「タローカード入門」 (虹星人叢書)。
そもそも、 「悪魔考」が目当てで取り寄せた本だったのですが、表題作の 「タローカード入門」 も、けっこう面白かったです。この「タローカード入門」が、 「タローカード入門」と言うタイトルなのに、タローカードそのものの解説はほとんど行なっていません。 Tarot は タロット と呼ぶのか タロー と呼ぶのかと言う、入り口の話で止まってしまい、そのまま終了しているのであります。なるほど、商業用の単行本の中には収録できなかったはずだ。
で、著者( ウラヌス星風氏 )の分かりやすい解説によると、 タローが正解 で、 タロットは誤った表記 だとの事。それで思い出したのが、です。 この著名な予言書のタイトルは全くの誤訳 だそうで、 どこの分野の日本語訳でも、こう言うトラブルは発生するものなんだ と、あらためて考えさせられてしまいました。
ちなみに、私自身は、これまで、 タロットが正式表記 で、 タロカードはカッコつけた言い方なのかな 、程度の認識でおりました。よく考えたら、私の小説のキャラでも、 タロ占いが十八番だと言うキャラ(山精)がいて、 卒中タロカードをひけらかしている んですよね。このタロ論争を読んで、私も、慌てて自分の過去作を調べてしまいました。そしたら、 タロ使いの山精自体はきちんとタロカードと呼んでましたが、 地の文(つまり、作者の私)が平気でタロットと言う言葉を使っていたのでした。ははは。
で、本来の目的の 「悪魔考」 ですが、悪魔そのものの解説より、 悪魔の性器 とか 魔女の軟膏 の話など、少しマニアックな話題の方が楽しめました。同じ著者が、 「妖怪学入門」 と言うエッセーも執筆していたそうなので、いずれ入手したいと思います。
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