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ske芭沙羅 @ Re[1]:怖い主治医と虫けらの不毛な会話(12/21) harmonica.さんへ 父との麻雀なんて、もう…
harmonica. @ Re:怖い主治医と虫けらの不毛な会話(12/21) 札間→札勘の変換違いでした(╹◡╹)
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2007.10.28
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カテゴリ: I think
亀田問題が長引いている。
協栄ジムの計らい…、配慮…、いや、やはり演出だろう記者会見が行われた。どういうわけか、ワイドショーのリポーターの声の質問ばかりが目立ったが、それなりに淡々と進行し、84分の会見は滞りなく幕を降ろした。

長男・興毅さんは、頭を刈り、スーツとネクタイ姿であらわれ(6分遅刻したらしいが、リポーターや記者に進路を阻まれたらしい/興毅談)、これまで発したことのない敬語(しかも詫び)で会見が始まった。
リポーターの、あざといというか、意地悪な質問が矢継ぎ早に発せられる。
興毅さんは表情を変えることなく、できるだけ端的に、形容詞を省いて答えている(意図せず、語彙がなかっただけかもしれないが)。
興毅さんの表情を殺したクールな瞳は瞬きもせず、フラッシュの閃光を浴び続ける。
リポーターは、興毅さんの表情を変化させるのに躍起になって、不快とも思える質問を浴びせかける。
が、興毅さんは表情を変えない。しかし見た! 無礼な質問をしたリポーター(記者かもしれない)には、キッと視線を固定し、焦点を上下させながら(頭からつま先まで繰り返し見る仕草)、冷静な声で「そんなことは思ってない」「それはない」というようなことを言っていた。
今後、興毅さんが社会的な支援を得る立場に復帰したら、間違いなくそのリポーター(記者)は仕返しを受けるだろうと思った。
時折、ダイエットなった(報道では胃潰瘍と肝臓障害らしいが、年齢と経緯からいってダイエットだろう)金平会長が口を挟み、興毅さんの答えにくい内容を代弁していた。

すべてがショーだ。
それぞれが、それぞれの立場で役割を果たし、視聴者の注目を集めることに成功した。興毅さんは好感度が急上昇で、これからの道(ボクサーとして、タレントとして)を開いた。リポーターは悪者になったが、実は日本人が持っている意地悪さと本音を必要以上に表現し、興毅さんの素直さを押し出すのに力を貸した。と同時に、視聴者の注目を集め、よくも悪くも名前を売り(ネットでは話題騒然)、視聴率を稼ぐことができただろう。金平会長は20kg太っていたときには表現できなかった、“紳士”的なイメージを背景にプロデューサーとしてのプロモーションを成功させた。
これまで、内藤支援派だった国民の多くを亀田支援派に寝返らせたはずだ。

だれが得をして、だれが損をしたのか。

実は、だれも損をしていない。だれも実害を受けない。亀田父にしても、表舞台から姿を消したからといって、別に何が変わるわけでもない。元々、生活費のために興毅さんにボクサーになることを強いたような人物だ。ファイトマネーやスポンサーからギャラが確保された今、しばらくは安穏としていられるだろう。TBSの実況をしたアナウンサーはかわいそうだが、会社員だからいずれこれまでの日常が訪れる。興毅さんも大毅さんも、ボクサーとしての今後がある。おやじの悪質なイメージを早期に払拭できてよかったと言えるかもしれない。特に三男は、スタンダードデビューができる(私は三男がボクサーとして大成すると予想している。実業家としては次男。長男は幸せな家庭)。金平会長(協栄ジム)にも実害があったとは思えない。元々有名なジムだが、地位安泰は確実だろう。
得をした者は……、民放各局、スポーツ紙、週刊誌だろう。亀田家、協栄ジムと連携していたとも思えるマスコミも一部にある。視聴率を稼ぎ、新聞や雑誌の売上を確保した。
となると、損をしたのは……、それにおどらされた視聴者や読者ということになる。

この構造は日本だからこそ、だと思う。
常に「憂さ晴らし」の標的が必要で、いっとき、一斉にその標的を攻撃して憂さを晴らし、あるとき、他人の攻撃を見てはたと我に返り、「そんなにまで言う必要があるのか」とその他人を攻撃の対象にすげ換えて一層の憂さ晴らしを果たし、頃合いを見計らって「けじめ」だの「謝罪」だのを求める。結末は「頭を丸める」「謝罪」「辞任」「切腹」……。「責任を取る」という行為ではなく、個性や立場や命までをも「抹殺する」ことを選択する。

明日から、井口リポーターは大変なことになるだろう。が、彼の口を通して出てきた言葉は、さっきまで日本人の多くが聞きたかった事柄だったはずだ。しかも、彼の言葉のおかげで、興毅さんはイメージを回復し、これからの道を開くことができた。井口リポーターに対して熱くなっている人は、そこのところを見てほしい。あんな質問をしたからといって、井口リポーター個人に何ら利益はないのだ。仕事だからやったことで、殊勝な相手には傲慢な態度で接するのがテレビの鉄則。対比をおもしろがるのが日本人だからだ(他国のことはまだ分析したことがないので、あえて触れないが)。井口リポーターには正義感が強いとか、血気盛んといった個人的特質はあるかもしれないが、それがなくても、リポーターとして当たり前のことをやっただけだと思う。

そんなわけで、日本人の浅はかさ、世間迎合的感覚、烏合の衆になることをいとわない哀れ、真相を想像できない平和ボケ、マスコミや経済理論に翻弄される無知、自分の中に価値基準を持たない悲哀、『理想」「正義」「尊敬」を失ってしまった虚無感……、いろいろな現実を見ることができた会見だった。

つくづく……。

                               哀愁



※「興毅さん」の表現に違和感を覚えた人もいるかもしれません。彼はボクサーなので、ボクシングネタで書くときは呼び捨てとか「選手」にしてもいいと思っていますが、これは、会見ネタなので、敬称をつけました。





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Last updated  2007.10.28 09:53:39
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