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『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』

読んだ本について記事にするのは
1年ぶりくらいみたいですね。

会社の休憩時間はほとんど
読書に充てているので、
本自体はたくさん読んでいると
思うのですが、
たとえ芥川賞受賞作であっても
なかなか記事化しようとまでは
思わなくて、こんなに間が空いていました。


まぁ、前置きはそれくらいにして
今回紹介する本はコチラ。


Kindleがかつて読んだ履歴に応じて
紹介してくれた本です。

なかなかいい仕事をしてくれました。
とはいえ、打率はそれほど高くないですが。


筆者の丸山正樹さんのあとがきによると、
作品発表当時と、あとがき執筆時点でも
多くの直したい部分もあるとのことですが、
その世界の表面は知っているけれど
実情を全く知らない私にとっては
大変勉強になりました。

その世界、とは聴覚障害者の音なき世界。

おそらく大半の健常者には馴染みがなく、
馴染む機会もほとんどないけれど、
確実に周囲に存在しているものです。

手話が2種類あること、
その手話が普段耳にしている日本語とは
体型の異なる言語体系であること、
ろう者と聴者という表現、
コーダという存在。

ミステリーとしてのストーリーが
しっかりした柱にはなっていますが、
それらを肉付けする音なき世界について
説明したこれらの用語、解説が響くのです。

個人的にはミステリー部分よりも、
この音なき世界を日本語で表現した
入門書といった部分に感銘を受けました。

本書あとがきでは、東日本大震災についての
記載がありますが、現在は能登震災のさなかで
同じような状況が起こっていないことを
祈るばかりです。


正直、日常生活ではなかなか
ろう者の方と接触する機会が
ないとは思います。

実は、私の小学校時代の親友のご両親が
聴覚障害者で理容師さんだったので
そうしたことを知る機会があったのに、
本当に表面的なことしか見ていなかったな、
と思い知らされました。

本書でも記載にあった
来客のチャイムが光で知らせることや、
床屋さんが人気の職業だったり
といった内容について一部は
実体験していたんですけどね。

Kindleのリストを見ると、
『デフ・ヴォイス』シリーズとして
何作か刊行されているようですので、
また読んでみたいと思います。

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