そんな桃太郎が英雄に変わっていくきっかけとなったのは、他でもない、遠い鬼ヶ島に拠点をかまえる鬼の一族が、桃太郎の住む村にまで強盗しにやって来たからだった。鬼たちは、村の若い娘たちを次々に捕えてしまい、桃太郎の唯一の理解者だった阿曽姫(あそひめ)をもさらっていった。
鬼の一族は異形の人種であり、劣性遺伝の問題で、角が生えた同族は男しか生まれないのだ。そのため、子孫を作る時は、このように人間の部落にまで攻めてきて、女子衆を奪うと、彼女たちに自分の子供を産ませたのである。
鬼の傍若無人ぶりに怒った桃太郎は、鬼ヶ島まで乗り込んで、心の妻であった阿曽姫を取り返す決意を固めるが、屈指の戦闘集団である鬼たちの事を誰もが恐れ、桃太郎に手を貸してくれる村人は一人もいなかった。こうして、桃太郎は一人で鬼退治に旅立つ事になるのだ。
桃太郎を育ててくれた優しい老夫婦は、桃太郎との別れを悲しみつつも、餞別としてきびだんごを作って、渡してくれる。このきびだんごは、のちに、桃太郎とその子分たちの絆の象徴ともなるが、同時に、桃太郎自身の未知のパワーの源ともなる。きびだんごを食べた時、桃太郎は皆の優しさや友情を思い出して、気力が満ちあふれ、従来の十人力の怪力を発揮できるようになるのだ。まるで、ほうれん草を食べた時のポパイのように。
さて、桃太郎が旅の途中で最初に召し抱えた仲間は犬だった。犬は、動物の森のリーダーだったのである。しかし、犬が暮らしていた森は、恐ろしい怪物である大ムカデの襲撃を受けていた。桃太郎は、正義心あふれる犬に共感して、この手強い大ムカデ退治の手助けをする。大ムカデは桃太郎の機転によって見事に撃退され、忠義心の強い犬は、桃太郎に借りを返すため、鬼ヶ島まで同行する事を意思表明する。
続いて、桃太郎の前に現れた猿は、実は、鬼の一族と裏でつながっていたスパイだった。桃太郎のそばにはさも味方のフリをして近づいたが、最初は、隙あらば桃太郎を殺してしまおうと策を巡らせていた。しかし、桃太郎の優しさや正義の心に接して、自身も命を助けられたりしてゆくうち、猿の心は揺らぎ始め、ついには鬼たちを裏切ってしまう。こうして、猿も桃太郎の子分の一人となったのだ。
しかし、お調子者で陽気な猿の事を、熱血漢で生真面目すぎる犬だけは、根っから信用していた訳ではなかった。実際、心の弱い猿は、桃太郎の子分になったあとも、時々、裏切るような事もしてしまうのだ。こうして、対照的な犬と猿は、道中、頻繁にケンカする事になり、桃太郎チームの凸凹コンビとなるのだ。
最後に桃太郎が出会ったキジは、元々は、火ふき鳥と呼ばれている妖怪だった。人間の村を襲って暴れていたが、桃太郎チームによって成敗される。桃太郎の采配で、命は助けられたものの、プライドの高いキジは、それだけでは納得できず、敗者の決まりと称して、自分から桃太郎への隷属を申し出る。かくて、キジは桃太郎にとっては三番めの子分となったのだが、元が妖怪だったので戦闘力はかなり高く、感情に走りやすい犬や猿に比べると、いかなる状況でもクールで、桃太郎チームの優秀な参謀格となる。
こうしてメンバーも揃った桃太郎一行は、ついに鬼ヶ島が見える海岸にまでやって来るのだが、彼らにとっての厳しい戦いの始まりはこれからだった。
もはや、鬼ヶ島も目の前だったと言うのに、この島は南蛮渡来のミサイルで守られた要塞になっており、舟を出して近づこうにも、船影が見つかった途端に、すぐさま撃沈されてしまうのである。
はたして、桃太郎たちは、いかなる策略を用いて、鬼ヶ島に上陸するのだろうか。
そして、目的地の鬼ヶ島で待ち構えていた鬼の大将の温羅(うら)こそは、桃太郎の本当の父親だったのだ。
まるで相手にされませんでした。
本人は 「シノプシスだけ提示したギャグ作品」 のつもりだったのですが。まぁ、 そんな発想が通用するほど、コンテストは甘くないと言う事です。
作品自体も、そこまで 面白い内容じゃありませんでした し。(ちなみに、これも、 中学生の頃に思い付いたネタ です)
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