本作『ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ(Blowin’ The Blues Away)』は、1959年に録音されたもので、ピアノ・トリオをベースに管楽器奏者2人を加えた編成で演奏されている。ホレス・シルヴァーと言えば“ファンキー”という、お決まりの形容があって、下手をするとそのイメージだけで聴かれたり、あるいはそのイメージだけで敬遠されたりするという部分があるように思う。確かに、ホレス・シルヴァーのピアノ演奏は独特である。ひとことで言えば“手首が利いたプレイ”と言ってもいいかもしれない。クラシックの代表的なピアノ演奏の妙が指の使い方にあるとすれば、彼の手首を使ってのプレイはきわめて個性的かつジャズ的である。
1. Blowin’ The Blues Away 2. The St. Vitus Dance 3. Break City 4. Peace 5. Sister Sadie 6. The Baghdad Blues 7. Melancholy Mood 8. How Did It Happen (←CDでの追加トラック)
[パーソネル・録音]
Blue Mitchell (tp) Junior Cook (ts) Horace Silver (p) Eugene Taylor (b) Louis Hayes (ds)