天才外科医「出血が激しい!このままでは・・・!!」
看護師「10リットルくらい出血してます!!」
天才外科医「それは多過ぎ!!この患者の体重は?」
看護師「70kgです!」
天才外科医「 人間の全血液量は、体重の8パーセント だ!」
看護師「つまり、この患者さんの全血液量は・・・」
天才外科医「70kgの8%、つまり約5.6リットルしかないのだ!!」
看護師「さすが先生!もの知りい〜!」
天才外科医「だから10リットルの出血はありえない!」
看護師「でも先生、 何で体重の8%ってわかったの? 」
天才外科医「それは君、医学の教科書に書いてあるから…」
看護師「じゃあ、教科書に書いた人はどうやって調べたの?」
天才外科医「それはその、そうだ、しぼったんだよ!」
看護師「血を一滴残らず?死んじゃう!」
天才外科医「し、死体からね!もちろん」
看護師「でも一滴残らずは無理だわ!」
天才外科医「うう...だからそれは...」
看護師「先生!しっかりしてよ!どうなの!どうなの!」
患者「まず俺の血を止めろ!!」
・・・ということで。
今日のテーマは、人間の全血液量。
「人間の全血液量は、体重の8パーセント」。
これは、よく知られた公式です。
問題は、
「どうやってそれがわかったのか?」
ということ。
つまり、看護師さんの言うように、
死体から血を一滴残らず絞り出すことは不可能ですし
絞り出した体液から血液だけ抽出することもできないでしょう。
やはり、
「生きている人の全血液量」
を測定せねばなりません。
むむむ、難しそう。
しかし、ある方法を使えば
・被験者に生命の危険を与えることなく
・比較的短時間に
・正確に
血液の総量を測定することが可能なのです。
さあ、考えてみましょう。
今から、
ヒントとなる画像をだしていきます。
ヒント?@ スクロース
ヒント?A 注射器
ヒント?B 液クロマトグラフィーなどの機器
(画像引用 hyogo-nourinsuisangc.jp)
・・・いかがでしょうか。
では、正解発表です。
全血液量を測定する方法は以下の手順になります。
?@あらかじめ、濃度の分かっている
「スクロース溶液」を一定量、静脈に注射する
?スクロースは短時間に代謝や分解を受けない
?Aスクロースが循環血液中に拡散するまで待つ
?スクロースは徐々に均一な濃度になっていく
?B採血し、スクロースの濃度を測定する
?C元のスクロース濃度と比較し「何倍に希釈されたか」
を計算することで、血液の総量がわかる
実にエレガントな方法です!!
この他にも全血液量をはかる方法は存在しますが
スクロースなどの希釈率から総量を求める方法は
我々一般人にはなかなか思い浮かびません。
ということで語呂合わせしておきましょう。
「 体重の8% 」 なので
「 大樹のハチ 」
看護師「先生!全身をハチに刺された患者さんが!」
天才外科医「出血が激しい!このままでは・・・!!」
看護師「10リットルくらい出血してます!!」
・・・以下無限ループ。
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