森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2019.03.19
XML
片田珠美さんによると、他人の思惑に振り回される人は次のような特徴がある。

1 、愛情欲求が強く、相手を喜ばせたい、気にいられたいという願望が強い。
2 、承認欲求が強く、常に周囲から認められたいと望んでいる。
3 、依存欲求が強く、事実上の不安を抱いている。
4 、不和や葛藤への恐怖が強く、対決や、直面をできるだけ避けようとする。
5 、自分に自信がなく、なかなか断われない。
6 、いつも他人に合わせてしまうので、自分の意見を言うのは苦手である。
7 、自分が決めて責任を負うようなことになるよりも、他の誰かに決めてほしい。

この7つのなかで、もし4つ以上が当てはまるなら、その傾向はかなり強い。
3つ以上当てはまれば、要注意である。
2つあれば、もっと自分をしっかり持つよう、自分自身に言い聞かせたほうがいいだろう。
(他人を攻撃せずにはいられない人 片田珠美 PHP新書 161頁より引用 )

こういう傾向のある人は、次のような悪循環に陥っているという。
1 、他の人が自分についてどういっているかを気にすればするほど、自分自身の判断に自信を持てなくなる。
2 、自分自身の判断に自信がなくなればなくなるほど、自分自身の価値について不安になるので、他人から愛されたいとか、認められたいという欲求が強くなる。
3 、他の人に愛されたい、認められたいという欲求が強くなればなるほど、気に入られるようにしようとするので、他人の評価をますます気にするようになる。
その結果、他人の評価に依存してしまう事態になることさえある。(同書 101ページ )

他人から押し付けられる「かくあるべし」をまともに受け止めて対応している人は、苦しいことばかりが次から次へと繰り返される。自分の人生を生きていると言うよりは、他人に奉仕するばかりの人生を送っているので、そのような結果になるのである。
他人から「かくあるべし」を押し付けられる事は日常茶飯事である。
それに対して、自分も相手に対して「かくあるべし」を押し付けていては、問題が解決することはない。どんどん対立関係に陥っていく。

そのような悪循環に陥りらないために、 2つのことを指摘しておきたい。
1つは、経済的にも精神的にも依存体質から抜けだして、人間的に自立していくことである。
まず衣食住に関しては、親に頼らず自分でまかなっていくことだ。
日々の基本的生活を大切にして、自立して生きていくという姿勢が大切である。
平凡で淡々とした日常生活は、時にはしんどいこともあるが、生きるという面では絶対に外すことができないことである。

2つ目は、自分中心の生き方を目指していくことである。
自分の容姿、性格、境遇、運命などはあるがままに受け入れていく。
沸き起こってくるどんな感情でもそのまま受け入れる。
五感や身体感覚もよく味わうようにする。
自分の気持ちや意志を尊重して、自己表現していく。
その能力を獲得するために、森田療法理論の事実本位、あるがままの考え方をよく学習する。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019.03.19 08:04:21
コメント(0) | コメントを書く
[人間関係、不即不離] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

森田生涯

森田生涯

Calendar

Comments

X youhei00002 フォローしてください@ Re:愛着障害について(03/12) X youhei00002 フォローしてください
森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…

© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: