生活日記

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2003年11月14日
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 社民党の土井たか子党首の辞任は、大きな時代の流れを感じさせる。
 始終一貫した「護憲」で戦争史に足跡をのこしたが、自己改革を怠った政党は後退するしかないという教訓も残した。
「ご苦労さん」といっても、何の慰めにもならないだろう。
 先の総選挙で、社民党は解散時の18議席からわずか6議席に落ち込む惨敗を喫し、責任者として辞任は必至だった。
 小選挙区制はもともと小政党に不利だ。それに秘書給与搾取事件で党幹部らが逮捕されたスキャンダルも重なった。さらには北朝鮮による拉致事件解決に消極的だったことで、世論の批判を受けていた。土井党首にとっては、「やるっきゃない」と叫んだ当事のはつらつさは消え、満身創痍の退陣である。
 社民党は、前進の社会党時代から現行憲法擁護を党是とし、土井氏はそのシンボル的存在だった。戦後半世紀以上、日本が戦争に巻き込まれなかったことに、この党は一定の役割を果たしたといえよう。しかし、社会党・民社党はかねて党改革の必要性を言いながら、実行できなかった。土井氏は、長期低落の党勢を立て直す救世主として、1986年に委員長に就任した。89年の参院選で大躍進し、「山は動いた」と自民党を過半数割れに追い込んでいる。
 振り返ってみれば、この時が社会党改革の最後の機会だった。「市民との絆」「女性の視点」を打ち出した。しかし「労働組合におんぶにだっこ」からの脱却はできないまま、96年の党分裂では最大の支援組織である旧総評が軸足を民主党に移してしまった。その後の党組織強化、支援団体の拡充がなおざりとなれば、党勢の衰退は必然だ。

 それに社会党・民社党は時代についていけなかった。欧米の多くの国では社会民主主義政党が政権を握ったのは、資本主義の欠陥を補う路線を人々が求めたからだ。しかしこの党は万年野党に安住し、イデオロギ―政党から国民政党への路線転換ができなかった。
「護憲・平和」には、いまでも一定の支持がある。憲法9条の精神を守れという声も少なくない。しかし、スロ―ガンだけでは、国民の支持をつなぎとめることができない。
 土井氏の辞任はそれを象徴している。

イデオロギ― ――〔 Ideologie〕 人間の行動を決定する、根本的な物の考え方の体系。
〔狭義では、それぞれの社会階級に独特な政治思想・社会思想を指す〕

きょうぎ(ケフギ)【狭義】ある言葉の意味のうち、指す範囲の狭い方。 ⇔広義
【社会主義】
生産手段を社会全体の共有とし、生産物や富を公平に分配することによって、階級差や貧富の差が無い、平等な社会を実現しようとする△主義(社会体制)。⇒資本主義






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最終更新日  2003年11月17日 12時25分04秒
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Re:総選挙 時代の流れ(11/14)  
政界の絶滅種に指定して、民主党社民本部として殿堂入りして頂くか、又は保護しなければ行けないでしょう。<br><br>何れにしても、来年の参議院選挙までの命しかありませんね! (2003年11月17日 15時05分17秒)

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