2006年08月05日
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カテゴリ: BALLET
世界バレエフェスティバル30周年記念公演
第11回世界バレエフェスティバル
プログラムA Part 1

2006年8月5日(土)15:00開演 東京文化会館

あれから3年。また世界バレエフェスの夏が巡ってきた。年取るわけだよなあ~
今回のフェス、濃いです。実にすばらしい。5時間のフルコース、堪能しました~
なかでも最高なのが、ルグリ・オーレリー組の「扉は必ず・・・」です。キリアンはやはり天才。傑作です。前回のフォーゲル・アマトリアン組の「太陽に降り注ぐ雪にように」を思い出す傑作です。

今回は前回のようにテクニック披露!というよりダンサーが精神的にも成熟しきってきたように感じました。私も多分前回とは見る目が異なっているので、とても言い表せないぐらい良かったです。
ドラマチックバレエ、ナレイティブなバレエ、ノイマイヤーの「椿姫」、プティの「カルメン」、マクミランの「マノン」、クランコの「ロミジュリ」「オネーギン」、どれもすばらしすぎます。入り込みました。ダンサーも死ぬほど入り込んでいました。


特にギエム。もう「神」でしたね~

第1部
15:00~15:50

1、
ルシンダ・ダン
マシュー・ローレンス
「ラ・ファヴォリータ」
振付:ペタル・ミラー=アッシュモール
音楽:ガエターノ・ドニゼッティ

 この作品は駄作です。この作品はまるでプティパの作品をつぎはぎして作ったようでした。ダンサーにも、芸術性をまったく感じませんでした。

2、

振付:ジェレミー・ベランガール
音楽:エイフェックス・ツイン

 これも超駄作です。べランガールはキリアンの爪の垢を煎じて飲みなさい。ニコラの無駄使いですわ。
 「ハッピーバースディ、可愛い坊や、~日の朝に生まれたのね。とってもすばらしいわ」みたいな英語のしゃべりが汚い録音で流れる。それで振り付けが変わるわけでもなく。影絵のようにニコラが浮かび上がり、二重の輪が光ったり消えたり。

3.

イナキ・ウルレザーガ
「白雪姫」
振付:リカルド・クエ
音楽:エミリオ・アラゴン

 やっとここから「世界バレエフェス」の始まりです。イニャキ相変わらずうまい。
 アダージョ。タマラ、すごくお姫様で、しっとりと踊っています。
 ヴァリアシオン、イニャキ。イニャキはジャンプが高い。
 ヴァリアシオン、タマラ。
 コーダ。タマラのフェッテ・アントゥールナン、やはり今回も驚異的でした。前半は、ずっとシングル-シングル-トリプル。 後半はシングル-シングル-ダブル。しかも長い。いったい何回回ったのかわからないぐらい。32回転は軽く越してるわ。やはり得意の左足軸でした。
 イニャキも負けじとすごいトゥール・ザンレールの連発。

4.
ジョエル・ブーローニュ
アレクサンドル・リアブコ
「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:フレデリック・ショパン

 サーシャのアルマンですわ。夢にまで見た。神様ありがとう…!

 一転して暗い舞台、上手にうずくまる青年。アルマン・デュヴァル(リアブコ)。黒髪に黒い衣装、白いシャツ。彼は頭を抱えている。眠れない。
「きょう僕は恥ずべき振る舞いをしてしまった。あの人の前で…」
舞台の下手(しもて)奥から現れる黒い人影。マルグリット(ブーローニュ)。お葬式のような黒い衣装。ジョエル細い!折れそうなほどだ。
 誰かが訪れたことに気がつきはじかれたように立ち上がるアルマン。マルグリットだとわかると憤然と近づく。怒りが抑えられない。彼女のコートを受け取るが気持ちは波立っている。彼女を一方的に責めるアルマン。
 リフト満載の難しいパドゥドゥだが、サーシャはなんなくこなしている。サーシャのダンスのきれがすごい。まるで燃えさかる炎のよう。完全に憑依してるな~これは。

 ルグリのアルマンは途中から愛の、懇願のパドドゥに変わっていくのだが、サーシャのはずっと怒りがみなぎっている。怒りにまかせて彼女を翻弄している。その勢いに押されて、マルグリットは不本意ながらアルマンの愛を受け入れてしまう。でもそうしたらもう自分を抑えられない。狂おしくドレスを脱ぎ捨てる。アルマンはドレスを激しく放り出す。そしてマルグリットを激しく押し倒す。ダンスというより、ほんとに肉弾戦。すごい勢いで倒れこむ2人。この二人の愛は見ていて苦しい。ひとときの安息、愛の復活ではなく、ますます苦しくなる愛なのだ。この後の悲劇を予想させるものがある。男が若い場合の愛の形なのかもしれない。

 休憩

第2部
16:00~17:00

5.
ポリーナ・セミオノワ
フリーデマン・フォーゲル
「ロミオとジュリエット」より
 “バルコニーのパ・ド・ドゥ”
振付:ジョン・クランコ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ

 バルコニーにたたずむジュリエット(ポリーナ)。赤いマントを翻しやってくるロミオ。フォーゲル君、相変わらず可愛い~ すごくハンサム。いや~眼福ですわ。
 ポリーナの足が驚異的な角度で上に上がる。すごい。
 ロミオは体を後ろに反らしながら後ろ向きにジャンプのマネージュ。フォーゲル君の背中は実にやわらかいのでとても美しい。
 キスをされて後ろにすごいスピードでパドブレでバックするジュリエット。抱きとめるロミオ。
 バルコニーに帰っていくジュリエット。マントをひるがえし去っていくロミオ。まるで少女漫画の夢のような美しいシーンでした。

6.
レティシア・オリヴェイラ
ズデネク・コンヴァリーナ
「エスメラルダ」
振付:マリウス・プティパ
音楽:チェーザレ・プーニ

 ズデネク・コンヴァリーナさんは見た目が美しい青年ですが、踊りは張り切りすぎか、ミスを連発。
 レティシアは、最後のコーダのフェッテ、最初の1回だけ、アラスゴンドの回転で入った。その後ダブル。
 ズデネク・コンヴァリーナさんのジャンプは高くてすばらしい。アラスゴンドのフェッテは余裕で惰性で3回転回るのを2回やりました。すばらしい。


7.
アリーナ・コジョカル
フィリップ・バランキエヴィッチ
「オネーギン」より
 第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ
音楽:チャイコフスキー 
編曲:シュトルツェ

 これも楽しみにしていた演目でした。コジョカル、抜群でした。可憐でテクニックは最高、踊りはとても美しい。
 オネーギンに手紙を書くタチヤーナ。羽根ペンを置き、明かりを引き寄せる。手紙を読むうちに眠り込んでしまう。はっと目をさます。鏡に近づく。鏡に映るのは自分。すると自分の後ろにオネーギン様が! オネーギンは部屋にゆっくりゆっくり入ってくる。背が高く、自信家のオネーギン。昼間会った時に比べると実に優しげで、彼女を口説く。
 リフトのキレがすごいです! さすがバランキエヴィッチ。ものすごいスピードで彼女を宙に投げて振り回す。
 オネーギンは優雅にグラン・ジュテし、彼女を目くるめくダンスに誘う。とにかくこのパドドゥはリフトがすごい。最後にはお尻の下に腕を入れて、垂直に差し上げる超難度のリフトを見せる。
 オネーギンはまたゆっくりと鏡の中に去っていく。現実に返るタチヤーナ。でもまだあの感触が残っている…。部屋に一人たたずむタチヤーナ。幕。


8.
アニエス・ルテステュ
ジョゼ・マルティネス
「ジュエルズ」より
 “ダイヤモンド”
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー

 ゆっくりゆっくり圧倒的な優雅さと品格で、アニエスとジョゼが踊ります。
 大好きなジョゼ。今回は前回のバレエフェスと同じく、アニエスとコンビを組みます。ジョゼはサポートしまくってました。アニエスは完璧ですが、随所でジョゼが絶妙なフォローを入れてました。半回転足りなくて、半回転させてにこ~っと顔を見合わせて笑う。ピルエットでななめるとすかさずサポート。
 この演目はGPDDのようなヴァリアシオンやコーダがなくて、すんなり終わってしまいました。やはりバランシンはさすがですね。オリジナル性が高いです。すばらしい作品でした。

9、
イリーナ・ドヴォロヴェンコ
ホセ・カレーニョ
「白鳥の湖」より
 “黒鳥のパ・ド・ドゥ”
振付:マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー

 カレーニョもドヴォロヴェンコもすごい役者です。この2人は単なるヴィルトオーゾ披露ではなく、まるで全幕を見ているような気にさせるほど、演技入ってましたわ。
 王子の目の前に突然現れたオデットに似た女性(黒鳥)。王子は信じられない気持ちでとまどっている。この黒鳥は王子の差し出した手を拒否する。しかしヴァイオリンにのって彼女が羽ばたいたとき、王子は確信してしまう。
「あの人だ…!」
しかし王子の差し出した手を素通りするオディールの手。王子の心はかきむしられる。すごいアダージョ。

 王子のヴァリアシオン。ホセ=マヌエルはピルエット6回以上回らない法則はきょうもいきてました。ホセ、ノーブルです~。
 オディールのヴァリアシオン。ピルエット2回転、足を後ろにアチチュードしてそのまま1回転、パッセして1回転。
 コーダ。ホセのジャンプのマネージュは、すごかった。間に回転を挟まない、連続・グラン・ジュテのマネージュ。ステファン・ファヴォランがやってたのに似ている。
 ホセのアラスゴンドのフェッテは、惰性で回るところ、余裕で最後がゆっくりになり、ぴたっと止まる。余裕の微笑み。そしてまたアラスゴンドのフェッテで締めがピルエット。
 ドヴォロヴェンコのアントゥールナンは全部シングル。スピードはあったが、う~ん。
 拍手が終わってからホセのアラスゴンドのフェッテ。
 大拍手で第2部終了。
 休憩

 Part 2 へ続く





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最終更新日  2006年08月06日 00時41分34秒


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