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2023年03月11日
舞台観劇 パラダイス
あらすじ
舞台は東京、新宿
表層的には豊かに見える平和ボケしたこの街で、虚無感を抱え、底辺を生きる「はみ出しもの」の人間たちの不毛な戦いと裏切り、束の間の栄枯盛衰の物語
高齢者を狙った詐欺グループのリーダーの男は、ある日、懇意にしているヤクザの一人に呼び出され、組織拡大という無理難題をふっかけられる
断ることもできず、グループの腹心らと言われるがままに手を広げていく
老人たちの身も心もズタボロにした彼らに待ち受ける運命とは
ーーーーー https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/22_paradise.html 参照
感想
本日の会場は、今年2回目の シアターコクーン。
なんだか物語の内容と同様に虚無感を覚えてしまいました。
彼らがなんでメリットもないことをしているのか全く理解できませんでしたが、観劇後には、彼らの感じていた虚無感を知ることができたので、少し同情してしまう部分がありました。
世の中についていけず、疎外感を覚え、そして何も刺激のない人生に退屈ささえ感じ、刺激を求めてしまう。
気づいた時には、取り返しのつかないとこまで来てしまっているのがオチなんです。
ただ、これが彼らの感じている虚無感なのかと知ることができて不思議な気持ちにもなれました。
人生楽しくないんだろうな、と思ってしまいます。
これを舞台を通して伝えるってすごいなとも思いました。
舞台上でもただシーンが流れていっているような感じでした。
なんの代わり映えのしない毎日があるだけ。
彼らが生きる日々を生々しく感じることさえできました。
表面上はどんなに平和に見えたとしても、裏を覗けば全然違う結果が待っているのかもしれない。
ただ世の中にはそれを見て見ぬふりをする人ばかりなんです。
裏と表の世界での歪みを巧みに描かれていて、振り返ってみればとても面白い作品だったのですが、上演中はとてもそう感じられませんでした。
彼らだけが知ってしまっている世界。
私が自主的にその世界を知る前に、舞台から、そして第三者の目線から知ることができて良かったです。
彼らに待っている結末が誰も幸せになれないことを知りました。
彼らが求める刺激が取り返しのつかないものになることを知りました。
平和ボケしているくらいがちょうど良いことを知りました。
求めすぎるのはいきすぎると傲慢さを極めることを知りました。
正直、上演中の記憶は少ないです。
ただこの舞台からこんだけのことを知れました。
もう一回観たいかと尋ねられたら、 迷わず、Noというでしょう。
ただ観て良かったと思います。
そして明日は横浜でまた違った舞台を観劇予定なので、移動開始です。
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2023年03月10日
舞台観劇 閃光ばなし
あらすじ
時代は昭和、葛飾区
終戦から18年経った高度成長時代
父親から受け継いだ小さな自転車屋を営む佐竹是政(安田章大)は、自分たちの暮らす街を分断する巨大な用水路の存在に悩ませれていた
客足は減り、生活するのもやっと
綺麗事だけじゃ生きていけない厳しい現実
無鉄砲な妹・政子(黒木華)とともに後先考えずに権力に立ち向かっていく兄妹の姿は、ドロ臭く、強引で、悪知恵が働き、とてもヒーローとは言い難いが、実に痛快で清々しい
二人を取り巻く曲者揃いの市井の人々の思惑が交差して衝突する
二人は権力に打ち勝つことができるのか
感想
今回は姉の誕生日ということで、行きたいとは普段言っているものの行けてなかったみたいなので、舞台チケットをプレゼントすることにしました。
それとちゃっかり自分の分も応募しました。
今回の舞台会場は ブリリアホール
舞台の前に私は新宿で友達とご飯を食べに行っていたのですが、帰ってきて財布をなくしたことに気づきまして、お店に電話して取りに行くことに。(見つかって良かった。)
そんなこんなで私のせいで時間ギリギリになり、駅について、会場について、そしてA席だったので、一番上の階まで猛ダッシュ。10月だというのに汗だくです。
誕生日プレゼントだというのに私のせいで申し訳ないことをしました(汗)
席としてはとても観やすいわけではなかったですが、会場を調べた時に酷評が多かった音響面に関しては、私的には全然問題なしでした。
やっぱり、座席や会場の作りにおいては時々問題視されてしまう音響部分。
セリフが聞こえづらい、なんて舞台において致命的です。
そこがクリアしていて、なおかつ上から舞台全体の観劇。バミリ位置なども確認できて、私的には満足でした。
そしてなんと言っても舞台の役者さんの人数。今まで一番多いような気がします。
なので乱闘場面などは大人数だからこその味のあるシーンとなっていました。
そうした細かい部分からも物語の壮大さを感じました。
高度経済成長と国はいうけど、みんながみんな、豊かなわけじゃない。暮らしに満足しているわけじゃない。
そんな 昭和の貧困格差がテーマでした。
時代を歩めばもちろん街は変わっていく。
そして今日も今日とて政治家は 『みんな』のためにっていうけど、
…本当に?
『みんな』って誰のこと?
『みんな』ってなに?
誰もが簡単に言葉にする 『みんな』
あまりその真意は考えたことなかったけど、観劇後は、なんだか都合のいい言葉に思えてしまいました。
結局物語はハッピーエンドだったのか。
あやふやな結末は、多分、 観劇した『みんな』に任せたものではないのかな?
一人一人が感じた、それぞれ違う結末があるんだと思います。
ちなみに私にはとてもハッピーエンドには思えませんでした。
演出
物語も壮大だったけど、 舞台セットも負けじと壮大でした。
舞台の端から端まで、上から下まで。満遍なく使われていて目があっちこっちに動きまくり!
役者さんたちの出入りや早着替えだってお手の物。
中でスタッフさんが準備して待ているんだろうか?失敗が許されないからこそ、裏でたくさん工夫が施されているんだろうなと感心しました。
昔の舞台に今どきの技術がふんだんに使われていて今だからこそ出来る演出だったからこそ良かったし、毎公演、あんな派手な演出をやっていると思うと、凄すぎるし、美術さんたちの努力と工夫をめちゃめちゃ感じました。
最後の最後のシーンは今まで見たことないくらい大掛かりで必見です!
2023年03月09日
舞台観劇 血の婚礼
あらすじ
一人の女をめぐり、二人の男が命をかけて闘う愛の物語
舞台はスペインのアンダルシア地方
婚約した一組の若い男女が互いの家族の期待を背負い、結婚式を迎えようとしていた
街は祝福モードなのに、花嫁の表情はなんだか暗い
そんな結婚式に参加してきたのは、花嫁の昔の恋人だった
彼はなんのために参列したのか
数奇な血の宿命、言葉では説明つかない愛と衝動…絡み合う事象が、ドラマを生むこととなる
ーーーーー 「血の婚礼」公式ページ参照( https://horipro-stage.jp/stage/chinokonrei2022/ )
感想
ホリプロステージ・血の婚礼 シアターコクーンにて観劇しました。
実際に起きた事件を元に 1932年にフェデリコ・ガルシーア・ロルカによって執筆された舞台。
話の内容が魅力だったというよりは、出演者が魅力的だったのでついチケットを購入してしまいました。
なんといってもかつての 日向翔陽と影山飛雄なんですから!抜群のコンビネーション間違いなしです!
ここでピント来ない方にさらっと説明しますと、2015年より上演開始されたハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』の初代キャストであり、その中でも二人はバディだったんです!
それが今回は、一人の女性をめぐり闘うライバル役…
全く違う二人の掛け合いがみれるとわかり、早速チケットを購入してしまい、ワクワクが止まりませんでした。
物語の内容はやはり濃いもので、本当にこんなことが実際に起きてしまったんだなと衝撃的なものでした。
そしてなんといっても今回席はB列。シアターコクーンではA席の前にXA,XB,XC席があるので、実質前から5列目。
それでも今までで一番近い席で観劇。
舞台が始まり、花道を通って 安蘭けいさんと須賀健太さんの登場。
「ドンっ。」
全体的に独特な世界観がさらに悲劇的な場面を作り出してるように感じました。
現実と非現実な世界の絶妙すぎる融合。なかなか味わうことができない世界観で、大満足。
物語はいつもよりヘビーで、息を呑む場面も多々ありました。
面白かった、では言い表せない舞台でした。
さらには、役者さんから伝わる熱気。
それが直接、生身の人間がむき出す熱情と結びついているように感じました。
それくらい、狂気に満ち溢れていました。
「愛」という実態のないものがここまで人を壊してしまうのか、と。
人間というのは、感情で生きている生き物なんだ、と改めて実感し、そして、感情というのはとても素晴らしいものだけど、それが人間という生き物自体を支配しているようにも感じ、恐怖も感じました。
たまにはこんなに現実的な舞台も良いですね!
2023年03月08日
舞台観劇 脳内ポイズンベリー
あらすじ
主人公・いちこ(本仮屋ユイカ)は、飲み会で知り合った年下男子・早乙女(白石隼也)と偶然再会する
運命的だとときめくいちこの脳内では、議長である吉田(八木勇征)を中心とした5人のメンバーで脳内会議が行われていた
なんとか早乙女と付き合うことができたいちこだったが、うまくいかないことだらけ
そんないちこにアプローチする男性が現れた
日々繰り広げられる脳内会議
脳内会議のメンバーたちはいちこにとって幸せな道を選ぶことができるのかーーーー
ーーーーー 脳内ポイズンベリー」公式ページ参照( https://www.nounai-poison-berry.jp/story.html )
感想
2日前まで愛知県で舞台鑑賞をしていた私は、本日、東京の 明治座にやってまいりました。
正直なこと言うと、今までの舞台に比べたら質素かつ素朴な印象でした。
ストーリーはもともと映画を観たことがあったので把握した状態でしたが、ただそれでも脚本の内容がのめり込むほどでもなかったし、物語として何に重点を置いているのかイマイチ真意が分かりませんでした。
感動的なのか、ギャグ要素が強めなのか、舞台セットやストーリー、演出全てが 「シンプル・イズ・ベスト」という印象が強かったです。
なぜ、 「そう」したのか気になったので、アフタートークに参加することにしました。
そしてようやく真意を知ることができました。
今回はストーリーに重点を置くというより、役者さんに重点をおいた舞台作りがされていたみたいです。
華やかな舞台にするより、役者さんをいかに引き立たせることがでるのかを考えてある舞台でした。
私の気になっていた部分は 「あえて」の演出だったことがわかり、なんだか腑に落ちました。
シンプルにみえて、全てにおいて細かく考えられていました。照明の当て方や会場のどのスピーカーを使うのか、他にもたくさんの細かい演出がありました。
観客の想像力も借りて完成させる舞台のようで、会場内にいる全ての人やものが上演時間の2時間40分間一体化になっているようで、私も舞台作りに関わってるみたいで嬉しくなりました。
今回の舞台テーマは「脳内」
舞台セットは曲線のみで作られていました。それこそ会場に入ると一番最初に手前の丸い枠が目に入ります。
なんなんだろうなと思っていたのですが、ここで納得。
そして何よりも舞台の最後の仕上げを行なった役者さんに称賛の拍手を送りたいです。
観ているだけでは分からないのですが、1つ500wから1000wの照明を浴びながら演技をすることがどんなに大変なことか、演技中にそれを全然感じさせないのはさすがプロだなと思いました。
さらには今回、メインの舞台セットが2段回のセット回転(正しい言い方が分からない…泣)ができるようになっていて、しかもそれを電動と手動を融合させて回転させることでナマモノの演技を作り上げていたそうです。
私たちの脳内も毎日違ったことを考え変わっていくからこそ、毎日違う舞台を作り上げるには必要な演出だったみたいです。これを聞いてめちゃめちゃ感動したのを覚えています!
ぱっと見、シンプルにみえるものでは、実際はたくさんのこだわりがありました!
これだから舞台の沼からぬけられません!
2023年03月07日
舞台観劇 VAMP SHOW
あらすじ
全国を旅して暮らす、陽気な5人の男たち
全員揃って歌が好きで、なんだか全員夜行性
趣味は襲撃、献血カー
苦手なものは十字架で、大好きなのは人間の血?!
そんな彼らが旅をしながら行き着いた先はうっそうとした森に囲まれた山間の駅
駅には駅長さんと電車を待つ一人の女性
彼らは5人に襲われる?!そこにいる全員に襲いかかる運命とはいかに…
????? VAMP SHOW」公式ページ参照( https://stage.parco.jp/program/vampshow/)
感想
9月の最初を飾るのは 「VAMP SHOW」
前回「鎌塚氏、羽を伸ばす」を観劇した会場でチラシが置いてあり、気になったのでそのままwebにてチケット予約をしてしまっていたんです。
明後日は東京で舞台観劇だというのにつめつめのスケジュールです(笑)
そして今回はチケット購入の際にU-25チケットを見つけたのでそちらで購入しました。
通常より少し安く。舞台によってU-25の販売をしていなかったり、はたまたU-20という条件だったりとさまざまなので行きたい舞台があれば公式ページのチェックは必須です!数量限定販売だったりするので、お早めに買うことをおすすめします。
チケットはコンビニ引き換えとかではなく当日窓口にて身分証明書の確認と引き換えにもらえるので、席に関しては事前には分かりません。近い場合もあるし、もしかしたら遠くになるかもしれません。それは当日までのお楽しみです♪(私は後ろの右端の席でした)
正直、舞台観劇ってめちゃめちゃ高いんです。
皆さんも気になるけど高いからなかなか手が出せないって思ったことありませんか?
舞台はやっぱり実際にその場にいて観劇するからこそ意味のあるものだと個人的には思っています。
リアルタイムで配信してくれる配信チケットもまた全体や役者さん自身を大きく映してくれるので好きですが、会場で観るからこそ感じるものがあると思うので、一回でいいから気になる舞台を観に行って体感して欲しいです。
だからこそ、お金の問題はシビアです。大学生にとってちょっとの興味で一つ2時間から3時間のものに1万円近く出せません。時給換算したら 3000円〜5000円/h (高すぎる!!)
そんな悩みを解決してくれるのが、 U-25チケット
実際、このチケット自体若い人に気軽に舞台を観にきてもらうことを目的として販売されているらしいので、ちょっと興味があるなと思えば是非チャレンジして欲しいです。
そしてここでやっと舞台の話に戻ります!!(苦笑)
今回の舞台会場は愛知県の 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
舞台は1992年の初演を経て、キャストを一新しての21年ぶりの再再演!胸アツ!
21年前の2001年の再演時には、若き頃の 佐々木蔵之介さん、堺雅人さん、橋本じゅんさんなどが出演されていたそう!
今となっては「ベテラン俳優」と呼べれている役者さんたちにも、当たり前のことですが、下積み時代があったのかとしみじみ感じますね^^
それに、これから観劇する役者さんたちはそんな皆さんの後を請け負う俳優さんなので、なんだか時代の先取りをしにいくように感じます。
とは言っても、そんな作品だから観に行きたかったのではなく、チラシを拝見した際に 「作:三谷幸喜」と私でも知っている名前を発見!それに物語のジャンルは ホラーコメディ?!正直気になっちゃいますよね(笑)
もちろん舞台は期待を裏切らない面白さ!というより期待以上でした。
普段ホラー映画などをみてもあまり何も感じないタイプですが、やっぱり実際肌で感じるのは全然違います。
映画やドラマで感じる恐怖感より数倍怖く感じました。なのになんだか笑ってしまう場面もあって感情が行ったり来たり。
映像で感じる音響や演出は限界がある気がします。なんなら自分で調整可能です。
けど、舞台となるとそうは行きません。なので緊迫感が増します。
音響さんの判断でどこのスピーカーを使い、どのくらいまで音量を上げるのか、細かい設定も音響さんの自由自在です(笑)
そしてなんてなんと言っても最後のオチが完璧でした。「あ、そっちなのね。」とびっくり。こんなに感情が短時間で入り混じったのは初めてです!面白かった!!!
演出
上でも、音だけで恐怖心を操る音響さんについて話したので少し違うことを。
今回の演出は謎ばかり。色々入り混じった感情の中に疑問も多くありました。ビクッとなったかと思えば、サラッと謎演出。私の興味をそそります!!
水、メイク、杭、音。
何もかもわからない。
舞台上でそこまで出来てしまうんだという発見にもつながりました。
簡単そうに見えるのに仕組みが分からないのって相当な技術がないと成り立たないと思うんです。
アイデアを出す人がいて、それを形にする人がいる。
そして作り上げた最高の舞台の最後の仕上げをするのが役者さん。
それはもう私からしてみれば演出の一部といっても過言ではなくて、なくてはならない存在なんです。脚本家さんが作り上げたキャラクターたちをどれだけ生きのふきかかったキャラクターにするのかは役者さんの腕次第なんです。
そんなハードルの高いことを間近で観られて感無量です。
全ての演出が魅力的で最高でした。
ぜひ舞台が気になった方はアンダーチケットを使って行ってみてください!
2023年03月06日
舞台観劇 鎌塚氏、羽を伸ばす
あらすじ
『完璧なる執事』として名高い鎌塚アカシ(三宅弘城)は、密かに思いを寄せていた女中の上見ケシキに失恋したことにより、元気をなくしてしまい主人から長期休暇を言い渡されていた
生涯無休を誓っていたアカシは休み方を知らない
しかしひょんなことから彼の元に豪華寝台特急『アルビオン』の切符が舞い込んできた
自分には分不相応と思いながらも乗車することに…
と、その車内でかつて仕えていた綿小路家の令嬢・チタル(二階堂ふみ)と再会を果たす
そんなチタルの現在の従者・真鍋リョウスケ(櫻井海音)が先日綿小路家で起きた殺人事件の犯人として容疑がかけられているらしい
彼を無実だと信じて真相究明に燃えるチタルとともに真犯人を突き止めようとするが、、、アカシの休日はどうなってしまうのか
??????「鎌塚氏、羽を伸ばす」m&oplays 参照( http://mo-plays.com/kama6/pdf/info-kamatsuka6.pdf?123 )
感想
今回の会場は 東海市芸術劇場 大ホール (愛知県)
会場近くにはドン・キホーテや有料駐車場も併設されていて車でも簡単に来れました。
さらに、電車でのアクセス時には 名鉄太田川駅より徒歩0分というなんとも立地の良さ。ただ会場となった建物の最上階に大ホールがあるためエレベーターもしくはエスカレーターを使って向かわなければいけません。なので早く建物についても会場に到着するのはもう少しかかってしまいます。
チケットは 当日券やU-25チケットもあり、窓口にはチケットを求めて買いに来ているひとも多くいました。
今回の舞台は2011年から定期的に上演されている作品らしく、作品を愛するファンの方を会場内で多く見かけました。なんだか今回初めて鎌塚シリーズを拝見することになるのは申し訳ないような気もしますが、なんてたってあの「二階堂ふみ」さんが出演するのを見逃すわけにはいきません!!
実のところ、二階堂ふみさんは2017年上演の 「鎌塚氏、腹におさめる」にも出演されていたそうで今回が2度目ということでした。
「翔んで埼玉」「能男」など私の中でもとても印象に残る作品によく出演されている女優さんだったので始まる前から期待大でした。
会場自体あまり広いわけではなく声の反響音が少し気になりますが、席が前から15列目のど真ん中でめちゃめちゃ観やすかったのを覚えています。
ただ心配は的中してしまうもので、役者さんの向いている向きによってセリフが聞こえにくくなっていてそこは残念でした。
ただベテランの役者さんが登場するときの安心感は半端ありません!!
そして何よりも二階堂ふみさんの圧倒的な美しさは、そこにいるだけで存在感を発揮する不思議な魅力がありました。
会場の作りからセリフが聞こえにくくなってしまうのは、上でも述べたようにしばしば…
ただその中でもマキタスポーツさんのセリフはとても聞きやすかったのは新しい発見でした。
やはり舞台用の声の出し方や話し方があるのかと、そしてそれをとても上手にこなしていてマキタスポーツさんの演技力がとても際立っているように感じました(個人の見解ですが笑)
あと印象的だったのは最後の挨拶でしょうか!
今までの舞台での最後の挨拶(千秋楽を除いて)といえば役者さんたちが真剣な表情で登場してお辞儀をする、去り際に手を振る、アンコールで再登場。この流れが一般的のような気がしてましたが、今回の舞台は一味違いました!!
二階堂ふみさんはダンスを、歌も歌い、みなさん和気藹々と登場し、ニコニコしながら去っていきました。
なんだかこっちまでほっこりしました。
演出
舞台とはやはり生なんだなというのが今回改めて感じました。
場面によってはスタッフさんも舞台に上がり、セットを動かしたり、役者さんを支えたり。
音響も照明もリアルタイムで作品の流れに合わせて操作されているのです。当たり前のことなんですが、改めて実感したシーンといえば、鎌塚さんが列車の窓から飛ばされるところ。もちろん役者さん一人では出来ない演技なので裏でスタッフさんが支えて行います。最後の最後にスタッフさんが背中を丸めながらはけていくところがチラッと(笑)
お客さんとっては少しクスクスするシーンの裏側で一生懸命役割を果たしているスタッフさんがいる。
こうやって感じられるのはやっぱり舞台ならではですよね!!
舞台最高です。
2023年03月05日
舞台観劇 てなもんや三文オペラ
あらすじ
1956年秋、早朝。猫間川沿いの川岸に、とたん屋根のバラックが肩を寄せ合っている
川を挟んで向かい側には「大阪砲兵工廠」跡地が見える
そこはかつて、アジア最大の軍事工場だったが、アメリカ軍の空爆により廃墟と化していた
今ではそこは数年前に起こった朝鮮戦争の「朝鮮特需」で値段が跳ね上がった鉄の宝物庫でもあった
「大阪砲兵工廠」の莫大な屑鉄を狙って、いくら危険でも、いくら立ち入り禁止の国家財産だろうとお構いなしに「彼ら」は集まる
世間の人々はそんな彼らのことを 「アパッチ族」と呼んだ。
アパッチ族の親分・マック(生田斗真)は屑鉄じゃあき足りずあらゆるものを盗んで生計を立て、盗賊団を組織していた
そんなマックの恋人・ポール(ウエンツ瑛士)は彼との結婚を望んでいたが、両親はそれを許さない
マックをなんとか逮捕してポールと引き離そうと息巻く
しかし事態は思わぬ方向へと進んでいく、、、マックの運命はどうなってしまうのか、、、
????? 「てなもんや三文オペラ」公式ページ参照( https://stage.parco.jp/program/sanmon )
感想
この日の会場は長野県の サントミューゼ 上田市交流文化センター
なんと気合を入れ過ぎてしまい、一番に入場し、一番にパンフレットを買いました。
だってこの日はなんと言っても中津秀一(イケメンパラダイスより)に会える日だったので(照)
幕間含め約3時間近い上演時間があっという間に感じてしまうほど、面白い上に考えさせられる作品でした。
そして何より、中津秀一がマックに変わった瞬間でもありました。
物語のテーマは主に 貧富の格差とセクシャリティについて。
かつてはお国のために戦っていた兵士たちも、戦争が終わるとそのお国から見捨てられ、いつの間にか国に歯向かう犯罪者になってしまっていました。
国は助けてくれない。生きるために犯罪に手を染める。
本当に彼らだけが悪いのか。彼らを見捨てた国は罪に問われないのか。
貧富の差は多少改善はされたにしても今もなお根強く残ってしまっています。到底自分に関係のない話とは割り切れませんでした。
私の人生もいつかどこかで大きく変わってしまうかもしれません。それは必ずしも良い方向とはいえないでしょう。
彼らのように忠誠を誓い、信頼していた誰かに裏切られてしまうかもしれません。私は知っています。一人になることの恐怖も誰かから笑われる辛さも。
綺麗事だけでは生きていけないのが今の現状です。
結局世の中お金なのかなと考えさせられてしまいました。
お金が全てと言わざるを得ない世の中で、お金が少ないのは死活問題です。
だからこそ主人公・マックには生きるために嘘が必要だったのかもしれません。
彼が騙した人達からすれば彼自身は汚い信念を持つように見えたかもしれません。だけど、彼には彼なりの正義があったんだと思います。
何をもって正義とし、何をもって悪とするのか、それぞれ人により違いがあると思います。
同性を愛する人。異性を愛する人。
根本にある気持ちは変わらないのに、それらに区別をつけようと人はします。自分の価値観を人に押し付けることはおすすめ出来ません。。
育ってきた環境も、学んできた知識も何もかも違うのになぜ同じになれると思うのか。
第三者的目線からの舞台観劇で色々気付かされることが多くてびっくりしました。
60年以上前を舞台にしていたにも関わらず、現在とも重なり合う部分が多くて、もう一度自分の考えを見直すきっかけになりました。
そして、たくさんの人を騙し、たくさんの犯罪を重ねてしまったマックは最後に何を語り、どのような結末を迎えてしまうのか。それは観た人にしかわからない衝撃が待っていることでしょう。
最後に彼に 「おかえり」と言って感想を締めくくりたいと思います。
演出
舞台ではあらゆる技法が用いられていました。このことを知ったのは上演後のアフタートークにて説明を受けたためでした。上演中、観客に悟られないようにする技術もこれまた凄いなと思いました。
舞台セット自体はとても豪華で、出たり引っ込んだり自由自在。まるで8時だよ全員集合のような壮大さもありました(笑)
空間認識術を使って、いつどこの会場でも、そしてどの席から見ても同じような見え方がするように分析された構成で、2階左端からの席でも舞台袖が見えてしまう、セット裏見えてしまうなんてハプニングもなく、最後の場面ではしっかり驚いてしまいました(苦笑)
聞かなければわからない細かい演出にも丁寧にこだわっていてお話が聞けてとても貴重な体験が出来ました。
正直、また観たい。DVDでも良いので出して欲しいです。
今度は細かいセットにも注目しながらじっくり観たいです(笑)
2023年03月04日
舞台観劇 ミュージカル マギ〜迷宮組曲〜
あらすじ
突如現れ世界中に点在するという 迷宮(ダンジョン)
そこに隠された究極の秘宝を求めて、砂漠を旅する不思議な少年・アラジン(宮島優心)と迷宮を攻略し、一攫千金を夢見るアリババ(猪野広樹)の二人が冒険へと旅立つ
向かうは約1万人が命を落としたという第7迷宮・アモン
恐れ知らずの二人は意気揚々とこの迷宮へと進むが果たして彼らに待ち受ける試練とは、そして彼らは攻略できるのか
????? https://www.musical-magi.com/ 引用
感想
今回は大阪での千穐楽を観劇することになりまして、舞台会場は森ノ宮ピロティホール
JR森ノ宮駅から会場までは徒歩約5分ほどで、目の前にはQ'smallがありました。
なので舞台観劇前に『PIZA FORNO CAFE』でコーヒータイム
本屋さんが併設されているカフェでとてもゆったりした空間で安らぎました。
1時間ほどカフェでゆっくりして会場に向かったらグッズ売り場はすでに長蛇の列でした。
パンフレット一冊買うにも一苦労。
無事買えた頃には舞台が始まる良い時間!席について準備完了です。
今回は I列。なかなか近い。
と思っていたら照明が暗くなり主演の宮島優心君が登場、そして歌唱。
なぜかわからないけど涙が溢れていました。
なんで泣いているのか、、、全然気持ちの整理がつかないまま他の出演者さんたちが次々に登場してきました(苦笑)
ただただその歌唱に圧倒され、そしてその空間に私がいることが感動的だったのかもしれません。
そして特にモルジアナ役の岡田奈々さんの歌唱力は圧倒的でした。
モルジアナの強さも弱さも全部歌を通して伝わってきました。
歌だけでここまで表現ができてしまうのかと新たな発見にもつながりました(笑)
そしてアリババ役の猪野広樹さん。
初めオファーをいただいたときに、「歌でお金を貰う自信がない」と言ったそうです。(パンフレット参照)
役が決まってからはレッスンを積み重ね、自信がないと言っていたのが嘘かのような歌唱力と演技力でした。
そしてそしてなんと言っても主人公マギ役の宮島優心くん。
初めての演技が主役という大役でとてもプレッシャーだったかもしれませんが、そんなことは一切感じない堂々とした演技になんだか安心しました。
もちろん3人に限ったことではありません。ただこの3人じゃなきゃ成り立たないんだろうなと思わせるような絆を感じました。
舞台の 上演時間は約3時間(15分休憩あり)
終わる頃にはブーデルの奴隷になっていること間違いなしです!!
そして少しネタバレになりますが、
物語の最後はアリババのセリフ 「俺の友達の話を聞いてくれるか?」
これは漫画で言うと4巻までのお話、、、
続編待ってるぜい^^
2023年03月03日
舞台観劇 マーキュリー・ファー
あらすじ
吉沢亮演じる兄・エリオットと北村匠海演じる弟・ダレンはボロボロの空き家にやってくる
二人がそこでパーティーの準備に取り掛かっていると青年がやってきて「バタフライ」が欲しいから準備を手伝うという
しばらくするとローラと呼ばれる美しい人物と主催者らしき男性が婦人をつれてやってくる
彼らはそれぞれ彼ら自身の役割を持ち、その役割を果たそうとするが、パーティーゲストのための「パーティープレゼント」に異変が起きていることに気づく
予期せぬ展開によりパーティーは思わぬ方向へ・・・
果たして無事パーティーを終えれることができたのか
感想
前日東京での舞台観劇を終え、夜行で名古屋へ。
本日の会場は 刈谷市総合文化センター
会場は刈谷駅のそばだったのでJRを使って向かうことに。ただ割と早めに到着してしまったこともあって会場の隣のバローで時間潰しをすることにしたんですが、特に買うものもないのでいまいち時間潰しになっていたかは不明です(汗)
ただ外が風が強くて寒かったので寒さしのぎにはなっていたんじゃないかな?
張り切って早めに着くに越したことはないですが早すぎるにも考えものですね。。。
そしてまあ時間になりまして会場内へ入り、パンフレットも買って、席について準備完了です。
観劇し終えた感想は 疲れた。この一言に尽きます。どうして疲れるのかというと、観劇中の約2時間、頭を常にフル回転にしておかなければ物語から置いてかれてしまうからです。ただ座っているだけなのにめちゃめちゃ体力を使いました。
観劇中はいまいち何が伝えたいのかがわからないのが正直なところですが、不思議なことに観劇後には何か心に刺さるものがありました。
「あ、こうゆうことを言っていたんだな。」と腑に落ちるものがありました。
前日の舞台とは違って物語の流れがわからないからこそ引き込まれ、いつの間にか物語とともに時を進めてる自分がいました。
愛や格差社会、人間の欲望について悲劇的かつ残酷に描かれていました。
物語自体は2005年にイギリスの劇作家フィリップ・リドリーが書き下ろしたもので当時の世の中 (イギリスといえばロンドン同時爆破テロですね。。。) を皮肉めいて描いたもののような気もしますが、今の世の中もたいして変わらないような気もします。
世の中はまだまだ貧富の差が広がっています。
貧困と呼ばれる地域に住む人々はお金を得るための手段を選べません。
時には人の道から外れたことをしたり、自分自身を犠牲にしてお金を得たりしています。
彼らはその日を生き抜くことに必死です。
生きるのに耐えれなくなったものは幻覚に頼り、お金があるものは自分の欲望を満たすために生きています。
この作品を見ると17年も経っているのに根本的な問題は何も解決されていないのでは?と感じてしまいます。
私が小学生の頃発展途上国で働きたいと思ってからずいぶん時間が経ちましたが、結局私は今でも変わらない夢を持っています。これは今でも発展途上国と呼ばれる国でその日暮らしを強いられている人がまだまだたくさんいるということを示しているともいえます。結局何も変わってないのです。もしかしたら少しだけ良い方向へ変わっているかもしれません。ただ長い目で見るとそれはまだ第一歩に過ぎないのが現実です。
長い年月をかけても解決されず、今を生きる人に届く物語にとても考えさせられ感動しました。
演出
今回は2階のど真ん中で観劇。
舞台全体を見渡せてとても満足いく席でした。役者さんを近くで見れないのは残念ですが、どの席にいても感じる演者の方々の熱気に圧倒されました。それを感じるだけでも舞台を観にきたかいがありますが、やっぱり私が好きなのは演出なんだなと思いました。
今回は、物語自体が少し残酷なこともあって全体的にとても暗く怖い印象でした。
細かく見せられないところは役者さんの演技と音響さんの技術で観客に想像させることで成り立たせていました。
本当に不思議なことにそこに映像は映し出されてないのに安易に描写が想像できてしまうのです。
なので、視覚だけだったら感じない恐怖も聴覚も合わさることでとても恐怖に感じることもありました。(伝われ!!!!)
人間の特徴をうまく使った演出に脱帽しました。
まさにプロの仕事です。
これだから舞台鑑賞はやめられない!
2023年02月24日
舞台観劇 ナミヤ雑貨店の奇蹟
あらすじ
3人の少年が逃げ込んだのは一軒の廃屋
そこはかつての店主がお客の悩み相談に応じていた雑貨店だった
すると突然、シャッターの郵便口から一通の手紙が届く
3人は戸惑いつつも手紙の返事を書くことに‥
一軒の廃屋が舞台となり、一通の手紙から始まる過去と未来をつなぐ物語
3人の少年たちが書いた手紙は何をもたらし、そしてこのやりとりが3人に何をもたらすのか
時空を超えた繋がりは奇蹟を起こす
感想
東京の サンシャイン劇場にて観劇。前日の夜から 夜行バスを利用して東京に着くと久しぶりの舞台鑑賞に胸がドキドキ。
もともと話の内容は本を読んでいて知っていたため結末は知っていましたが、過去と未来の表現を舞台上でどう表現するのか、さらにどの部分が重要視されて上映されるのか気になるところがいっぱいあったので、期待大で会場へ向かいました。(ドラマや映画でもそうですが、原作を知っているとどの部分をカットしてどの部分を取り入れて、どうアレンジするのかすごく気になってしまうのが私の悪い癖です。。。)
会場でのお決まりはパンフレットの購入。
役者さんや監督さんなど制作に関わった方々の思いを知れるし、なんてたって思い出として残るからです。
そして舞台が始まって気づいたことといえば、なんとなんと過去と未来はセットの回転の向きで表現されていました。
時計回りにセット回転すれば過去から未来(現在)へ、反時計回りなら未来(現在)から過去へ。「なるほど!」とすごく納得しました。とても単純そうだけど細かい演出に感動しました。
またアレンジ部分といえば、コメディ要素が加わっていたことでしょうか。
笑いありのハートフルな作品であることは間違いなしです。
ちなみの前から10列目の席だったこともあり、役者さんたちの表情も割と真近で見ることができてよりパワフルな演技を感じらたような気がしてよかったです!!
今回は再演らしく、過去の作品も見てみたくなりました。
役者さんが変わるとどう変わるのか、時間が経つと過去と未来でどう味がつくのか、気になるところです^^
物語の捉え方は人それぞれだと思うので人一人違えば違うアジの作品ができると思うし、時間が経てば人の考えや気持ちは変わったりします。なので私も数年後また見た時にどんな気づきがあって作品に対してどんなことを思うのか楽しみです。
同じもののはずなのに新しいものになっているかもしれません。
初めて一人で観に行った舞台がこの作品でよかったです。
そして明日は 愛知県で舞台鑑賞があるのでゆっくりはしていられません。
夜行バスに乗って愛知県へ出発です!