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2010.07.06
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3台のカメラで同時撮影する“マルチカム方式”で撮影された意欲作。鋳物工場を経営する老人が突然ブラジルへ移住しようと言い出す。家族は驚き、老人の権利をすべて奪ってしまうのだった……。




痛烈に当時の社会批判をしています。

老人は水爆の被害が日本に及ぶことを懸念して、被害の少ないブラジルへの移住を提案します。
家族の反対、家庭裁判所での仲裁もありながら、老人はかたくなです。

ストーリーはいたって単純ですが、老人の考えには一理あるため、周辺の人間たちがすぐには決断できずにもめる事になります。

最後にはこの老人は精神病と認定されてしまいます。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
何でも身の回りに危険が存在したら、それを回避しようとするのは動物の本能ではないか。

しかし、人間一人の手に負えないとわかると、そうした行動をやめてしまうのかも。

やっぱり自分を犠牲にしてさまざまな人たちと協力しながら、ひとつの大きな目標に向かっていくのは大変なことです。

現在では環境問題がそれにあたるのかもしれません。

自らがまいた種だけれど、その原因の根深さを自省することなく、小手先の技術や政治的合意で実現できるのか疑問です。
目に見えにくくても、確実に牙をむき始めた自然の反逆に人間は対処できません。

たちが悪いのは、過去に人間が起こした自然破壊行為が、将来世代につけとして回されることです。

現在の資本主義システムのなかでこうした問題を解決できると、本当にみなが信じているのでしょうか。
100%信じられないにもかかわらず、その手前で諦めてしまっているということはないでしょうか。

あまりに大きすぎる過ちや悲しみは人間の脳の回路がシャットダウンされてしまうような気がしてなりません。
一度進んでしまった歯車はもう戻せないのではないか。

そんなことを考えさせられた映画でした。
ひとつの何気ないトピックから、今まさに私たちが突きつけられている問題を提起しているといえるのではないかと思います。





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最終更新日  2010.07.06 07:13:22
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