2005年07月17日
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カテゴリ: BALLET
ロイヤル・バレエ団 2005年日本公演「マノン」
 2005年7月17日(日)マチネ 上野・東京文化会館

マノン:タマラ・ロホ
デ・グリュー:ロバート・テューズリー
レスコー:ホセ・マルティン

ムッシュー G.M.:ウィリアム・タケット
レスコーの愛人:マーラ・ガレアッツィ
マダム:ジェネシア・ロサート
看守:ギャリー・エイヴィス

高級娼婦:デアドル・チャップマン
  ヴィクトリア・ヒューウィット
  イザベル・マクミーカン
  サマンサ・レイン

紳士たち:ジョナサン・ハウエルズ
  ヴァレリー・ヒリストフ
  エドワード・ワトソン

客:ベネット・ガートサイド
  平野亮一
  フィリップ・モーズリー
  クリストファー・サンダース

老紳士:アラステア・マリオット
娼婦、宿の主人、下働きの女性 
女優、乞食の子どもたち 
ネズミとり、召使、番人、給仕、他
  :英国ロイヤル・バレエ団


演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団


類まれなるアクトレス・ダンサー、タマラ・ロホ。彼女はすばらしかった。舞台をドミネート(支配)していた。素晴らしい演技力。彼女が舞台上にいる間は一瞬も飽きなかった。
タケットとの2幕の芝居はすごかった。

マノンってこんな話だったっけ? まったく違うお話になっていた。
まったく驚いた。

第1幕 第1場
幕が開くとレスコーが一人で座っている。ホセ・マルティン。目を伏せているので表情がわからない。

人々が現れる。
ホセ・マルティンはレスコーのキャラだった。抜け目なく、ずる賢く、女好き。陽気で短気。テクニックはピカいち。
愛人(マーラ・ガレアッツィ)と会って喜び合う。2人はコートを脱ぐ。愛人をGMに紹介する。そのあいだ、愛人が男とちょこっと話しただけで激昂する。ガレアッツィはうまいです。
レスコーは愛人を物乞いの荷車に突き飛ばす。そして自分は乞食の女の顔をつかんで物色している。好色で非道。
ホセ・マルティンのソロは言うことありません。完璧でした。やはりサモドゥーロフが人と利き足が違うらしい。彼の動きとは逆だった。
ホセはサモドゥーロフとは醸し出す雰囲気がまったく違うので、まったく記憶が上書きされなかった。セーフ。

すりの頭役のジャコモ・チリアーチは小さいのにばねがあって、可愛い~感じ。少年のよう。表情が明るくて見ているだけで楽しくなる。登場シーンが少なくて残念。
悪い仲間といっせいに踊るのがすごく小気味良くてよかった。パキパキ動いていた。ジャコモくんはGMのポケットから懐中時計をする。

GMはタケット。タケットは「ここは臭い、匂うぞ」という芝居をする。

レスコー(ロバート・テューズリー)は背が高く、金髪で端正なハンサム。正統派な2枚目。

マノン登場。出てきたとたんに空気が変わった。すごい存在感。彼女が舞台にいるだけで客の目が彼女に集中する。彼女のマノンは小悪魔。
老紳士を手玉に取り、のどをごろごろにゃんしているし、GMとは緊張感。きのうのコジョカルの清楚な感じとまったく違う。GMにマノンを紹介する兄のレスコー。突然乞食が近寄ってきてマノンは脅える。GMは「臭い」と顔を顰める。
女性が2人踊っている時、マノンを見て一目ぼれしたレスコーは、マノンに近寄っていく。すかさずレスコーが割ってはいる。

マノンが座っている兄に近寄っていて肩に抱きついて甘える。仲の良い兄妹。兄はマノンのスカートをめくっていたずら。おいおい妹ですよ、ホセ君。

人々がいなくなり、マノンとデ・グリューは語り合う。
デ・グリューのソロ。マノンとデ・グリューのパドドゥ。マノンの表情がどんどん変化していく。最初は興味なさげだったが、どんどん魅かれていってしまいには大好きになる。これはもうダンスではなく完全に芝居のようだった。そこにはダンサーではなくマノンがいた。
駆け落ちする2人。

マノンがカモの老紳士の財布を持ち逃げしてしまったので口を塞ぐため、レスコーは仲間に金を渡し、さんざん殴らせる。一方でGMと密約を交わし、GMと馬車で走り去る。

第2場 寝室
マノンが寝台からおりてくる。いろっぽ過ぎます。
ここのパドドゥこんなだったっけ?
下手のところで動きが違って手を取るようなシーンがあったが、あれ?芝居?と見まがう。芝居がすごくていつものシーンとまったく違って見えるからすごい。
足と手をぱたぱたさせてうごくところの振付がすごく可愛くて好き。
妖艶な小悪魔。デ・グリューはもう夢中。

兄がGMを連れてやってくる。
毛皮のコートを羽織り、宝石を首にかけるとき、目が宝石を追い、わああっと表情がぐわーっと変わっていく。パドトロワのマノンの表情はまさに男を手玉に取る魔性の女(すみません、いただきました)。
バッセルともコジョカルともまったく芝居が違うのだ。役の解釈がそもそも違うとしか思えない。彼女にとって宝石をもらった男性の方が大事なのは当たり前。単純な計算だ。したたかな女。
こういうマノンのほうが、言ってみれば、わかりやすい。

タケットはロホが相手だと芝居がどんどんすごくなっちゃう。
寝台に座ったマノンはスカートをめくって足を出してGMに見せつける。吸い寄せられるGM。兄が金をまきあげる。
不快なGMはおつきの者に上着のボタンを留めさせるがもたもたしているので突き飛ばす。

第2幕

この2幕、サイコーでした。
おもしろかった~~
すごく短く感じた。(いつも長く感じるのに)

女たちの品定め。
レスコーとデ・グリューの登場。やはりテューズリーは大きい白の上着でした。
酔っ払いのダンス。まずソロ。驚愕。飛び上がって足を伸ばしたまま2回転?した。そのあとシングルのピルエットのセットを2回。ホセ・マルティンのテクが炸裂していた。酒瓶を放り投げる方向がやはりサモドゥーロフとは逆(上手)でした。
ガレアッツィとの酔って踊るのもすごくうまかった。手を取ろうとしてとれない、は3回ぐらいやっていたし、演技もうまかった。拍手があまりないのが残念。

マノンがGMに連れられてやってくる。舞台上の人もみんないっせいに見るんだが、まさに会場中もそんな感じ。
マノンは光り輝いている。兄のところまでやってくる。兄は思わず妹にキスしそうになる。おいおい、ホセ君。妹ですよ。
マノンは自分の隣の椅子をポンポンと叩き、ここにどうぞ! 兄が喜んで座ると、GMに襟首を掴まれる。「このやろ~」という表情のホセ。サモドゥーロフとは異なる。

ホセとタマラは同じスペイン人。まるでほんとに兄妹みたい。

マノンはGMにごろにゃん。GMはさっそく足を触ろうとする。いやらしくマノンの世話を焼き、上着を脱がせて匂いを嗅ぐ。マノンは「あら、あら…(この変態)」と苦笑しながら上着を取り上げる。きょうのタケットはタマラのせいで変態度、残酷度が増している。
GMとマノン、レスコーと愛人は4人で大盛り上がり。バカな冗談を言って大笑いしている。
しまいにはGMのお膝の上に乗っていちゃいちゃ。

レスコーの愛人が踊る。レスコーの愛人はGMにも「ちょっと見てる?」とやるが、GMの頭にはマノンのことしかない。

マノンのソロ。妖艶ですばらしい。タマラの黒鳥が頭をよぎっちゃった。すばらしいシェネ。目線。すべて彼女のダンスはダンスじゃなくて、マノンそのものなのです。いやー、釘付け。こんなにしっかりここを見たことなかった。RBさんぜひ、タマラのDVD出してください。

マノンは男たちと踊る。デ・グリューが抱きとめるが、マノンは胸を突き飛ばす。別れたくないのに別れた男にしつこくされると、たまらない気持ちになる。心が波立って来る。
デ・グリューは、ほかの男にも寄るな、とどかされる。

マノンは席に戻る。GMはマノンに宝石のブレスレットを与える。ここからがすごかった、2人の演技。
マノンはGMの膝に自分の足をむき出しにして乗せて、
「ねぇ~ん、この宝石のブレスの右手ステキね。でも見て~左手には何もしてないの。淋しいでしょ?」
おねだりしまくり。
GMはマノンの首筋や肩をさわりまくる。マノンはレスコーの視線を痛いほど感じているので、つい振り払ってしまう。すると今までの態度を豹変させたGM。マノンを締め上げて恫喝する。おとなしく従う振りをするが腹の中は煮えくり返っているマノン。

会場では乱痴気騒ぎが繰り広げられている。そんな中、デ・グリューがマノンに近寄ってくる。
「お願いだ、マノン…」マノンのほうが役者が上だった。
「いい子だからおとなしくしてて、ちゅっ! 後でね!」
GMが戻ってきてなんでもない振りで愛想を振りまくマノン。

人々は退出し、残されたマノンとデ・グリュー。デ・グリューのソロ。マノンは困って去る。デ・グリューはソロで踊る。戻ってきた兄と妹。いかさまを画策する。
マノンは「変なおじさん」(フィリップ・モーズリー)に左手にも宝石の腕輪をもらう。やったね。ためつすがめつ眺めるマノン。そして白熱するカードゲームをのぞく。マノンはGMのポケットからGMの金貨を取り出して全部賭ける(細かいね~芝居が。)デ・グリューが大勝。怒るGM。GMは舞台下手から剣を取り出す。ちゃんばら。GM対デグリュー。レスコーが入り、「お前はあっち!」と別の紳士とデグリューを戦わせる。自分はGMと。GMの方が強い。レスコーはまかされる。お返しにデ・グリューはGMの腕を突く。デ・グリューとマノンは連れ立って逃げるが、レスコーはGMにつかまってしまう。

Part2に続く。





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最終更新日  2005年07月25日 20時55分21秒


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