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蓮池薫さんが、韓国へ旅行した時に感じた事をまとめた「半島へ、ふたたび」が新潮ドキュメント賞を取ったそうです、新潮ドキュメント賞に蓮池さんこの本は持っているんですが、今「蓮池流韓国語入門」を読んでいて、後回しになっています。早いうちに読まないと・・・と、思います。今読んでいる本もかなり勉強になってますが・・・発音は、やはり、むりやり向こうに連れて行かれたにしても、苦労された事が伝わってきます。文法編はかなり参考になっています。エッセイ的要素が強い、受賞作も早めに読みたいな、と思ってはいますが。 私的事情ですが、次の転勤は柏崎もいいかな・・・と。絶対、産業大学の蓮池さんの公開講座を取りたいな、と思います。
2009.08.27
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今更ながら「チームバチスタの栄光」を読みました。「このミス」(このミステリーがすごい!)で1位を取った作品だというし、映画化もされたので、ず~っと読みたくて期待はしてたのですが。でも、この海堂尊という作家の作品は初めて読むので、買って滑ると嫌だな・・・と思って、足しげく図書館に通って、やっと借りられたので読みました。意外と・・・期待はずれ私の期待値が大きすぎたのか・・・トリックとしては実に単純、犯人像も実に単純。著者が医師というだけあって、医学や手術シーンは詳細に描かれているものの、文章も読み辛い。田口公平という主人公の一人称で描かれているのですが、心理描写が細かすぎて、返って文章を読み辛くし、事実関係が靄の中に入りがちになる。中盤、白鳥というニューキャラが登場してからはさらに散々で、田口のみならず、バチスタチームのキャラがぼやけてしまって、犯人像というものがさらに唐突になっていたりする。唯一の圧巻シーンは、バチスタチームのリーダー桐生と、病理医鳴海の異常な関係を暴くシーンですが、これは事件とはあまり関係なく、単に犯人絞りの割には原因がお粗末・・・と、酷評してしまいましたが・・・やはり、この著者の方、本業作家じゃないだけに、編集も手を抜いたところがあるのか、普段、宮部みゆき、東野圭吾、横山秀雄なんかの秀逸な作品を読んでいると、やはり物足りなさというか、作家としての力量の違いを感じてしまいました。ミステリーのトリックは東野圭吾には叶わないし、文章のうまさと犯人像の意外さは宮部みゆきには及ばない。さらに、人物の深層心理を探る部分は横山秀雄が一番だと思うし。この作品、どれをとっても一番と思える部分がなくて、残念。しかも、映画のキャストをみると、「なんじゃこりゃ?」なキャスティング。なんか、いちいち残念な作品だなぁ・・・・
2009.08.08
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連休中に読み終わった本がもう一冊あります。図書館で借りた「悩む力」です。夏目漱石やウェーバーの引用が多いのですが、両者とも私にはあまり馴染みがありません。もっとも、ウェーバーに馴染みがある人なんて、あまりいないのかも知れませんが・・・。漱石も中学の時に読んだきりで、すっかり忘れてる作品の方が多いです。「生き方」本なのかと思ってましたが、案外そうでもなく。とにかく「悩んでください」ってことなのでしょうか。著者の姜尚中氏は、悩み抜いて「矢でも鉄砲でももってこい」というような開き直りに近い感じになってるらしいですが、私も今はそんな感じに近いかな。って、事は私がこの本を読んで、最後の所しか共感がなかったって事は、私もかなり突き抜けたところまで行ってるってことでしょうか。30歳になる前後は相当悩みましたもんね、私も。負け犬というよりもaround40に近づいた今では、「人生なるようにしかならん」と、開き直りに近くなってます。姜尚中氏の言うような、「老いへの覚悟」って言うものかどうかはわかりませんが、なんとなく「最悪今後ず~っとひとりかも」という覚悟と備えはそろそろ考えなきゃいけないかな、とも思ってます。まぁ、「悩む」ことより「前向きな備え」に入っている私は、この本より、上野千鶴子「おひとりさまの老後」と、酒井順子「その人、独身?」あたりが聖書かな。
2008.10.14
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昨日、ソン・スンホン&クォン・サンウの「宿命」を観に行くつもりだったのですが、お昼にビール飲んじゃって・・・地域のイベントの延長戦で家の前でフリーマーケットとかやってまして・・・商工会の青年部にいる同級生にのせられ、焼き鳥塩とビールをついつい買っちゃいました。なので、午後からまったりしながら読書としました。昨日読み終わったのが横山秀夫の「臨場」。「臨場」という言葉はあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、警察官や消防隊員等が現場に行くことを「臨場」と言います。うちの職場でも普段使う言葉だったりしますが、話言葉ではなく、書き言葉ですね。書類上、「どこどこに行く」というのを「どこどこに臨場」と記載したりします。さて、この小説は8編の短編で構成されています。倉石というベテラン検視官を中心に描き、彼の属するL県警察や新聞記者たちの人間模様を発生する事件に絡めて書かれています。死体の描写がちょっとリアルな部分もあり、倉石が検視に臨む姿勢は私が大学の時に読んだ、監察医・上野正彦さんの著書「死体は語る」を彷彿とさせられるものがありました。刑事が事件を解決する、というよりは、検視や鑑識の観点から事件に疑問を持ち、解決していく過程は興味を持って読み進める事ができました。あと、県警内の人事の鞘当や、新聞記者とのやりとりなど、リアル感がありました。と、いうのも横山秀夫さんは上毛新聞の記者で、警察詰めもなさってたというから、リアルに描けるのは当たり前なのですが、この方の小説は淡々と進んでいく書き方がものすごく読みやすくて、私は好きです。淡々と書いてあるところが余計に人間の真相を描き出しているような気がして、読み終わった後はいろいろと考えさせられます。この短編集に登場する人物のその後はどうなったのか・・・それも気になりました。
2008.10.13
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「名もなき毒」につなげる作品ということで、主人公・杉村三郎のデビュー作品と言ってもいいのかな?「名もなき毒」のレビューの時には、この主人公に関してあんまり書いてなかったのですが、この主人公は大財閥のお嬢さんの夫、つまりマスオさん状態の婿といったところです。要は、逆玉の輿にのって、お金もあり、仕事にはあぶれる事もなく、その上、仕事は義父である財閥の会長直属の広報室勤務のため、時間も余裕があり、妻も子供もおり、という、世間一般には羨ましがられるような境遇だったりします。この「誰か」は、会長の個人運転手が事故死するところから、主人公が運転手の娘と運転手の人生を辿るという物語です。その運転手には、人には言えない過去があったという結末ですが・・・その結末は想像をはるかに超えたものでした。やはり、ここは流石、宮部みゆきという感じでした。常人の想像とは全然違った方向に話の結末があったのがすごいと思います。ただ・・・・最後の最後のエピソードは単に「名もなき毒」に繋げるためだけのもので、いらないんじゃないか、とも思いました。作品全体としては、次ぎへ、次へと続きが気になるところもあり、スローペースなのですが、面白い作品でした。その中で、私が「ほっほ~」と思った、主人公の母親のセリフがあります。「男と女はね、くっついてるとそのうち品性まで似てくるもんだよ。だから付き合う相手はよく選ばなくちゃいけない。」「人間ってのは、誰だって相手が一番言われたくないことを言う口をもってるもんだ。どんなバカでもね。」特に、二つ目は人間の毒ってところでしょうか。 この休みは、あまりどこにもでかけなかったせいか、本を2冊も読めてしまいました。やっぱり、読書にはまとまった休みがあるといいですね。
2008.01.05
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年末から東野圭吾の「幻夜」を読んでいました。連日の悪天候のせいで、出かける気力もなく読んでおりました。「白夜行」の続編というか、2部作目らしいのですが、その肝心の「白夜行」を読んでいません。あとがきを読んで、読んでおけばよかったなぁ・・・と思いました。話は阪神大震災の日、ある男が叔父を殺してしまうところからはじまります。それを目撃した一人の女は、彼を警察に訴えるわけでもなく、「二人で東京へ行こう」と言い、それから男は彼女の言いなりに、次々と犯罪に手を染めていく・・・と言った物語です。ストーリーの根幹は、犯罪そのものの謎解きも絡めて、その女の正体へスポットが当てられていきます。相変わらず・・・と言ったら東野ファンに失礼かもしれませんが・・・この作品は私にとっては「ハズレ」でした。だって、展開の先が見え見えで・・・・・・しかも、あまりドキドキする展開もなかったです。刑事が一人でてくるんですが、現実の刑事とはちょっと現実離れしたキャラだったし。しかも、途中からは宮部みゆきさんの「火車」のパクリか?とか思ってしまいました。まぁ、小説家に「パクリ」っていうのは禁句ですかねぇ。女主人公のやってることが、「火車」の主人公と同じだったんで。「白夜行」を読んでコレを読めば、また違った捕らえ方ができたのかもしれないんですけど、残念ながら読んでなかったそんな訳で、「白夜行」を読んでからまた、改めて忘れた頃くらいに読んでみようかな、と思いました。
2008.01.02
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「負け犬の遠吠え」、「その人、独身?」に次ぐ3作目のエッセイです。「駆け込み、セーフ?」とは、今年御年40歳になられるという、酒井女史、色んな意味で「駆け込み、セーフ?」かと。つまり、30代最後の歳というのは、妊娠・出産という女性理学的な面からも、今世間的に「結婚適齢期」と言われる年齢「ギリセーフ」年齢なのではないか・・・・というような意味があるらしい。ま、30代駆け込み結婚しても、「それはゴールではない」と締めくくってありましたが。ところで、この方の考え方というのは、今年ベストセラーになった「女性の品格」と対極にあるなぁ、と思いました。「女性の品格」って、要するに、「人に嫌われないための指南本でしょ?」って思うわけです。20代の女性はコレを読んで「ははぁ」と思うかもしれませんが、世間の手垢がつきまくった我ら負け犬世代としてみれば、「そんな事は100も承知。しかしねぇ・・・」と、ひねくれてみたりもするのです。その点、酒井女史のエッセイというのは、共感する部分が多いのです。例えば「ひらひらスカートの威力」。滅多にスカートをはかない酒井さんが、取材でひらひらスカートを身に着けた時、男性編集者たちは、こぞって「いつもスカートの方がいい」と言ったらしいです。ためしに、仲の良い男友達に聞いてみると、「スカートが好き」と答えたそう。「女性の品格」で尤もらしく、「勝負服を持て」と書かれるより、「男はスカートが好きだから、スカートをはけ」と言われた方が、なんとなく説得力がある。いつもパンツスタイルの多い私。やはり、仕事が出来そうな感じがするのはパンツスタイルだし、なにしろ出張の時など動きやすい。という、酒井女史と似たような理由でスカートを全くはきません。なんか、自分が負け犬であることがコレで納得だからって、週明けからイキナリ、スカートで出勤しようとは露ほども思ってないところが、また私の負け犬たるゆえんでもありますが。あと、同じ女性として、最近増えた女性の「お一人さま」のあるまじき行為なども書いてありました。今回は、皇室から、周りのオジサンのメールの内容まで、共感できるエピソードがまたまた満載で、一気に読めました。
2007.12.24
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70年代、映画化までされた名作「人間の証明」の21世紀版という小説でした。読んだ後・・・・「なんじゃ?こりゃ??」って。元祖の「人間の証明」はなんというか、名作だったと思うのですが、これはちょっと・・・登場人物がやたらに多い割には、各キャラクターの背景というか、人物像が全然描かれていないので、読み終わった後も、「へ?あの伏線は??」とか思っちゃう所も多々あり。棟据刑事は、森村作品にとってはおなじみの人物ですが、この人について全く背景とかが描かれていないのも残念。きっと、この作品で棟据に出会う人は、彼の人物像が全然想像できないと思います。元祖の「人間の証明」は西条八十の詩をテーマに「母性」を描いた作品ともいえますが、この作品は金子みすずの詩をテーマに「父性」を描いたものですが・・・それも、作品を読み終わってから、「そうなのかなぁ~」と気付く程度で、前作のようにダイレクトに伝わってくるものがなかったです。なんか、前作を期待して読むとちょっと拍子抜けのような・・・・他の棟据シリーズを読んでみようかな。
2007.12.15
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「その人、独身?」とは、我々、負け犬どもが、男性の話題を聞いたときに、思わず確認してしまう事項だそうだ。確かに・・・・って事で、この本は「負け犬の遠吠え」で「負け犬」という言葉を生み出した、酒井順子さんの「負け犬エッセイ」。またまた、負け犬の生態を生々しく語っておられました。同じく負け犬の私としては、頷くことしかり・・・なのですが、一つ違うのはこの人のように切実に「モテたい」とは、思っていないのです。都会に住む彼女と違って、環境的に同年代やそれなりの男性がいないので・・・正当な恋愛結婚どころか、不倫の対象ともなり得ないオヤジたちにモテモテになっても仕方ありませんから。むしろ、自分がオヤジ化することにより、よりよい職場環境を作り出していると言っても過言ではございません。あ~って事は、環境が整えば私も「モテたい」とちょっとは思ってるってことかやっぱ、このエッセイに異を唱えるところは全くないですね。歌舞伎や伝統芸能にハマる負け犬、ってありましたが、私も何ら違わないのは有り余る時間と財力を駆使して、「韓国」に嵌っております。「遠吠え」から進化したのが「勝ち犬は勝ち犬、負け犬は負け犬、それぞれに幸せも不幸もあるのね。」的感覚が出てきたかな。人生、なるようにしかならんのだ、と。昨日、勝ち犬友と飲み会だったのですが・・・彼女たちも旦那が仕事辞めたりとか、旦那の実家がどうとかとか・・・彼女たちなりに大変なのねぇ・・・と、酒井順子さんのように思いつつ、焼酎もガブ飲みしておりました。「100年の孤独」、高かったけど、美味しかったわ~
2007.11.24
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こりゃすげ~!!かねてから、東野圭吾作品には私の中で「当たり外れ」があると言ってきましたが、コレは当り!クライマックス読んでる時、昨日の夜中だったんですが、本に向かって「えっ?」と、叫んでしまいました。普通、本に向かってあんまり「えっ?」とか「まじ?」とか言わないと思いますが、そんな感じでした。トリックが暴かれた瞬間、同じところを3回くらい読み返してしまいました。そのくらい、目を疑うくらい、衝撃的なトリックでした。当然、トリックを見破るのはガリレオ先生こと、湯川学なのですが、イマイチどうして湯川が気付いたのかっていうのが分かりませんでした。よくよく読んでもよく分からない。アレだけのヒントで見破ったというのが、湯川学だからなのか・・・湯川作品、初めて読んだので、まだまだキャラを理解してなかったのかもしれないですね。湯川といえば、今放映中の「ガリレオ」の福山さんが頭に思い浮かびますが、う~ん・・・まぁ、ほぼイメージ通りって感じなのかな。ただし、劇的にひらめくシーンは、小説の方は至って人間的でした。別に、公式とかそんなに出てこなかったです。この作品、直木賞を取ったり、「このミス」1位だったりしたのが分かります。
2007.11.21
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やっぱり、横山秀夫さん、スゴイです!「第3の時効」を読んで、目から鱗ですよ。かつて、法律を勉強していた者にとっては、かなりの衝撃作でした。現実でも、警察の人たちはこんな事が思いつくもんなんでしょうか??いや、警察庁とか警視庁とか県警とかの幹部で優秀な人はああいう手法を思いつくのかもしれませんね・・・いや~法学部といっても、「あほうがくぶ」に近い私は、ただただ「ほ~~~~~」っと感心する事しかできませんでした。この「第三の時効」という本は、F県警捜査1課(いわゆる、強行犯担当)を舞台に、6つの短編小説から成っています。その中でも、本と同タイトルの「第三の時効」という短編小説に感心しちゃった訳です。一つの小説には、一人の人物にスポットをあて、その人物中心に話が進んで行く訳ですが、同じ捜査一課が舞台なので、他の人物も他の視点から描かれていたり、警察組織というか・・・組織の中での個人が見えて、面白かったです。最終話の「モノクロームの反転」もなるほど、と思わせる事が事件解決の糸口になっていたり、組織の中での個人鬩ぎ合いがまた、話にスピード感を持たせていて、一気に読めました。横山秀夫さん、この方の作品は社会派な作品が多く、「う~ん・・・」と深く考えたいときには、松本清張さん、森村誠一さんに並んで、私がよく読む作家さんです。ファンタジーに世の中を考えたい時は、何と言っても夢枕獏さんの「陰陽師」シリーズなんですけどね。
2007.11.03
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月9の「ガリレオ」見とります月9をまともに見るの、相当久しぶり。原作が東野圭吾さんの「探偵ガリレオ」と「予知夢」らしい。それで、この前、紀伊国屋書店に行った時に文庫本が平積みになってたのか。ドラマはかなり面白いです。ただ、福山の白衣姿が「ひとつ屋根の下」のちぃ兄ちゃんとだぶるテイストとしては「TRICK」っぽい所もありますが・・・コッチはマジックでなくて、刑事事件が主体なので、もっと展開的にはスピーディーというか・・・上田&山田のまったりした感じは全然ないです。そして、犯人は毎回豪華なのかなぁ。今日は唐沢寿明さんなのですが。さて東野圭吾さん・・・好きな作家ではあるのですが、ミステリー系はどうもムラがあるような。映画は観てないですが、「ゲームの名は誘拐」はトンと面白くなかった対して、「悪意」「百夜行」は好きな作品です。天才物理学者・湯川さんはどうやら、シリーズものになってるらしいので、割と私の好きな作品かもしれない。今読んでる宮部みゆきさんの「名もなき毒」を早く読み終えて、次は東野さんを読もうかな。最近、行き始めた市立図書館、東野さんの本も結構あったしなぁ。
2007.10.15
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う~ん・・・なんだか・・・すっきりしない小説でした。この小説って、直木賞を取ってるって事で、30代の女性たちに支持されてるという評判で、図書館で借りてみたのですが。何が伝えたいのか、さっぱり分からん!と、言うのが私の感想です。主人公となる女性2人は、おそらく、私と同じ30代の女性。一人は専業主婦で、一人は女社長。全く境遇の違う二人が主人公なので、「対岸の彼女」なんでしょうが・・・私は、この2人どっちにも共感できなかったです。まず、主婦の小夜子。ぐずぐずしすぎで、絶対的に友達になれないような・・・どうしたら、そこまで考えこめるのか・・・やっぱり、自由な時間がふんだんにあるっつ~のは、いろいろ考えちゃうのかね。専業主婦を捨てようと、社会に出てみようとするのですが、「自分がこんなに頑張っているのに」と、独りよがりの強い性格になってしまって、ますます、お付き合いしたくないような感じです。対する女社長は豪快すぎるというか、いい加減すぎるというか・・・妙なサバサバ感を演出しようとしているのが、文章から滲み出すぎて、どうも好きになれない。特に、女社長である葵の過去のエピソードがあり得なさすぎで、どうも、私には共感できなかった。しかも、ラストがまた訳分かんなさを助長しているような。結局、女は女子高生レベルから成長してないのよ、って言う事が言いたかったのかしら・・・?ま、私はず~っと共学で大学以降はむしろ男性が多い環境なので、ああいう女性同士のベタベタした感じってさっぱり理解不能なんですけど。最近、負け犬VS専業主婦みたいな構図のドラマや小説が多いですが、なんか、どれもこれも共感できないものが多いです。
2007.10.03
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すっごい、5年ぶりくらいに図書館という場所に行きました。と、いうのも昨日、天気が暑くも無く、むしろ寒いくらいだったので、山のてっぺんにある公園までウォーキングしてみようと出かけたものの、あまりの坂道に半分くらいで挫折してしまい仕方なく、平地をブラブラしてると、図書館が目に入り、市立図書館で一休みする事に。昨日は、ブラッと中をみて、帰ってきたのですが、今日は本格的に探検してきました。小さい市なので、蔵書はイマイチかな~文庫本が少なかったな。でも、話題の本はそこそこ揃ってました。買うほどのものじゃない本は、図書館を利用するのが賢明かもしれませんね。今回は角田光代さんの「対岸の彼女」と岩井志摩子さんの「恋愛詐欺師」を借りてきました。なんか、購入する本とは正反対っぽいラインナップ・・・(買うのはミステリーとか、サスペンスが多い) あ・・・韓国レポの続きしなきゃいけないんですが、写真の整理ができていません
2007.09.30
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この話、殺人事件が次々と起こってるんだけど、最初から犯人が分かっちゃってるんです。故に、推理小説の「謎解き」的要素があまりない。唯一、刑事の久恒というのが、主人公・民子や民子の影にいる鬼頭を追い詰めていくんですが・・・この人も途中で殺されちゃう。なので、なんだか「清張作品」にしては、すべてが中途半端で、彼の作品の中では「傑作」というには、ちょっと・・・という感じです。だいたい、この作品で政財界の闇を操るといわれている鬼頭が、どうやってそんな位置にまで上り詰めたのかが描かれていないので、頭の中はです。最後のどんでん返しが清張らしいといえば、らしいですが。何だか、「砂の器」や「黒革の手帳」に比べると、作品としての凄味に欠けてたというか・・・さらに、テレビドラマがあまりにも原作とちがっていたのに、今さらながらビックリしました。最近、文庫本を一回読んでは実家に寄付しているので、図書館を利用しようと思い立ったのですが、蔵書の点検だったらしく、閉まっていました。また、火曜日に行こうっと。
2007.02.04
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DVD三昧とか言いながら、何故か長編小説に手を着けちゃってる私です。実家にあったもので、つい。話の内容は、母子轢逃げ殺人事件が起こり、その裁判の裁判長の娘が、被告人の量刑の取引の材料(「死刑」にはせず、有期刑とすること)に誘拐されてしまうというものです。この手のミステリーには、たまに、絶対的悪人(要するに、起こした犯罪に対して同情の余地すらない人)が登場しますが、この作品もそうでした。最初の事件、「母子殺害事件」の罪のすべてを被告人となった女性に背負わせ、しかも、何の罪もない(少なくとも裁判には全く関わりがない)、裁判長の家族を新たな事件に巻き込んだ、人間。お前は何なんだ!と、怒りを覚えました。最初の事件には、きっかけがあった訳ですが、そのきっかけを隠す為に被告人となった女性一人に罪を着せているという・・・さらに、彼女の量刑の軽減を図るために更なる犯罪(誘拐)を起こす・・・なんて自分勝手な人間なんだろうか。彼こそ、同情の余地なし、「死刑」相当だと思いました。この作品は、最初は事件の裁判の流れを淡々と綴っていて、法曹モノの一面もある一方、後半は誘拐事件を追跡するミステリー色が強くなっています。その、話の展開にスルスルと引き込まれるように、一気に読める作品でした。犯罪に対する「刑罰」というものを扱った作品でもあります。何がその犯罪に対して、相当な「刑」なのか・・・誰もわからないし、正否というものがないのだという事が、最後のシーン・・・裁判長の自問に込められてると思いました。世の中では、死刑制度の廃止論もあるようですが、そういうことも含めて、考えさせられる作品でもありました。
2007.01.04
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