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2007.12.08
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テーマ: お勧めの本(7897)

篠田節子(1999)「斎藤家の核弾頭」朝日文庫.




SF小説です。
でもそこには家族のあり方を問うという今に通ずる問題が描かれています。
核家族が当たり前になった現在ですが、斎藤家は日本の未来のために子どもをたくさんもうけます。

日本は国家によってかなり管理されています。
優秀な子どもは研究所に送られてしまいます。
一方で国家にとって不要とみなされた人たちは使い捨てられます。

2075年の東京湾は浮島のように埋め立てられています。
そこに一時転居した斎藤家は再度、ナリタニュータウンへの転居を命じられます。

つまり、転居命令は国家が使い物にならなかった人々を実験の道具にしようとした企てでした。

斎藤家の主である総一郎は、転居命令に反対した人たちとともに国家に反抗します。
今で言う住民運動です。
しかし官僚たちは情報インフラが整備されているため、3Dの画面を通してしか説明をしようとしません。
しまいには、毒ガスで住民たちを殺そうとします。
最終的に、地元住民が篭城したコミュニティセンターに残っていた物資を使って、核爆弾をつくります。

妻の美和子は、夫が子どもの面倒を押しつけてでも戦う姿勢に違和感を覚えながら、家族のことを考えるように訴えます。
こうした妻の目線から家族のあり方に迫ろうとするスタイルは、篠田節子の作品ならではです。
この小説は、情報管理、国家主義が進んだとしても、家族を思いやる心を失ってはならないというメッセージを伝えています。

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最終更新日  2007.12.08 14:24:08
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