アニメの架空艦船は、結構現実になるのでは?!【海自】

『アニメの想像は現実の艦船予想図?!』


近年の軍艦における、船体や兵装や内装についてはSFチックになってきたところがあります。

そんななかで、かつて海自護衛艦をモデルにしたアニメ・タクティカルロアというアニメがありました。

今よくよく考えると、タクティカルロアの設定はかなり先進的だったのでは?

そんな、未来の艦艇に使えそうな設計をご紹介!


(1)アニメの船体・兵装は結構使えそう!

タクティカルロアについては、以前の記事でご紹介したことがあります。
(参考記事):『 【アニメコラボ】アニメコラボで大騒動・・・!その時・・・!
図1 タクティカル・ロア
図1 アニメタクティカルロア.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/Bt9lORgCQAESHSg.jpg

護衛艦と萌えで片づけてしまったアニメですが、最近の軍艦の発展を見ると結構バカにできない部分があります。

特に、船体と兵装についてはアニメの世界を現実が追いかける状態です。

1.1 船体は理想を追い求めたもの!

最近になって、タクティカル・ロアを見返して思うのは、護衛艦「パスカルメイジ」がけっこう理想的な船体をしていることです。


図2 パスカルメイジ
図2 パスカルメイジ.jpg
引用URL:https://www.tactical-roar.com/date_01.html

上部構造物について、当時最先端だったエンクローズドマストと通常マストを並列させた発想はなかなかないと思います。

船体下部についても、単胴船と思わせておいて事実上の三胴船となっています。

現状の艦船が目指している、三胴船の理想形といえるでしょう。

図3 哨戒艦の1案(三胴船型)
図3 三胴船哨戒艦.jpg
引用URL:https://livedoor.blogimg.jp/corez18c24-mili777/imgs/3/8/38dfe57f.jpg

アニメ制作当時から、最先端を行っていたと言えるでしょう。

1.2 兵装も現実が追い付いてきた!

タクティカル・ロアの護衛艦「パスカルメイジ」については、いろんな兵装があります。

アニメ放映当時は、SFアニメだからと流していけましたが、最近では結構現実的になってきました。

図4 こんなCIWほしい!
図4 CIWS.jpg
引用URL:https://image2.b-ch.com/ttl2/458/458001a.jpg?impolicy=fitin&ww=640&hh=380

ミサイルをバンバン発射するのもありですが、レーザー砲による防御も結構現実的になってきました。

図5 艦載レーザー砲実験
図5 レーザー砲.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/CPblRi4UsAEYxWy.jpg

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1.3 155mm砲も載せてみる?

現在の軍艦では、155mm砲を搭載することは廃れました。

護衛艦「パスカルメイジ」では、主砲が155mm砲になっておりこの辺がちょと逆行しているかもしれません。

ただ、艦船に155mm砲を搭載する実験は行われており、ドイツでは自走砲砲塔をそのまま搭載して実験した例もあります。

図6 ドイツ155mm砲
図6 155mm搭載.jpg
引用URL:https://pbs.twimg.com/media/CPblSwRUsAEoKMl.jpg:small

将来的には、155mm砲(6.1インチ)砲の復活もあるかもしれません。
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(2)全周CICはまさに未来を先取り!

タクティカル・ロアにおいて、未来の技術を先取りしたといえるのがCICでしょう。

アニメの中では、全周CICの描写が出てきます。

図7 アニメ全周CIC
図7 アニメ全周CIC.jpg
引用URL:https://air.ap.teacup.com/serakun/img/1141581392.jpg

最近になり、まさに全周CICのコンセプトが登場してきました。

2.1 将来護衛艦用先進CIC

2019年に、30FFMを含めた先進型CICが発表されました。

図8 全周CIC
図8 全周CIC.jpg
引用URL:https://air.ap.teacup.com/serakun/img/1141581392.jpg

従来の箱型のCICから脱却して、全周360度にスクリーンで表示ができるものです。

かなり情報の交通整理がしやすくなる、革新的なものです。

意外な話ですが、従来のCICは「欲しい情報がすぐ手元に出ない」という問題があります。

データとして登場するのですが、瞬間的に感覚として知覚するのが難しいのです。

イージス艦や新型艦のCICでも、結構ほしい情報がわからないという部分がありました。

図9 いずも型CIC
図9 いずもCIC.jpg

引用URL:https://pbs.twimg.com/media/D8HT2U9UwAE0fTy.jpg

2.2 CICとしては視覚情報が欲しい
船務士としてCICで勤務していた経験から言うと、
『情報について統一したデーターが欲しい』
という意見があります。

CDS(戦闘指揮システム)には、シンボル情報が登場しますが、すぐ奥の態勢作図装置では違う形で情報が投影されます。

そのため、意外と最初は混乱する状況になります。
『こんな視覚情報を共有できればいいのに・・・』
図10 CIC視覚情報
図10 CIC視覚情報.jpg
引用URL:https://air.ap.teacup.com/serakun/img/1140365964.jpg

そんなことを思ったことがあります。

意外と、アニメの全周CICは将来の軍艦CIC構想に応用できるかもしれませんよ!

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(3)軍艦設計のヒントはアニメにあり!

意外と、アニメと軍艦設計については近いものがあるのかもしれません。

さすがにぶっ飛んだ架空軍艦では、参考になりませんが結構参考とできるものもあります。

3.1 空母「いぶき」CICはいらん!

実写映画になった、空母「いぶき」ですが実写化でしょぼくなった感じがあります。

特にCICは、いろいろ頑張ったんだろうけどいまいちな描写でした。

アニメ化のほうが良かったのかもしれません。

3.2 ガンダムのCICは理想かも?

艦船設計の授業を、幹部中級課程で受けていたときに教官のある言葉が思い出されます。

『ガンダムのCICについては参考にすべき!』
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平面となっている、CIC配置を立体化したのがガンダムシリーズです。

意外と、アニメの軍艦は将来設計に影響を与えているかもしれませんよ〜!
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2020年07月05日

この記事へのコメント
キャニーさま、コメントありがとうございます。
>155mmは6.1インチではないかと
確かにそうでした!8インチだと203mmになってしまいます!
訂正しておきます。ご指摘ありがとうございます。
21世紀の「キエフ級」はちょっと見てみたいかも・・・
Posted by 管理人 at 2020年07月26日 09:41
つまらない指摘ですが、155mmは6.1インチではないかと
それと国に余裕があればひゅうが型やいずも型も
ヘリ空母+イージスシステム&VLS128セルの「21世紀のキエフ級」みたいな船になっていたかもしれません
Posted by キャニー at 2020年07月24日 19:10
ROKETTOさま、コメントありがとうございます。
やはり変態設計者はいつの時代、どこでも似たような感じになるのかもしれませんね〜。
Posted by 管理人 at 2020年07月13日 16:02
遅ればせながら更新お疲れ様です。

架空の存在からの採用となるとそもそもCICという概念自体、採用元の米軍がスペースオペラの古典、
レンズマンシリーズからネタ持ってきたと認めてるので原点回帰というかなんというか

尚本邦設計陣も設計陣で1980年代初頭に大和の設計陣が
島嶼戦・逆上陸支援用として
三万トン級火力支援艦(30サンチ級主砲とターターシステム搭載)を提案してたことがあるとの事なので
設計屋とはどこでも似た者同士なのかもしれませぬ

Posted by ROKETTO at 2020年07月12日 23:55
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