今が生死

今が生死

2009.06.03
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カテゴリ: 教育
茨城県土浦市のJR荒川沖駅周辺で昨年3月、通行人ら8人が殺傷された事件などで、殺人罪などに問われた金川(かながわ)真大(まさひろ)被告(25)の第3回公判が3日、水戸地裁(鈴嶋晋一裁判長)で開かれ、金川被告に対する被告人質問が行われた。金川被告は弁護人から一連の犯行の動機を問われ「死刑のため」と述べた。(産経新聞)

公判記録を読むと、高校時代から死にたい気持になることがあり、今回複数の人を殺せば死刑になるからと殺人を行ったとのことである。この事件以外にも残虐な殺人犯の何人かが死刑になりたくて人を殺したと言っている。人を殺したらすぐ死刑になると思ったのに、何回も裁判して、こんなに長引かせられるはたまらない意味のことも述べている。

人道的立場から今世界では死刑廃止論が盛んである。しかし凶悪犯罪の抑止力として死刑を存続している国もある。また被害者の家族の心情としても自分の最愛の妻や子供、親等が殺されたのに犯人がのうのうと生きていることに耐えられないという気持もある。

しかし今回のケースのように、自殺の一手段として死刑制度を利用する人も後を絶たない。そんな犯人は無期懲役にしろという意見もあるが、無期懲役は実際には20年前後で出所するケースが多い。

死刑を自殺の手段として選んだ犯人にはそれでもその20年は耐えられないかもしれない。刑罰としてはその方が苦しいであろう。

死刑制度がなければ「何をしてもどうせ殺されることはないのだから」と凶悪事件が増えることも予想されるが、死刑を廃止した国で凶悪犯罪が増えたということは聞いていない。

死刑廃止論の根底には人が人を殺してはならないという考え方がある。それを言うなら犯人は殺人を犯しているではないか。その報いを受けるのが当然だというのが死刑存続論である。

どちらが正しいのか分からないが、今回のような事件が続くようなら死刑制度を見直し、それに代わる刑罰を考える必要があると思う。





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Last updated  2009.06.03 20:19:13
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