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2008.08.01
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シリーズ 証言記録兵士たちの戦争

NHKで5夜連続で放送しています。

山形の陸軍歩兵第32連隊

日本の敗戦が濃厚になった昭和20年。
沖縄で島民を巻き込んだ戦いが繰り広げられました。
3000人の派兵のうち1割しか戻ってこなかったそうです。
沖縄に向かう時に遺書を書けと言われて,死にに行くのだと覚悟したといいます。
勝ち目のない戦いで死ぬわけで,「天皇陛下万歳」「お母さん」と言って死んだ人は一人もいなかったそうです。
島民も巻き添えになりました。

しかし,実際には両者がお互いの壕に入っていたそうです。
日本軍も島民を盾にしている面があって,島民を壕の入口に置くことで,アメリカ兵が島民を見て攻撃をしてこないことを利用していたそうです。
最後まで友軍が来るのを待っていたそうですが,最後まで友軍が来ることはありませんでした。
爆薬を胸に抱いて戦車に突っ込む「斬り込み」が行われました。
いわゆる,自分の身を犠牲にして相手に損傷を与える特攻です。

本土を防衛するために下された命令は徹底した持久戦です。
最後の1人になるまで,戦い抜くことが命じられます。
それは,上層部の最も冷たい指令と言わざるを得ません。
島が相手に占領されるのが分かっていて,単に時間稼ぎをするためだけに,補給もせずに余計な犠牲者を増やすだけだからです。

生き残った証言者たちは,こうした上層部の命令に疑問を抱きつつも,なぜ戦友は死ななければならなかったのか,なぜ自分たちは沖縄で戦わなければならなかったのか,答えの出ない問いを自分に投げかけています。

茨城の陸軍歩兵第2連隊

ペリリュー島での洞窟戦。

そこらじゅうに死体だらけで,人間の臭いがひどかったそうです。
日本に勝ち目がないとわかると,一矢報いるために玉砕したいという気持ちが高まります。
しかし,今回の作戦では,玉砕ではなく持久戦を強要されました。
この命令の背景には,テニアン,グアム,サイパンで一月ももたずに玉砕されたことにあります。
ペリリュー島では,フィリピンへの防波堤としての役割を担わされていたわけです。


鍾乳洞から垂れる水を取り合っていたそうです。
常に死の恐怖が付きまとって,洞窟に身をひそめる日々。
突然錯乱状態に陥って,銃を振り回す者もいたそうです。
そういう人は何人もいて,自分たちが殺される前に殺すしかなかったそうです。

自ら命を断とうする人もいたそうです。
「天皇陛下万歳」といって死ぬ人を5人見たそうです。

ペリリュー島に生き残った兵士たちは終戦を知らされずに戦いは続いていました。
投降の呼びかけが行われましたが,それに応じようとした兵士が仲間の兵士に撃たれる事件がありました。

いつも考えるのは,ペリリューの友人のことだそうです。
60年以上たった今でも,自然と毎晩上陸してから帰ってくるまでの辛い日々を思い出すそうです。

戦友といっても,自分の身に危険がせまると,友人を捨てざる得なくなります。
実際に証言者は,傷ついた戦友を5~6人乗せたタンカーを運んでいたものの,自分が生きられなくなるために途中で友人を置いて行ったそうです。
その際,手りゅう弾を置いて,「万が一のときにはこれで自殺しろ」と伝えたそうです。

そこには,20代の若者が極限の状況に置かれた時の壮絶な体験がありました。
戦争を知らない僕たちは,彼らから真実を伝え聞くことしかできません。
しかし,彼らは真実を話すのが辛いと語ります。
真実は口で言うほど,言葉にできるほどたやすいものではないことがわかります。
実際に体験しなければわからない葛藤や,死の恐怖や,生への執着があります。

「死ぬのは簡単」という証言者の言葉には驚きました。
自殺するのは手りゅう弾でも小銃でもできたそうです。
それよりも,とにかく生き残って最後まで陣地を死守するという命令を守ることの方がどれほど辛いかが語られます。





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最終更新日  2008.08.01 02:18:46
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