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この1年間、マンション管理組合の理事だった。大規模修繕工事に先立ち、施工業者を選定する年だった。ぼくは理事会のたびに議事録を書く係りで結構面倒くさかった。昨日、総会があり、ようやく解放された。マンション管理組合の理事は持ち回りなのだが、所有者が大家となっていて住んでいないところがあったり、「できない」の1点張りで逃げてしまう人もいる。結果、理事をやる人に偏りが出てくる。普通の人は自分の家族と仕事以外には責任を持ちたくないものだ。マンション管理組合の理事1年間は結構負担である。これを無償でやるには、持ち回りが公平になっていなくては成り立たない。あるいは理事に対して報酬がなければ誰もやりたがらない。利益にはならないけれどやらなくてはならない仕事は普通はだれもやりががらない。2009/11/23に社会起業家について書いたけれど、こういった精神的な満足だけで行動できる人は多くはない。人の善意に甘えるような方法は適切ではないと思う。何かしらインセンティブが働く仕組みを作らなければ続かないと思う。http://plaza.rakuten.co.jp/takupin/diary/200911230000/
2010年03月28日
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サッカーの試合は審判なしには成立しない。各プレーヤーは自チームの勝利を目的にプレーする以上、必ずルールを守るとは限らないからだ。アダム・スミスは、各人が己の利益を最大化する行動をとることが、結果的に「見えざる手」によって全体の幸福につながると説いた。規制を緩和し、政府はできるだけ小さくする。みんなが己の利益の最大化を目的とするプレーヤーとなるとき、誰が公平な立場から審判をするのだろう。ぼくは基本的には自由な経済がいいと思う。消費者がモノやサービスを自由に選ぶことができ、それに対して評価できる。しかし、安くていいモノやサービスの裏には不当に搾取される労働者や破壊される自然環境があったりもする。利益を上げるためには何をしても構わない、というわけにはいかない。また、ある企業がある業界で競争を勝ち抜き、独占状態になったとき、消費者は不利益をこうむるときがある。ぼくがいまひとつリバタリアニズムに納得できないところは「審判」を誰がやるのかという議論が抜けているように思えるからだ。
2010年03月28日
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第1章 その道のプロは「質問力」が命第2章 「仮説力」がなければ話は始まらない第3章 「本質力」こそ、こだわりの質問を生むエッセンス第4章 「シナリオ力」で、質問の目的を達成するコンサルタントの現場スキルでもっとも大切なもの→質問力「質問力」がある人の例・一流のホテルマン→お客様から道を聞かれたら負け、水が欲しいといわれたら負け、相手に欲しいといわれる前に、「冷たいお水はいかがでしょうか」と相手を察した質問をする。・「今まで気づかなかったけど、こういうのが欲しかった」というようなヒット商品をつくるヒットメーカー「仮説力」→仮説を立てて質問をする、仮説を立てて仕事にあたることが大切。仮説が無ければ行き当たりばったりになってしまう。「本質力」→ワンメッセージでする「シナリオ力」→まったく感動や発見のないインタビューをし、決まりきった結論を導いたところでクライアントは納得しない。クライアントが知りたいのは自分たちが気づかない問題の本質であり、コンサルタントには豊かなストーリーを含んだシナリオをデザインする能力が求められる。
2010年03月26日
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第1章 グラフ化してサイクルとトレンドを知る第2章 因果関係から変化をさぐる第3章 より複雑な因果関係を評価して予測する第4章 予測はなぜはずれるかを考えてみる第5章 構造変化をつかんで予測する第6章 ニューロ・ネットワークを使ってみる第7章 「予測はずれ」に備えてシナリオを持つ回帰分析とは原因→結果の因果関係を定量的に分析すること。例えば、「ビールの消費量」という結果に対して1.夏の平均気温2.サラリーマンの平均化処分所得3.消費者物価指数が寄与していると仮説をたて、これをy=b0+b1*x1+b2*x2+b3*x3 (y:ビールの消費量、xi:説明変数()1,2,3)、bi:係数)とあらわす。これを実測されたyとxiを使って最小2乗法によりbiを決定していく。biの大きいxiが寄与の大きい因子だと考えられる。気をつけなければならないのは、1.各biは標準偏差でわって標準化すること、2.各xiはお互いに独立で影響しあわないこと、3.biの合計が1に近いほど、妥当な分析。因果関係をパス図で表すことはよく行われるが、回帰分析によって各因子の影響の大きさを定量的に表すことができる。予測はなぜはずれるか、については「構造変化」が起きるからということだ。構造変化とは回帰分析のbiが定数でなく、変数になってしまうことだ。1990年前後の土地バブルも構造変化が生じていた。構造変化をいち早く察知するには回帰分析予測と実測の誤差に着目するといいことが書いてあった。統計手法の新しい手法として「ニューロ・ネットワーク」についても紹介されていた。ニューロ・ネットワークは人間の神経細胞のように日々更新して構造変化にも対応できるシステムということだ。最後に、予測がはずれたときに備えて複数シナリオを用意しておくことが提案されていた。統計手法はまだまだ非力ではある。それでも何も予測せずに行き当たりばったりで行動するよりは、統計手法で仮説をたてて行動するほうがずっといいと思う。
2010年03月24日
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不道徳はヒーローだ!/売春婦/女性差別主義者/シャブ中/2ちゃんねらー/満員の映画館で「火事だ!」と叫ぶ奴/悪徳警察官/ニセ札づくり/闇金融/慈善団体に寄付しない冷血漢/ホリエモン/ポイ捨て/幼い子どもをはたらかせる資本家 ほか国家の機能を縮小し、市場原理によって社会を運営しようとする政治思想を「リバタリアニズム」という。「リバタリアン」はすべての不幸は国家によって引き起こされる、と考える。人類の理想は国家の存在しない世界である。30年以上前のウォルター・ブロック著作を橘玲が現代の日本にあてはめて超約している。世の中で不道徳な存在として、良識ある人たちから白い目でみられる人たちに対し、擁護している。自由な市場では、自立した大人2人の間に合意の下で取引が成立すれば第3者がつべこべいう筋合いはないと考える。ドラッグの売人とシャブ中を擁護する議論では、ドラッグを法で禁止するからこそ、ドラッグの価格がつりあがり、今日の一発をキメるため、シャブ中を犯罪に駆り立てる、とある。もし、ドラッグを合法化すれば価格がつりあがることもなく、シャブ中は犯罪を犯すことなく今日の一発をキメることができる、とある。ぼくがふと疑問に思ったことだが、この議論ではシャブ中はドラッグを安価に入手できれば他人に危害を加えない、という前提だ。シャブ中の症状として幻覚に悩まされ、他人に危害を加えることがあるのではないかと思ったからだ。慈善団体に寄付しない冷血漢を擁護する議論では、援助物資が発展途上国に届くと、その国の産業を壊滅させる、とある。たしかに援助物資として無料のパンが大量に送られると、その国のパン屋や小麦農家などは商売ができなくなる。おそらくこの本が書かれた30年以上前の世界ではこういった状況があったのだろう。しかし、最近の慈善団体の活動は、その国の未来ある子どもたちに学校に行く機会を与え、その国の産業を発展させる内容になってきている。ところどころ、「これってどうなんだろう」と疑問に思うところはあったが、世間一般になんとなく信じられている「良識」に対して、経済学の理論に基づいてこれらの良識を検証しているところが面白かった。
2010年03月20日
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資産を増やすには、以下の式を最大化するようにすれば良い。(橘玲の資産形成の方程式)資産形成=(収入-支出)+(資産×利回り)すなわち、収入を増やし、支出を抑え、資産をできるだけ高い利回りで運用する。ここまでは誰もが納得する。しかし、そのためにはどうすればよいのか、ということになると、置かれた環境、持っている資質、によってとるべき行動が変わってくることになり、ケース・バイ・ケースになってしまう。「こうすれば必ず儲かる」という、万人にとって必ず成功する資産形成の方程式は今のところない。 株で儲けるためには安いときに買って、高いときに売る。そのために、1.ファンダメンタル分析をして長期投資をする、2.チャートの動きを読んでデイトレードする、3.市場平均に連動させるように分散投資をする、といった3つの考え方があるが、どれが最良かは一概には決められない。 同じように、サッカーで勝つとか、試験に合格するとか、目標を達成するために「こうすれば必ずうまくいく」といった成功の方程式はあるのだろうか?いろいろな人が自分の経験をもとに成功法について紹介してくれている。それは、その人がそのときに成功できた記録であり、必ずしも誰にとっても再現可能なものではない。 「うそはいけない」「約束は守らなくてはならない」…こういった正論は確かに正しいのだけれど、時と場所と状況に合わなければ無意味だ。 何を言いたいのかというと、いつ、いかなる状況でも適用できる真理、法則、方法なんておそらくないのではないか、ということである。「正しい行動をとる」というのは、その当時には何が正しいか判断するのは不可能で、後になってからわかるものだ。例をあげると、株価がこれから上がるのか、下がるのかはその時点では誰にも分からず、後になってからわかることだ。目標を達成するために、正しい、適切な行動をとるためには、次にどうなるか予測がつかなければならない。だから成功の方程式とは、未来を予測できる方程式ということだ。 惑星の公転運動はガリレイ、コペルニクス、ニュートンらの古典力学でほぼ完璧に予測できる。しかし、原子核のまわりの電子の運動を古典力学で予測するのは不可能だ。それは古典力学の適用範囲外だからだ。人間が作った法則には、今のところ、必ず適用範囲があり、いつ、いかなる状況でも適用できる法則はない。 ぼくは、どちらかというとケース・バイ・ケースで多くのことを覚えなければならないことが嫌いだった。数少ない法則さえ分かれば事足りるような高校時代に習った数学や物理が好きだった。大学時代から最近に至るまで、本当に大切なことは数は多くないと思っていた。少ない法則ですべてが説明できる古典力学の世界は本当に美しいと思っていた。しかし、現実の世界をあるがままに見ると、地上での物体の運動はまさつがあり、空気抵抗があり、なかなか複雑である。人間社会の動きの複雑さは、もう、何がなんだか説明のつかないことが本当に多い。 最近は、目的を達成するためには、そのときそのときに応じて、現状を分析し、正しいかどうかはわからないが、自分なりに判断をして進む以外にはないと思っている。悲しいけれど、おそらく、成功の方程式なんてないのではないかと思い始めている。でも、もしかしたら…
2010年03月14日
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危機を超えて -アジアのための発展戦略人権とアジア的価値普遍的価値としての民主主義なぜ人間の安全保障なのかアマルティア・セン 人と思想アジアで初めてノーベル経済学賞を受賞したセン博士の4つの講演論文を再編集した本。↓ぼくにとってのポイント。・貧しい国であっても、基礎教育と医療に財源を確保し、国民の人間的発展を推進することが、結果的に国民の人的資本を強化し、労働生産性を上げ、その国の経済発展に貢献する。したがって、基礎教育と医療の財源確保は経済発展政策に先立つものである。・言論の自由と民主主義は普遍的な価値である。民主主義は飢饉などの危機が発生したときにその重要性が増す。民主主義が浸透していない国で、経済が上昇しているときは困窮する者が少ないため、その重要性が認識されにくいが、経済が下降するときには、既得権益を持っている者が多くの国民が困っているのにもかかわらず食料などを独占し、飢饉が発生する。言論の自由が保障され、メディアが発達し、民主主義が浸透している国では飢饉は起こらない。
2010年03月07日
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序章 投資入門第1章 株式投資第2章 投資信託第3章 債券投資第4章 外貨投資第5章 預貯金・年金・生命保険第6章 そのほかの金融商品巻頭カラーで、なぜ?いま?貯蓄よりも投資のワケとして以下の5つの理由が書いてある。1.止まらない人口減少→少子高齢化2.忍び寄る年金不安3.崩壊した終身雇用制度4.襲いかかる低金利の波・・・5.世界的な株安・・・定期預金の金利が0.5%もない状態が10年以上続いている。「72の法則」で0.5%の金利で資産が2倍になるまでの年数は72÷0.5=144年!仮に金融商品で年8%の利回りを実現したとすると資産が2倍になるまでの年数は72÷8=9年!ということで、今こそ投資!と訴えている。株や債券、生命保険、商品先物、デリバティブといった、さまざまな金融商品についてわかりやすく紹介してくれている。投資の大原則1.ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン、うまい話はない。2.商品の特性をきちんと理解する。3.年齢、収入、業種、既婚と未婚、人生の目的など置かれている状況に応じて目標を決め、投資計画を立てる。4.現在の投資環境を知る。ぼく自身も投資を始めてから世の中への関心が強くなったし、勉強もするようになった。投資を始める前は、与えられた環境の中だけで生きていこうとし、自分の世界を広げるための勉強をしていなかった。なかなかうまくいかないが、投資をすることは人生に意欲的になる手段のひとつだと思う。
2010年03月03日
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