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防衛省の31中期防衛力整備計画(31中期防)にて、哨戒艦(OPV)の建造が明記されました。
FFMと共に新型艦艇となる、哨戒艦(OPV)にどんな任務を持たせるか?
将来的に12隻を建造する艦艇に、ふさわしい主砲はどんなのがあるか?
ちょっと気が早い哨戒艦(OPV)の主砲を考える!
(前回記事):『 自衛隊災害派遣要請への待ったは珍しいことではない。 』
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(1)哨戒艦(OPV)にはどんな任務を行わせる?
哨戒艦といっても、海上自衛隊には新しい艦種となります。
昔には、 哨戒艇(PB)と呼ばれる船舶がありました。
図1 19号型哨戒艇
引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/19号型哨戒艇#/media/ファイル:PB_No.19_class_patrol_boat.jpg
満載排水量20t・6人乗り・12.7mm機銃一基搭載というものでした。
任務として 港湾警備・連絡任務・支援作業を行っていました。
1999年までに全艇が除籍となっています。
(海上保安庁の任務と重複したため)
今回の哨戒艦(OPV)については、外洋哨戒を任務としています。
素案として 1000t程度/乗員30名程度となっています。
1.1 船体案が出始めた!
すでに三井E&Sと三菱重工からコンセプト案が出始めています。
図2 哨戒艦コンセプト案(三井E&S)
引用URL:https://livedoor.blogimg.jp/ddogs38/imgs/2/1/2168ea3e-s.gif
だいたい全長100m・速力25kt前後といったところがベストでしょう。
機関についても、ディーゼルエンジンが主力となると考えられます。
(CODADもしくは、統合電気推進方式が見込まれる)
1.2 武装はどうすべきか?
今回の哨戒艦(OPV)については、問題となりそうなのは武装の部分でしょう。
通常の護衛艦(DD)や、新型FFMと同じような武装は、論外となります。
水上打撃戦力として SSM・対空ミサイルの装備はあまり必要がないでしょう。
しかし哨戒艦(OPV)として、一定の武装として搭載するべきなのが主砲です。
1.3 抑止力としての主砲!
外洋警備そのものは海上保安庁の管轄ですが、あえて海上自衛隊が哨戒艦(OPV)を建造する理由として艦艇不足があります
海峡警備や外洋での監視活動に、補給艦や支援艦艇まで動員している現状があります。
ここで、存在する抑止力として主砲を搭載した艦が必要です。
そんな哨戒艦(OPV)に、最適な主砲は何でしょうか?
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(2)OTOメララ76mm速射砲が最も効率が良い!
哨戒艦(OPV)に搭載する主砲の候補としては、
・62口径5インチ単装砲
・OTOメララ127mm速射砲
・OTOメララ76mm速射砲
・ボフォース40mm機関砲(海上保安庁装備)
・ボフォース57mm機関砲(米海軍LCSに装備)
これらが挙げられます。
哨戒艦(OPV)という特性から、5インチ(127mm)砲は論外といえます。
(重量がある上に周辺装備で重量が増大する)
候補として ボフォースとOTOメララが残ります。
2.1 ボフォース機関砲は魅力だけど・・・
候補の一つとして、ボフォース40mm機関砲Mk3が挙げられます。
図3 ボフォース40mm機関砲Mk3
引用URL:http://www.navweaps.com/Weapons/WNSweden_4cm-70_m1948.php
海上保安庁の巡視船にも装備されており、導入の敷居は高くありません。
また3P弾のような、効果的な弾薬も用意されています。
しかしながら、今新しいのを導入するには教育関係の費用が掛かります。
また、万が一にミサイル攻撃を受けたときの撃破力に不安が残ります。
ボフォース57mm機関砲になると、重量が増しており使いづらいところがあります。
2.2 OTOメララ76mm速射砲にメリットあり!
候補の一つである OTOメララ76mm速射砲は、海上自衛隊が従来から使用してきました。
現在でも、艦艇主砲として多数使用しています。
2.3 教育・後方支援体制を考えると有利!
OTOメララ76mm速射砲は、海上自衛隊の射撃の中枢を担う主砲です。
ほとんどの射撃員が、OTOメララ76mm速射砲で育ったといって良いほどです。
図4 教育機材の76mm速射砲
引用URL:https://www.mod.go.jp/msdf/onemss/about/scene/img/ph01.jpg
新造艦に、Mk45 5インチ(127mm)砲が採用され始めていますが、まだまだ現役です。
新たに教育・後方支援体制を作るよりは、現有の76mm砲の転用が最適です。
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(3)哨戒艦(OPV)は既存リソースを最大活用せよ!
哨戒艦(OPV)は、海上自衛隊の現有勢力の中で艦艇を増加させるために必要な艦艇です。
しかし、哨戒艦に護衛艦の思想をそのまま適用するのは愚策といえます。
防衛費が増加していますが、艦艇建造に費用をかけられる状況ではありません。
哨戒艦(OPV)については、既存リソースを最大限活用して建造すべきでしょう。
3.1 機関・電子機器などは可能な限り導入済み装備を!
艦艇建造にかかる費用の中で、大きな比重を占めるのが機関・電子機器類です。
これらの装備については、新規装備導入ではなく既存装備から選択すべきです。
LINK16など、重要な電子機器も可能な限り既存品を採用すべきです。
3.2 主砲などの武装に過重な要求をすべきではない!
主砲・ミサイルなどの武装についても同様です。
哨戒艦(OPV)に、対艦ミサイルを!なんて高望みをすべきではありません。
必要な割り切りをもって、装備を選定すべきです。
必要な任務を明確にして、哨戒艦の装備を導入すべきです。
けど、やっぱりOTOメララ76mm速射砲は使えます!
図5 OTOメララ76mm速射砲
引用URL:wiki
主砲のほか、CIWSとしての運用・不審船の制圧用などに使えます。
OTOメララ76mm速射砲で育ってきた世代には、やはり魅力的に映ります!
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防衛・軍事ランキング
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自衛隊法第80条にて、海上保安庁の全部または一部を防衛大臣の統制下に入れることができるとなっています。
有事の場合、自衛隊と海上保安庁との間は、
「協同の関係」(異なる指揮下の部隊が同一の目標を目指す)
になります。(共同の関係じゃないですよ!)
海上保安庁長官及び警備救難艦を統制下において、実際には現場部隊では「調整・協力」にて海保にできることをお願いするという感じになります。
港湾の出入港統制をしてもらったり、重要防護施設の洋上警備を行ってもらう感じです。
自衛隊法第80条は、巡視船1隻まで自衛隊が指揮していくというイメージを持たれるかもしれませんが、実際は海保側にもかなりの裁量があります。
2020年11月にNHKが放送した、尖閣警備の現場で使っていたCENTRIXSにて、COPを共有して行動を行うイメージを持っていただけば幸いです。
哨戒艦の有事の場合は、海保と共同での港湾警備になるかもしれません。
軍事目標への攻撃では、海保が応戦すると法律的に厄介なことになります。
哨戒艦の場合、対艦ミサイル搭載までは要求されていないので厳しいかと思います。
海峡哨戒などが主流になるので、76mm砲が限界でしょう。
新型哨戒艦ははやぶさ型ミサイル挺と同じ装備がいいのではないかと考えます。余市にはこの位の装備の船が必要でなないでしょうか?(余り大型船だと係留できなさそうですし)主砲はもちろん76mm速射砲で!
ロシア艦相手なので、欲を言えばSeaRAMも欲しいですが、、、予算的に無理か。
中国向けにも一悶着ありそうですしね。
まさかの機関砲搭載案が出てきてしまいました。
とりあえずフネをそろえればいいや!みたいな感じになってきていますね〜。
こうなりゃ、海保の「はてるま型」の大量生産で!(マテ)
現役の議員の方のブログにて哨戒艦関連が出てたのですが……
ttps://ameblo.jp/satomasahisa/entry-12620345131.html
ttps://ameblo.jp/satomasahisa/image-12620345131-14809846705.html
対空対潜は捨てていいので機関砲搭載で!という流れなようで
ボフォースが来るのか、まさかの掃海艇同様の20mm砲なのか分らなくなってまいりました(汗