やまぶろぐ・登る呑む撮る滑る山ブロガー

2020/12/29
XML
カテゴリ: 登山
天気:晴れ
アタック日:早月小屋-シシ頭2900m-早月小屋-1710m

2:00 起床、気温-8.0℃!
テント内側が結露でキラキラと
輝いている。

21時前から目が覚めてしまい、
何度もまどろむ。寝始めは
ぬくぬくであったが、だんだんと
寒さを感じるようになって、
寝返りを打つ回数が増える。


朝食はチキンライスと味噌汁。
多めの湯で戻した方が
喉を通りやすい。外は無風快晴。


3時半過ぎに名古屋隊が出発した。

4:07 ハーネス着用、
ヘッドランプ点灯で出発、
気温-7.7℃。


富山平野の上空に
円い月が浮かんでいる。


4:45 2390m 傾斜が
緩やかになり積雪量が減る。


5:05 2455m 剱の頂が見えた。

5:22 2474m すぐ先の鞍部で
アイゼンに履き替える。
ワカンとストックはここにデポする。
東京隊が追いついた。

5:46 出発。


6:08 2560m


6:18 2595m


6:27 2593m 2614mピークの
下で登攀待ち。雪がかぶさり、
名古屋隊は突破に時間がかかる。


ここで夜明けを迎える。


6:55 2614mピークを
通過する。


7:42 2656m 岩場で登攀に
難儀する。気温-8.1℃。


8:02 2683m 急登手前。

8:44 2816m 右足のアイゼンが
外れた。出発時のアイゼンバンドの
締め付けが甘かったのだ。下から
上がってきた名古屋隊に拾ってもらう。


8:53 2828m アイゼンバンドを
締め直す。雪煙が激しい。
我々は最後尾になった。


9:12 2882m シシ頭の基部。
登攀待ちが発生。烈風が南から
吹き付け、眉やひげや眼鏡を
凍らせていく。

待ち時間がとても長く感じられる。
足踏みしていても体温が奪われる。

シシ頭は風が強く長居は危険だ。
ここに来るまでは登頂できると
思っていたが、この烈風に
さらされると、ちょっと厳しい
かもと思い始めた。


毛勝三山にどんどん雲が
流れ込んでいく。
急がねばならない。

登攀待ちの合間に左側(鎖場)を
覗いてみたが、雪のルンゼが
奈落まで続いていた。

ロープを出さないと危険過ぎる。
こちらからは攻めず、北海道隊は
シシ頭の上にルートを取った。

四国隊は右方から雪を伝って
シシ頭に出たようだ。我々は
北海道隊や名古屋隊が通った岩壁に
取り付いた(ロープなし)。

東京隊はシシ頭の基部で一足先に
下山していった。

我々は岩雪ミックスのきわどい
登攀の末に、シシ頭の上に立つ。

烈風の先に現れたのは、
剱岳の絶巓(ぜってん)。

その圧倒的な存在感に興奮して
写真を撮る。北海道隊は最後の
岩壁に取り付いているところが見える。

9:45 2893m リーダー判断で、
シシ頭の上から懸垂下降にて撤退する。
山頂までの標高差は残り100mであった。

ロープを出して山頂まで登下降して
いたら、確実に荒天に捕まっていた
だろう。

懸垂下降を終えたらアンザイレンして
下る。

10:38 消防防災ヘリがアタック
メンバーの状況を確認しにきた。


11:27 2674m 竹ペグを埋めて
ロープを50m伸ばしての懸垂下降。

後から来た名古屋隊も同所で別支点を
作り懸垂下降する。

四国隊2名が池ノ谷右俣の斜面を
早月尾根に向けてラッセルしている。

下山後に警備隊に聞いたところに
よると、雪庇を踏み抜いてアンザイレン
したまま150m(推定)滑落したとか。

東京隊が気付き、早月尾根の上から
サポートしている模様。

12:07 2649m 懸垂下降終了。


12:38 2609m 2614mピークの
懸垂下降待ち。風下に穴を掘り
強風を避ける。


13:11 2603m 懸垂下降終了。

北海道隊は名古屋隊と知り合い
らしく、先行した名古屋隊の
ロープを使ってさっさと下山して
しまった(我々が最後になる)。


とにかく風が強く、風上に身体を
傾けないと歩けない。

大日岳の稜線の雪煙が、波涛のように
激しく波打っている。


13:42 2472m ワカンデポ地。
ほぼ安全地帯まで戻ってきた。


14:36 2212m 早月小屋に到着。
東京隊と北海道隊はテントを畳んだ。

荒天確定なのでテントを撤収して
できるだけ標高を下げることにする。

風が強くなり気温も下がってきている。
ここでの幕営は御免だ。

15:32 下山開始。四国隊も名古屋隊も
(すなわち全員)下山した。逃げるように
山を下る。

16:35 1961m 旧小屋跡を通過。
我々は2日目の幕営地を目指す。


16:47 月が出てきた。

17:02 1804m 暗くなってきたが
まだ着かない。ヘッドランプを使う。


17:19 1718m 2日目の幕営地に
到着。新たな積雪はほとんどなく、
整地なしで使えた。

幕営地の上の斜面で穴にはまり、
最後の最後で汗をかいてしまった。
ほとんど飲まず食わずで行動したので
疲れた。

テントインしてもなかなかやる気が
出ない。とにかく水分を摂らねばと
白湯を飲む。そして行動食のパンを
口に押し込む。

19時過ぎから5人がひとつのテントに
集い、語りと水作りと食事。

ビーフジャーキーとウィスキーで
だらだらと。明日は遅めの5時起床とし、
馬場島まで1000m下る。
夕食は親子丼と味噌汁。

21:30 就寝。風の音が凄い。
尾根を切り裂くかのような激しい音だ。
テント内は乾いており暖かい。
長時間行動で疲れているので、
熟睡できそうだ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2021/01/16 03:20:08 PM


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

やまやろう

やまやろう

Free Space

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: