今日はクリニックに行って認知療法を受ける. そのあと, 鬱病について話し合うプログラムが予定されているので参加するつもり.
認知療法のシートを書く. 次のようなことを書いた.
・ 朝起きてから午前中にかけての抑鬱感と夕方陽が翳り始めてから夜にかけての抑鬱感.
・ 人と接すること, コミュニケーションをとることに対する恐怖.
・ 頻度は少なくなったが, 鬱が苦しいときの自己否定・自責の念・罪悪感が以前より強くなっていること.
どれも PSW さんと話し合ったから答えが出るものではない. 結論は無理をせず時間をかけて回復していくのを待つということになる.
けれども, それまでの長い時間の中でそれぞれに対処していくやり方はある筈で, 認知療法の話し合いではそういったことがテーマになった.
そのあと, 鬱病について話し合うセッションに参加した.
参加者はスタッフの PSW さんたちとデイケアに通っている患者さんで, 患者さんは全員が鬱病ということではない.
最初に挙がったのが, 一般に鬱病者を励ましてはいけないと言われていることについて. ある患者さんが場合によっては頑張れと言われたり, 励まされたりしても大丈夫な場合があると発言したことがきっかけだった.
これは自分もそう思っていたので発言した. たとえば自分の場合には, 「頑張って」とだけ言ってもらえるのは別に苦しくはないし, 心の負担にもならない.
ところが, 「だいぶ元気になってきたから, 次の 3 か月で○○まで出かけてみることを目標にしようよ」と, 課題を伴った励ましを言われるとかなり大きな負担になる. 日々体調の波は変わる. 鬱がまだそういう状態のときに, 3 か月間毎日, 体調が不安定な中で○○に出かけることが義務 (そう思い込んでしまう) として課せられている状態は大変に重苦しい.
おそらく, 鬱病者に成果を求めない励ましの思いが言葉になったならば, それを受け取った側の心にも良く伝わると思うのだ.
その他に, ある精神科医がその著書で回復のためには睡眠・安心・休息が重要と書いているが本当か (これは皆がその通りだと言った), 社会復帰をどのようにすればいいのか, などを話した.
社会復帰に関連して, 企業の障碍者雇用の話題にもなった. 患者さんの知り合いの鬱病者でその制度を利用して最近ある会社に就職したという話もあった. 一方である統合失調症の患者さんからは, 自分も障碍者枠で仕事に就いたが結局体調の波があって仕事についていけず 3 か月で退職したという発言もあった.
PSW さんによれば, 企業の障碍者の採用は, 精神障碍者の雇用に関してはまだまだ受け入れ側の体制が整っていない場合が多く不十分で, 他の身体障害や知的障害と比べて遅れているとのことだった.
やはり, 仕事中に突然体調が悪くなったり, パニックなどの発作を起こしてしまったときに会社としてどう対応すればいいのかわからないということが原因の一つらしい.
精神障碍者からの視点としては, そうなった場合には治まるまで休憩して帰宅する, というのが一番安全な対処だとは思う. しかし企業側の担当者や周囲の雇用者にとってそれがいいことかどうかはわからない. 精神障碍者に任せた仕事の進捗を計算できないということもあるし, 同じ職場で働いている周囲の人たちは, なぜ彼らだけが特別扱いなのかという割り切れない疑問も湧くかもしれない. 障害が目に見える形ではないため, 彼らは制度に甘えているだとか, 怠けているだとかいった気持ちを抱く場合もあるだろう.
ただ, この方面での企業側の成功事例などがあり, また併せて在宅勤務やテレワークなどの活用がうまくいけばやり方はあると思う.
最終的な話し合いの方向として, 社会や企業が持つ既存のシステムに精神障碍者が合わせて社会の中に再び入っていこうとするとかなり困難があることは確かで, これは社会保障制度や社会福祉制度の改革を訴えていかないと変わらないかもしれない.
一方で精神障碍者が, 自分の資質を見極め, 自分の体調と付き合いながら生み出せる社会にとっての何らかの価値を見つけられれば, 起業や活動の場所を自ら創り出すなどの新しい方向も見えてくるのではというようにまとまった.
参加してよかった.
帰宅途中から急に抑鬱感が強くなってくる.
発言したこと, 普段の毎日に比べてかなり多くの言葉を話したことでその揺り戻しが来たのではないかと思う.
帰宅して寝込む.
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