PR
カテゴリ
コメント新着
フリーページ
カレンダー
サイド自由欄
キーワードサーチ
あれこれ見せます。SUBARU、新型インプレッサの試乗記。こちらはHobidas Auto平井大介レポートからです。
レガシィと並ぶスバルの基幹車種、その4代目。競争力を高めるためこれまでのサイクルを半分とし、4年でのフルモデルチェンジとなった。しかもシャシー、デザイン共にブランニューだ。今回発表されたのは4ドアセダンの「G4」、5ドアハッチバックの「スポーツ」で、それぞれ2010年に登場した新世代の1.6L及び2.0Lの水平対向4気筒ユニットが載る。ミッションはこれまた新世代のCVT。両者が組み合わされるのは、今回が初だ。駆動方式は4WDと2WD(FF)で、ちなみに雪国からの需要を考慮し、1.6L+4WDの組み合わせのみにMTが用意される。こちらはスバルが最近掲げた「Confidence in Motion」のスローガンを反映した第1弾モデルで、従来は運転する楽しさばかりに注力していたが、乗員の安心感や、時代を反映し燃費性能にも取り組んでいることがトピックとなる。
全長、全幅は先代をキープし、全高はマイナス10mmとボディサイズを拡大しなかったのは、かつて5ナンバー枠を守ったレガシィの伝統を彷彿とさせて好印象。しかもホイールベースの25mm延長、Aピラー下側を若干前面に出したことなどで、室内空間が拡大している。ちなみに試乗担当のドラポジで、リヤシートの足元はコブシ一個以上あり、ヘッドスペースも余裕があった。また、安心感を与えるというテーマは乗り味にしっかり現われおり、クルマの基本性能の高さが随所に見える。エンジンをかけた瞬間左右に広がる感じがする水平対向は相変わらず大きなアドバンテージで、フリクションロスの低減で燃費向上を狙った効果は、フィーリング向上にも繋がった。室内は質感のよさが目立つが、ステアリングを握ったときと切り始めに安っぽさがないのも好感。シートは特にバックレストのサポートが絶妙だった。
ホークアイと呼ばれるヘッドライトなど、デザインの「強さ」はレガシィで見慣れたこともあり今回は特に気にならなかったが、好みは分かれるかもしれない。ただ「スポーツ」はフロントマスクのデザインの強さにリヤ側が負けている感があり、個人的には「G4」のほうがバランスよく感じた。またこれも好みの問題だが、過度に演出していない室内は若干物足りなさを覚えるかもしれない。今回は1.6Lの4WD(タイヤは15インチ)、2.0Lの4WDと2WD(同16インチ)、2.0Lの2WD(17インチ)に試乗できたが、1.6Lは車重が軽い分、軽快感はあるものの、高速でペースを上げたら若干心もとない感じだった。試乗後、2.0Lにはフロントのリバウンドスプリングとリヤスタビライザーを追加していると聞き納得。街中中心なら1.6Lで充分だが、高速や長距離にも使用するなら2.0Lを薦めたい。
上級車種のレガシィは、予想を大きく上まわる8割がEye Sight(プリクラッシュブレーキ)搭載車となり、このインプレッサも2.0Lモデルに設定されている。システム自体はインプレッサ用に細かい改良がなされ、センターモニターにもステータスが表示されるようになった。
これは同クラスのライバルにはないインプレッサのアドバンテージであり、比較対象となるクルマはない。ところが価格帯は154.4万~233.1万円となり、トヨタではプリウスやプレミオ、日産ではティーダ、ホンダではインサイト、マツダではアクセラ……とライバルも多く、月販計画2200台は決して楽ではないだろう。果たしてEye Sightはどこまで飛び道具になるのか、後に登場するはずのWRXやSTIがどのように牽引してくれるのか? 注目したい。
半日の試乗で、クルマの素材のよさを大いに感じることができた。特に2.0Lの17インチ仕様(2.0i-S)はバネ下の接地感が高く高速やコーナーでの安定感もあり、個人的にはこのG4がベストバイに思えた。ちなみに4WDか2WDかの選択はクルマの使用方法にもよるが、自分の生活習慣なら2WDで充分だ。聞けば、シャシーはリヤサスの剛性を60%アップさせるなどし、乗員に安心感を与え、ストレスを感じさせず、長距離でも疲れないといった部分にも力を入れたという。ひと口で60%といっても、それは細かい部分の改良の積み重ねであり、短い時間ながら開発チームの最大限の努力が伺える部分。
ちなみにモデルチェンジサイクル短縮は、開発自体のスタートを早めることなどで対応したということで、影響は特に感じなかった。これまで走りのイメージが強かったスバルだが、Eye Sightのヒットが転機となりそれ以外の部分にも、イイ意味で「本気」を出し始めた。今回のインプレッサを見ると、本気のスバルは強い! と感じる次第。ハイブリットなどの飛び道具はなくても、充分ライバルと戦えるだろう。
富士重工、4月1日より「株式会社SUBARU」… 2017年04月01日
スバル富士重の世界生産台数、11月度新記… 2017年01月08日
【カーオブザイヤー16】スバル インプレッ… 2017年01月08日