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全国には国鉄→JRや大手私鉄以外に中小のローカル私鉄がありますが、モータリゼーションの進展によりどこの会社も経営的にはかなり厳しく、あの手この手で利用者確保に知恵をしぼっていますが、鉄道ほど経費のかかるものはないようで、今までも多くの鉄路が失われて来ました。そして、今回紹介する鹿島鉄道も今年度いっぱいでの廃業を予定しているとのことでした。関西からだとなかなか訪問するのも厳しいものがあるのですが、今回はたまたま仕事とはいえ関東にいましたので、気分転換も兼ねて東村山から約3時間かけてJR常磐線石岡駅まで行きました。
↑ 鹿島鉄道石岡駅 木造の駅舎がいい味です
石岡駅の一角から発着しているのが鹿島鉄道です。やはり廃業が予定されているせいか、地元の中・高校生が「カシテツを救え。」というキャンペーンで乗って残そうとがんばっています。
鹿島鉄道はこの石岡駅から鉾田駅までの27.2kmを結んでいて、全線ディーゼルカーによって運転されています。元々は関東鉄道鉾田線だったのですが、1979年に現在の鹿島鉄道になったとのことです。
鹿島鉄道のホームへ行くと、鹿島鉄道の車両たちがお出迎えしていました。鹿島鉄道のHPによると、全国の第三セクター鉄道等で活躍しているいわゆる「レールバスタイプ」の車両もあるのですが、他社からの転属車両もあってそれらがいい味を出しているのです。
↑ キハ431 ユニークな顔です
横はキハ601
↑ 僚友のキハ432 キハ431とお手々つないで待機中
上の写真はキハ430型とよばれており、緑色の方がキハ431、オレンジ色の方がキハ432です。いずれも、富山県の加越能鉄道から1973年に移籍して来たとのこと。1957年に製造された正面2枚窓のこの車両の表情はなんともほのぼのとしていいですね。
この車両を写していると、これらの車両の横に置いている車両のエンジンが始動! 私にとっては懐かしいエンジン音は、「ひょっとしたらこの車両が来るのか?」と期待しました。
しばらくすると、前出のレールバスが連続して帰ってきてそのまま引込み線へ。てことは、ひょっとするとひょっとするぞ、ってわくわくしながら待っていました。そして、満を持してやってきました。
↑ キハ601 車体はきれいだけど、中身は・・・。でもいいんです!
この車両です、キハ600型のキハ601です。1936年に製造された国鉄07系で1965年に移籍して来ました。国鉄キハ07といえば車両を上から見ると楕円形のユニークな形なんですが、このキハ600型は1972年に今の形に改造されました。「70th・・・」のヘッドマークは、製造以来70年目ということを表しています。現在の日本のディーゼルカーの中で一番古い車両とのことです。
↑ キハ601車内 なんだか懐かしい車内です
車内をのぞくと、横長のロングシートはよくみかけますが、床が木製なんです。木張りの床なんて昔の車両はみんなそうでしたけどね。もうこんな古い車両しかみかけないですね。
出発時間になって石岡駅を出発。鉾田駅を目指します。
↑ 車窓から 左の写真には麦畑が見えます 右は北浦です
車窓からは田園風景や北浦をみることができました。のんびりした風景を見ていると疲れも嫌なことも忘れます。懐かしいエンジン音と振動もいい味なんです。そんなのんびりとした光景と心地よい列車の揺れも終点の鉾田駅に近づくと何か哀しくなります。約1時間で鉾田駅に着きました。(前編終了)
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