PR
カテゴリ
コメント新着
先日、出張で兵庫県中西部にある神河町へ行きました。時間の関係で特急に乗車(もちろん自腹)しましたが、この列車が国鉄→JRのディーゼル特急のキハ181系でした。JR西日本の先日のプレスによると、近々新しい車両に置き換わるとか。時期はまだ先のようですが、いいタイミングで乗車することが出来ました。
さて、日本の地形は山が多くてそこを走らせるためには力の強い車両が必要です。昔は電車の走っていない非電化区間が多く、SL牽引の列車を置き換えるためにこのようなディーゼルカーが多く投入されたわけです。ところが、ディーゼルカーといえどもエンジンを積んでいるわけですから、編成が長くなればその車重故になかなかスピードアップという点ではだんだん厳しくなってきます。
そこで従来のディーゼルカーのエンジンをパワーアップした車両が開発されたわけです。それまでの出力を360psから500psに向上させたのでかなりゆとりのある運行が可能となり、中央本線の山岳路線や四国などを中心に活躍してきました。
しかし、そういった路線が電化されたことにより、他線へ移籍をしたり老朽化により廃車されたりして、今では定期列車ではJR西日本管内の特急「はまかぜ」用に使われているのみとなりました。塗色もかつてのクリーム色に赤のラインの国鉄特急色ではなく、JR西日本のオリジナル色となっているのがちょっと残念ですけどね。
ところで、この特急「はまかぜ」の走る区間の内、新大阪~姫路間は時速130km/hで激走する新快速をはじめ、多くの列車が走っています。その中を国鉄時代からのディーゼル特急が走るわけですから、かなり運用的には厳しいものがあるようです。(スペック的には最高速度は120km/hだそうです)
↑ 鳥取砂丘をイメージしたヘッドマークですが、この「はまかぜ3号」は香住止まり。
↓
この日に乗った編成は4両編成で、姫路方面の1号車からキハ181-48+キロ180-12+キハ180-48+キハ181-47でした。先頭1号車が普通車指定席、2号車がグリーン車、3、4号車は普通車自由席でかつては特急列車といえば8両とか12両といった長大編成がみられたものですが、最近はこのようは編成が多いですね。私は1号車に乗車、城崎方面の温泉へ行くのか平日ながら年配の利用客が多かったです。
鈍重なエンジン音を響かせながら大阪を12:05に出発、新快速などが走る列車線(外線)を一路姫路目指して走ります。緩行線(電車線)の新しい普通列車を追い回す古いディーゼル特急という光景も2011年春に新しい車両と置き換えが決定しているため、いずれは見られなくなります。
「はまかぜ3号」香住行きは三ノ宮、神戸、明石と停車して姫路に13:05に到着。ここで播但線に入るために進行方向が変わります。すなわち、4号車が先頭車となるわけです。進行方向が変わるということは座席の向きも変えなければなりませんので、前後のお客さんが座席を変えるのをみてボチボチ変える、という光景が見られました。
ところで、姫路駅でこの列車の撮影をして席にもどってみると、大柄な外国人が私の席の横に座っていて、通路を挟んでその奥さんらしき人と通路越しに話していました。話している言葉をよく聞いてみると英語ではなくフランス語のようでした。私の家のご近所さんにフランス人家族がいる話はこのブログでも書きましたが、私はフランス語はわかりません。でも、通路越しに話すのはかわいそうなので身振り手振りで奥さんとの席を替わってあげることを伝えると、それがわかったようで「ドウモアリガト」と日本語で返してくれました。座席を替わると、その夫婦は安心したようにお弁当を食べていました・・・。
さて、「はまかぜ」は姫路を13:17に出発、単線の播但線を北上していきます。それまで100km/h近いスピードで快調に飛ばしていたのとはほど遠いくらいの鈍足で、しかも線路の状況からよく揺れるんですけど、それはそれで「列車に乗っている」感じがしてなかなかよかったです。一般のお客さんにしてみたら、乗り心地が悪いっていうことになるんでしょうけど。
降車する駅の寺前には13:48に到着、降車するときに前出のフランス人夫婦は「ドウモアリガト、バイバイ」と手を振ってくれました。また、車掌も私がフランス人夫婦のために席を替わっていたのを知っていたようで、「ご協力感謝します」と言ってくれました。ちょっといいことをした気分で、その後の仕事に向かいました。
国鉄当時につくられた車両が徐々に引退していく中で、今回乗ったキハ181系も数年後には引退する運命にあります。引退直前になると、変なヤツらが大挙してやってくるだろうから、それまでに仕事以外でゆっくりと乗ってみたいと思います。
(表紙の写真は姫路駅に停車中のキハ181-47他の「はまかぜ3号」。隣のホームには223系新快速が停車中。この顔合わせもいずれは見られなくなります)
九州鉄道記念館へ・・・(その5) 2024年11月13日 コメント(2)
九州鉄道記念館へ・・・(その4) 2024年11月10日 コメント(2)
九州鉄道記念館へ・・・(その3) 2024年11月04日 コメント(2)