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昨日、私が子供の頃より聞かされていた、阪神西大阪延伸線…阪神なんば線が開通しました。
これにより、近鉄奈良と阪神三宮の間で、直通の快速急行が運転される他、これまでの尼崎発の西大阪線の列車は、ほとんどが近鉄直通の列車になりました。
私は、交通が便利になると、地域経済が活性化するという、単純な理論には、懐疑的な人間なので、これで、人の流れが大きくなり、経済が活性化するなどとは、到底思えないのですが、阪神、近鉄の沿線利用者からすれば、それぞれの沿線への足が便利になり、その分、利用増は見込めるだろうとは、思います。
最も、都市圏の鉄道利用増、または、その安定は、定期客次第という面が大きいので、経済状況も大きく影響しますから、なんば線に限らず、雇用情勢の厳しい現状では、なかなか、楽観できないものがあると思います。
平成2年度の鉄道利用者の数を100とした場合、19年度の利用者は、近鉄で78、阪神では、72と、いずれもおよそ2~3割減という厳しい状況の中、双方がなんば線に期待を寄せる心情は、十分、理解できるのですが…
一方で、神戸一の繁華街の三宮と、大阪ミナミの間で、微妙な対抗意識と、一本で結ばれるということに対する思いに、温度差があるようにも思います。
三宮にしてみれば、大阪ミナミという独特の雰囲気のある繁華街と一本に繋がることで、その脅威を感じるのかもしれませんし、一方のミナミは、三宮の持つおしゃれな雰囲気が脅威なのかもしれません。
しかし、三宮は三宮、ミナミはミナミであって、それぞれ、個性的な街です。
それは、他にない魅力を持った街であって、今日はミナミへ行ったけども、明日は、三宮へ行ってみようと思わせるものがあるはずです。
対抗意識ではなく、それぞれの魅力を活かしあい、共存していくことが大事であって、それは、奈良と神戸という関係も同じことではないでしょうか。
今回、新駅ができた九条では、新たな街づくりの挑戦が始まったようです。
地元で、大阪の下町らしい風情を、来てくれる人に楽しんでもらおうと、いろいろな活動が行われているようです。
街をつくるということは、長い時間と手間のかかる作業です。
幸い、ミナミも、三宮も、九条も、そして、奈良、神戸も、歴史のある街です。
昨日、今日できた新興の街では、ありません。
計画的に造られた新興の街は、なかなか、魅力のある、個性的な街に成り難い。
その意味では、それぞれの街は、もっと個性的で、魅力のなる街になれるでしょう。
阪神なんば線の開通をきっかけに、それぞれの街が、行ってみたいと思わせるようになることを期待したいものです。
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