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2018年11月22日

「悪魔全書」の真面目な話(その1)

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「悪魔全書」 (復刊ドットコム)の amazonへのレビュー は、 すっかり、エロ話に終始してしまいました ちょっとマトモな話でも書きたいと思います。

「悪魔全書」 には、 サタン登場以前の悪魔 として、 バビロニアの三悪魔(上図)を載っけてますが、これを見て、浅い妖怪ファンですと 「佐藤有文の奴、またテキトーな事を書き並べやがって!」 と思ったかもしれませんが、実は、必ずしも、そうではなかったりします。

 と言いますのも、 古代ユダヤ社会では女怪リリスが信じられていましたが、このリリスが、 時代や地域差で幾つもの別名を持っていた からです。それが、 リル だったり、 リリトゥ だったり、 アルダト・リリー だったりする訳であります。(原書房 「世界の妖精・妖怪事典」 等を参考のこと)

各妖怪の紹介文の正確さはさておき、 ここまで妖怪名が一致しているところを見ますと、佐藤有文氏は、明らかに、リルやリリトゥの存在を、1970年代に、 すでに知っていたらしい と思われるんですね。

 同氏の別の著書 「日本妖怪図鑑」 に掲載されている 百鬼夜行の100大妖怪のリストが、意外にも、 鳥山石燕の「画図百鬼夜行」を忠実になぞったものだった事は、以前にも指摘しましたが、こんな感じで、 佐藤有文氏の妖怪知識は、のちの妖怪研究家たちが考えていたほどデタラメでもなかった のであります。


posted by anu at 15:59| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ・本
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