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2023年10月24日

ちょっとだけMリーグ#234

一気通貫.jpg


今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。

今日の主役は渡辺 太プロです。



渡辺太プロはネット麻雀「天鳳」にて2014年・第五代四麻(4人打ち麻雀)天鳳位、2019年・第十四

代三麻(3人打ち麻雀)天鳳位、2020年・第十六代四麻天鳳位を達成。

更にネット麻雀「雀魂」でも三麻・四麻の両方で最高段位の「魂天」を達成。

天鳳位経験者では朝倉 康心プロ、山田 独歩プロ、石川 遼プロに続いて四人目のプロ入り。

そして今年6月30日、Mリーグドラフト会議にて赤坂ドリブンズ入りを果たす。

YouTubeでもVTuber「ないおトン」としても活躍している。


https://youtu.be/c0NVd45og04?si=l3yjAE-_44tcy6nR

そんな鳴り物入りでMリーグに参戦したないおトンの麻雀を見てみましょう。






2023年9月19日 第2試合

東3局 5本場 供託リーチ棒1

東家  小林 剛   8300

南家  渡辺 太   2300

西家  魚谷 侑未  30300

北家   堀 慎吾  58100

(敬称略)

放銃が続き、親と南家が大きく点棒を減らしています。

トップ目・堀さんはデカトップ目で二着目との点差も二着目の三倍満ツモ以上や倍満直撃以上でしか変わりません。

二着目・魚谷さんは何回かに分けてアガリを拾いたい。

三着目・小林さんとラス目・太さんの点差は近く、太さんに1000点直撃されると同点三着目。



最初に親・小林さんの手は

一萬二萬赤五萬三筒三筒六筒八筒一索五索五索八索八索九索發 ドラ 南 小林手牌

マイナス中の親で3トイツ、愚形だらけの一応3シャンテンで重そうな形です。

赤を生かしながらタンヤオや4トイツになればチートイツ、役牌を重ねてポンはありそうですがメンゼンでのアガリは遠いかもしれません。

ツモ 一索 ツモ切り






次に南家・太さんの手は

四萬二筒七筒七筒九筒四索六索七索八索九索東南西西 ドラ 南 太手牌


ドラが浮いているメンツ手3シャンテン。

こちらも小林さんと同じくカンチャンやシャンポンの形が多くテンパイスピードは遅くなりそうです。

後はドラの扱いをどうするかで選択が変わりそう。(自風でドラの南ポンで満貫)

ツモ 七筒 東







続いて西家・魚谷さんの手は

二萬三萬三筒五筒六筒二索二索三索六索六索北白發中 ドラ 南 魚谷手牌

赤もドラもないメンツ手4シャンテン。

まだ役なしなのでタンヤオか役牌を重ねてポンのどちらかになりそう。

ツモ 二索 北




最後に北家・堀さんの手は

二萬二萬四萬七萬一筒一筒四筒五筒三索九索南西白發 ドラ 南 堀手牌

ドラが浮いているメンツ手5シャンテン。

堀さんは断トツ状態なので大きな放銃を避けながら進めたい。(二着目との点差を縮めない)

ツモ 發 南


一番ドラポンされにくい一巡目からのドラ切り。






次巡、小林さんは

一萬二萬三萬赤五萬三筒三筒六筒八筒五索五索八索八索九索 ドラ 南 小林手牌

カンチャン、ペンチャン、シャンポンだらけの2シャンテン。






同巡、太さんは

四萬六萬七筒七筒九筒四索六索七索八索九索南西西 ドラ 南 太手牌

まだドラが浮いている2シャンテン。





同巡、魚谷さんは

二萬三萬三筒四筒五筒六筒二索二索三索六索六索白中 ドラ 南 魚谷手牌

四萬二筒四索などを引けば234三色、タンヤオやピンフもある3シャンテン。





更に同巡、堀さんは

二萬二萬四萬七萬八萬一筒一筒四筒五筒三索西白發 ドラ 南 堀手牌

メンツ手4シャンテン。






次巡、小林さんは

一萬二萬三萬赤五萬三筒三筒六筒八筒五索五索五索八索八索 ドラ 南 小林手牌

三筒七筒八索受け入れ1シャンテン。







同巡、太さんは

四萬六萬八萬七筒七筒九筒四索六索七索八索九索南西西 四索 ドラ 南 太手牌

サムネになっているこの場面ですがこの手はドラ南が重なるかどうかで変わってきますが、マンズ1〜2メンツ、ピンズ1メンツ、ソウズ1メンツ、雀頭西西の予定のようです。


三萬四萬六萬七萬八萬七筒八筒九筒六索七索八索西西 ドラ 南 例1

六萬七萬八萬六筒七筒八筒六索七索八索南南西西 例2


あくまで一例ですが、おそらく太さんはこんな手牌を描いていたんじゃないでしょうか?




次巡、太さんは

四萬五萬六萬八萬七筒七筒九筒七索八索九索南西西 ドラ 南 太手牌

マンズ1メンツ完成の2シャンテン、次に七萬九萬どちらかを引けば789三色も残ります。






同巡、魚谷さんは

二萬三萬七萬三筒四筒五筒六筒二索二索三索四索六索六索 ドラ 南 魚谷手牌

タンヤオかピンフの2シャンテン。





また同巡、堀さんは打四萬、これを小林さんがチーして打二萬

一萬三筒三筒六筒八筒五索五索五索八索八索 チー 横四萬三萬赤五萬 ドラ 南 小林手牌

タンヤオ・赤の鳴ける手にしました。





小林さんチーの直後、太さんは

四萬五萬六萬八萬五筒七筒九筒七索八索九索南西西 ドラ 南 太手牌

ピンズリャンカンになった2シャンテン。




同巡、堀さんは小林さんに合わせて打二萬





次巡、小林さんは

三筒三筒六筒八筒五索五索五索八索八索八索 チー 横四萬三萬赤五萬 ドラ 南 小林手牌

ラス牌八索を引きカン七筒待ち。

次に三筒六筒八筒引きで三暗刻も。


待ち七筒は山に2枚。





同巡、太さんは

四萬五萬六萬七萬八萬七筒九筒七索八索九索南西西 ドラ 南 太手牌

三萬六萬九萬八筒受け入れの1シャンテン。

太さんがまだドラを持っているのは南が重なった時に西西トイツ落としで雀頭を入れ替える為です。





次巡、太さんは

四萬五萬六萬七萬八萬九萬七筒九筒七索八索九索西西 ドラ 南 太手牌


789三色カン八筒待ち即リーチ!


東二筒四索六索東七筒
五筒横南 太捨牌

リーチ宣言牌南はドラを重ねたい手だったのを現していると思われ、手出し二筒四索六索七筒五筒から下(123)や真ん中(456)が不要な形、上(789)中心の手だと思われます。





太さんのリーチにテンパイの小林さんは七萬プッシュ。

小林さんはリーチ者の現物待ち七筒なので維持したい。


魚谷さんと堀さんは現物切り。

堀さんは七筒引きで小林さんのアガリ牌は山に1枚。



次巡、小林さんは四筒をプッシュ。

堀さんは八筒引き、太さんのアガリ牌は山に1枚。






3巡後、魚谷さんは八筒引き、太さんのアガリ牌は0。






2巡後、小林さんは

一索發九索八萬四索二萬
一萬八萬七萬四筒北四筒
七索九筒 小林捨牌

東二筒四索六索東七筒
五筒横南一索二索九筒中
北九萬 太捨牌

北發白中七萬二索
九萬六索六索四索二索一索
七索四筒 魚谷捨牌

南九索八筒西二萬二萬
發七萬四筒南中北
一筒 堀捨牌


五萬三筒三筒六筒八筒五索五索五索八索八索八索 チー 横四萬三萬赤五萬 ドラ 南 小林手牌

ここから1枚切る場面。

小林さんは打六筒

その理由で考えられるのは四筒が場に4枚切れで三筒六筒はノーチャンス。(四筒を使ったターツがない)

それと九筒が通っているので六筒九筒待ちも否定されています。






そこから放銃もなく流局、太さん一人テンパイ。

「太くないお」こと太さんの手牌構成力、手役への嗅覚を見せつける一局でした。






今回のまとめ

・変則的な捨牌に注意

太さんはこの捨牌でリーチ!

東二筒四索六索東七筒
五筒横南 太捨牌


早い巡目から四索六索七筒五筒と3〜7が多くタンヤオやピンフではこんな捨牌にならない。。

下(123)や真ん中(456)から切られているので上(789)の三色がありそう。

太さんは

四萬五萬六萬七萬八萬九萬七筒九筒七索八索九索西西 ドラ 南 太手牌

カン八筒待ち。

あの捨牌で当たるとすると789三色の愚形待ちペン七萬七索、カン八萬八筒八索、現物のスジ待ちに注意。


・点棒が少ない時ほど大胆な手組を

東3局 5本場 供託リーチ棒1

東家  小林 剛   8300

南家  渡辺 太   2300

西家  魚谷 侑未  30300

北家   堀 慎吾  58100


四萬六萬八萬七筒七筒九筒四索六索七索八索九索南西西 四索 ドラ 南 太手牌


太さんは大きくマイナスしたラス目で最低満貫くらいは欲しい。

満貫には789三色や678三色、ドラ重なりが必要。

四萬五萬六萬八萬九萬七筒八筒九筒七索八索九索西西 ドラ 南 例3

三萬四萬六萬七萬八萬六筒七筒八筒六索七索八索西西 例4

六萬七萬八萬七筒七筒七筒六索七索八索南南西西 例5


満貫ならこんな例もある。

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