ヴェルディ「グスターヴォ三世」日本初演

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2023年11月15日

カテゴリ： OPERA

※主催者様のご厚意によりカーテンコールのお写真は撮影OK
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Photo: ©Shevaibra, courtesy of the artist

日本橋オペラ研究会公演
日本初演シリーズ
ヴェルディ「グスターヴォ三世」全曲舞台上演

2023年11月15日(水)14:00開演（17:00終演）
日本橋劇場

指揮：佐々木修

グスターヴォ三世（「仮面舞踏会」のリッカルド）：村上敏明（テノール）
アメーリア：福田祥子（ソプラノ）
アンカストレム伯爵（「仮面舞踏会」のレナート）：寺田功治（バリトン）
ウルリカ：森山京子（メゾ・ソプラノ）
オスカル：森朋子（ソプラノ）
リッビング（「仮面舞踏会」のサムエル？）：川ノ上聡（バリトン）
ホルン（「仮面舞踏会」のトム？）：星田裕治（バリトン）
クリスティアーノ（「仮面舞踏会」のシルヴァーノ）：野村光洋（バリトン）
判事／アンサンブル：種子島史時（テノール）
召使／アンサンブル：根岸一郎（テノール）

アンサンブル：

＊＊＊

ヴェルディの幻のオペラが日本初演

検閲で上演中止になった、曰く付きの作品

ピアノ伴奏版とは言え、日本初演の快挙！おめでとうございます。

現在では「仮面舞踏会」として知られる名作オペラの原型版

全く違っていたのはコンテの聴かせどころのアリア
Eri tu
まるで別の作品でした。

”O dolcezze perdute! ”の最後の部分　のところからよく聴くアリアに戻りました。

今回主要な役が皆「ヴェルディの声」だったこともポイント高かったです。

次に合唱が全員プロのソリストなので半端なくすばらしかったです。
この作品では合唱もとても重要ですから。

村上さんの絶対逃げないテノール魂には感動した。

村上さんハンパない、ハンパないって!
最後まで決して高音ファルセットに逃げないんやもん
そんなんできひんやんフツー😱
ど根性ですね！

アンカストレムを歌った寺田さんがものすごくすばらしかったです。彼はノーブルなリリック・バリトンで包み込むような柔らかい声の豊かな響きでどこを切っても美しい😍！酔わせていただきました。演技も凄かったです。寺田さんは今までコンサートの中で主に聴いていたので、彼がオペラの中でこんなに輝きを放つと発見できて幸せでした。大好きなヴェルディバリトン、ジョルジュ・ぺテアンさんの声を思い出してしまいます。

アメーリアの福田祥子さんもすごいスピントでまさにヴェルディのお声でした。Amazingなパワーとコントロール。見事でした。👏

アメーリアの森山さんがド迫力！まさにウルリカという重い声ですばらしかったです。

リッビング役の川ノ上聡（そう）さん、バリトンとのことですが大変立派な重い声ですばらしかったです。

クリスティアーノ役の野村さんは荒々しい海の男（？）の表現の演唱でさすがうまかったです。クリスティアーノのアリアもシルヴァーノのアリアと微妙に音符一つ異なるとご教示いただきました。

森朋子さん、軽い声の技巧満載の難役をうまく演じました。

グスターヴォ三世役のカヴァーを務めた次世代の主役テノール西山詩苑さんが合唱で美しい声を披露していました。

＊＊＊
☆グスターヴォ三世（リッカルド）のFachはスピント・テノール
☆アメーリアのFachはドラマチック・ソプラノ
☆アンカストレム伯爵（レナート）のFachはカヴァリエ・バリトン（Full Lyric Baritone）
☆ウルリカのFachはコントラルト
☆オスカルのFachはリリック・コロラトゥーラ・ソプラノ
＊＊＊

1幕　第1場
ストックホルム の宮殿

　陳情のため謁見を待つ人々

<仮面舞踏会との相違点＞
アンカストレム伯爵 のカヴァティーナ
Alla vita che t’arride
♪（あなたの人生は）希望と喜びに満ちて

Te perduto, te perduto, ov’è la patria
Col suo splendido avvenir?

　の歌詞が変わっている。”patria”ではなく” Svezia （ズヴェツィア【スウェーデン】）”に変わっている。ほお～。

2幕
ストックホルム 郊外の処刑場

<仮面舞踏会との相違点＞
アメーリアのアリアの前のレチの部分が全面的に違ったような気がする…？

後半の三重唱+合唱の印象が全体的に違ったような気がする…？

3幕　第1場
アンカストレム伯爵 の部屋

書斎　執務机

3幕から最後までは名シーンの連続だけに印象が強いためか、いろいろ全体的に細かく変わっているのが感じられた。

アメーリアのアリアもだいぶ違った気がするし
その後のEri tuにあたるアリアが本当にまったく違った。
怒りの噴出ではなく、悲しみのアリアなのだ！
寺田さんの美しい声で丁寧にきちんと歌われすばらしかった！
貴重なものを聴かせていただき本当に感謝です！

O dolcezze perdute! の最後の部分から「仮面舞踏会」のアリアに戻りました。

第2場
国王の書斎

「仮面舞踏会」ではボストンからイングランドに帰るという辞令が、「 遠い場所への転勤 」となっていた。

第3場　舞踏会

　ナイフで刺し殺される場面が銃撃に変わっていた（これは今回のオリジナルの変更だそうです）

大変チャレンジングな試み、大変興味深かったです。この公演はYouTubeに公開されるそうですので、ヴェルディ先生好きは、改訂部分を確認してみるのも一興かと思います。

日本橋オペラ

お疲れ様でした。

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2013年2月11日　藤原歌劇団「仮面舞踏会」

2013年12月1日　トリノ歌劇場仮面舞踏会

2016年1月12日　 Wiener Staatsoper　UN BALLO IN MASCHERA 　ぺテアン

2023年3月28日　春祭ムーティ指揮「仮面舞踏会」

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