なんでもそうやけど、アタマで考えるんとちごて、じっさい試してみると、違和感つよすぎて、どうもなあ、
それは、Canon PowerShot G9 X Mark II のせいではなくて、
そう、これ単体で使うぶんには、特にシルバーモデルは、デザインも大変すぐれてるし、デジタル補正もとても自然やし、かつてパワーショットG7とG12を愛用していた自分から見ても、文句の付けようがないほど、正常進化をとげてるんやけど、
ってことは、そもそも1台のカメラやないと、集中できんようになってると、
サブカメラがあると、もうそれを持ってるだけで、気持ちがざわつき始めてアカン、
じゃあ、やっぱり、リミテッド・パンケーキレンズは、遠景の弱さがあっても、それ単体で持ち出そうと、
レンズの弱点は、こっちが気を利(き)かして、それが目立たないような写し方をくふうするとか、それも楽しみのひとつとして、
たとえば、
描写の甘い両脇に近景を入れてやったり、近景にピントを合せて、遠景をやんわりぼかしてあげたり、
そこまでして、使い続けようとする、このレンズの魅力ってなんなんすか、
遠景の周辺解像度を犠牲にしてまで、レンズの味わいのような数値化しづらい部分を最優先する姿勢・・・レンズからフード・キャップまでふくめた、トータルデザインの美しさや高級感・・・画質に不利なことを承知の上で、あえて徹底的な小型軽量化に踏み切る勇気、などなど、
トータルデザインといえば、リミテッドレンズ用にデザインされたKPに装着すると、魅力はさらに倍増すると、
世界で初めて一眼レフカメラを発明したブランドやから、当然といえば当然やけど、草木(くさき)もなびく(=ついついお手本としたくなる)ライカ風な美しさとは一線を画(かく)して、PENTAX一眼レフの伝統的な美しさを基本にしながら、懐古(かいこ)趣味に溺(おぼ)れることなく、デジタル一眼レフの普遍的な美しさを表現しようとするセンスの良さ、
リミテッドレンズといえば、PENTAX交換レンズの中でも、とりわけ個性的な写りと美しい外観が印象的なジャンルなんで、これらのレンズのためにデザインされたKPも、1回こっきりの番外編ではなく、ハイエンドとエントリーの間に位置する中級モデルとして、レンズと共に、今後ともぜひシリーズ化して欲しいすね、
KPと組み合わせなかったら、この40?oパンケーキ・リミテッドレンズへの思いも、これほど熱くはならんかったし、じっさい、このレンズとボディで撮影し始めると、なんか、いつにもまして、ウキウキワクワクしてくるんや、
レンズとボディの一体感・軽快感みたいな、
しっかり作りこまれた一眼レフやけど、レンズとボディの区別が無くなって、少し大がらなレンズ一体型高級コンパクトカメラを手にしてるような、ぎゅっとした密度感・かたまり感というか、これがちょうどいいと思わすような、絶妙な重さとサイズ感、
しかし、APS-Cの40?oというと、35?o判換算で60?o、これって、標準レンズでもいちばん中望遠よリで、なんでも気軽に写せるコンパクトカメラでは、ちょっとあり得ない、せまい画角では、
そう、そこも魅力のひとつで、
といいますと、
見た目も感触もコンパクトな印象のカメラとレンズやけど、標準レンズでもいちばんせまいこの画角は、写す側に、なにを写してなには写さへんか、選択をせまるようなとこがあって、これが、ちょうどええ緊張感になってる、
これほど小型軽量なレンズになると、かならずどこかに弱点は残るもんですけど、それと同時に、このサイズ感でなければ実現できない大切な魅力もまたあると、
縦位置グリップ付きのボディとデカ重い高性能ズームを使って満点の作品をねらいにいく意味もよう分かるけど、その正反対の世界・・・徹底的な小型軽量化に特化した単焦点レンズを、そのためにデザインされた美しいカメラ本体 に装着して、レンズの弱点を補う撮影すら楽しみのひとつとして、コンパクトカメラのような軽快なフットワークで、ワクワクするような1日を過ごす・・・そんなカメラやレンズって、よくよく見わたしてみると、じつに少ないもんで、
はなし変わりますけど、PENTAXのマクロレンズは、ふつう大文字の「MACRO」なのに、なぜか、リミテッドシリーズのレンズだけ、「Macro」なんすね、
その点については、自称『街角写真家』の佐々木啓太氏が、ブログに書かれているので、少し引用させてもらおう、
「マクロレンズは接写を目的に作られていて、このレンズも等倍までの接写ができる。細かい文字を接写した時に収差が出ないようにするのが正式なマクロレンズなのだそうだ(そんな話もメーカーの元開発担当の方に教わった)。そして、正式なマクロレンズは接写した時に細かいものをシャープに捉えるためにボケが硬いレンズが多い。このレンズはその近接撮影時の収差が多少残ってもボケ味が柔らかくなるように設計されている。そして、それはレンズ表記の「Macro」に表れている。ちなみにペンタックスの正式なマクロレンズは大文字の「MACRO」になる。」
( 『Keita's talk その218 HD PENTAX-DA 35mmF2.8 Macro Limited というレンズ』より引用)
全文はこちらから
https://note.com/keita_888/n/ndb58a556f7a4
余談になりますが、KPのデザイン担当者にインタビューしたところ、このマクロレンズを装着したとき、
KPがもっともかっこ良く見えるとのこと…くわしくは、PENTAX KP オーナーズBOOK (Motor Magazine Mook) Kindle版からどうぞ!
ところで、レンズにとって、ふつう弱点となる収差ですが、リミテッドレンズではそれをあえて活(い)かすような作りになってると、
収差を活かすことで、レンズの枚数を減らしてより小型軽量化できるし、カリカリに解像しない代わりに、数値では表せないようなフワッとした味わいのある描写が得られる、
ということは、数値的な評価よりも、プロカメラマンやレンズ開発陣などの感性的な評価が、大事にされてると、
なわけで、カリカリ好きには向かないリミテッドレンズやけど、いちどこのレンズの味が分かってくると、弱点すら美点に思えて、ずっと使っていきたくなるんや、
ペンタックスさんは、レンズ・ボディとも、ブラックモデルにせまるほど、シルバーモデルが充実しているので、初めて購入される場合、どっちでそろえていくか、迷う楽しみも・・・
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