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「草がひどく茂っており」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。中宮様の御前の草がひどく茂っており、刈り取らせればいいのにと言うとわざわざ露を置かせてご覧になるというのでと、宰相の君の声で答えたのがおもしろく感じられ、あなたの里住まいを、とても情けないという。中宮様がこういう所にお住まいになる時には、どんなに差し支えがあっても必ずそばにいると思っていらっしゃるのに、甲斐もなくと女房たちが大勢で言ったのは、あなたに話して聞かせなさいという事なのでしょう。
2021.02.28
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「世間では事件が起こり騒がしく」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。関白殿(道隆)がお亡くなりになってから、世間では事件が起こり騒がしく中宮様も参内なさらないで、小二条殿という所にいらっしゃるのだが私は長い間里にいた。でも中宮様の御前のあたりが気がかりでやはり、ご無沙汰を続けることができそうにもなかった。右中将がお越しになってお話をされ、今日、中宮の御殿に参上したところとてもしみじみとした風情だった。女房の装束は、裳や唐衣が季節に合い気を緩めないで仕えて、御簾のそばの開いている所から覗いたところ八、九人ほど、朽葉(くちば)の唐衣、薄紫色の裳に、紫苑や萩など美しく装い並んで座っていたのが印象の残った。
2021.02.27
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「終わった後がとても味気なく」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。やはりこの八幡の祭りの素晴らしい思いは捨てる事はできそうにない。八幡の臨時の祭の日は、終わった後がずいぶん味気なく、どうして帰ってまた舞わないの、舞えばおもしろいのに。禄をいただいて、後ろから退出するのは、つまらないわと女房たちが言うのを、帝がお聞きになった。帝は舞わせようとおっしゃるので本当かと思う。それなら、どんなにか素晴らしい事でしょうなどと申し上げる。嬉しくなって、中宮様にもぜひ、舞わせるようにとお願いなさってくださいと、集まって夢中で申し上げたところ、帰ってからも舞ったのは、とても嬉しかった。帝のお召しと聞いて油断していた舞人は、何かにぶつかるほど騒ぐのもまるで気が変になったようだ。下局にいた女房たちが慌てて清涼殿に参上する様子といったら、人の従者や殿上人が見ているのも知らないで裳(も)を頭からかぶって参上するのを、笑うのもおもしろい。
2021.02.26
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「見るだけでは満足できない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。里にいる時は、ただ一行が通っていくのを見るだけでは満足できないので御社(みやしろ)へ行って見ることもある。大きな木の所に、車を立てると松明の煙がたなびき、その火の光に舞人の半臂(はんぴ)の緒や、衣装の艶も昼間より一段と引き立って見えるのもおもしろい。橋の板を踏み鳴らして、声を合わせて舞うのもとてもおもしろいのに水や笛の流れる音が一緒に聞こえるのは、本当に神さまでさえも素晴らしいと思っていらっしゃることだろう。頭中将といった人が毎年舞人なので、素晴らしいと思い込んでいたが、不運にも亡くなり上の御社の、橋の下にその霊がとどまっていると聞くと気味が悪い。
2021.02.25
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「物足りなくて残念なのに」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。求子舞(もとめごまい)の後には、もう舞はないからだろうかなどと思う。終わってしまうのは、大変残念である。勅使や舞人が退出すると上達部も皆が出てしまうので、物足りなくて残念なのに、賀茂の祭りの場合は還(かえ)り立(だ)ちの御神楽(みかぐら)などがあるので慰められる。庭の篝火(かがりび)の煙が細く立ちのぼるのに合わせて、神楽の笛が素敵に震え、澄んだ音色で歌の声も、心に染みて、大変おもしろい。寒くて凍りつき、打衣(うちぎぬ)も肌に冷たく、扇を持っている手も冷えているのにも気づかない。才(ざえ)の男(おのこ)を呼んで、長く声を引いた人長(にんじょう/舞人の指揮者)の満足そうな様子も素晴らしい。
2021.02.24
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「何から何までとても素晴らしい」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。御琴(和琴)を弾いた時は、ただもう素晴らしく、とても感動してしまう。一の舞がきちんと袖を合わせ二人出て来て、西に寄り向き合って立った。舞人が次々出て来て、半臂(はんぴ)の緒の形を直し拍子に合わせて足踏みする。冠(かんむり)、袍の襟も手を休めないで直す手振りで、あやもなきこま山を謡って、舞っているのは、何から何までとても素晴らしい。大輪(おおわ)を舞うのは、一日中見ていても飽きないのに、終わってしまうと残念だけれど、次の舞があると思うと頼もしく、御琴を弾き返して、今度はそのまま、呉竹の台の後ろから求子(もとめご)の舞を舞って出て来る様子はなんとも素晴らしく、掻練(かいねり)の艶や下襲(したがさね)の裾(きょ)が舞うにつれ絡み合い交差するのは、これ以上言うと、平凡になってしまう。
2021.02.23
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「沢山取ろうとする者は返って落とす」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。思いがけないこと。人がいるとは思えない火焼屋(ひたきや)から衛士(えじ)が急に出て来て、沢山取ろうとする者は、返って落として慌てるうちに思いがけずさっと取って行ってしまう者に負けて、気の利いた保管場所には火焼屋を使い、そこに運び入れるのがとてもおもしろい。掃部司の者たちが畳を取り払うと、主殿司(とのもりづかさ)の役人たちが手に手に、ほうきを持って、庭の砂をならす承香殿(じょうきょうでん)の前の所で陪従が笛を吹き、拍子を打って演奏楽するのを、早く出て来てほしいと待っていると、有度浜(うどはま)」を謡って、呉竹の台の所に歩いて出て来た。
2021.02.22
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「春の空はのどかでうららか」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。すばらしいこと。臨時の祭の時の事ではないかと思う。舞楽の予行演習もおもしろいと思った。春は、空の様子がのどかで、うららかな時に清涼殿の御前に、掃部司(かもんづかさ)が畳を敷いて、勅使は北を向いて舞人は帝の御前の方を向いて着座する。これらは記憶違いかもしれない。蔵人所の衆たちが衝重(ついがさね)を取って、席の前に並べているのがよい。陪従(楽人)も、清涼殿の前庭で食事を頂く時だけは、帝の御前で出入りする。公卿や殿上人が代わるがわる盃を取って、終りには屋久貝という物で酒を飲んで席を立つとすぐに、取り食(ば)みという者が、男がするのだって嫌な感じがするのに、御前の庭では女までが出て来て取る。
2021.02.21
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「容貌が憎らしい感じがして」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。とりえのないもの 。容貌が憎らしい感じがして、性格が悪い人。洗い張りや障子張りなどに使う洗濯糊を塗ったものなど、これはすべての人が嫌うもので、今さら書くのをやめるべきではないと書く。跡火の火箸(ひばし)も、とりえのないものとして、書かない事があろうか。跡火(あとび)とは葬式で、出棺の後に家の門の前でたく火。送り火の事。世間にない事ではないが、この枕草子を人が見るものとは思わなかったので変な事も、憎らしい事も、ただ自分が思っていることを書こうと思った。
2021.02.20
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「退屈なのを慰めるもの」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。退屈なもの。よその家でする物忌。駒が進まない双六。除目で任官しない人やその家。雨の降っているのは、なおさらひどく退屈。退屈なのを慰めるもの。碁。双六。物語。三つか四つの幼児が何かをおもしろく言うとき。また、とても小さい乳児が何か話して間違ったことなんかをしちゃってる様子。果物。男などで冗談話がうまい方が来た時には、物忌でも、ついつい中へ入れてしまう。
2021.02.19
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「笑って走って行ってしまった」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。その後、清涼殿の台盤所でも笑って騒いで、藤三位は局に下がってあの使いの童を探し出し、立て文を受け取った女房に見せると、その子に間違いないと言う。誰がおまえに渡したのかと言っても何も言わない。童は何も言わないで、知らないふりをして笑って走って行ってしまった。藤大納言は、後でこのことを聞いて、笑っておもしろがられた。藤三位は一条帝の乳母で、右大臣藤原師輔の四女茂子。道兼の室であったが、その死後、平惟仲の妻となった。
2021.02.18
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「怨んだり笑ったりなさる」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。藤三位は、いやもう情けない。この訳を話して下さい。ああ頭が痛い。どういう事かすぐにお聞きしましょうと詰め寄る。ひたすら責めに責めて怨んだり笑ったりなさるので、帝もやっと白状なさった。使いに行った鬼童は、台盤所の刀自(とじ)という者の所に居たのを小兵衛がうまく説得して使いに行かせたのだろうなどとおっしゃるので中宮様もお笑いになるのを、藤三位は引っ張って揺すぶって悔しがる。どうしてこんな騙しをなさったのです。私はまさに巻数(かんじゅ)だと思って手を洗い清めて伏して拝んだのですよと、笑ったり悔しがったりする様子もとても得意そうで愛嬌があっておもしろい。
2021.02.17
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「これは一体誰がした事なの」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。中宮様は詩をご覧になって、藤大納言の筆蹟ではないようね。法師のではないかしら。昔の鬼がした事のように思われるわなどととても真面目におっしゃるので、これは一体誰のした事なのかしら。物好きな上達部や高僧などは、いったい誰がいるのでしょう。あの人なのかしら、この人なのかしらなどと、不審がり知りたがって申し上げると、帝が、この辺にあった色紙に、とてもよく似ていると微笑まれて、もう一枚御厨子の中にあるのを取って、お示しになった。
2021.02.16
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「なぜか落ち着かない気がする」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。仁和寺の僧正はこんなことはおっしゃらない。藤大納言が、円融院の別当でいらっしゃったから、その方がなさったことのようだ。癪に障るやり方を帝や中宮様などに、お聞かせしなければと思った。そう思うと落ち着かない気がするけれど、やはり重く慎むように陰陽師が言った物忌を終えようと我慢してその日を暮らして、翌朝、藤大納言の所に返歌をしたところ、すぐにまた藤大納言から返歌をして藤三位に届けられた。歌を二つとも持って帝もいらっしゃる御前に参上して事情をお話しなさった。
2021.02.15
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「胡桃色の色紙の厚ぼったい紙に」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。物忌だから見ないと、白く削った木に突き刺してあったのを翌日の早朝藤三位は手を洗い清めて、さあ、その昨日の巻数(かんず)を見ましょうと取って来させて伏し拝んで開けたら、胡桃(くるみ)色の色紙の厚い紙に変だなと思いながら、だんだん開けると、法師のくせの強い筆蹟でこれをだに かたみと思ふに 都には 葉がへやしつる 椎柴の袖椎柴(しいしば)の袖でさえ故院の形見と思っているのに都ではもう喪服を着替えてしまったのですかと書いてある。まったく呆れた癪に障るやり方に一体誰がしたのだろうと思う。
2021.02.14
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「白く削った木に立て文をつけ」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。円融院(一条帝の父)の諒闇(喪)が明けた年、誰もが喪服を脱ぐなどしてしんみりした事を、宮中をはじめとして、院の事などを思い出すのに雨がひどく降る日、藤三位の局に、蓑虫のような大柄な子供が白く削った木に立て文をつけて、差し上げて下さいと持って来た。女房がどこからの手紙なのと聞く。今日明日は物忌だから、蔀(しとみ)も上げないわよって、下半分閉じられたままの蔀(戸)の隙間から受け取って藤三位も、これこれこういうことがありましたとお聞きになっていた。
2021.02.13
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「下手な返事はかえってまずい」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。殿上人に頭弁(藤原行成)が、殿上の間で約束した本来の目的も遂げないでどうしてお帰りになってしまったのかと不思議に思っていましたよとおっしゃると、殿上人は、あの名文句に、どう返事をしたらよいでしょう。下手な返事はかえってまずいでしょう。殿上人の間でも大騒ぎでしたよ。帝もお聞きになって、おもしろがっていらっしゃいましたと話す。頭弁も一緒に、同じ詩句を繰り返し吟誦して、とてもおもしろいので殿上人たちは皆それぞれ女房と話をして明かして、帰る時にも、やはり同じ詩句を声を合わせて吟誦して、左衛門の陣に入るまで聞こえていた。
2021.02.12
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「上手く取り繕ったのでしょう」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。翌朝、とても早く、少納言の命婦という人が、帝のお手紙を中宮様にさし上げた時に、このことを申し上げたので、局に下がっていた私をお呼びになって、そんなことがあったのとお尋ねになった。命婦とは、律令制下の日本で従五位下以上の位階を有する女性のこと。私は何も知らないで知りませんと言っただけなのに、行成の朝臣(頭弁)が上手く取り繕ったのでしょうと申し上げると、取り繕ったといってもと微笑んでいらっしゃる。中宮様は、女房なら誰のことでも、殿上人が褒めたとお聞きになると、そう言われた人のことをお喜びになるのもおもしろい。
2021.02.11
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「人が普通知っていそうもないこと」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。あなたは誰の教えを聞いて、人が普通知っていそうもないことをどうして言うのですなどとおっしゃるので、竹の名だなんて知らないのに。失礼だと思われたのでしょうかと話した。本当に、そんなことは知らないだろうな~などとおっしゃる。真面目なことも私と話し合って座っていらっしゃると殿上人たちが栽(う)えてこの君と称すと吟誦して、また皆が集まって来た。「栽えてこの君と称す」は円融天皇のころに藤原篤茂の詠んだ詩で清少納言は和漢朗詠集に収められたこの詩を引用し殿上人たちは驚いた。
2021.02.10
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「真っ先に殿上の間に行って話そう」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。此の竹の話、これを真っ先に殿上の間に行って話そうと言ったが式部卿宮の源中将や六位の蔵人など、そこにいた人たちは去った。頭弁(藤原行成)はお残りになり不思議な事に皆行ってしまったなっと。頭弁は清涼殿の御前の竹を折って、歌を詠もうとしていた。同じことなら、職の御曹司に参上して、女房などを呼び出して詠もうと竹を持って来たのに、呉竹の名を、すばやく言われてあの人たちが退散したのは気の毒だと言う。
2021.02.09
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「君無しでは一日も暮らせない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。五月頃、月の灯りもないとても暗い夜に、女房はいらっしゃいますかと大勢の声で言うので、中宮様が出て見なさい。いつもと違うように言ってるのは誰なのとおっしゃるので、一体誰なの。ひどく大袈裟なきわだっている声はと言う。なにも言わないで、御簾を持ち上げる。カサッと入れたのは、呉竹だった。あれっ、此の君だったのですね。此の君とは竹の異称で呉は中国の王朝名(三国・春秋)をさしている。呉は晋に滅ぼされ、その晋の王徽之(おうぎし)の第5子が竹を愛した。此君(しくん)が竹を愛し仮住まいの庭に竹を植え詠んだ句が何ゾ一日モ此ノ君無カル可ケムヤ。何ぞ一日も此の君無かるべけんや。君無しでは一日も暮らせないと清少納言は引用した。
2021.02.08
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「人に褒められるのはとても嬉しい」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。経房(つねふさ)の中将がいらっしゃって、頭の弁があなたをすごく褒めていらっしゃるのを知ってますか。先日の手紙にこの間の事を書いていらっしゃっる。私の好きな人が、人に褒められるのはとても嬉しいですよと真面目におっしゃるのも、気分がいいわね。嬉しいことが二つになってと頭弁(藤原行成)が褒めて下さっているのにあなたの好きな人の中に私が入っていたのですからと言うと、好きな事を珍しがって、今初めて知ったように喜ばれるのですねなどとおっしゃる。
2021.02.07
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「やはり他の人とは違う」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。頭弁(藤原行成)は、そんなふうに物事を良く分かっているように言う。やはり他の人とは違うと思った。後先考えずに他人に見せるとはなどと普通の女のように言うのかと言って笑っておられた。何故そんな事を、私はお礼を申し上げたいくらいですよなどと話した。私の手紙を隠して下さった事も、やはり身に染みて嬉しいことです。人に見られたら、どんなに情けなく辛かったでしょう。これからも今のまま頼りにしましょう などとおっしゃった。
2021.02.06
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「圧倒されて返歌もしないままに」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。後の2通は、中宮様のところにあり「逢坂は」の歌に圧倒されて返歌もしないままになってしまった。まったくみっともない事だしあなたの手紙は、殿上人が全て見てしまったよと頭弁がおっしゃる。本当に私を思って下さっていると感じ、それでよくわかりました。素敵な歌などを、人が言い伝えないのは、甲斐がないのですから。反対にみっともない歌が広まると困るので、お手紙はひたすら隠して人には絶対に見せません。お互いの思いを比べると同じでしょうと言う。
2021.02.05
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「逢坂は人が越えやすい関なの」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。夜をこめて 鶏のそら音に はかるとも 世に逢坂の 関は許さじ夜がまだ明けないのに 鶏の鳴き声を真似てだまそうとしてもこの逢坂の関は許しませんしっかりした関守がいますと申し上げる。逢坂は 人越えやすき 関なれば 鶏鳴かぬにも あけて待つとか逢坂は人が越えやすい関なので 鶏が鳴かなくても 関の戸を開けて待つといいますとあり、これらの手紙で初めの1通は僧都の君(中宮の弟)が礼拝までして取ってしまわれた。
2021.02.04
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「史記の孟嘗君伝の故事に由来」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。孟嘗君(もうしょうくん)は中国の戦国時代の政治家で名将とされた。また戦国四君(斉の孟嘗君 紀元前279年没)(趙の平原君 紀元前251年没)(魏の信陵君 紀元前244年没)(楚の春申君 紀元前238年没)の四人の一人。孟嘗君が秦の追手から逃れ、深夜に国境の函谷関までたどり着いたが夜間ゆえ関は閉じられて一番鶏の声がする朝にしか函谷関は開けられなかったので孟嘗君の食客(部下)の一人が鶏の鳴声を真似ると、本物の鶏も鳴きはじめ函谷関を抜けて、秦を脱出できたと言う史記の孟嘗君伝の故事に由来する。
2021.02.03
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「心残りがして夜通し昔話をした」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。翌朝、蔵人所の紙屋紙(かんやがみ)を重ねて、今日は、とても心残りがして夜通し昔話でもして夜を明かそうとしたのですが鶏の声に急き立てられてとても多くの言葉を書いていらっしゃるのは、とても素晴らしい。夜も深い時間に鳴いたという鶏の声は孟嘗君(もうしょうくん)なのかしら。と返事を申し上げると、折り返しに孟嘗君の鶏は、函谷関(かんこくかん)を開いて、三千の食客がかろうじて逃げ去る事ができたって書にはあるけれど私が言ったのは逢坂の関の事。中国戦国時代の政治家孟嘗君の事は明日説明。
2021.02.02
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「男も女も身近な人を大事に」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。男も女も、身近な人を大事にし、ひいきにし、褒めたり他人が少しでも悪い事を話すと、腹を立てたりするのが、私には情けなく思われた。そして、頼り甲斐がないなあとおっしゃるのも、とてもおもしろい。頭弁(藤原行成)が中宮職の御曹司に参上なさって、お話などされていたら夜がひどく更けた。明日は帝の物忌(ものいみ)なので殿上(宮中)に行かなければならないから、丑の刻になる前にと言って参内された。
2021.02.01
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