は、もし衛嬿婉が寵愛されれば純妃の推薦だと思われ、永璋を売り込む根回しと取られかねないと指摘した。驚いた純妃は永璋を守るため、何か方法はないか助けを求める。そこで海蘭はある策を授けた。純妃はすぐ衛嬿婉を呼んだ。実は欽天監(キンテンカン)に占ってもらったところ、皇帝と永璋にとって衛嬿婉が相克の相手だと分かったという。こうして衛嬿婉は即刻、花房に飛ばされた。その夜、海蘭は化粧を落とし、ようやく本来の自分に戻った。皇帝の好みの柳の眉…。皇帝にもらった紅の名は″嫩呉香(ドンココウ)″、呉の娘のようにあでやかで影より先に届く香り…。しかし海蘭の好きなのは遠山の眉で白粉も嫌いだった。「化粧をすると私ではなくなる、鏡を見るとまるで別人みたい、心も別人になる…」烏拉那拉(ウラナラ)如懿はその夜も刺繍をした手巾を売ってもらうため、門の隙間から凌雲徹を呼んだ。しかし凌雲徹は珍しく酔っていて機嫌が悪い。如懿は悪酔いしている凌雲徹の様子から、将来のことではなく女人のことが原因だろうと言った。″将来″と聞いた凌雲徹は思わず、下五旗の出で家も貧しく″将来″などないとこぼす。誰からも見下され、そして自分のもとから去って行くと…。「凌雲徹?苦楽を共にした相手との不本意な別れなら悲しむ価値はある でも家柄や将来を見限って去って行ったなら、そんな下心ある娘とは別れて良かったのよ」凌雲徹は女だから言える残酷な言葉だと呆れたが、如懿はこれがありがたい忠告だと分からないなら、酔いが覚めてから考えるように言って戻った。翌日、冷宮に江侍医がやって来た。惢心(ズイシン)は信じられないと言った様子で立ちすくんでいたが、愛しい人との再会に胸をときめかせる。江与彬はこれまで冷宮への侵入を試みたが叶わず、そんな時、海貴人から″懲罰としてなら冷宮で診察できる″と助言されたという。如懿はさすが海蘭だと感心し、早速、脈診を受けた。すると如懿の風湿はさほど根深くなく、養生すれば大丈夫だと分かる。一方、惢心は丈夫なせいか風湿は軽かった。脈診を終えた江与彬はあとで薬を届けると告げ、今後は自分が役に立てると安心させる。こうして如懿と惢心はまたひとり心強い味方を得た。慎常在(シンジョウザイ)・索綽倫(ソチョロン)阿箬(アジャク)は養心殿で皇帝に仕えた。翌朝、朝議に出かける皇帝を見送る阿箬、すると弘暦は海貴人からもらった巾着を忘れたと気づく。阿箬はすぐ寝所に戻って布団の下から巾着を拾ったが、ふと寝台の奥にある化粧箱に目を留めた。そこで蓋を開けて中を見ると、如懿が刺繍した紅荔(ホンリー)と青桜(チンイン)の手巾が入っている。阿箬は思いがけず、皇帝の心にまだ如懿がいることを知ってしまう。皇后・富察(フチャ)琅嬅(ロウカ)は永璉(エイレン)を失った衝撃で病に伏せっていたが、冬を越してようやく回復した。慧貴妃(ケイキヒ)・高晞月(コウキゲツ)は本復してから報告しようと思っていたが、琅嬅は慧貴妃が公主を連れて見舞いに来るたび、何か話があると気づいていたという。そこで高晞月は、端慧(タンケイ)皇太子が逝去した数日後に冷宮の前で見つけた紙製冥器の燃え残りを見せた。冷宮と言えば烏拉那拉氏…。高晞月はこの燃え残りが冷宮から飛んで来たのだと決めつけ、烏拉那拉氏が呪術で端慧皇太子の命を狙ったと讒言した。琅嬅はふつふつと怒りが湧き上がり、烏拉那拉氏への恨みがかえって弱っていた心を奮い立たせる。「すぐにでも殺してやりたい…」「殺すより生かして苦しみを与えましょう、生き地獄を」こうして高晞月は皇后からの信頼を確実に取り戻した。その夜、海蘭は久しぶりに冷宮を訪ねた。門の小窓から差し入れを渡すと、実は阿箬が端午節の後に貴人に昇格すると報告する。父親が黄河の治水法を編み出し、皇帝を喜ばせたからだ。しかし阿箬は不満顔で毎日、文句ばかりだという。すると凌雲徹が現れ、そろそろ帰るよう促した。海蘭は凌雲徹が酔っていると気づき、仕方なくまた来ると言って戻ることにする。如懿はまだ酒浸りなのかと呆れたが、凌雲徹は好きな女をそう簡単には忘れられないとぼやいた。その頃、花房の衛嬿婉はひとりで懸命に花を植え替えていた。何も食べておらず力も出ないが、夜露で花が傷む前に終わらせなければならない…。つづく(˘•ε•˘)如懿の出番が少ない〜
2019.08.11
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三生三世十里桃花 Eternal Love第7話「墨淵の脱け殻」天軍と翼軍の対戦は終わった。意識を失っていた司音(シイン)は目を覚まし、師匠の洞窟に帰って来たと知る。すると墨淵(ボクエン)の仙体の側に折顔(セツガン)と4兄・白真(ハクシン)が付き添っていた。司音は墨淵がいつ目を覚ますのか聞いたが、折顔は墨淵の元神(ゲンシン)は離散してしまったと告げる。「…だってあなたの医術の腕は四海八荒で最高なんでしょう? あなたは彼の哥哥なのに、どうして助けられないの?」司音はすべて自分のせいだと嘆き悲しんだ。あの時、自分の代わりに受けた天雷の傷がまだ完治してなかったせいで墨淵がこんなことに…。白真は妹に希望を持たせるため、墨淵が″私を待て″と言ったことを思い出させた。「…そうね!師父が待てと言ったからには絶対、戻って来る じゃあ私は師父の仙体をお守りしなきゃ、師父が戻るまで」白真はこれを機に白浅(ハクセン)を青丘に連れ戻そうと考えたが、司音はここで師匠を見守ると言った。折顔と白真が洞窟を出ると、中庭の金蓮(キンレン)からまばゆい光りが放たれ、司音のそばに現れた。それは体を持たない墨淵とそっくりの元神…。…君が残るなら私もここで一緒に墨淵を見守るよ白真は妹を哀れんで思わず墨淵が戻って来ると励ましたが、到底ありえないことだった。しかし幼い頃から墨淵を知る折顔の考えは違う。戻って来られないなら墨淵は司音に無駄な希望を抱かせたりはしないはずだ。「彼は本当に戻って来るやも…」その夜、考え事をしていた司音はふと思いついた。そこで衣の襟をはだけて匕首(ヒシュ)を握り、自分の胸を刺してしまう。実は九尾白狐の心の血を飲めば仙体は腐敗しないと気づいたのだ。金蓮の元神は思いつめた様子の司音の姿に心を痛めたが、ただそばで見守ることしかできなかった。一方、翼界では離怨(リエン)が藍袍(ランホウ)をまとって翼君さながら大紫明宮に現れた。そして父の敵を討つため、1万年後に天宮に攻め込むと宣言する。そんな兄の得意な姿を離鏡(リケイ)が冷ややかに見ていた。憤慨した離怨は手始めに離鏡の命を奪うと迫り、ついに離鏡の生母を殺したと認める。父は離鏡の母のために自分の母を殺したと恨み、この手にかけたという。すると激昂した離鏡が仙力だけで離怨を吹き飛ばし、将軍たちが一斉に倒れた離怨を包囲した。先の大戦で20万の大群が3万に激減、しかし離怨は兵をいたわるどころか先君の悲劇にまったく心を痛めず、己の即位しか頭にない。将軍たちは離怨に愛想を尽かし、てのひらを返して離鏡を擁立すると言った。こうしてあっけなく形勢は逆転、離鏡は離怨を極寒の地で監禁すると決める。また離怨の一味である金猊獣(キンゲイジュウ)も直ちに捕らえて同じ場所に閉じ込めるよう命じた。ただし妹・臙脂(エンジ)にはこの件を秘密にするようかんこう令を敷く。宮殿の様子をうかがっていた金猊獣は離怨が連行される姿を目の当たりにし、慌てて姿を消した。離鏡は翼君の位を手にしてもどこか虚しかった。ひとりで大河を眺めていると、そこへ玄女がやって来る。まさかこうもあっさり翼后という地位が転がり込んで来ようとは…。「愛妃よ、お前には感服する 父上への哀願から苦肉の計で陣法図を盗んだ件まで舌を巻くばかりだ」「ぁ…全てあなたのためです」離鏡は呆れていたが、こうして玄女と夫婦になったのも縁なのだと受け入れるしかなかった。墨淵が仙逝して2ヶ月あまり、天君は18名の上仙を崑崙虚に送ったが司音に追い返されていた。憤慨する天君だったが、話を聞いた東華帝君(トウカテイクン)は17人も弟子がいれば気性の荒い者もいるとなだめる。東華帝君が誰かをかばうのは珍しいこと、天君は仕方なくその弟子を罪には問わないと決めた。ただその弟子が翼族に敵討ちなどしないよう諭すため、長子の央錯(ヨウサク)に崑崙虚へ行くよう命じる。するとそこへ央錯の夫人・楽胥(ラクショ)が幼い娘を連れて挨拶にやって来た。その娘はまだ500歳だったが、先の大戦で全滅した素錦族の生き残りだという。天君はその娘に素錦(ソキン)と名付けて昭仁(ショウジン)公主に封じると、央錯夫婦に養育を任せた。楽胥は複雑な気分だった。父君が素錦を自分たち夫婦の養女に決めたのは、自分が長年みごもれないせいだろうか。しかし央錯は考え過ぎだとなだめ、唯一の妃に預けるのは自然なことだと言った。兄弟3人の中で結婚しているのは自分だけ、他の2人には妾さえいない。それにしても嫁いで早3万年、楽胥はなぜ子供に恵まれないのか不思議だった。するとちょうど通りかかった東華帝君がいきなり2人に助言する。「崑崙山へ行けば答えが見つかるやも…」天宮の大皇子と夫人が崑崙虚にやって来た。大師兄・疊風(チョウフウ)は司音を大殿に呼ぶと、央錯はわざわざ下座へ降りて自ら話すことにする。実は大紫明宮で宮変が起こり、大皇子・離怨が追放され、二皇子・離鏡が即位したという。離鏡は翼族の秘宝・寒月芙蕖(カンゲツフキョ)を天君に献上、天君も収めていた。「つまり″天族と翼族はすでに盟友なので敵討ちをするな″と…そうですか?」「新しい翼君は天君に臣下の礼をとった、四海八荒の平穏を乱すべきではない 墨淵上神の自慢の弟子ならば、衆生が苦しむさまを見たくないはずだ」しかし司音は納得しなかった。このまま泣き寝入りなど性に合わないと反発し、勝手に下がってしまう。疊風は司音がまだ立ち直れていないと無礼を詫び、天君には崑崙虚が敵討ちをしない旨、伝えて欲しいと拝礼した。誰かが蓮池から金蓮を動かした。司音が大殿から帰って来ると、金蓮の元神は必死に訴えかける。しかし当然、司音に聞こえるはずもなかった。…私はもうそばにいてやれない…私が人の形になったら、ここも君のことも忘れてしまう元神は司音の頬に触れようとしたが、次第に離散して行った。…阿音司音はふと誰かの気配を感じたが、どうやら気のせいだったらしい。疊風が皇子と夫人を見送るため大殿を出ると、慌てて2番弟子・長衫(チョウサン)が駆けつけた。「大変です!金蓮が突然、枯れました!」疊風は皇子と夫人に無礼を詫び、実は墨淵の金蓮だと教える。すると楽胥は金蓮に導かれるように、そっと手を伸ばして触れた。その瞬間、金蓮からまばゆい光りがあふれ出し、楽胥の身体に吸い込まれて行く。かつて墨淵がこの金蓮は主を待っていると話していたことから、疊風は楽胥こそ金蓮の主ではないかと言った。「万物には全て因縁があります 師父が十数万年も守って来た金蓮は師父が逝った今、縁ある娘娘(ニャンニャン)に巡り合ったのです」皇子たちが帰ると、疊風は洞窟にいる司音を訪ねた。司音が敵討ちなど考えやしないかと心配したが、やはり墨淵の心を分かっている。司音は墨淵の犠牲で太平を得ながら敵討ちなどできないと心得ていた。すると疊風は墨淵の亡き骸に全く変化がないことに気づき、この洞窟に秘密があるのかと驚く。司音は咄嗟に父神のご加護ではないかとごまかした。「父神が混沌に帰った時でさえ仙体は消えた、そう言えばこんな伝説がある 翼族の秘宝・玉魂(ギョクコン)だ 典籍に書いてあった、この玉魂を口に含んだ亡骸は永遠に腐敗しないと…」疊風は向こう見ずな司音に魔族から奪おうなどと考えるなと釘を刺したが、司音はこっそり出かけてしまう。突然、司音が大紫明宮にやって来た。離鏡はてっきり敵討ちに来たと思ったが、玉魂を貸して欲しいという。しかし墨淵のためだと気づいた離鏡は、君位を巡る混乱で玉魂が消えてしまったと話した。司音は秘宝を失くしたなど到底、信じられなかったが、そのまま引き下がるしかない。司音はあきらめて崑崙虚に帰ることにした。すると裏山で玄女が現れ、玉魂を見せる。「お目当はこれでしょう?一昨日、翼君が身体の傷を癒せと下さったの 擎蒼(ケイソウ)に鞭で打たれた傷がまだ治っていなくてね 女の身体に傷痕が残るのはやはり良くないでしょう?」玄女は玉魂を差し出し、欲しいならあげると言った。司音は半信半疑ながら手を伸ばしたが、玄女はすっと玉魂を引っ込めてしまう。憤慨した司音は思わず玄女を突き倒すと、ちょうどそこへ離鏡が現れた。離鏡は倒れた玄女を立たせてやったが、司音が地面に転がった玉魂を指差す。「これが失くした物?(ギギギ) …今生で私の最大の不幸はお前と出会ったことだ! お前たち夫婦は残酷すぎる、ふっ、お似合いだよ 大紫明宮は不倶戴天の敵だ!」司音は離鏡がわざと玉魂を貸してくれなかったと知り、激怒して帰って行った。離鏡は自分の顔に泥を塗った玄女に腹を立て、突き飛ばした。衝撃で血を吐いた玄女は、離鏡が玉魂を失くしたと嘘をついたため加勢しただけだという。そもそも当時から司音は離鏡など眼中になく、離鏡こそ墨淵を殺したいほど嫉妬していたはずだ。あの自尊心の強い司音が平身低頭したのも墨淵のため、それに気づいたからこそ玉魂を渡さなかったのだろう。「私も我を失うほど嫉妬しています、どれほど尽くしてもあなたは見向きもしない 司音のために私を突き倒すなんて…」「君には翼后の位を与えた、まだ不満なのか?!」「成婚の日以来、指一本、触れてくださらない…翼后の座についても幸せなわけがありません! 崑崙山のふもとで過ごした日々には及ばないのです…」「…崑崙山のことには触れるな」離鏡はそう言って去って行った。 その夜、崑崙では久しぶりに弟子たちが揃って食卓を囲んだ。上座には墨淵、そして中程には令羽(レイウ)の席がある。弟子たちはまず一同で献杯し、疊風は改めて令羽の杯に酒を注いだ。司音は思わず下戸の令羽が酔っ払ってしまうと指摘、疊風は確かに大酒飲みの司音には遠く及ばなかったと揶揄する。すると食事が始まろうとした矢先、急に司音が師兄たちに杯を献上、全員が結局、また杯を持った。「17は崑崙山に来てからずっと師父と師兄たちに面倒を見てもらって来ました でも真面目に修行せず、問題ばかり起こして…ゥッ…師父を害し、師兄たちを煩わせた …17が先に飲みます」感極まった疊風は司音を隣に呼び、懐かしい思い出を語って墨淵と令羽を偲んだ。司「こんなこともありました… みんな酔っ払って騰雲(トウウン)の術を使い、東荒の俊疾山(シュンシツ)山へ日の出を見に行った…」2「あぁ~夜中でよかったよ 雲に乗っている姿を人間に見られたら師父に叱られるところだった」大「はぉ!師父の葬儀が済んだら俊疾山へ行って日の出を見よう!」こうして乾杯が済むとようやく食事が始まった。しかしやがて門弟たちは次々に意識を失ってしまう。司音はひとり、眠っている師兄たちに叩頭して別れを告げた。そして急いで洞窟へ戻る。音「師父、玉魂が手に入りませんでした 師父の仙体を守るために青丘へお連れします…お許しください」司音は人知れず青丘に戻り、洞窟に身を隠した。そこで墨淵をかくまい、また自分の胸を刺す…。つづく(^ꇴ^)ちょっと〜墨淵の脱け殻ってw
2019.08.11
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第45話「錦覔の復讐」夜神・潤玉(ジュンギョク)と水神・錦覓(ジンミー)の婚礼まであと3日。旭鳳(キョクホウ)は花界を訪ね、錦覓に何が何でも兄には嫁がせないと訴える。すると錦覔は自分の髪を一束、切った。「この青絲が最後の想いよ、今日を限りに私たちに先はない 私の青絲を贈るわ…青絲に想いを託し、私たちの心は同じであると願う」「心配するな、私にも策はある、あと3日だ、婚儀が始まる時まで我慢してくれ」旭鳳はその黒髪が錦覓の自分への想いと信じて受け取ったが…。いよいよ婚礼前夜。反乱を目論む潤玉は布星台(フセイダイ)で鄺露(コウロ)と星を見守りながら、入念に戦略を確認した。しかしやはり勝算は低いと分かる。一方、潤玉の謀反を見越して旭鳳もまた戦略を練っていたが、潤玉に勝ち目はないと結論づけた。なぜ潤玉は危険を冒してまで戦いを挑むのか。それとも潤玉にはまだ何か奥の手でもあるのだろうか…。実は潤玉には湮月(インゲツ)があった。明月の背後にある星は操れないが、天地を滅ぼすという。「私の全てを賭けた大勝負なのだ…」旭鳳は何がここまで潤玉を駆り立てるのか分からなかった。そこで璇璣(センキ)宮を訪ね、酒を飲もうと誘う。すると旭鳳は幼い頃、兄と2人で酔いつぶれている仙人の酒をこっそり飲んだことを思い出した。それは兄との楽しい思い出のひとつだったが、実は潤玉にとって悪夢の始まりだったという。あの時、初めて酒を飲んだ旭鳳は酔っ払い、火術で庭を燃やした。潤玉は慌てて水術で消火したが、驚いた旭鳳が号泣する。ちょうど通りかかった天后は潤玉が旭鳳を害したと誤解、潤玉は監禁されてしまう。それ以来、潤玉は自分の行動を慎むようになった。何も知らなかった旭鳳は謝罪し、欲しいものを全て譲る代わりに自重して欲しいと頼む。「ジンミーも?」「…ジンミー以外の全てだ」「旭鳳、私にはもうジンミーしかいない 昔からお前に何でも譲ってきた、だが今回だけは手放しはせぬ」潤玉は大切なものを得るため、まさに背水の陣で挑むと言った。旭鳳は潤玉が全てを失う覚悟なら自分も傍観はできないと警告し、席を立つ。↓「大事なことだから2回言いますよ、ジンミー以外は全て譲る」しかし潤玉は旭鳳からの施しなどいらなかった。旭鳳が帰ると彦佑(ゲンユウ)が現れた。彦佑は明日の婚儀に出席しないと伝え、潤玉のやり方に賛同できないと非難する。「あなたは何もかも分かったようなつもりでいる でも全然、見えていない…自分自身が」すると彦佑は自分が鯉児(リジ)の面倒を見ると言って帰って行った。婚儀の朝、天帝の実弟である月下(ゲッカ)仙人が花嫁を迎えにやって来た。錦覓は芳主たちに叩頭して別れの挨拶とし、花嫁衣装に着替えることにする。月下仙人は本当に後悔しないのか念を押したが、錦覓は旭鳳の鳳翎(ホウレイ)を託し、返して欲しいと頼んだだけだった。夜神と水神の婚儀が始まった。2人は九霄雲(キュウショウウン)殿への長い階段を上り、いよいよ天帝の前へと進む。しかしそこに旭鳳の姿はなかった。すると潤玉はこれまで育ててもらった恩と師の恩、そして錦覓との縁に感謝し、天帝に星輝凝露(セイキギョウロ)を献上する。天帝は立派な孝行心だと喜んで杯を空けると、吉時に合わせて祈誓の儀が執り行われた。「蒼穹の大地へ拝礼!」「ちょっと待った!」ちょうど拝礼しようとしたその時、潤玉と錦覓の前に錦袍姿の旭鳳が現れた。旭鳳が婚儀に乗り込むと、燎原君(リョウゲンクン)は捕らえた将軍を突き出した。「あれほど忠告したのに… 兄上が誤った道を進んだ結果、九霄雲殿が無実の兵の血で染まった もうやめに、私が父上に恩赦を願い出る」引っ立てられた将軍は火神に鎮圧されたと泣きついている。実は夜神の兵が深夜に奇襲し九霄雲殿を包囲、太鼓の音が合図で攻め入る手はずになっていた。潤玉は咄嗟に殿内の太鼓を打ったが、旭鳳は潤玉の兵ならすでに制圧したと教える。すると天兵が一斉になだれ込んだ。何も知らなかった錦覓はおろおろするばかり…。しかし旭鳳が手を引いて錦覓を自分の元へ引き寄せた。夜神の謀反を知った天帝は激怒し、天兵に謀反人を毘娑(ビシャ)牢獄へ入れろと叫んだ。しかし潤玉の気迫におののき、天兵たちは躊躇する。「…仁義を重んじぬ父上が私にそれを望む資格があると? 天帝の地位に執着し、実兄を殺め、花神を捨て、悪妻を娶り、私の母を辱めた そして旭鳳は私の妻を奪おうと… 誰しもが天界を至高の場所だと言う、だがここは最も汚らわしく残酷な下卑な場所だっ!」「黙れっ!」天帝は思わず玉座から立ち上がったが、その時、急に身体が重くなって座り込んだ。実は夜神は星輝凝露に殺気香灰(サッキコウバイ)を混入、4時間ほど脱力するという。「潤玉!腹に一物あるとは思っていたが、だがかように悪辣な真似をしようとは!」月下仙人は兄帝のもとに駆け寄り、潤玉を叱責した。「悪辣な真似?(ふっ) 父上は天帝になるため身近な者の死もいとわず、母を利用し、龍魚族を滅亡させた! 悪辣の極みでは?!罰を受けるのは至極、当然のこと!因果応報なのです! 私の所業が天地の恥になろうとも構わない…でも私の母には産み育ててくれた恩を返したかった」…育ててくれた恩?錦覓はふと魘獣(エンジュウ)の夢を思い出した。目の前に立っているのは非情にも父たちを殺めた憎き旭鳳ではないか…。天帝は早く夜神を捕らえろと叫んだが、天兵たちが動く気配はなかった。「反逆者たちめ!罰が下るわよ!」穂禾(スイカ)は思わず声を上げたが、隠雀(インジャク)が制す。「天帝と天后は不徳な輩 夜神殿下は自らの命も顧みず、勇敢にも天帝の罪をさらされたのだ 天界は今こそ新旧交代の時、我々は夜神殿下を新天帝に推挙し、六界で天界の威厳を取り戻す!」潤玉が太巳仙人に目配せすると、太巳仙人が合図した。↓は~いっ!ってwww天兵たちの中に紛れていた夜神派は一斉に赤い外套を外し、驚いたことに神仙たちまでが夜神に忠誠を誓った。「父上と義母上の殘暴さには皆、恨みがある…旭鳳、まだ理解できぬのか?!」潤玉の言葉に旭鳳は呆然となった。その時、憤慨した穂禾が夜神と共謀した隠雀に襲いかかる。これを機に殿内は火神派と夜神派で争いが勃発、神仙たちは逃げ惑い、殿内はさながら戦場となった。月下仙人は咄嗟に錦覓から預かっていた鳳翎で結界を作り、天帝を守った。激しい攻防が続く中、潤玉と旭鳳は水術と火術をぶつけ合い、どちらも譲らない。その隙をついて太巳仙人が旭鳳に向かって短剣を放った。すると燎原君が飛び出し、旭鳳をかばって刺されてしまう。旭鳳は驚いて潤玉の水術を蹴散らし、燎原君に駆け寄った。「殿下…私はもうお守りできません…」燎原君は絶命し、旭鳳の目の前で消散して行く。激しい怒りに駆られた旭鳳は身体から青い炎が噴き出し、手のひらに琉璃浄火(ルリジョウカ)を召喚した。どうやらこれが最後の一撃になるだろう。「旭鳳…来世ではお前などいなければいい…」潤玉も対抗し、滅日冰凌(メツジツヒョウリョウ)を召喚した。しかし旭鳳の琉璃浄火を見た錦覓に異変が現れる。…ジンミー!助けて!…私たちのために早く敵を!…ジンミー!お願いよ!錦覓は母や父、臨秀(リンシュウ)の亡霊に惑わされ、じりじりと旭鳳に歩み寄った。旭鳳はまさに琉璃浄火を放とうとしていた。しかし急に背中を刺され、よろよろと後ろを振り返ると錦覓が立っている。「なぜだ…どうして…」「あなたが父と臨秀姨を殺したからよーーーっ!」激昂した錦覓が仙術を放つと、翊聖玄氷(ヨクセイゲンヒョウ)の刃が旭鳳の胸を貫通、内丹を壊してしまう。旭鳳は膝から崩れ落ちたが、必死に錦覓の足にしがみついた。「これまでに私を…愛したこと…が…?」「…ないわ」錦覓の冷たい仕打ちに旭鳳はついに力尽き、その場に倒れてしまう。その時、錦覓が贈った黒髪が風に舞い上がって錦覓の手のひらに降りてきた。…やっぱり私の髪を内丹のそばに置いていたわねすると錦覓はあまりの衝撃でそのまま倒れてしまう…。↓ラスト3分つづく。゚(∩ω∩`)゚。ふぉんふぅぁ〜ん!
2019.08.09
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第44話「潤玉の策略」鎏英(リュウエイ)と暮辞(ボジ)は卞(ベン)城王を救うため魔獄に乗り込んだ。しかし魔兵に囲まれ、もはやなす術ない。その時、激しい炎が魔兵を蹴散らし、鎏英たちを守った。「鳳兄っ!」「真相も分からぬのに罪を決めてはならぬ」魔獄に現れたのは火神・旭鳳(キョクホウ)だった。固(コ)城王は内政干渉だと反発した。旭鳳も確かに天界が口を挟むべきではないと認める。とは言え魔界が不安定であれば天界にも累が及ぶ可能性があり、魔尊の死は重大なので天界に知らせる責があった。そもそも魔尊の権利を行使して己の一存で処分する権限など、固城王にはないという。旭鳳は魔尊の訃報に天帝が悲しみ、固城王と共に下手人を暴けと特命を受けたと伝えた。固城王は天帝の特命とあらば徹底的に調べれば良いと認め、ただし下手人が見つからない時は卞城王を追求すると迫る。すると旭鳳は3日で真相を調べ上げると宣言、鎏英たち3人を連れて魔獄から姿を消した。鎏英は魔尊が毒殺された現場にいた魔医を連れて来た。魔医の話では魔尊の遺体の様子から絳珠(コウシュ)草の毒だと思われるが、断定はできないという。実は7万年前、魔族を害する草のため、魔族自身が天火で焼き払い絶滅させていた。すると暮辞が700年前に薬王・離川(リセン)が再生を試みて投獄されたことを思い出す。ただ離川は今も行方知れず、再生に成功していたかも謎のままだった。旭鳳はまずその離川という男を見つけることにする。絳珠草は魔音(マイン)谷という極寒の地が原産だ。しかし魔音谷は天火で焼かれたあとは灼熱の荒野になっている。そこで旭鳳たちは手分けして魔界にある他の極寒の地を探しに向かった。暮辞が弥(ビ)山のふもとに内部が低温の結界を発見した。旭鳳は業火で硬い結界を破って踏み込むと、離川の姿はなかったが絳珠草が再生している。そこで離川を誘き出すため、旭鳳は絳珠草に火を放った。隠れていた離川はたまり兼ねて飛び出し、旭鳳の一撃で気を失う。すると鎏英が倒れた離川から思わぬ手がかりを発見した。一方、月下(ゲッカ)仙人は錦覓(ジンミー)に新しい本を差し入れるため花界にやって来た。錦覓はちょうど読み終わった本に深く感動したと言ったが、最後は仙人が人間に殺されてしまうという残酷な話だという。実は″仙凡奇情″は月下仙人が書いた本だった。「1つ分からないの、仙人の内丹は霊力の修行の結晶よね? 仙人は内丹が壊れると消滅するけど、物語では人間に足の指を貫通させられて消滅したわ」「内丹は仙人の命に関わるものだ、だから仙人たちは自分だけの秘密の場所に隠している 物語の中の仙人は足の指に隠していることを愛する人間に教えていたのだ」思わぬ話を聞いた錦覓は…。 調査を終えた旭鳳は固城王に報告した。実は絶滅したはずの絳珠草は離川によって弥山の結界の中で栽培されていたという。固城王は顔色ひとつ変えず、卞城王が離川から絳珠草を入手して魔尊を殺したのかとしらばくれた。そこで旭鳳は結界の中で見つけたある証拠を見せる。「瘟針(オンシン)の毒は結界の中の低温によって絳珠草の生育を促す 知っての通り瘟針は窮奇(キュウキ)の物 だが窮奇は天界に封印され、離川とは手を組めぬ 窮奇を数百年間、監視した固城王なら瘟針を入手できても不思議ではない…」旭鳳は離川に聞けば分かると揺さぶった。すると固城王はうっかり錯乱している者の話など信頼できないと口を滑らせる。「会ったことが?」「一度もない」「ではなぜ錯乱していると?」「…噂で聞いたのだ」旭鳳はともかく明日には結論を出すと伝え、その日は帰った。固城王は動揺し、離川の口を封じるよう命じる。「どうやら天界に赴かねばならぬ…」その夜、暮辞が再び蠱毒の発作で苦しみ始めた。鎏英は火術が使える旭鳳を頼ったが、暮辞はこの機に天蚕を燃やして欲しいと懇願する。しかし鎏英は長生きして欲しいと反対した。「余命が短ろうと私の一生を君に捧げるよ…」どうやら暮辞の決意は固い。旭鳳は改めて寿命が短くなるだけでなく、霊力も徐々に消えてなくなることを伝えた。それでも暮辞は構わないと答え、鎏英も暮辞の選択を尊重するしかない。こうして旭鳳は琉璃浄火(ルリジョウカ)を使って天蚕を焼き、ついに暮辞は苦しみから解放された。そんな中、牢獄の離川が毒死したと急報が舞い込んだ。大事な手がかりを失い、鎏英はどうやって父の冤罪を晴らせばいいのか途方に暮れる。旭鳳は牢獄の守衛を調べる必要があると話したが、急に天界から燎原君(リョウゲンクン)がやって来た。下手人を捕らえたと知った天帝が旭鳳に天界へ戻るよう命じたという。まだ報告していなかった旭鳳は父がなぜ知っているのかいぶかしんだ。そもそも離川は毒を精製しただけで黒幕を捕まえていない。しかし燎原君はとにかく天帝の命令だと伝えた。天界に戻った旭鳳は天帝に固城王の関与の可能性を訴えた。しかし天帝は卞城王の嫌疑を晴らしただけで十分だと労う。これ以上、追求しても卞城王と固城王の均衡が崩れて天界が不利なるからだ。すると天帝は今回の功績を認め、火神に兵権を戻すことにする。一方、固城王は火神が天界へ戻った聞いて安堵していた。「火神は向こう見ずなのかと思ったが、あの者の知謀はなかなか侮れぬ もし天界への善後策が間に合わなければ今頃どうなっていたか…」固城王は天帝が自分と卞城王との均衡を保たせる算段だと気づいていた。今はむやみな行動は控え、時機をうかがうしかない。兵権が旭鳳に戻り、鄺露(コウロ)は怒り心頭だった。しかし潤玉(ジュンギョク)は権力の均衡を図るためには当然の決断だという。天帝は後ろめたさがあったのか、潤玉を呼んで不満があるか尋ねた。潤玉は妥当な采配だと納得し、自分が託されたのは軍務の管理だけで、万一の時に指揮はできないと謙遜する。そこで天帝は固城王が魔尊の地位を継ぐため、自分の代わりに勅旨を伝えに行くよう命じた。魔界の件は旭鳳が責を負ってきたが、今回の件で固城王が旭鳳を憎んでいる可能性があるという。潤玉は拝命し、そこで下がった。その時、ちょうど御魂鼎(ギョコンテイ)を運んできた太巳仙人とすれ違う。「陛下にご挨拶を、12個の封印を…」「うむ」錦覓は喪に服す3年間は誰にも会わないと決めた。旭鳳は長芳主に錦覓に会わせて欲しいと頼み込んだが、牡丹(ボタン)は錦覓の意思なので力になれないと断る。こうして3年が経った。錦覓は改めて父と臨秀(リンシュウ)を殺めた者を必ず明らかにすると誓う…。錦覓は忙しい中、碁に付き合ってくれる潤玉を心配し、帰って休むよう勧めた。しかし潤玉は笑顔を見せ、自分にとって公務の余暇に錦覓のそばにいられることは人生で最大の幸福だという。3日後はいよいよ天帝が定めた2人の婚儀の日…。錦覓は自分の心にぽっかり穴が空いていると告白し、それでも喜んで娶ることができるかと聞いた。すると潤玉は良い夫になると約束し、その心の穴を自分で埋めれば良いという。見つめ合う錦覓と潤玉…。2人はそれぞれの思惑を隠し、心の中で互いに詫びていた。…小魚仙倌、ごめんなさい…ジンミー、すまない潤玉が璇璣(センキ)宮に戻ると、机に水が茶になるという至宝の杯があった。鄺露は天帝から届いたと報告し、平凡なものも立派になれると言っていたと伝える。「父帝、愛情を示すのが遅過ぎました…」何と滑稽なことか、忠誠心を示していた時には軽蔑されていたというのに…。天帝は潤玉が自分に似ていると気づいたのだろう。しかし天帝にとって潤玉は汚点、大切なのは嫡子の旭鳳なのだ。心が広く正直者で、何の策を立てずとも諸仙から称賛を浴びる旭鳳…。男としては嫉妬するかもしれないが、父親としては偏愛している。潤玉は怒りを鎮め、鄺露に言った。「鳥族と天兵に伝えよ」潤玉の3年間の計画がいよいよ動き出す…。燎原君は火神に三方の天兵が集結し、鳥族も不穏だと報告した。旭鳳は潤玉がついに武装を始めたと気づき、何とか方法を考えることにするが…。旭鳳は花界へ出かけ、ようやく錦覓に再会した。「三年ぶりだ、私には会ってくれぬかと思った…」すると錦覓はいろいろ考えた結果、父を殺したのは旭鳳ではないと告げる。旭鳳は錦覓が自分を信じてくれたことに安堵したが、正直に自分も関与していると告げた。怒りをこらえるため、思わずこぶしに力を込める錦覓…。旭鳳はそうとも知らず、錦覓の手を握って潤玉に嫁がないよう訴える。しかし錦覓は強引に手を離し、夜神との婚姻は父と天帝の決めたこと、拒めないと言った。「婚姻を破棄したら、あなたはまた天帝に罰せられ、前途も閉ざされる 私には責任を負えない…」「何が何でも君を嫁がせぬ」つづく(^ꇴ^)ふぉんふぅぁんwww魔獄への登場シーンが紅白再びだった~www
2019.08.08
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第43話「絶望の真実」錦覓(ジンミー)は魘獣(エンジュウ)が吐き出した青い夢の中に父の姿を見つけた。「ディエディエ?!」夢境に映し出されたのは洛霖(ラクリン)と臨秀(リンシュウ)の死の真相…。『錦覓が私を愛していると知りつつ邪魔するとは…私を恨むなよ』旭鳳はそう言って琉璃浄火(ルリジョウカ)を放ち、洛霖と臨秀を殺した。錦覓はすぐさま天界の披香殿(ヒコウデン)に忍び込んだ。実は魘獣が行った場所は夢録に記されている。そこで夢録を調べてみると、確かに魘獣は栖梧(セイゴ)宮に行ったと分かった。…本当にふぉんふぅぁんの夢だったのね…翌朝、彦佑(ゲンユウ)は鯉児(リジ)を連れて璇璣(センキ)宮を出て行くことにした。しかしちょうど仕事を終えて戻って来た潤玉(ジュンギョク)と鄺露(コウロ)に見つかってしまう。鄺露は本人に決めさせるべきだと提案し、彦佑も同意、すると鯉児はここに残ると決めた。潤玉は自分にとって彦佑も弟であることに変わりないと伝えたが、彦佑は1人で旅立ってしまう。実はあの日、簌離(ソクリ)は鯉児を雲夢澤(ウンムタク)の泥に隠し、自分が戻らなければ潤玉に従うよう言い聞かせていた。鯉児が寝殿に戻ると、潤玉は思わずため息を漏らした。「彦佑が去るほど私は変わったか?」天后や旭鳳には気ままな真似が許され、なぜ自分は敵を討とうとしただけで親しき者を失わねばならないのか。すると鄺露は白い衣の方が汚れが目立つものだと告げる。潤玉は確かに高潔なものほど汚れ、損なわれやすいと納得し、もはや後戻りはできないと覚悟した。潤玉は鳥族の懐柔という大きな功績をあげ、天帝から賞賛された。そこで隠雀(インジャク)長老が忠誠の証しとして納めた太湖八百里を褒美として潤玉の封地とする。しかし潤玉は仙境である太湖は私財にすべき土地ではないと訴え、洞庭(ドウテイ)湖の行き場を失った水族を太湖に移したいと嘆願した。天帝はまさに賢者の言だと感心し、太湖の受領と洞庭湖の再建、水族の移動について潤玉に全権を委ねると決める。こうして天界での潤玉の名声は旭鳳をしのぐ勢いとなった。彦佑は潤玉に呼び出され太湖にやって来た。すると潤玉は鯉児に母の故郷であるこの太湖を守って欲しいと頼む。鯉児は湖底に泥の深い所があると知り、喜んで湖に入って行った。こうして潤玉は鯉児を危険から遠ざけたことを見せたが、それでも彦佑はどこか冷めている。「殿下は8つの天将府を掌握し、天帝に次ぐ権力を得て太湖も回収しました 実にめでたい、干娘(養母)もお喜びでしょう」彦佑は嫌味を言って再び去って行った。その夜、潤玉は花界へ出かけた。潤玉は紛失していた花経(カキョウ)を見つけて長芳主を喜ばせたり、老胡(ロウコ)や連翹(レンキョウ)にも珍しい土産を贈り、花界での評判も高い。「夜神殿下はさりげなく全てを円満に解決してくれるわ 難しいことも軽やかにこなされるから、助けられた側も素直に受け取れる」天界を嫌っていた海棠(カイドウ)芳主でさえ、夜神を絶賛した。錦覓はひとり醴泉院(レイセンイン)の涼亭で物思いにふけっていた。そこに潤玉が現れ、水神の職務なら代行しているので安心して喪に服すよう告げる。「感謝するわ、あなたがいなければきっと私は途方に暮れてた…」「私に遠慮はいらない、これからもずっと君のそばにいる…」すると錦覓は下手人の調べは進んでいるかと探りを入れた。「これほど時が経っても手がかり1つ出てこない… 下手人の身分が高いから捜査を控えているんじゃ?多分その人を罰したくないのよ…」「執法(シッポウ)殿が幾度か上奏したが、証拠不足でやむなく取り下げた 情報は封じられ、勝手な憶測もできない…誰か疑わしい者でも?」錦覓は旭鳳のことには触れず、ただ争いと無縁の父がなぜ殺されたのか分からないと漏らした。「私のせいだ…」潤玉は無力な自分が錦覓と結婚することで水神と風神、花界の後ろ盾を得ることになり、帝位への野心を疑われたのかもしれないと告げる。「安心してくれ、水神殿の無念は絶対に晴らす」一方、魔界では幸せそうに街を歩く卞(ベン)城公主・鎏英(リュウエイ)と暮辞(ボジ)の姿があった。鎏英たちは過去を水に流し、王府の宴が終わったら婚儀を挙げてもらおうと決める。その頃、卞城王は魔尊・焱(エン)城王と固(コ)城王の不和を解くため、宴を開いていた。卞城王府で久しぶりに顔を揃えた魔界三王、しかし乾杯した途端、魔尊がいきなり血を吐いて倒れてしまう。すると固城王は真っ先に卞城王を捕らえろと叫んだ。耳を疑った卞城王だったが、すぐ罠にはめられたと気づく。しかし魔兵がなだれ込み、もはや手遅れだった。客桟にいた鎏英の元に急報が届いた。「公主!大変です!魔尊が死にました!」魔尊は毒死し、卞城王は固城王に捕らえられて近日中に処刑されてしまうという。驚いた鎏英は父を助けるため、すぐ父の腹心と一緒に魔獄へ行くことにした。しかしふとおかしいことに気づく。父が捕らわれたならなぜ腹心がここに来られたのか。すると予想通り伏兵が現れた。鎏英は負傷しながらも裏切り者を追い詰めたが、そこに暮辞が駆けつける。「父君を救え、この程度の輩なら大丈夫だ」一方、旭鳳は母が水神と風神の殺害に関係していると知り、悶々としていた。母のすることは結局は自分のため、間接的に自分が殺したようなものだ。「母が本当に水神を殺したなら死罪は免れない…その時、私はいかにして母上を守れば? どんな顔でジンミーと会い、自分の良心にどう向き合えば良い?」そこへ魔界に異変があったと急報が届いた。鎏英は天界に助けを求め、九霄雲(キュウショウウン)殿で天帝に事情を説明した。しかし天帝は魔尊が卞城王府の宴で毒を盛られ、魔医もそう診断したという話だけで、固城王が卞城王を陥れたという証拠がないという。「天界とは友好的な父が固城王に陥れられ死の危機に瀕しているのに 救援の求めを断るとはあまりに非情では?!」潤玉は天帝が鎏英の無礼な態度に憤慨していると気づき、ひとまず負傷した鎏英を手当てするよう指示して下げた。潤玉は天帝にこの問題を捨て置けば魔界三王による均衡が完全に消え失せてしまうと訴えた。月下(ゲッカ)仙人も太平を保てていたのは卞城王の仲立ちのおかげだと話し、もし卞城王がいなくなれば六界に災いが降りかかると危惧する。鎏英が訴えた通り確かに魔尊の死は疑わしく、処刑を急ぐのも妙だ。太上老君(タイジョウロウクン)も魔界の太平は維持し難く、固城王のみを肥えさせてはならないと警告した。そこで潤玉は自分が調査に行くと申し出る。するとすかさず月下仙人が魔界に詳しいのは火神だと推挙した。鎏英は天界の対応に失望し、結局ひとりで魔獄へ乗り込んだ。処刑される寸前の父を危機一髪で守った鎏英、しかしあっという間に魔兵に囲まれてしまう。その時、暮辞が現れた。固城王はちょうど一網打尽にできると不敵な笑みを浮かべたが…。つづく
2019.08.07
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第42話「突然の別れ」その夜、穂禾(スイカ)が洛湘(ラクショウ)府に忍び込んだ。回廊から錦覓(ジンミー)の寝殿をのぞいてみると、錦覓が机に寰諦鳳翎(カンテイホウレイ)と逆鱗を並べ、何やら考え込んでいる。すると誰かが来る気配を察知し、穂禾は咄嗟に姿を消した。洛霖(ラクリン)は錦覓に薬を届けた。実は天后と同じように娘に容赦ない穂禾を警戒し、天帝に上奏するという。しかし錦覓は旭鳳(キョクホウ)を慕う公主の女心なら自分にも分かると言った。「で、お前は誰を慕っているのだ?」「私にも定かでは…心にぽっかりと穴が空いたようなのです 爹爹(ディェディェ)、どうしたらいいのでしょう?」洛霖は錦覓が愛に苦しんでいる姿を目の当たりにし、なぜ梓芬(シフン)が娘の身分を隠して水鏡に閉じ込めたのかようやく理解した。「私がついているのだ、安心して相手を選びなさい 火神でも夜神でも、お前が心から幸せならば応援する」洛霖は約束通り子の刻に中庭へやって来た。すると思った通り火神が現れる。しかし旭鳳はいきなり洛霖に向かって業火を放った。洛霖は瞬時に水術で対抗したが耐えきれず、吹き飛ばされて喀血してしまう。止めを刺すべくゆっくり近づく旭鳳、その手には琉璃浄火(ルリジョウカ)があった。その時、旭鳳の前に臨秀(リンシュウ)が現れる。臨秀は風術で必死に洛霖をかばったが業火に太刀打ちできず、洛霖の目の前で倒れた。激昂した洛霖は最後の力を振り絞り、一撃を放って一矢を報いたものの、二人の命は尽きてしまう。↓耳を切ったことを忘れずにね仙童は何も知らずに中庭に入り、惨劇を目撃した。咄嗟に業火を放った旭鳳、仙童は深手を置いながらも命からがら逃げ出し、寝殿にいた錦覓に助けを求めて絶命する。驚いた錦覓は父に何かあったと気づいて飛び出したが、中庭で倒れている洛霖と臨秀の姿を発見した。そこにはなぜか旭鳳の姿が…。「どうして…なぜこんなことに…何か言って!ディエディエ!臨秀姨!」錦覓は必死に呼びかけたが、無情にも洛霖と臨秀の身体は消散してしまう。旭鳳は取り乱す錦覓を必死に抱きしめ、もう手遅れだと言い聞かせた。その様子をちょうど駆けつけた潤玉が見ている。星象の異変に気づき、まさかと思って来てみたが…。すると錦覓は旭鳳の腕の中で気を失ってしまう。錦覓が目を覚ますと旭鳳と潤玉がいた。旭鳳は何があっても錦覓のそばにいると励ましたが、潤玉は自分がいるので旭鳳の援助などいらないという。まだ混乱している錦覓は思わず2人とも出て行ってくれと言った。「どうかお願い…1人になりたいの!」旭鳳と潤玉が出て行くと、錦覓は父からもらった翊聖玄氷(ヨクセイゲンヒョウ)の刃を出した。もし父が霊力の半分をこの刃に込めていなければ…。錦覓は自分を守ろうとしたせいで父が犠牲になったと悔やんだ。水神の突然の死に天界は大きな悲しみに包まれた。洛霖は″徳善仙尊(トクゼンセンソン)″の位が与えられ、掟により娘の錦覓は3年間、喪に服すことになる。よって夜神と錦覓の婚姻は喪が明けるまで延期とし、錦覓は新しい水神に封じられた。錦覓は花界に戻った。出迎えた長芳主・牡丹(ボタン)は憔悴した錦覓に駆け寄り抱きしめる。「辛かったわね…」「長芳主…また独りぼっちに…」錦覓は花神塚で父と義母を弔った。やがて錦覓を見た水神が悲しむように雨が降り始め、慰めるように風が吹いて来る。そして池から蓮花が錦覓を優しく見守っていた。天帝は水神と風神の件を調査している潤玉に見解を聞いた。披香殿(ヒコウデン)の主管の調書では2人の死因は琉璃浄火、証拠となる文の字は飛白体で現場に旭鳳がいたとなれば、真っ先に旭鳳が疑われる。しかし潤玉はこれでは自ら名乗り出ているようなものだと考え、旭鳳が下手人ではないと断言した。ただしこれ以上、手がかりがなければ本当の下手人を探し出すのは難しいという。そこで天帝は旭鳳の名声が気づかぬよう、調書の公開を禁じることにした。旭鳳は水神と風神の墓参りのため、花界の錦覓を訪ねた。錦覓は花神塚へ案内すると、旭鳳は調査に何の進展もなく、現場でも何の痕跡も見つからないという。「ディエディエと臨秀姨は生前、慈悲深く争いごとを好まなかった… なぜこんな災難に?…私のせいだわ」「そんなことはない、自分を責めるな」旭鳳は錦覓を抱き寄せたが、錦覓は拒絶するように後ろに下がった。「答えて、この六界で琉璃浄火を自由に操れるのは誰?」「琉璃浄火は鳥族の最高の術だ 数千年来、この術を習得しているのは私と母上の他にはおらぬ、なぜ急に?」すると錦覓が一枚の紙を見せる。それは遺品から発見した洛霖を誘き出すための文だった。文を見た旭鳳は錦覓が自分を疑っていると分かった。確かに飛白体を使うのは自分だけ、しかも水神が亡くなった現場にいたとなれば仕方がない。しかし旭鳳は濡れ衣だと訴えた。「水神殿が呼んでいると洛湘(ラクショウ)府の使者が…(ハッ)」旭鳳は誰かにはめられたと気づいたが、錦覓の目は冷たかった。父の衣は白く焼け焦げており、そんな焼け方は琉璃浄火以外に考えられない。「琉璃浄火を使えるのは2人だけ、でも天后は今、牢獄よっ!ということは… あなたしかいない!父を殺したのね?!」錦覓は激昂して翊聖玄氷の刃を突きつけた。驚いた旭鳳はもし自分なら証拠を残すような愚かな真似はしないと訴えたが、今は無実を証明する術がない。そこで刃を握って自ら首に当て、錦覓が信じられないなら命を捧げてもいいと言った。すると錦覓は急に怖くなって刃を捨て、泣き崩れてしまう。旭鳳は猶予が欲しいと頼み、錦覓の前に下手人を連れて来ると誓う。「私を信じてくれ」「ディエディエに会いたい、私を置いて逝くなんて…なんで死んでしまったのーっ!」醴泉院(レイセンイン)に戻った錦覓はうたた寝しながらうなされていた。「ディエディエ…どこへ?私のそばを離れないで、ディエディエ…1人は嫌よ ふぉんふぅぁん、お願いよ… ディエディエを殺さないで… 」魘獣(エンジュウ)が錦覓の夢を食べていると、そこに潤玉がやって来た。潤玉は仙術で辛い夢を消してやったが、その時、ふとある策を思いつく。一方、天界に戻った旭鳳はいきなり調査につまづいた。燎原君(リョウゲンクン)の話では夜神が軍機文書を閲覧できるのは天将だけと制定、天帝も了解しているという。そこで旭鳳は毘娑(ビシャ)牢獄の母に面会した。荼姚(タヨウ)は息子との再会を喜んだ。すると旭鳳は水神と風神が誰かに殺されたと教え、母の仕業かと尋ねる。何も知らなかった荼姚だったが好都合だと言った。これで潤玉が後ろ盾を失い、旭鳳の世継ぎの座は安泰だという。旭鳳は収監されてもなお母が野心を抱いていると知り、深く落胆した。「実母なのに少しも私を理解してくれないのですね…」しかし荼姚は必ず天帝になれと鼓舞し、それが唯一の願いであり、旭鳳のためなら命も惜しくないという。「どうかお許しを、皆から誤解されることになっても、私は絶対に母上の命令には従えません」旭鳳は親不孝な自分を詫びて帰っていった。その夜、潤玉は鄺露(コウロ)に宿星の動かし方を指導していた。「素質があるからすぐに上達する」「殿下、参宿を並べても?」「商星が見えなくなってからだ…」その頃、水鏡では元気がない錦覓のもとに魘獣がやって来た。「いくつ夢を食べたの?見せて?」魘獣は床に丸まって眠り始めると、黄色い夢を吐き出した。一方、布星台(フセイダイ)にいた潤玉は鄺露に参宿を動かすよう命じる。すると魘獣は次に青い夢を出した。錦覓は何気なく見ていたが、その夢の中に父の姿を見つける。「ディエディエ?!」つづく(꒦ິ⌑꒦ີ)ディエディエ〜でも水神ってパパにしてはちょっとエr …ゲフンゲフン
2019.08.06
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第41話「天后・穂禾」魔界から姿を消した奇鳶(キエン)だったが、蠱毒の発作で苦しんでいた。すると鳥族公主・穂禾(スイカ)が現れ、火術で虫を焼いてくれる。穂禾は奇鳶を連れて翼渺洲(ヨクビョウシュウ)に戻ると、再び滅霊(メツレイ)箭を作ってくれたら屍解天蚕(シカイテンサン)を除いて自由を与えると言った。にわかには信じられない奇鳶だったが、穂禾は奇鳶の身体に巣食う幼虫たちの親を見せてやる。実は天后は穂禾に自分の霊力を全て託し、鳥族を復活させ、旭鳳(キョクホウ)を帝位に就けるよう命じていた。そんな中、穂禾は鳥族の穀倉が空になったと報告を受けた。すると隠雀(インジャク)が現れ、鳥族の食糧危機について首領である穂禾の責任を問う。天后という後ろ盾で首領になった穂禾、しかし天后が廃位された今、果たして穂禾に鳥族を守れるのか長老たちは懐疑的だという。憤慨した穂禾は三日以内に解決すると約束し、逆に隠雀が魔界で魔尊と接触していたと追及した。しかし隠雀は旧友と面会しただけだと答え、そんなことより食糧難を解決しろと挑発して出て行ってしまう。↓「ファンションは引き算なのよ〜」「コイツッ!」穂禾はすぐ筆をとり、天界の穀倉を解放して欲しいと天帝に上奏した。しかし潤玉はその奏状を燃やしてしまう。そして3日後、穂禾は正直に天界から上奏の返事が来ないと長老たちに伝えた。実は数日前に隠雀が魔尊と会っていたことが天帝の知るところとなり、鳥族に不信感があるせいだという。すると隠雀は天界が出兵しないのは自分が魔界と結託している証拠がないからだと否定、穂禾の責任転嫁ではないかとほのめかした。穂禾と隠雀の言い争いに困惑する長老たち、するとそこへ潤玉が現れる…。潤玉はすでに隠雀と接触していた。そこで隠雀に助けを乞いに来たと話し、生母の形見となった翼渺洲の鳥族兵力配置図を見せる。「もし私が鳥族にこの兵力配置図の出所があなただと話したら、 それでも鳥族の中で足場を築けると?」隠雀もさすがに顔色が一変し、腹をくくった。すると潤玉は穂禾が食糧難の件で必ず天界に助けを求めてくると踏み、奏上を消失させるので隠雀が直訴に来るよう指示する。「あなたに鳥族の実権を握らせます 鳥族を率い、私を支持してくれれば、いつか首領にして差し上げましょう」潤玉は鳥族長老たちを前に天界からの特使で来たと話した。天帝の命により鳥族への食料支援を行うが、もう1つ解決すべきことがあるという。「隠雀長老が魔界へ赴き、魔尊と会っていたことは皆さんもご存知のはず…」穂禾は潤玉が助太刀に来てくれたと安堵し、ここで隠雀を排除しようとする。しかし潤玉の話は耳を疑うものだった。「穂禾公主は以前、翼渺洲へ天兵の派遣を願い出ておられた だが天帝は鳥族を信じ、私に事の顛末を調べよと仰せに… その結果をお伝えするために参りました、隠雀長老と魔界の間で結託はありません この件が我々の関係に影響しませぬよう…」長老たちは初めて穂禾が天帝に兵の派遣を上奏したと知り、隠雀を亡き者にするつもりだったのかと憤った。穂禾は急場ゆえの判断だったと言い訳したが、潤玉から食糧難を解決せず、隠雀の追求にこだわるとは本末転倒だと揶揄されてしまう。「どういうことですか?3日前に奏状を送りました!」「受け取っておりません 隠雀長老が直訴しに来なければ天界はこの件を知る由もなかった…」話を聞いた長老たちは激怒、穂禾に首領の資格はないと非難し、その座を退けと迫った。潤玉も穂禾が私欲で隠雀の排除を企てていたのかと呆れ、この件について全権を持っていることから、穂禾に才徳ある者が補佐としてついてはどうかと提案する。こうして長老たちは隠雀を推挙し、潤玉は思惑通り鳥族の掌握に成功した。その頃、奇鳶は地下神殿にもぐり、再び自分の血を使って滅霊箭を作り始めた。すると魔界に″幽冥(ユウメイ)の怒り″が現れ、鎏英(リュウエイ)は暮辞(ボジ)の仕業だと気づく。一方、穂禾はようやく隠雀が結託したのが魔尊ではなく夜神だと知った。追い詰められた穂禾は地下神殿に向かい、ちょうど完成した滅霊箭を手に入れる。そこで気を失っていた奇鳶を仙術で起こし、この滅霊箭で夜神を殺せと命じた。「私の数千年を水の泡にした…命で償わせる!」穂禾は霊力の強い夜神を倒すため、自分も同行することにした。潤玉が璇璣(センキ)宮で母の遺影に手を合わせていると彦佑(ゲンユウ)が現れた。隠雀が鳥族の実権を握ったと知り、潤玉が関係していると気づいたという。「始めたのですね…」彦佑は潤玉が復讐にとらわれ、恩主のように多くの過ちを犯すことを心配した。何より無関係の錦覓(ジンミー)が巻き込まれたら危険な目に遭わせることになる。しかし潤玉は黙って出て行ってしまう。↓負けられない戦いがある!(๑•̀ㅂ•́)و✧キランその夜、璇璣宮に黒い霧が侵入した。庭園で偶然、見かけた燎原君(リョウゲンクン)は急いで旭鳳へ報告に向かう。黒い霧は穂禾と奇鳶だった。2人は潤玉の書斎に隠れてその時を待ったが、運悪く錦覓がやって来る。「小魚仙倌?どこにいるの?」錦覓は潤玉が留守のため、霊力の回復に効果がある万丈須(バンジョウス)を置いて帰ることにする。予定外とは言え絶好の機会を得た穂禾は奇鳶に錦覓を殺せと命じた。しかし鎏英から警告されていた奇鳶はどうしても決心がつかない。しびれを切らした穂禾は出て行こうとした錦覓に火術を放つと、驚いた奇鳶が穂禾に向かって矢を放った。そこへ旭鳳が現れ、咄嗟に滅霊箭を阻止する。奇鳶と穂禾は慌てて姿を消し、旭鳳はとりあえず燎原君に卒倒した錦覓を任せて2人の後を追った。潤玉が寝殿に戻ると錦覓が意識を失っていた。燎原君は事情を話して錦覓を任せ、火神の後を追いかける。やがて錦覓が目を覚ますと潤玉がいた。「小魚仙倌?何が起きたの?薬を運んで来たあと帰ろうとしたら背後から衝撃が… 小魚仙倌が助けてくれたの?」「…私ではない、旭鳳だ」←変なところで正直w潤玉は刺客の狙いが自分だったと気づき、彦佑の懸念が杞憂ではないと悟る。そこで錦覓の手を握りしめ、2度と誰にも手出しはさせないと誓った。錦覓はお礼を言ったが、思わず潤玉から手を離してしまう。↓カミカミカミ…穂禾は逃げ出した奇鳶を追いかけ、璇璣宮の前で一撃を与えた。しかしすぐ旭鳳が追いつき、卒倒した奇鳶にとどめを刺せない。「ジンミーは火系法術で負傷を、なぜ傷つけた?」「殿下のお心も知らず夜神に薬を運んで来るなど…許せません! ジンミーを害する気など…この者がジンミーを狙ったのです」旭鳳は卞(ベン)城公主との約束で暮辞の命は奪えないと話した。すると知らせを受けた鎏英が駆けつけ、暮辞の身体に屍解天蚕がいて利用されていると暴露する。旭鳳は母の仕業だと知り、このまま暮辞を見逃すことにした。鎏英は感謝して暮辞を連れて帰ると、旭鳳は穂禾に警告しておく。「今後どんな理由があろうとジンミーを傷つければ容赦しない 人間界にいる時、そなたを助けると約束したが、私の怒りの琴線に触れるな…」旭鳳は急いで錦覓の様子を見に行った。しかし潤玉が現れ、会わせてもらえない。「旭鳳!お前のせいでジンミーは狙われている、死を見るまで諦めぬ気か?! じきに水神が迎えに来る、帰ってくれ!(プイッ」穂禾は孤独だった。鳥族の実権を奪われ、こうして全てを失っても愛する旭鳳の心は今も変わらず錦覓のことばかり…。…なぜ?なぜなの?穂禾の心は悲しみから激しい嫉妬へと変わった。すると翌朝、洛霖(ラクリン)に手紙が届く。…水神殿、本日、子の刻にお会いしたい…錦覓のことでお話が奇鳶が目を覚ますと鎏英がそばにいた。すると奇鳶は咄嗟に錦覓を害していないと訴える。本当は錦覓を殺して屍解天蚕を除いてもらおうと思ったが、いざとなると鎏英だけには失望されたくないと思い直していた。鎏英はやっと昔の暮辞が帰ってきたと笑顔を見せ、これからは自分が助けると励ます…。つづく(^ꇴ^)盛り上がってまいりました〜♪
2019.08.05
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第22話「返り咲き」その夜は雨になった。烏拉那拉(ウラナラ)如懿(ニョイ)は江与彬(コウヨヒン)の薬のおかげで手の痛みも和らいだが、惢心(ズイシン)はやはり冷宮には来てくれないとぼやく。如懿は自分に気を使わず江侍医と一緒になるよう促したが、惢心は如懿のことが一番大事だと拒んだ。その時、雨音に紛れて門を叩く音が聞こえる。「誰か来たわ」珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)は皇后一派に虐げられ、もはや限界だった。雨の中ふらふらと冷宮へ向かった海蘭は必死に門を叩き、如懿を呼び続ける。「姐姐(ジェジェ)!じぇじぇ!」すると如懿と惢心が駆けつけた。如懿は海蘭が隙間から伸ばしてきた手を握りしめると、怪我をしていると気づく。海蘭は皇后のせいだと訴え、慧貴妃(ケイキヒ)・高晞月(コウキゲツ)や慎常在(シンジョウザイ)・索綽倫(ソチョロン)阿箬(アジャク)たちから責め立てられたと泣いた。「手を踏みつけられ、雨の中でひざまずかされたわ…じぇじぇのいない後宮は耐えられない…」可哀想な海蘭…。今や誰も頼れる相手がなく、如懿がいなければ何もできないと泣きじゃくる。しかし如懿に今できることは海蘭を鼓舞することだけだった。「ハイラン、私は冷宮にいるから守ってあげられない、自分で何とかしなさい 私はいないと思って!窮地に陥った時こそ勇気を出すのよ! あなたが幸せなら私も安心して暮らせる 早く帰りなさい、衣を着替えて体を温めて、さあ行って」如懿は心を鬼にして手を離し、海蘭を見送った。冷宮をあとにした海蘭は安華殿で雨宿りすることにした。すると殿内から第2皇子の祈祷に来ていた慧貴妃と侍女・茉心(バツシン)の声が聞こえてくる。「ウラナラ氏の排除は思惑どおりとは言え、皇后も長年の悩みが消えた 玫嬪(マイヒン)と儀嬪(ギヒン)の子も排除し、第2皇子の地位は盤石に… 素練(ソレン)が率先して動いてくれて助かったわ」海蘭は慧貴妃が皇帝からの寵愛と皇后からの信頼を取り戻すべく策を講じ、如懿に濡れ衣を着せたと知った。後宮の恐ろしさを目の当たりにした海蘭は安華殿を飛び出し、延禧宮にたどり着く前に倒れてしまう。海蘭が目を覚ますと寝殿にいた。まだ耳に残る皇后の怒号や阿箬の罵倒…。海蘭は怯えていたが、大切な香り袋が破けてしまったことを思い出し、縫い直し始めた。その時、如懿の言葉が胸を打つ。…あなたが幸せなら私も安心して暮らせる…海蘭は香り袋の修復を終えると、弱い自分を吹っ切るように縫い糸を噛み切った。如懿のために奮起した海蘭は翌朝、時間をかけて化粧をした。そこで寝込んでいる間に見舞いに来てくれた純嬪(ジュンヒン)・蘇緑筠(ソリョクイン)を訪ねることにする。蘇緑筠はすっかり元気になった海蘭に安堵し、身なりにも気を使うようになったと喜んだ。そこへ身重の嘉嬪(カヒン)・金玉妍(キンギョクケン)がやって来る。3人は鍾粋(ショウスイ)宮の涼亭に落ち着き、談笑した。金玉妍は皇帝が第2皇子をひいきし過ぎだとぼやき、第3皇子にはずいぶん会っていないのではと揺さぶる。蘇緑筠は嫡子と自分の子を比べることはできないと卑下したが、金玉妍は皇子なら等しく大切にされるべきと言った。「そんな弱気では私の子はどうなるの?」「大丈夫、男児が生まれたら皇上の即位後、初の皇子よ、もてはやされるわ」「でも嫡子には及ばないわ~嫡子がいなければ私たちの子でも目をかけてもらえるのに…」「よしなさいっ!」蘇緑筠に叱られた金玉妍は冗談だと笑ってごまかしたが…。一方、江与彬は何とか冷宮へ行こうとしていた。しかし食事係の馬(バ)太監に見つかってしまい、慌てて引き返す。実は馬太監は茉心から賄賂をもらい、如懿の食事に細工をしていた。海蘭は蘇緑筠と一緒に皇子たちの居所・擷芳(ケツホウ)殿にやって来た。すると蘇緑筠は声を落とし、長子・永璜(エイコウ)から聞いた話を教えてくれる。実は第2皇子が学問を始めてから皇后は我が子に期待をかけ、日夜、口を出していたという。それが原因で第2皇子は病を発症したのだ。それ以来、皇后はおとなしくなったが、今度は第2皇子が焦って病を押して勉学に励むようになり、喘息を悪化させたらしい。皇后は自責の念から自分の血を混ぜた墨で写経し、息子の長寿を祈っているという。しかし侍医たちが総出で治療に当たっても、来年の夏まで持てば回復の見込みがあるとしか言えないのだ。「…持たなければ命に関わるの?」海蘭は思わず尋ねたが、蘇緑筠は明言するのもはばかられた。そこへ第3皇子・永璋(エイショウ)が慌てて駆け込んでくる。「見てください!ぬいぐるみが破れてしまいました!」蘇緑筠は新しいのを買うと言ったが、永璋はこれがいいと拒否した。すると海蘭が破れたところを縫うと言ってくれる。そこで蘇緑筠と海蘭は後宮に戻ることにしたが、ちょうど第2皇子の見舞いに来た皇帝と出くわした。弘暦は珍しく艶やかな海蘭に目を止め、慎ましい者が着飾れば誰でも喜ぶと褒める。「1人の生活には慣れたか?」「どちらとも… 姐姐がいない生活は慣れません、でも時間が経つと慣れて来ます」すると弘暦は話を切り上げ、行ってしまう。蘇緑筠はせっかく皇帝が声をかけてくれたのに如懿の話をしたと呆れたが、海蘭は皇帝が不機嫌そうには見えなかったと笑った。そんなある日、海蘭は皇帝が繍坊に皇太后の布団を作らせていると知った。重陽節の前に仕上げなければならず、繍女たちは他の仕事まで手が回らないとか…。何でも皇帝が2日おきに進捗(シンチョク)を確認に行っているという。そこで刺繍が得意な海蘭は繍坊を訪ね、ちょうど色使いに悩んでいる女官たちに助言した。するとちょうど様子を見た皇帝がその話を立ち聞きし、海蘭の手腕に感心する。弘暦は中に入って刺繍を確認すると、この色合いなら皇太后も気にいると喜んだ。「なぜ母上の好みがわかった?」「太后は紫檀(シタン)の数珠をお持ちです、合う色を選んだのです」2人の様子を見た養心殿の太監・李玉(リギョク)はこっそり女官たちを下げ、海蘭を援護する。弘暦は海蘭の思慮深い一面に惹かれ、今夜は延禧宮を訪ねると決めた。海蘭に寵愛が移り、阿箬は悶々とした夜を過ごしていた。琅嬅は皇帝のことより永璉(エイレン)のことで頭がいっぱい、侍医からもここ数日は特に気をつけるよう警告されてしまう。「皇子の呼吸を妨げる物にご注意ください、砂ぼこりや葦(アシ)の花粉などが部屋に入らぬように…」一方、金玉妍は第2皇子に万が一があれば自分の子がのし上がれると期待していた。「天は第2皇子を見放すのかしら~」「嘉嬪が男児さえ産めば天が守ってくれます」侍女・貞淑(テイシュク) は意味ありげにそう言った。蓮心(レンシン)が第2皇子の薬を持って来た。素練は皇子が眠ったので後で薬を飲ませるよう頼む。すると皇后を1人にしておくのが心配だという素練のため、蓮心は自分が第2皇子を見ると言った。今夜も皇帝は延禧宮に渡った。房事のあと、海蘭は重病の第2皇子に寄り添うべきだと進言する。しかし弘暦は複雑な心境を吐露した。皇后の頭の中は息子のことだけ、最近では長春(チョウシュン)宮に泊まらないようにしているという。規則を重んじるゆえ皇后は永璉にも暇さえあれば勉学を強いており、弘暦はずっと不憫に思っていた。「…嫡子ゆえ大切に?」「もちろんだ、だがそなたの子も欲しい」皇帝が眠ると海蘭は寝台を出た。…姐姐の話題は避けても気にかけているはずよ…姐姐は無実だと私から訴えるべき?信じてもらえる?…相手は皇后と貴妃よ、証拠がなければ取り合ってもらえないかもその時、皇后の悲痛な叫び声が響き渡り、弘暦は目を覚ました。すると李玉が大慌てで飛び込んでくる。「皇上!皇上!一大事でございます!2阿哥がお亡くなりなりました…」乾隆3年10月12日、第2皇子・永璉が逝去、皇太子に追贈され、″端慧(タンケイ)″の諡号を与えられた。弘暦は皇后に付き添って慰めていたが、琅嬅は自分の責任だと嘆き悲しむ。「皇上…なぜ葦の花粉が舞い込んだのでしょうか?」「葦は秋に咲く、強風に運ばれたのだろう…誰にも防げぬ」しかし琅嬅は返す返すも残念でならなかった。「防げました…私が奴婢を数を半分に減らしたのです 倹約を奨励したうえ、永璉に嫡子の重圧をかけました… もし…余計なことをせねば永璉は助かったかも…私が殺したのです」「もうよせ…」その夜、紫禁城は悲しみ包まれた。海蘭は冷宮の如懿に第2皇子の訃報を伝え、純嬪から聞いた事情を説明する。「皇后のような親がいれば子は長生きしない、じぇじぇ、自業自得よ、同情なんかしないで じぇじぇを陥れたのは皇后と慧貴妃なの、その報いを受けたんだわ」如懿はそれでも子供は可哀想だと同情したが、海蘭は如懿こそ不憫だと言った。一刻も早く如懿を冷宮から救い出したい。しかし如懿は寵愛を取り戻したなら妙な気を起こさないよう言い聞かせ、海蘭の手を取った。するとふいに関節が痛み、如懿は思わず顔をゆがめてしまう。そこで海蘭に頼んで侍医院の江与彬に相談してもらうことにした。海蘭は冷宮の帰り、第2皇子を弔いながら紙を燃やしていた。すると見張っていた侍女・葉心(ヨウシン)が駆けつけ、誰かが来ると教える。そこで急いで火を消し、その場を去った。高晞月は皇后に代わって後宮を管理し、固倫和敬(コリンワケイ)公主・璟瑟(ケイシツ)の面倒も見ていた。公主の遊びに付き合うのは大変だったが、御花園からの帰り道、思いがけず璟瑟がおかしな物を見つける。それは燃え残った紙製冥器だった。侍女・茉心(バツシン)は誰かが第2皇子を呪ったのでは怪しむ。「だって亡くなり方があまりに突然でした…」「誰が呪うっていうの?!」「皇后娘娘を恨むのは冷宮にいるあの方だけです…」すると高晞月は証拠として燃え残りを持ち帰ることにした。第2皇子の急逝で金玉妍のお腹の子に注目が集まっていた。金玉妍は確かにいい時に生まれると安堵したが、もし公主だったらと不安がよぎる。しかし貞淑は主人が皇子を産むと断言し、第2皇子が先に逝ったのは帝位を譲るためだと喜ばせた。つづく(  ̄꒳ ̄)ん?弘暦が皇后を慰めている時、趙一泰が蓮心を見つめていましたね…花粉はわざと?それにしても冷宮編が長いわ〜
2019.08.04
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如懿传 Ruyi's Royal Love in the Palace第21話「凌霄花と銀子」慎常在(シンジョウザイ)に封じられた索綽倫(ソチョロン)阿箬(アジャク)は皇帝の寵愛を笠に着て傍若無人に振舞っていた。そんなある日、珂里葉特(ケリエテ)海蘭(ハイラン)は阿箬に絡まれ、いきなり引っ叩かれてしまう。「分からせてあげたの、私は皇上の寵姫なのよ?フン」海蘭は如懿(ニョイ)のいない後宮で誰にも頼れず、泣き寝入りするしかない。しかし慧貴妃(ケイキヒ)・高晞月(コウキゲツ)がこれを利用して阿箬を懲らしめようと企んだ。養心殿を訪ねた高晞月は阿箬が上位の海貴人(ハイキジン)を叩いたと皇帝に告げ口し、厳しく罰して欲しいと頼んだ。すると乾隆帝(ケンリュウテイ)・弘暦(コウレキ)は慧貴妃だけの肖像画を描かせたと言って機嫌を取ってから、阿箬を呼び入れる。しかし弘暦は阿箬を叱るどころか隣に座らせ、叩いたという手を優しく介抱してやった。見せつけられた形となった高晞月は呆然、いたたまれなくなって先に下がることにする。まさか手駒に過ぎなかった女に寵愛を奪われるとは…。怒りが治らない高晞月は皇后を頼ることにした。富察(フチャ)琅嬅(ロウカ)は早速、阿箬を長春(チョウシュン)宮に呼んだ。そこで慧貴妃の顔を立て、後宮は秩序を重んじると阿箬を諭す。しかし寵愛される阿箬を無下にもできず、阿箬次第で幼い弟たちにも素晴らしい前途が開けると励ました。殊勝にしていた阿箬は急に顔がぱっと明るくなり、嬉しそうに帰って行く。すると琅嬅は皇帝が慎常在の父・桂鐸(ケイタク)を高く評価しているため、慧貴妃に揉め事を起こさぬよう釘を刺しておいた。阿箬にいじめられた海蘭はその夜、冷宮を訪ねた。朽ちかけた門を押して何とか隙間を作り必死に呼びかけていると、やがて如懿と惢心(ズイシン)が出て来てくれる。「姐姐(ジェジェ)、心配で見に来たわ、食事はちゃんと食べている?」海蘭は着物を強引に押し込んで差し入れると、如懿はすぐ海蘭の顔のあざに気づいた。「その頰は誰の仕業?」海蘭は口をつぐんだが、侍女・葉心(ヨウシン)が阿箬だと答えてしまう。如懿は海蘭が自分と仲が良いせいで八つ当たりされたと心配し、目に余るようなら皇帝か皇后に相談するよう促した。「あなたのためにもここへは来ない方がいい」「…嫌よ」しかし冷宮の侍衛・凌雲徹(リョウウンテツ)に見つかってしまう。葉心は侍衛に延禧(エンキ)宮の海貴人だと伝えた。如懿は咄嗟にかんざしを抜いて凌雲徹に差し出し、口止め料の代わりにする。しかし凌雲徹は男がかんざしをもらっても困ると拒否し、銀子はないかと聞いた。そこで海蘭が銀子を渡すと、凌雲徹は何か届け物がある時は自分に託すよう告げる。「謝礼をもらったんだ、海貴人、次は来る前に俺に声をかけてください それからここへはあまり来ない方が良い」海蘭は仕方なく帰ることにしたが、最後に如懿に約束した。「じぇじぇ、10日おきに御花園から凧を揚げる、無事の合図よ、達者でね…」海蘭を見送ると、惢心の腹痛がひどくなった。凌雲徹は粗末な食事のせいだと気づき、銀子があればまともな食事にできると教える。そこで如懿は吉太嬪(キツタイヒン)が何をして銀子を手に入れているのか尋ねた。凌雲徹の話では宮中の刺繍の文様が巷では人気のため、女官たちは刺繍した手巾や巾着を城外で売って稼ぐという。実は吉太嬪は凌雲徹の上官を通して刺繍を売っていた。すると凌雲徹は売り上げの5割をもらえるなら如懿の刺繍を外で売ると持ちかける。如懿は一瞬、考えたが、背に腹はかえられず承諾した。四執(シシツ)庫の女官・衛嬿婉(エイエンエン)は凌雲徹の幼馴染で恋仲だった。母と弟を養う嬿婉は手当の良い寵姫の侍女になることが夢、ちょうど数日前に後宮の冊封式があったことから、恐らく侍女の数を増やすはずだと期待する。嬿婉は休憩中に凌雲徹を訪ね、これまでの蓄えを使って芬(フン)姑姑(ココ)に口添えしてもらうつもりだと話した。すると凌雲徹は嬿婉に紅玉の指輪を贈る。「安物だからくすんだ色だけどな?」裏には雲徹の雲と嬿婉のツバメが彫ってあった。高晞月はお腹の大きくなった金玉妍(キンギョクケン)や阿箬と連れ立って御花園を散歩していた。その時、ちょうど冷宮へ食事を運んでいる馬(バ)太監の姿を見つける。そこで高晞月は馬太監を呼びつけ、烏拉那拉氏の様子を聞いた。すると馬太監は銀子と引き換えにまともな食事を得ていると報告し、おかもちの料理を見せてから下がる。金玉妍は思わず、もっと良い物を食べさせてやろうと言った。衛嬿婉は有り金を集めたが35両しかなかった。100両なら嘉嬪の侍女、80両なら慎常在、50両なら玫嬪の侍女に推薦してもらえるが、このままでは他の女官に取られてしまう。すると芬姑姑が嬿婉を呼んだ。純嬪(ジュンヒン)が第1皇子の養育で人手が欲しいそうだが、40両なら推薦してもいいという。如懿の刺繍は飛ぶように売れ、銀子のおかげで食事もまともになった。凌雲徹は稼がせてもらったお礼に白粉や紅を差し入れすると言ったが、如懿はそれより花を植えたいので種が欲しいという。「冷宮で花を育てるのか?(プハッ)あんたみたいな人は初めてだ、よし!任せとけ」その日、如懿は中庭から空に浮かぶ凧を見つけ、海蘭の無事を確認した。海蘭が凧を降ろして引き上げようとした時、偶然、皇帝がやって来た。今だに皇帝を前にすると気おくれしてしまう海蘭、すると弘暦は冷宮に行ったか尋ねる。「冷宮には行きましたが、入れませんでした」海蘭は正直に答え、入れずとも冷え冷えとして荒れ果てていることが分かると言った。そこで弘暦は海蘭に御花園の凌霄花(ノウゼンカズラ)を冷宮に届けるよう命じる。「花の世話をすれば気が紛れ、恨み言も出ぬ…」「皇上、じぇじぇは恨み言など申しません!」海蘭は珍しく皇帝に口答えしたが、弘暦は何も言わずに行ってしまう。海蘭は門から凌雲徹に声をかけ、着物と乾物、凌霄花の枝を託した。凌雲徹はすぐ凌霄花だと気づき、故郷でよく見る花だと告げる。ちょうど如懿から花の種を頼まれていたと話し、刺繍で銀子を稼げるので食べ物はもう必要ないと教えた。凌雲徹は衛嬿婉に10両を渡した。嬿婉はこれで異動が叶うと喜び、第1皇子の侍女でも十分だと希望に胸を膨らませる。凌雲徹は如懿から聞いた通り、第1皇子が利口で純嬪も良い人だと教えた。「雲徹哥哥、あなたのおかげよ 娘娘や大阿哥に気に入られて女官頭になれたら母上も私たちのことを許してくれるはず」こうして嬿婉は鍾粋(ショウスイ)宮で永璜(エイコウ)付きの侍女となった。そんな中、如懿は全身の関節が痛むようになっていた。惢心は凌雲徹に頼み、侍医院にいる江与彬(コウヨヒン)に自分たちの具合を伝えて欲しいと頼む。話を聞いた江与彬は冷宮に入って半年で風湿が出るのは確かに早いと驚いた。しかし冷宮に立ち入るのは至難の業、ひとまず凌雲徹に薬を渡し、何とか方法を考えることにする。一方、皇后の嫡子・永璉(エイレン)が再び発作を起こして倒れた。侍医・斉汝(セイジョ)の話では秋になると冷たい風が発作の引き金となり、勉学に励むあまり身体が冷え、緊張状態にあったことも原因だという。第2皇子の病は相当に悪化しているため長春宮に移すこともできず、来年の夏までが大きな山だった。琅嬅は高晞月から勧められ、安華殿で祈祷した。高晞月と阿箬は憔悴する皇后を気遣いながらお供していたが、その帰り道、御花園で凧が揚がっていることに気づく。それは如懿へ無事だという合図を送っていた海蘭だった。高晞月は第2皇子が病気というのにのん気に凧揚げかと呆れ、阿箬には烏拉那拉氏と懇意なので皇后の災難を喜んでいると讒言されてしまう。驚いた海蘭はその場にひざまずき、何も知らなかったと訴えた。すると阿箬が海蘭の腰からいきなり香り袋を引ったくり、これは海蘭の手作りで烏拉那拉氏とお揃いだと教える。海蘭は第2皇子より冷宮の者を案じていると非難され、心のより所だった香り袋まで地面に投げ捨てられた。皇子の病で怒りのやり場がなかった琅嬅は海蘭に八つ当たりし、ここで2刻ひざまずけと命じる。どうやら雲行きも怪しく、雨で邪心を洗い流せるだろう。海蘭は平伏したまま泣いていたが、琅嬅は去り際にうっかり海蘭の手を踏んだ。故意ではなかったが海蘭の手は真っ赤に腫れてしまう。雨は次第に強くなり、雷鳴が轟いた。御花園もすでに真っ暗になったが、その時、ようやく時を知らせる鐘が鳴る。侍女・葉心と沢芝(タクシ)は急いで海蘭に駆け寄り、手を貸して立たせた。しかし深く傷ついた海蘭は2人の手を払いのけ、ついて来るなと命じて行ってしまう。「主儿っ!」つづく(^ꇴ^)出てきました~延期攻略の方wそう言えばスンリーの甄嬛伝では『小主』呼びでしたが、今回は『主儿』なんですね何が違うのか全然、分かりませんが(汗
2019.08.04
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香蜜沉沉烬如霜 Ashes of Love第40話「変わりゆく人」后位を剥奪され、神籍から追放された荼姚(タヨウ)…。もはや天后の座にも執着はなかったが、天帝にたったひとつ願いがあるという。「他は望まない、一人息子の旭鳳(キョクホウ)のことよ…」荼姚はこの1万年の間、天帝の座を盤石にするため悪者になることも厭わず、邪魔者を排除して来た。その見返りとして旭鳳への譲位と鳥族・穂禾(スイカ)との縁談を切望する。天帝は悩んだ末、夫婦としての情から荼姚の命だけは守ると決め、要求も飲むことにした。↓天帝、この衣装だとサウナみたい…一方、潤玉(ジュンギョク)は生母・簌離(ソクリ)の肖像画を前に親不孝を詫びていた。「喪が明けぬうちに婚姻に…復讐が果たせたら龍魚族の掟通り再び喪に服します」そこへ彦佑(ゲンユウ)がやって来た。何でも鳥族の長老・隠雀(インジャク)が魔界に出入りしているという。潤玉は驚く様子もなく、天后が失脚したため隠雀が穂禾の座を脅かす種になったと分析した。鳥族の首領は穂禾公主だが長く天界にいて疎遠な上、能力や経歴、人望に至るまで隠雀には及ばない。確かにこの数千年、翼渺洲(ヨクビョウシュウ)は天帝が私物化しており、天后の失脚と共に鳥族の不満が噴出したのだろう。鳥族は天界との権力の均衡を図りつつ、力を増している魔界を懐柔したいのだ。もし本当に鳥族が寝返れば天界は大きな打撃を受ける…。そこまで話すと潤玉は父に会いに行くことにした。「殿下は人が変わったようだな…」彦佑はいたって冷静に話す潤玉に驚き、思わず鄺露(コウロ)にそう漏らす。すると背中で聞いていた潤玉は、用意周到にしておけばいつでも戦えると言って出かけて行った。その頃、九霄雲(キュウショウウン)殿では天帝が旭鳳に譲位する旨と穂禾との縁談を伝えていた。しかし旭鳳は帝位より錦覓(ジンミー)が大事だと訴え、辞退する。そこへ潤玉がやって来た。潤玉は旭鳳が人間界での些細な出来事に執着し、錦覓に付きまとって自分を困らせていると非難する。すると天帝は兄弟がこれ以上、もめないよう、潤玉と錦覓の婚姻の時期を早めると決定、すぐ準備にかかるよう指示した。驚いた旭鳳はひざまずき、天帝に2人の婚姻を解消して欲しいと嘆願する。これが天帝の逆鱗に触れ、旭鳳は兵権と宝剣・赤霄剣(セキショウケン)を取り上げられ、謹慎を命じられた。魔界では鎏英(リュウエイ)が暮辞(ボジ)の置き手紙を見つけていた。…達者で、心配は無用だ…鎏英は今ならまだ遠くへ行っていないはずだと考え、すぐ探しに向かう。しかし忘川まで来たところで卞(ベン)城王が娘を連れ戻しに来た。鎏英は帰らないと父の手を振りほどいたが、その時、燎原君(リョウゲンクン)から預かった印籠が落ちる。すると印籠を拾った卞城王が大長老・擎(ケイ)城王の私印だと気づいた。この60数年の間、大長老は姿をくらまし、行方知れずだという。鎏英は魔界一の博識である大長老なら暮辞を救えるかも知れないと期待したが、卞城王はどちらにしても天界で火術を習得した者にしか屍解天蚕(シカイテンキン)は解けないと言った。潤玉が省経(ショウケイ)閣で書物を探していると、偶然、天帝と穂禾が入って来た。穂禾は隠雀の魔界への往来を報告、天后の失脚で鳥族の諸仙がこぞって謀反を企てていると嘆く。「私は無能です、鳥族を統一することができません 功績を立てるため、火神殿下に出兵をお命じに、翼渺洲の反乱を阻止できます」天帝は時期尚早だと難色を示したが、そこに潤玉が現れた。「出兵させるべきです!」天帝はせっかくなので潤玉の話を聞くことにした。「天后失脚により不安なのでしょう、何者かが機に乗じてそそのかしたのやも? 父上が勅旨を出せば不安を除けます まず天界が仁恕(ジンジョ)の道を示し、次に天界と鳥族を離間しようとする者の排除を」潤玉は天兵と共に特使を遣わせ、隠雀長老を探って黒幕を罰するべきだと上奏した。しかし威嚇程度のことで火神を送る必要はないという。そこで天帝は破軍星君(ハグンセイクン)を大将として兵を向かわせることにした。穂禾は翼渺洲に戻って鳥族を統制するため、一足先に出て行った。すると天帝は潤玉が頻繁に省経閣に通っていることから、勉強熱心だと褒める。潤玉はふと幼い頃、天后が師匠をつけてくれなかったせいで、天帝からここで教えを受けたことを思い出し、懐かしんだ。「父上のおかげで堕落せずに済んだのです、父上からの恩は一生かけても報えないほどです」天帝は息子の言葉に感激し、潤玉への情を思い出した。当然、長子は可愛かったが、肩入れすれば天后が批判して潤玉が不利になると案じていたという。すると天帝は簌離(ソクリ)にすまないことをしたと切り出した。当時、魔界が大軍で挙兵し、東海の水系の兵士は強かったが様子を見守っていたという。天帝は仕方なく策を講じ、簌離を利用して太湖の兵を手に入れ、戦の危機を解いたのだった。いつか簌離と潤玉に償いたいと思っていた天帝は道に背いた旭鳳に代わって潤玉に兵権を託す。潤玉は平伏して忠誠を誓い、まんまと軍の掌握に成功した。潤玉が省経閣を出ると穂禾が待っていた。穂禾は口添えしてくれた夜神に感謝したが、潤玉は物事には因果があると冷ややかに言う。「天后と公主の過ちに巻き込まれる鳥族を見過ごすことはできぬ …大したことではない」すると潤玉は袂のちりを払って落とした。旭鳳は錦覓と潤玉の婚姻を解消するよう天帝に迫ったせいで母にも会えなくなった。こんな屈辱は初めてだと苛立ちを隠せない旭鳳、しかし燎原君(リョウゲンクン)が天后の件は焦らぬように諌め、ただし錦覓の婚姻は急がねば後悔すると進言する。すると旭鳳は謹慎の身でありながら出て行ってしまう。洛湘(ラクショウ)府では潤玉が洛霖(ラクリン)の碁の相手をしていた。潤玉は50手の間、我慢強く耐え忍んで足場を固め、ここぞという時に指した一手で勝利する。「すばらしい」「棋局は戦場と同じで一手が生死に関わるゆえ、勝算がないといけません」「…この三月(ミツキ)で殿下の心境に変化があったようだな?」「我が龍魚族は災難に遭い、生母は惨死した…心が痛んでいます 錦覓と私の将来のために死を覚悟して天后と戦うつもりでおります」するとそこに旭鳳がやって来た。旭鳳は錦覓に会いたいと言ったが、洛霖は断った。潤玉は錦覓を思うなら帰るよう促したが、旭鳳は急に洛湘府と懇意になった潤玉を怪しむ。憤慨した潤玉は自分の許嫁が傷ついたら支えるのは当然だと反発したが、旭鳳は疑っていた。「それはジンミーのためなのか?」旭鳳と潤玉が険悪な雰囲気になると、洛霖はともかく錦覓の体が回復したら本人に決めさせたいと告げる。「ジンミーを失いそうになり思ったのだ、ジンミーが健康で幸せでいれば他は何も望まないと…」潤玉と旭鳳は仕方なく帰ることにした。門を出た潤玉は旭鳳を睨んで足早に行ってしまう。すると錦覓がこっそり2人の様子を見ていた。旭鳳は人影に気付いて引き返し、錦覓と会うことに成功する。錦覓はもう来ないで欲しいと伝えたが、旭鳳は錦覓の手を取って連れ出した。一方、追い詰められた穂禾は密かに毘娑(ビシャ)牢獄の叔母を訪ねた。荼姚(タヨウ)は自分の仙力を穂禾に与え、琉璃浄火(ルリジョウカ)で鳥族を復興させるよう指示する。…旭鳳を帝位につけるのよ…みんばい!荼姚は息子と鳥族の将来を穂禾に託した。旭鳳は錦覓を留梓(リュウシ)池へ連れて来た。「私の母が君の母上を傷つけ申し訳ない、あの夜は何だったんだ?」「あなたと穂禾公主、私と小魚仙倌、みんなが望む組み合わせだから…」「皆が望むだと?どういう意味だ?」錦覓は穂禾が旭鳳に口づけするのを見たと教えた。何も知らなかった旭鳳は憤慨し、了聴(リョウテイ)と飛絮(ヒジョ)を呼びつけて叱りつける。「部外者を栖梧(セイゴ)宮へ入れるな!」「ぁ…お怒りなきよう、ジンミー仙上の来訪に気づきませんでした」「ジンミーは栖梧宮の者だろが!バカ者!お前たちは燎原君かっ!」すると燎原君は自分が呼ばれたと勘違いしてやって来る。そこで旭鳳は穂禾が鳥族の公主で従妹であっても自分の許可なく入れるなと命じて3人を下げた。穂禾との誤解を解いた旭鳳は錦覓が嫉妬したと知って喜んだ。しかし思いがけず錦覓に激しく拒絶されてしまう。「あなたとは無理なの!一緒になったら父上も小魚仙倌も傷つける 一緒にならなければ私は…私は…私…」錦覓は急に動悸が激しくなって苦しくなり、胸を押さえた。心配した旭鳳は思わず錦覓に手を伸ばす。「触らないでっ!…なぜだか分からないけど、あなたのそばに行くと心がすごく痛む あなたに近づくと悲しくなるの!理由は分からない… 仕方がないの、私に近づかないで!2度とね!」すると錦覓は泣きながら逃げるように帰ってしまう。一方、潤玉は璇璣(センキ)宮でひとり、酒を注いでいた。その様子をそっと見つめる鄺露…。すると潤玉は杯を握りしめ、粉々にしてしまう。つづく(  ̄꒳ ̄)潤玉が第2の天帝に…ジンミー、なぜドキドキしちゃうんだろう?完全には修復できなかった?
2019.08.02
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