解放軍闘士のオオカミ

 オオカミは実は、人間から家畜たちを解放しようと考えている運動家だった。
 しかし、無理解な家畜たちのせいで、その活動はなかなか上手くいかないのだった。
 先日も、三匹の子ブタを解放しようと、彼らの家畜小屋へ乗り込んでいったのだが、ワラと木の家畜小屋を壊しても、レンガの家畜小屋へ逃げ込んでしまい、ブタたちは一歩も外へ出てこない始末だ。
 オオカミは、今度は七匹の子やぎの家畜小屋へとやってきた。彼らの母親は、屠殺するため、主人の人間に連れていかれたばかりである。そこで、オオカミは彼らの母親に化けて、子やぎの家畜小屋にまんまと入り込んだ。子やぎたちを追いかけ回して、オオカミは六匹まで子やぎを外へと逃がしてしまった。
 だが、最後の一匹がどこに隠れているかが見つからず、そんな矢先に、主人の人間がやって来てしまう。オオカミは無念にも射殺され、助けてもらったと思った最後の子やぎは主人に抱きつく。
「お前だけは離さないぞ」と子やぎに優しく語りかける主人だが、実は、やがて主人はこの子やぎを食べてしまうつもりなのだ。

小説よりもマンガ向けで、ラストのシーンは、 主人の人間の影が、舌なめずりしている狼の形をしているカット だったりしたら、よりインパクトがあったかもしれません。

 で、この話がなぜボツかと言いますと、けっこう面白い話にはなりそうだったのですが、入選するかどうかと言うと、ちょっと厳しそうです。 自分でも入選しないかもしれないと思う作品は、 わざわざ書かないのであります。

 他にも、 こぶとりじいさんネタ 「こぶの中には、栄誉がいっぱい詰まっていて、こぶを取ってもらった善人じいさんは早死にして、こぶが増えた意地悪じいさんは長生きした」 なんてアイディアもあったのですが、これも話としてはだいぶ物足りないので、書かずじまいです。

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posted by anu at 13:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説
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