作業療法: 絵が完成する 〜 ある彫刻家の話


やや鬱が苦しい. 昨日のチラシ配り中に体調を崩したことと関係するのかわからないが, 夢の中で過去の記憶が繰り返し浮かび上がってきて苦しかった.

今日は作業療法で絵を描きに出かけるので弁当を作る.
海苔弁当で, おかずはソーセージを焼いたもの, キャベツのスパイス炒め, 茹で卵, 白菜漬け.

雨が降っていたためアトリエに閉じ籠もってひたすら絵を描く. もうすぐ完成. そのせいで集中できた.
ただただ描き続けてやっと完成した. 同じ姿勢をとっていたため体がばきばき鳴りそうに凝っている.



コーヒーを飲んで一休みしながら, 同じく一休みしていた患者さんの一人が, たまたま遊びに来ていた彫刻家のかたと会話しているのを脇で聞いていた. 何となく聞いていただけなので聞き間違いもあるかも知れないが次のような感じの会話.

彫刻家のかたは以前は広告会社で営業をやっていた. けれど, もともと人付き合いが苦手な上に必死に無理をして頑張った挙句に心を病んでしまう.
休んでいる間に芸術への情熱が醒めていない自分に気付き,とうとう会社を辞めて芸術で生きていくことを決める.

美大時代に専攻していたデザインではなくて彫刻を始めた. 指導してくれる先生を見つけ, 並行して若手の彫刻家のグループにも参加して, バイトで生活費を稼ぎながらとにかく作品を作り続ける.

彫刻を始めて 7 年くらい経って, ようやく作品がぽつりぽつりと売れるようになる. そのとき初めて, 自分の作品が売れるということは自分の作品と別れなければならないことだと気付いて, 驚きと寂しさとを感じたとのこと.

自分の名刺を作って彫刻家を名乗るようになったけれど, 独立してから未だに所得税を払ったことがありませんと言う.

偉いし立派だと思う. こういうことをやり抜くことの大変さってどれだけのものだろう. すごいなあ.

このかたは以前にも一度, このアトリエに見学に来たことがあり, 自分も挨拶をさせてもらっている. 残念ながら作品そのものは数枚の写真でしか見ていない. 人体の彫刻で複雑な曲線が使われたポーズをとっているので実際に見ないとどんなものなのかはわからないが, ダイナミックな感じだった.

どこでどんな風に決まったのかはわからないが, 今度はただ遊びに来るだけではなく, 皆で一緒に彫刻をやりましょうと言ってくれた.
もしそんなことが実現したら楽しいと思う. 自分もやったことはないが一緒にやりたい.



いろいろ密度が濃い一日でくたくたになった.
帰宅してシャワーを浴びて倒れ込むように寝てしまった.
posted by 底彦 at 23:30 | Comment(0) | TrackBack(0) |

2017年05月26日

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