天の王朝
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確かに2月から5月までの最終学期は、最初の学期に比べてがむしゃらに勉強したという感じではなかったと思います。 何しろ3教科でB-を取っても卒業できるわけですから、まず落第することはありません。 この学期は、余裕があったことから、ほどほどに勉強して、むしろボストンやニューイングランドの生活を楽しんだように記憶しています。 よく行ったのは、ボストンの劇場街です。新しい催し物や、評判の劇やコンサートがあれば必ず観に行きました。ラグビー部の先輩でもある小澤征爾のボストン・シンフォニーはタングルウッドを含めて2回、ボストン・ポップスは野外コンサートを含めて2回それぞれ鑑賞しています。 「レント」などミュージカルはほとんど観て、当時売り出したばかりのアンドレア・ボチェッリ(Andrea Bocelli)のコンサートやセリーヌ・ディオーンのコンサートにも出かけています。チケットが余ってしまったので、あまりにも部屋の中で勉強ばかりしているクラスメイトを、気分転換に行こうと連れ出したこともあります。バレー『くるみ割り人形』も観ています。 ただし野球観戦は96年夏の一回きり。グリーン・モンスターのあるフェンウェイ・パークでロジャー・クレメンスが完投して、確か2-1でボストン・レッドソックスが勝ったように記憶しています。クレメンスは直球でぐいぐい押すピッチャーでした。この年は10勝止まりで、翌年はトロントに移籍して21勝し、4度目のサイ・ヤング賞を取っています。日本選手では、当時は野茂がドジャースで投げており、その夏、コロラドの高地でノーヒットノーランを成し遂げています(1996年9月17日)。当時、PPP―100の最初のころの授業で今週のトップニュースを選ぶ作業中に、この野茂の試合を冗談で取り上げたことがありました。 学生割引があるボストン美術館や、近くにある国立公園にも足を延ばしています。 歴史的な名所・観光地にも行きました。 戦後の資本主義諸国の経済的協調と発展を支える体制(ブレトンウッズ体制)を決める会議が開かれたニューハンプシャー州のブレトンウッズのホテル、魔女裁判のあったセイラム、メイフラワー号が上陸したプリマス、『サウンド・オブ・ミュージック』で有名なトラップ一家が移住したバーモント州の「トラップ・ファミリー・ロッジ」、『若草物語』の著者オルコットが住んでいた「オーチャード・ハウス」、JFKの生家、『森の生活』を著した思想家ソローが暮らしたウォールデン湖、ボストン茶会事件の現場などおよそ観光客が考え得る場所には足を運んだつもりです。 勉強も忙しかったですが、観光もかなり忙しかったです。 時間が少しでもあれば、チャールズ川沿いを自転車やローラーブレードで疾走し、街中で買い物をしていました。 自然の中では思索の時間を楽しみました。 つまり、なにもしない時間などない充実した毎日がずっと続いていたわけです。 (続く)
2024.12.01
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