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posted by fanblog
2021年05月09日
★読書感想文『苦しかったときの話をしようか』
やっと、タイトル回収ができますぞ……!
GW中に読んだ例の本の、感想を綴ります。
『苦しかったときの話をしようか』
一言で言うと……
アツい話
本当に、もうね。
最後まで読んだら泣きます。
単なる「キャリア戦略の手引き」ではなく、「生きる勇気」を手に入れられる本。
俺はそう思います。
著者の森岡毅さんが、社会人になる娘さんに向けて書いた手紙を元に、全6章に分けて編集されたこの書籍。
それぞれのテーマに対し、森岡さんの考え方や経験、娘さんへの気持ちを織り交ぜながら、フレームワークや思考法を解説している感じ。
本当に娘さんへの愛が強いな、と思うのは、森岡さんがビジネスの世界で経験した生々しい「痛み」をそのまま綴って伝えていること。
「現実とはこんなもんだ」と、包み隠さず真正面から向き合わせようとする、スパルタながら素晴らしい父親感のあふれる文章が数多くある。
まるで術者も、森岡さんに話しかけられてるみたいな気分!
そんな中で、大事だなぁ〜と感じたものを、各章ごとに取り上げます。
そしてそれについて一言二言感想を言う感じで進めます。
細かく書くとまあまあ時間を食うので、ザックリ、かつ全6章(はじめに、おわりにを含めて8章)を前編・後編に分けて投稿します!
※以下より便宜上、『苦しかったときの話をしようか』を「本書」、森岡毅さんを「著書」と書きます
※あくまでも個人の感想です。他にもたくさん素晴らしいポイントはあるので、是非気になる方は読んでみてください!
まずは前編から!
◯まえがき
いきなりながら、ここで心動かされたフレーズがある。それは、
我々は、"クラゲ"のような人生を送っていないか?
我々は、"エスカレーター"に身を任せていないか?
著者が、やりたいことがよくわからないという娘さんに、どう社会で生きていくか伝えるための扉を開いた冒頭部。
自分を持っていない故に、流されに流されて俊敏に動ける魚に引き離される。
あるいは、楽そうだからと飛び乗るけれど、前方にも後方にも人がやってきて降りられず、自力で脱出できなくなる。
そんな人たちを示唆する言葉。
ウッ……と術者も胸が痛くなる。
それでも最後にこの言葉。
この世界は残酷だ。しかし、それでも君は確かに、自分で選ぶことができる!
◯第1章 やりたいことがわからなくて悩む君へ
ここは術者を含め、多くの人が向き合っている、向き合ったことのある悩みだと思う。
手短に言うと、ここで強調されてるのは「軸」。
まず、その人の目標達成のために、持っている「特徴」を認識、それを強みに変える文脈を探す。
つまりは、自分の「宝物」となる能力を必死に磨けと書かれている。
次点で強調されるのは「職能」。
会社に所属することが第一目的、じゃなくて、自身の仕事をするための能力を高めるべし、と言う考えが書かれている。
AIを恐れないためにも、創造的に頭を使えとも。
そして最後に、
「不正解以外はみんな正解」の言葉。
決定的に自分の強みと正反対になる職種でない限り、全てが正解だと背中を押してくれる。
クラゲ人間にもエスカレーター人間にもなりたくない人は、
「自分の強み」を正しく把握し
「創造的に頭を使える職能」を得て
「不正解の貧乏くじを避ける」こと
これができれば、どんな形であれ、前に進めるらしい。
不正解以外はみんな正解、と。
いいですね〜やる気出てくる!
◯第2章 学校では教えてくれない世界の秘密
ここは、だいぶ衝撃的。
いきなり、人間は平等ではない、なんて話が飛び出す。
例に出されているのは東大生。
裕福な家庭で恵まれた環境での教育を受け、それで東大に入りやすい……
とついつい思ってしまうが、それは間違い。
「そもそも東大生の家庭が裕福なのは、親の知力が高いからだ」と説いている。
不平等は、知力の格差
経済格差は、その結果
それが著者のメッセージ。
さらに続いて説かれるのは、この資本主義社会の本質について。
そもそも全てのことは「本質→構造→現象」の順に縛りを受ける。
物事を見通すには、現象に右往左往せず、構造、そしてその先の本質を見据えなければいけないという。
そして著者が語る資本主義の本質は、ズバリ「欲」。
「もっと便利に、もっと快適に」こんな欲が、技術の発展を促してきたのは確かに頷ける。
そんな資本主義に存在するのは
「資本家」と「サラリーマン」。
資本主義とは、サラリーマンを働かせて、資本家が儲ける構造
資本主義とは、無知であることと、愚かであることに、罰金を科す社会のこと
「え?急にサラリーマンの批判??」などと思ってしまった術者。
これの理解を促してくれたのが、以前に触れた本のセミナーで受けた話だった。
そこで強調されたのは、以下の点。これは上の二節の間にある。
サラリーマンと資本家の違いは、
パースペクティブの差であり、その限界だ。
パースペクティブ。
直訳すると、ものの見方・考え方。
「サラリーマンが働いて生み出した多額の価値を、その外で資本家たちが山分けしていることを意識できない」
「向こう側の世界に行こうと思えば行けるのに、パースペクティブに無ければそのオプションを意識すらできない」
……。
確かに。
術者がこの文を見たのは、数ヶ月前に参加したセミナーにて。
それまでは考えたこともなかった。
自分が今いるサラリーマン世界の、外の世界があることを。
その世界を意識できていない自分自身を、意識していなかったことを。
おそらく、初見ではここが結構やられる点ではないかと思う。
結論、著者は「そういうものだから、パースペクティブを広げ、選択の幅を広げよう」と促しているだけで、決してサラリーマン批判や、全員資本家にすぐになれ!的な過激なことを言ってはいない。
でもまあ、うん。
パースペクティブ、大事だよな。
そう思う術者であった。
あとは同章の後半では、「安定を求めるなら、今の大企業ではなく、将来の大企業に入るべし」という旨も書いてある。
情報を集めて、需要の動向を読み解くのが重要、という話。
これも是非、本書を手に取り確認してもらいたいものである。
◯第3章 自分の強みをどう知るか
ここはキャリア戦略のフレームワークを解説する、即日有効な方法論の最初の章。
就活・転職に有益な学びになり得る!
まずは目標設定。「仮説でもヨシ!」
ちょっと意外だったが、仮説でいいらしい。一貫性と納得性があれば。
ここで大事なのは、著者が「理想状態からの発想法」と呼ぶ、「未来でどんな状態なら自分はハッピーか?」という点からゴールを決めること。具体的な「コト」ではダメらしい。
それを導くワークとしては、
自分が気持ち良い、好きだ、と感じた「動詞(〜すること)」を50〜100個書き出す!
それを「TCL」の三属性に分ける!
というものが紹介されている。
術者もやってみたが、意外と50個程度ならスッと行けた。
↓がその写真。
YYYYYYYYY
Y圧倒的な偏りY
YYYYYYYYY
ちなみにTCLとは、
?@Thinking ?Acommunication ?Bleadership の意味。
?@考えて問題を解いたり、想像したり、分析するのが好き!
?A知り合いが増えること、人と繋がること、ファッションなんかも好き!
?B高い目標へのチャレンジ、変化を起こすこと、人を勇気づけることが好き!
こうやって、分類をしていく。
すると、一目で自分の「磨くべき力」「どんな状態ならハッピー?」が見えてくるというわけ。
そしてこれを軸とする職能選びによって、不正解を引くことを避けられるのだと。
確かに、とてつもない納得感。
さらにおまけで著者はこうも言っている。
「どんな職能が身につくかわからない(ゼネラリスト育成、色んな経験とか言う)会社は避けろ」。
重ねて、納得感マシマシ。
とりあえず、本日はここまで。
また明日、後半を投稿します!