2003年12月01日
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はい、Taiteです。
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「…同盟先を」
「いや、戦力が…」
「仲間の底上げが…」
酒を飲んでると、この頃どうも雑音が入っていけない。ターラでも、シティスでも…ここ、クロノス城ですら、そういった囁きと呟きが聞こえる。己の組織、己の属する組織…その名誉をかけた戦いが始まる前兆らしいが、今ひとつピンとこない。
「お代わり」
「いい加減にしたら？」
「黙って作りゃいいんだよ」
ジンライムをもう一杯作らせる。シェリルに当たっても仕方がないのだが、どうもこの頃のこの傾向が気になって仕方がない。気にすまいと思えど、周囲がそれに向けて動いている。私の知人にしてもそう…巻き込まれまいとしても、巻き込まれざるを得ない。
「大体さ、まだ何も決まってないのに…どうして、そう夢中になるのかね」
「…さぁ？」
目の前に出されたグラスを呷る。もう、味なんぞ殆どわからない…。カウンターに置こうとしたグラスが倒れ小さい水溜りをつくる。
どうも、かなり酔っている。
「どうあがいたって、同盟が組める相手の数は限られるわけ。真っ先に脱落して、それを由としたはずなんだ…けどね」
カウンターに突っ伏す。額に伝わるカウンターの冷たさが心地よい。
「じゃ、堂々としてりゃいいじゃない」
「あっしにゃ勝ちたいという気力もないし、うちの組織にしたって、どう贔屓目に見ても勝ち目もない。喧嘩は勝てる相手にしか吹っかけないのが利口だと思うだろ？」
「だから、貴女は貴女で堂々としてりゃいいじゃない」
「…それに、相手がわからなきゃ、運次第じゃないか」
「そうでもないんじゃない？」
「どうしてさ」
シェリルはカウンターを拭きながら答えた。
「お互いが同じ強さで何も考えずに喧嘩したら、勝負は時の運ね。それこそ偶然でしかないでしょ」
「だから…その偶然に勝負を挑むようなことは皆しないわ」
「…？」
話が抽象的過ぎる。カウンターも店内も回りかけている私の頭には、正直半分も入ってこない。
「偶然である部分を、可能な限り取り払い、勝つべくして勝つ…勝負を必然にするために皆準備をしてるのよ」
「…はん」
小難しいことは判らないが、勝ちへの必然に私が縁がなさそうなことだけは判った。ただ、その私の旗の下にいる連中にまでそれを強いることなど出来やしない。
だから、酒を飲むし、飲めば飲むだけ澱のように鬱屈も溜まる。
「…よっ、と」
「帰るの？」
よろめきながらもスツールから降り、カウンターに小銭を置く。
「…ああ、ここまで足を伸ばしたのには別の用事があったんだ。忘れてたよ」
シェリルは肩をすくめて見せた。
「酔っ払って行くなんて、カイラの心象が悪くなるだけだと思うけど？」
「…うるさいね、コエリス神にあたしゃ喧嘩売りに行くんだ。酒でも飲まなきゃやってられないじゃないか」
偶然を必然とする。そのための努力に対しては敬意を払う。とても私には真似の出来ないものだ。
私に出来ることは、徒手空拳で偶然と取っ組み合い、泥だらけになることだけ。
そして、その結果に従うのみ。
偶然…即ち神と闘うことなのだから、下手な考えも前準備も無意味。
一流の冒険者や賭博者は、偶然という名の神を、必然という人の手の届く地位まで引きずり落とすことが出来る能力を持っている。
私は、偶然を必然としようとすること、そのこと自体に興味を見出せないのだから、どう足掻いても二流以上にはなれないわけだ。
そして、カイラの前に立つ。
「喧嘩売りに来たんだけどね」
カイラも、もう私を見てもあきれた顔すらしなくなった。
偶然と闘うことの無意味さ。そして、その無意味さにこだわる私もカイラも、同じく二流の賭博者なのだろう。
そんなもんだ。
---
久々に書いたら、やっぱりぼろぼろ。慣れないこたぁするもんじゃございませんな。
というわけで、ユニオンであるが。
…。
バーゲン宛には声もかからんし、頭取るのもしんどいし、何より戦術戦略眼が徹底的に不足し、プレイヤスキルもないとなれば…。まぁ、どうなるんでしょうな。
改装後のシティスを見れば、あそこにぶら下げる旗として…非常に映えるとは自負しているが、そんなネタだけで誘ってくれるような…勝負を捨てる盟主がいるわけもなし。たはは。
ただ、旗を背負ってやりたいギルメン。また、有事の際には声かけてくださいねとおっしゃってくださった知人友人。あっし個人だけでありゃ「ふうん」で流す。それを申し訳なく思うが、これに関してはあっしの能力如何でどうするものでもない。期間にあわせての戦力増強も考えてはいない。
ただ…やっぱあっしは「ヘボマスター」だな。との思いだけは増していく。グルグルのまま、時だけが無為に過ぎていくのだナァ。
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「…同盟先を」
「いや、戦力が…」
「仲間の底上げが…」
酒を飲んでると、この頃どうも雑音が入っていけない。ターラでも、シティスでも…ここ、クロノス城ですら、そういった囁きと呟きが聞こえる。己の組織、己の属する組織…その名誉をかけた戦いが始まる前兆らしいが、今ひとつピンとこない。
「お代わり」
「いい加減にしたら？」
「黙って作りゃいいんだよ」
ジンライムをもう一杯作らせる。シェリルに当たっても仕方がないのだが、どうもこの頃のこの傾向が気になって仕方がない。気にすまいと思えど、周囲がそれに向けて動いている。私の知人にしてもそう…巻き込まれまいとしても、巻き込まれざるを得ない。
「大体さ、まだ何も決まってないのに…どうして、そう夢中になるのかね」
「…さぁ？」
目の前に出されたグラスを呷る。もう、味なんぞ殆どわからない…。カウンターに置こうとしたグラスが倒れ小さい水溜りをつくる。
どうも、かなり酔っている。
「どうあがいたって、同盟が組める相手の数は限られるわけ。真っ先に脱落して、それを由としたはずなんだ…けどね」
カウンターに突っ伏す。額に伝わるカウンターの冷たさが心地よい。
「じゃ、堂々としてりゃいいじゃない」
「あっしにゃ勝ちたいという気力もないし、うちの組織にしたって、どう贔屓目に見ても勝ち目もない。喧嘩は勝てる相手にしか吹っかけないのが利口だと思うだろ？」
「だから、貴女は貴女で堂々としてりゃいいじゃない」
「…それに、相手がわからなきゃ、運次第じゃないか」
「そうでもないんじゃない？」
「どうしてさ」
シェリルはカウンターを拭きながら答えた。
「お互いが同じ強さで何も考えずに喧嘩したら、勝負は時の運ね。それこそ偶然でしかないでしょ」
「だから…その偶然に勝負を挑むようなことは皆しないわ」
「…？」
話が抽象的過ぎる。カウンターも店内も回りかけている私の頭には、正直半分も入ってこない。
「偶然である部分を、可能な限り取り払い、勝つべくして勝つ…勝負を必然にするために皆準備をしてるのよ」
「…はん」
小難しいことは判らないが、勝ちへの必然に私が縁がなさそうなことだけは判った。ただ、その私の旗の下にいる連中にまでそれを強いることなど出来やしない。
だから、酒を飲むし、飲めば飲むだけ澱のように鬱屈も溜まる。
「…よっ、と」
「帰るの？」
よろめきながらもスツールから降り、カウンターに小銭を置く。
「…ああ、ここまで足を伸ばしたのには別の用事があったんだ。忘れてたよ」
シェリルは肩をすくめて見せた。
「酔っ払って行くなんて、カイラの心象が悪くなるだけだと思うけど？」
「…うるさいね、コエリス神にあたしゃ喧嘩売りに行くんだ。酒でも飲まなきゃやってられないじゃないか」
偶然を必然とする。そのための努力に対しては敬意を払う。とても私には真似の出来ないものだ。
私に出来ることは、徒手空拳で偶然と取っ組み合い、泥だらけになることだけ。
そして、その結果に従うのみ。
偶然…即ち神と闘うことなのだから、下手な考えも前準備も無意味。
一流の冒険者や賭博者は、偶然という名の神を、必然という人の手の届く地位まで引きずり落とすことが出来る能力を持っている。
私は、偶然を必然としようとすること、そのこと自体に興味を見出せないのだから、どう足掻いても二流以上にはなれないわけだ。
そして、カイラの前に立つ。
「喧嘩売りに来たんだけどね」
カイラも、もう私を見てもあきれた顔すらしなくなった。
偶然と闘うことの無意味さ。そして、その無意味さにこだわる私もカイラも、同じく二流の賭博者なのだろう。
そんなもんだ。
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久々に書いたら、やっぱりぼろぼろ。慣れないこたぁするもんじゃございませんな。
というわけで、ユニオンであるが。
…。
バーゲン宛には声もかからんし、頭取るのもしんどいし、何より戦術戦略眼が徹底的に不足し、プレイヤスキルもないとなれば…。まぁ、どうなるんでしょうな。
改装後のシティスを見れば、あそこにぶら下げる旗として…非常に映えるとは自負しているが、そんなネタだけで誘ってくれるような…勝負を捨てる盟主がいるわけもなし。たはは。
ただ、旗を背負ってやりたいギルメン。また、有事の際には声かけてくださいねとおっしゃってくださった知人友人。あっし個人だけでありゃ「ふうん」で流す。それを申し訳なく思うが、これに関してはあっしの能力如何でどうするものでもない。期間にあわせての戦力増強も考えてはいない。
ただ…やっぱあっしは「ヘボマスター」だな。との思いだけは増していく。グルグルのまま、時だけが無為に過ぎていくのだナァ。
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