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2018年10月29日

あとカンカン4〜きのこ界のサクラスターオー!?菊の季節にヒラタケ満開・・・

29日

先週水曜くらいから目をつけていた「一番奥のホダ木」に向かった。木、金はいつもどおりの廃道を徒歩で進み、ヒラタケの発生具合を「成長記」と同様に観察した。しかし車では無理——今年の台風の爪痕は未だ残っている。

そこで土曜は隣町から車で入るルートを選択し、険しい山岳道路をのろのろと走り、ホダ木のところまでたどり着けることを確認した。ホダ木の確認ではなく、道の確認だ。なぜそこまでして車にこだわるのか、いつもどおり徒歩で行きゃいいだろう・・・そう思うかもしれない。しかしそうもいかないのだ。

廃道のアスファルトが残るとはいえ、かなり険しい道を約3?qの道程である。私の知る限りこの近隣で最も大きな花を咲かせるホダ木のヒラタケを収穫すると、だいたい7〜10kgくらいになるのだ。登山者をおちょくってんじゃねえのかと思えるアップダウンの廃道を運ぶには、正直私には険しすぎる重量と道のりである。

そんなわけで、一番奥のホダ木のヒラタケだけは、できるだけ近くまで車で行き、そこで収穫して車に積んで家まで帰ることにしている。しかし今回はいくつかの懸念があった。我が家の台所事情はけっこうこの時期のヒラタケに依存する部分が多く、今回のホダで収穫できないとなると、割と深刻なダメージを被る。

ただそれ以上に、今年は文字通りの「死活」となりうる問題が発生していた。これを心底懸念していたのだ。

懸念1 一番奥のホダ付近でここ数日オオスズメバチを毎日目撃していた
懸念2 付近でクマの目撃情報が複数あった

きのこや山菜の収穫の際に見舞われたくない2位、3位である。1位は地震。本格的な揺れに見舞われる可能性は極めて小さいエリアらしいが、万一そういう揺れに襲われたら、落下物(主に岩)があっという間に私をぺちゃんこにするだろう。大地震がくるくらいなら、まだオオスズメバチやクマと対峙するほうが幾分はマシ。

とはいえオオスズメバチとクマにもできることなら出会いたくはない。しかし今年はその危険性が過去最大級なのだ。そこで、どちらがマシかを考えた。結論はすぐに導かれた。クマのほうがマシであると判断した。

クマだったら1匹だけどうにかすればなんとななる。滑落の危険がある斜面でオオスズメバチから逃げ惑うことなどありえない。クマならば、急斜面が敵にも味方にもなりうるが、スズメバチは敵にしかなりえないのだ。

クマに勝てる確率はおそらく1%くらい。しかしいちおうクマ対策兼高所収穫目的の長い鎌(自家製)をいつも持ち歩いている。だから勝てる可能性は3%くらいはあるだろう。オオスズメバチはそう簡単ではない。こちらは素早い動きができない状況で、相手は自由に飛び回ることができる上、複数で攻撃を仕掛けてくる。さらに、性格的にもクマよりはるかに勇猛果敢である。おそらくオオスズメバチに勝てる確率は0.1%にも満たないだろう。

とするとだ。スズメバチと闘うならクマと闘ったほうが30倍以上安全であると導かれることになる。少なく見積もっても。だからスズメバチではなくクマとの闘いを選択したのだ。我ながら賢明な選択だったと思う。

この時期のオオスズメバチの行動は気温に左右されやすい。気温が20℃を下回れば彼ら特有の攻撃性もそこまで顕著ではなくなるとされる。今日の予想最高気温は25℃・・・気温が20℃を下回る早朝に出かけることにした。しかし早朝(9時くらいまで?)は、クマが活発に活動する時間帯と重なる。ちょっとしたジレンマである。だからこそ、「クマとの対決」を想定したのである。

ところが、そういう肝心なときには必ずといっていいほど私は寝坊をする。これまで寝坊が何度私を窮地に追いやったかわからない。だから、今回も寝坊した。おかげでクマの活動時間ではなくなったが、スズメバチが活動できるレベルには十分の気温だった。

結局のところ、地震に次いで恐れているオオスズメバチとの遭遇に戦々兢々しながら現地付近の車止めに到着。どうせ廃道である。オオスズメバチにくらべればそれほどでもないとはいえ、到着するまでの道だってなかなかスリリングである。廃道前の林道もそれなりに緊張し、もうすぐ11月になるっつーのに身体は軽く汗ばんでいた。

車を降りると緊張はますます高まる。50m先がホダ木に到達する急斜面である。滑落の危険があるから、例年かなり緊張する。今年はそれ以上の緊張感と、林道+廃道をドライブしてきた緊張が重なる——当然のごとく、尿意を催すことになる。

しょんべん.JPG
↑森を見下ろしながら・・・ふぅ・・・少し落ち着いた。もう少しすればこいつら全部紅葉する

アスファルトから斜面に一歩を踏み出すと、緊張のせいか、一歩目からズルズルと身体が滑り始める。経験はないものの、サーフィンをイメージしながら体勢をコントロールする。しかし意外と加速度が大きく尻もちをつく。それでも加速しながら斜面をすべりおちる。滑落の恐怖をこのときはじめて察知する。

幸いこのあたりは根が張っているアオキの木が群生しており、これにつかまることで本格的滑落は免れた。手の皮は多少すりむけたが、滑落ではなく滑落モドキで事なきを得た。ここから先はしばし、あれだけ恐れていたスズメバチの脅威ではなく、滑落予防に神経を注いだ。本末転倒というか、臨機応変の対応というか、バカとリコウの境目はなんとも微妙である。

ホダ木に到着した。見事にサクラ・・・いや、ヒラタケは満開であった。

満開.JPG

これだよ、これ!これがあるからいろいろな危険を知りながらも、毎年どうしてもここにやってくるのだ。スズメバチの活動が終わる時期と非常に微妙なタイミングではあったが、幸いにもこの日、スズメバチは1匹として目にすることはなかった。朝晩はかなり冷え込むようになったから、もしかしたらこのあたりのオオスズメバチはすべて死に絶えたのかもしれない。

画像でもおわかりのとおり、満開といっても実は八分咲程度である。例年1カ月後くらいに同程度のヒラタケが発生する。そういう意味も込め、いちおうここまでが「前半戦」である。

家に帰って重量を計測してみたところ、期待に反しおよそ5.2kg程度にとどまった。過去最も少ない重量だった。正直、きのこの重量はそれほど大きな意味を持たない。きのこの重量というのは直近の天候との兼ね合いが大きく絡むからだ。ここ数日は忘れものをとりにきたような秋晴れが続いていた。そのため水分が少なかったことが1つ。

そして、きのこの分布の問題が1つ・・・これはどういうことかというと、ここに掲載している画像が2次元であるということが関係しているのだが、これまで掲載したきのこは、すべて「表面」だけが見えており、「裏側」の状況は未知であった。しかし実は、ほぼすべてのホダ木に共通して、表裏とも同じくらいのきのこが発生していたのだ。

ところが例年最も多くのヒラタケが発生する上の画像のホダは、今年はなぜか裏側がまったくダメだったのだ・・・これもまた今年の重量が少ない原因の1つであった。そんなことはお構いなく、とにかく収穫した。虫もたくさんいたが、ほかのどのホダで収穫したヒラタケよりも肉厚で、香りも強烈だった。うれしいと思った。

最後に、これまで収穫したヒラタケ(食った分とあげた分を除く)と今年収穫したキクラゲの保存乾物を掲載して、ヒラタケ前半戦は終了とする。

DSC_0065.JPG
↑よなよなエールの箱(笑) これでおそらくヒラタケ10kg分くらいか。最後に収穫したヒラタケはまだ干し中。キクラゲは・・・どんくらいかわからない。でもこれだけでも買えば3〜5000円分くらいにはなるんじゃないかな。キクラゲって意外と高価。
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