森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.02.22
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広島、阪神で大活躍して2012年に引退した金本知憲さんの本に「覚悟のすすめ」というのがある。これは森田でいう、「自覚」、「事実を認める」ということと同じ意味である。

金本さんは広島のドラフト4位で入団。広島で強化選手に指名された事は一度もなかった。2年目は1軍の試合に出られる「40人枠」からも外されていた。

こんなエピソードがあった。巨人の桑田真澄投手と対戦したときのこと。
ストレートはうなりを上げて伸びてきた。カープはそれこそ頭の上から落ちてくる感じだった。まさしく手も足も出ない。結果は三振。二軍に落とされた。桑田選手とは同年の生まれらしい。にもかかわらず実力は天と地ほどの差があった。
そんな時普通は「悔しい」と感じるだろう。「何とか打てるようになってやる」プロの打者ならそう思うはずだ。けれども私にはそんな感情は湧いてこなかった。「プロでやるのは無理だ」素直にそう思った。

しかし同時に二年から三年後に地道に力をつけていって注目される選手になろう。今できることを着実にやっていこう。私はこのように「覚悟」を決めた。これが私の原点です。
今できることは何か。シーズンオフにも練習しよう。みんなが休んでいるオフに懸命に練習してみんなに追いついてやろうと考えたのである。その当時私に欠けていたのはパワーだった。もっと強い打球を打つためにオフも徹底的にバットを振った。体を大きくするため筋力トレーニングのジムにも毎日通った。食事も改善して、体重も少しずつ増やし、かつ体脂肪を最小限に抑えることで、パワーをアップさせるとともにスピードを失わない身体に変わってきた。こうして3年目は90試合に出場し一軍に定着できるようになったという。

こんな場合神経症の人はどう考えるだろう。自分はなんとダメな人間なんだろう。能力がない人間は生きていくことはできない。これは親が悪いのだ。等々。劣等感で注意がどんどん内向的になり、自己否定、自己嫌悪で苦しむようになる。
こうなってしまうのは、自分の現状を認めて、受け入れることができないからであると思う。現状、事実を素直に認めてしまうのか、反発してしまうのかはその後の展開がまるっきり反対になってしまうのである。





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Last updated  2013.02.22 06:04:56
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
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