偏屈たぬきのへそまがり投資日記

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borokabu@ Re:デルソーレ(その2)(09/07) 偏屈たぬきさん 出来ましたらまた復活して…
borokabu@ 更新されておりませんね 久し振りにブログを開きましたが1年近く…
のぶちゃん@ Re:FPGを少しだけ買ってみた(05/29)  たしかに、どの株もそうかもしれません…
伊藤 弘@ Re:売却代金で株が買えない!-楽天証券の超絶改悪(09/29) まったく、同感です。 クロス取引は、有…
ぼっちゃん@ Re[2]:配当落調整金で儲ける?儲からない?(07/20) kkkさん、読者ですさんへ 下記のブログが…

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Feb 22, 2015
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カテゴリ: 倒産・再生
 最近、拙ブログのアクセス数が通常より増えていて、どうやらスカイマーク株関連の日記に興味を持っていただいている模様。

 何回かの日記に分けて書いているので、整理しておきたい。


1.民事再生でも100%減資と100%未満の減資では既存株の運命は大きく分かれる

〇スカイマーク株の今後 株価はどうなる?

 1月28日に民事再生法申請報道があった直後の日記。

 この時点では、情報が断片的であったため、
 民事再生でも100%減資と100%未満の減資の可能性があり、前者の場合は既存株の価値はゼロだけど、後者の場合は実質的に減資が無いのと同じである といったようなことを書いたもの。



2.上場廃止が確定し、100%減資が濃厚となる

〇スカイマーク上場廃止

 1月28日深夜に、会社側から民事再生法申請についてのプレスが出され、その中で上場維持を目指さないことが判明。

 日記では、言葉足らずなのだけど、若干補足すると、

 東証のルールで民事再生手続きを行うこととなった場合には上場廃止なのだけど、再建計画を開示して時価総額要件も満たした場合には例外的に上場が維持される。

 100%減資を行わず、既存株の権利が残る場合には、上場維持を目指すのが常道(既存株の権利を残すなら上場維持したほうが再建がスムーズに進むに決まっている)。

 民事再生法適用でも100%減資が行われなかったプロパスト社の場合にも、民事再生法手続き開始の最初のプレスリリースの中で上場維持を目指すことが明言されている。

 (参考) 民事再生手続開始の申立て及び再建計画の提示並びに時価総額審査の開始に関するお知らせ(プロパスト社、2010年5月14日)

 見極めのポイントは、”再建計画等の審査に係る申請の有無”。

 今回のスカイマーク社のプレス資料では、
  ”有価証券上場規程第 605 条第 1 項に規定する再建計画等の審査に係る申請については、行わない予定です。”

 プロパスト社のプレス資料では、
  ”当社は、平成22年5月14日付で、上場廃止基準第4条第1項に規定する再建計画等の審査に係る申請を株式会社大阪証券取引所に行っております。”

 この時点で、上場廃止が確定し、会社側が100%減資を想定していることが分かる。

 そして、その後も状況変化をうかがわせる情報は皆無で、粛々と上場廃止、100%減資への道を進んでいる。



3.民事再生法の流れについて

 民事再生法適用の流れについて、2回に分けて書いてみた。

〇スカイマーク株の今後 株主の権利はどうなる?

 ポイントとしては、

  ・民事再生法適用で、債務超過の場合には、株主の権利は無いに等しい。再生計画に関与することもできず、100%減資にも抵抗できない。

  ・債務超過でなければ会社は株主のものだけど、債務超過であれば株主の権利が剥奪され会社は債権者が決定権を持つというようなことが民事再生法の精神のようだ。



〇スカイマークの今後と民事再生法の手続き

 ポイントとしては、

  ・優先順位は、
   共益債権(インテグラルの債権)>再生債権>既存株

  ・再生計画案の決議は、”再生債権者の過半数の同意、同意者の再生債権額が全体の半額以上” が必要

  ・債務超過の場合、再生計画案に既存株の100%減資を盛り込むことが可能。

  ・再生計画に既存株の100%減資を盛り込むことについては会社側(インテグラル、今後のスポンサー)と債権者側(エアバス等)の利害が一致するはず。(既存株の権利を残すことはインテグラルや今後のスポンサーにとっては明らかに損だし、インテグラル等の損は弁済率の低下にもつながる。)

  ・今後の手順としては、
    再生計画にて既存株を100%減資 → インテグラル社の債権を株式に転換して新規の普通株式を取得


 若干補足すると、先週来、HISやANA等のスポンサー候補が取りざたされているけれども、
 新スポンサーにとっても既存株の権利を残すメリットは皆無。当然、100%減資路線に紛れは生じていない。 



4.その他の関連の日記

〇債務超過でも既存株主が助かるケース

 ポイントとしては、

  ・企業再生の取り組みで、総合的な判断?で、債権放棄がなされるのに既存株主が助かるケースがある。

  ・この、本来のルールに反する再建計画が成立するためには、
    大口債権者である主力銀行の負担とリーダーシップが不可欠だし、上場企業の場合、上場維持が付き物。

  ・今回のスカイマークのケースでは、
    大口債権者のリーダーシップが示されていないこと、上場廃止が既に公表されていること、
   から道は閉ざされている。


 さらに補足すると、
   既に株主構成が大幅に入れ替わり、株主の大半がマネーゲーム参加者になった時点で、既存株主を助けるメリットは全くどこにも無くなっている。覆水盆に返らず。



〇上場廃止だけど価値のあるケース

 ポイントとしては、

  ・破たん処理以外で何らかの上場廃止基準に抵触したケースなど、上場廃止でも価値があるケースがある。


 補足すると、スカイマーク社は民事再生法適用で上場廃止なので、こういうケースには当てはまらない。



〇株式投資と責任(その1)

 ポイントとしては、

  ・「株主責任」とは、
    会社の負債に対して、出資した金額の範囲内での有限責任。借りたお金は出資を受けたお金に優先して弁済されるので、借金が返せない事態になった場合には出資したお金は戻らない覚悟が必要。 



5.最近の株価の動きについての感想など

 スカイマークの株価は、新たなスポンサーの思惑などで、乱高下している。

スカイマークチャート.png


 株価が何かを語っているように見えなくも無いが、マネーゲームが盛んだということだけ。
 スカイマークの既存株の運命には明るい未来は一筋も無いことに変わりは無い。

 既存株の100%減資が正式に決まるのは、6月前半頃とも言われている再生計画決議の際だけれども、事実上100%減資以外の可能性は閉ざされている。

 競馬に例えるなら、着順表示板に番号が表示され審議のランプは灯っていない状態。
 確定ランプが灯ってはじめて正式に確定だけど、事実上結果が覆る可能性は無い状況。


 スカイマークの株価の動きをを見るにつけ、

  ”相場は相場に聞け”だの、”株価は常に適正”だのというのも、実に眉唾だなーと思う。




※ 投資は、損しても得しても自己責任で!





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Last updated  Feb 22, 2015 01:52:21 PM
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