今が生死

今が生死

2013.01.27
XML
カテゴリ: 読書
主人公ジェーン・エアは両親に死なれて幼い時に母親の兄の叔父さんの家で育てられた。しかしまもなくその叔父さんも死んでしまい、おばさんに育てられることになったが、そのおばさんはジェーン・エアの母親を嫌いだったこともあり彼女を徹底的に嫌った。10歳の時14歳の自分の息子がジェーン・エアいじめた時反抗して襲いかかったとしてあかずの間に閉じ込めてどんなに泣き叫んでも出してやらなかった。やがて彼女は遠く離れた孤児が集まる修道院に送られた。

やがて住み込みの家庭教師の口があり大きな家で少女の家庭教師をしていた時、それは彼女が家を追い出されて9年後だったが、ロンドンに出ていたおばの息子が不良グループに入り、再三家にお金を要求し、挙句の果てに自殺してしまった。そのショックでおばは病気になり病床でジェーン・エアに会いたいと言っていると聞いて彼女は長い道のりをかけてそのおばに会うために帰ってきた。

口では言い表すことができないくらいいじめられたおばで、もう会うこともないだろうと思っていたがおばが会いたいと言ってくれたとのことで会いに来たが、それは3年前ジェーン・エアの別の叔父が彼女を引き取って遺産も分け与えたいとそのおばのところに手紙をよこしたことを伝えたかったためらしい。なぜその時教えてくれなかったのかと訊ねたら、彼女が幸せになるのが嫌でその叔父にはジェーン・エアは死んだと伝えたとのことだった。

今自分が死にそうな時を迎え、昔ジェーン・エアを散々にいじめ、手紙のことでも悪いことをしたけれど許してくれというのかと思ったら、お前の反抗的な態度、口の利き方、目つき、みんな嫌いだった。9年経った今も嫌いだ。お前は性格が悪い。と言い残して死んで行った。

ジェーン・エアはあらゆることでいじめ抜かれたが9年たった今は、そのおばを許す気持ちになっていたが、いじめた方のおばは謝るどころか憎しみを募らせて死んで行った。

日本では死ぬ時には悪いことを懺悔して、いじめた人には心からお詫びして死ぬことが多い。小説とはいえイギリスではこんな死に方もあるのかと驚いた。おそらく宗教の違いだと思うが、日本では死ぬ時には双方とも後悔して綺麗な気持ちで見送ったり見送られたりする。

ここまで書いた時日本でも児童虐待があることを思った。虐待するのは継父、継母のこともあるが実の父母のこともある。ジェーン・エアは10歳までいじめ抜かれたが、その原因はその子の死んだ母親が嫌いだったこともあるがジェーン・エアの態度が嫌いだったとのことだった。おそらくその子供の態度を親や養育者は嫌って虐待をエスカレートするのだと思うが、相手は子供で自分は大人ということを忘れてしまっているのだと思う。そう言う人はジェーン・エアのおばのように不幸な死に方をすると思った。

話し変わるが本日、大相撲の高見盛(36歳)が引退した。どんなに一生懸命しても強くなれないところに共感して大フアンだったがその人がいなくなり寂しくなってしまった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013.01.27 20:45:53
コメント(4) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:小説ジェーン・エアに見る憎しみの深さ  
にゃんた7151 さん
叔母さんは死ぬ間際まで、何故?、どんな気持ちでジェーン・エアに毒づいたのでしょう?言葉では毒づいていても仕草などで違うメッセージを出してはいなかったのでしょうか?
もし、叔母さんが死ぬまでジェーン・エアを憎んでいたとしたら、彼女のお母さんが嫌いだという理由だけなのでしょうか?何か裏がある様に思うのですが・・・
直ぐには飲み込めない話です。私も読んでみたくなりました。
☆~☆
相撲は元々観ませんが、高見盛だけは応援していました。高見盛が土俵から消えたのは、とても寂しいです。私の様な観客がどっと減るのではないでしょうか。 (2013.01.28 06:33:59)

Re:小説ジェーン・エアに見る憎しみの深さ(01/27)  
世の中色んな小説があるもんですね♪( ´▽`)
どんな小説か興味を持ちました♪( ´▽`) (2013.01.28 20:25:41)

家がらの違いからきた意思の疎通  
楽天星no1  さん
にゃんた7151さん
ジェーン・エアの母親はおばの夫の妹で家がらがよくお金持ちの家でした。その妹が貧乏人の牧師と結婚するというので親戚中が猛反対しました。それなのにその妹は親戚の反対を押し切って貧乏人の男と結婚しました。そしてその貧乏人の父親は死んでしまい、それみたことかと思っていたらその母親も死んでしまった。憎らしい結婚をした夫婦の子供で忌まわしいと思っていましたら夫が引き取るという。夫はそんな許されない結婚をした妹なのに可愛がっていた事も気に入らない。そして引き取ったジェーン・エアも可愛がっていた。自分たちの子供と同じように扱ってくれと夫が死ぬときも言っていたがそれも憎らしかった。自分の子供とジェーン・エアは完全に差別して扱っていたので彼女の子供たちもジェーン・エアはよそ者で召使以下の存在のように思って意地悪を平気でしていた。息子がジェーン・エアに意地悪するのはいつものことで当たり前の事だったがあかずの間に閉じ込められた時はその息子に反抗して噛みついたからでした。
9年の歳月が流れ、ジェーン・エアも立派に成長しました。あの意地悪なおばさんだって少しは変わっていると思いましたが変わっていませんでした。「お前は性格が悪い」と言われたジェーン・エアが、それほどではありません。あれほどの扱いを受けたおばさんだって許す気持ちになっています。私にキスして下さいと頬を近づけたら私を圧迫するなとそれを避けて水をくれと言いました。最後まで仲直りする気持ちはなかったみたいです。おばの気持ちは、見たところジェーン・エアは立派に成長していい娘になっていたことが憎らしかったようでした。それにひきかえ自分の息子は不良になり自殺までしてしまった。その悔しさをジェーン・エアにぶっつけていたように思います。彼女を呼んだのは謝るためでもなんでもなく3年前にお前のことでおじさんから手紙が来たことを死ぬ前に伝えておきたかったということだけだったみたいです。立派に成長したジェーン・エアに会って、却って悔しさや敵愾心を募らせたみたいです。

随分厚い本で数ヶ月前から読み始めてまだ中程までしか読み進んでいません。早く読み終わって次の本を読みたいと思っていますが中々進みません。 (2013.01.28 21:05:05)

ジェーン・エアという小説  
楽天星no1  さん
幸福の科学松原 俊さん
イギリスの女流作家シャーロット・ブロンテが1847年(日本で言えば江戸時代末期)に書いた長編小説です。

可愛くなかった主人公ジェーン・エアは孤児となり、叔母のリード夫人とその子供達から虐待されて育ちます。ある日ジェーンは教育施設ローウッドに送られ、そこで優しいテンプル先生やヘレン・バーンズと出会う。ヘレンを通して初めて忍耐と信仰心を知りますが、折しもローウッドにはチフスが大流行し、そのヘレンはチフスにかかり死亡します。

生徒として6年間、教師として2年間ローウッドで過ごした後、ジェーンはソーンフィールド邸で家庭教師として雇われる。そこの当主・美男子とは言えないロチェスターに結婚を申し込まれますが、結婚式の際に狂人の妻の存在が判明し、衝撃を受けたジェーンは一人黙ってソーンフィールドを出ます。路頭に迷い、行き倒れになりかけたところを牧師セント・ジョンと彼の妹、ダイアナとメアリーに助けられ、その家へ身を寄せることになります。しばらくしてジョンとその妹たちがジェーンの従兄であることが判明して1年ほどそこで過ごしますが、セント・ジョンに妻としてインドへ同行することを求められ、ジェーンの心は揺れ動き、ジョンの求婚を受けようとしたときに、ジェーンはロチェスターの自分を呼ぶ声を聞き、セント・ジョンの家を出ます。

その後ロチェスターのもとを訪ね、ジェーンは昨秋の火事で狂人のロチェスター夫人が亡くなり、ロチェスター自身も片腕を失った上盲目になったことを知ります。ロチェスターと結婚することを自ら誓ったジェーンはそのもとを離れず、二人は静かに結婚式を挙げるという筋です。
今回私が取り上げたところは虐待した叔母と再会したシーンです。結構長い小説で読むのに骨が折れます。 (2013.01.28 21:28:19)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: