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おはようございます、紙太材木店の田原です。今朝は6度を切っている川辺町美濃地方ではまだこんなものでしょうか日中は快晴で20度を超えそうですが朝晩はまだ暖かく過ごしたいものです。いよいよタケノコの季節です。早稲(早生)「わせ」のタイプでは無いのでようやくといった感じです。既にかなり前からスーパーでは見かけてましたし町内でもとっくにと聞いてましたからいつになったらと気にしていました。ご覧のように道沿いにある竹林田舎住まいなので紙太材木店からも徒歩2分これからしばらく一輪車を引いて行って掘ってくるのが毎朝の務めになります。タケノコの周りを少し掘って鍬で収穫一撃で採れれば気持ちがいいですし楽なんですが名人ではありませんから少々手こずります。初物の収穫はご覧の通り帰ると竈(かまど)には既に火が入れてあります。こんな田舎でも竈(かまど)が現役なのは紙太材木店だけとか毎年消防署の署員が「かまど検査」に来ます。かまど検査なんておそらく知らない人が大半だと思いますが今回調べてみたら日本中で行われているようで多くは地元の消防団が行っているようです。掘ってきたタケノコは直ちに皮をむかれこの中に放り込まれます。米ぬかを入れて炊くというのが普通のようですが掘って15分もしないうちに茹でてしまいますからぬかは全く必要ありません。タケノコのほのかに甘い香りが漂います。この時期のお客様の特権はこの朝堀り、即炊いたタケノコがお土産になります。今年の第一号は昨日打合せをした品野町の家のご一家6人家族ですからすこし多めでした。奥手のタケノコですから連休中もあります。タケノコ好きで新築検討中の方は紙太材木店をお訪ね下さい。もれなくタケノコが付いてきます(笑)
2017年04月28日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。先般、あるハウスメーカーの地方の中核支店の設計責任者と話す機会がありました。最近、営業に自分が同行する機会が随分増えたと言うのです。設計責任者なので部下もそれなりにいるのにです。なぜでしょう?部下は目の前の業務に忙しいので代わりにという理由があるかもしれませんが理由はお客様の質問内容が高くなってきていて一般的な営業職ではきちんと答えられないからというのです。ことに昨年あたりから前年度に比べ自分が同行する機会が格段に多くなってきているそうです。質問の内容は性能に関連することが圧倒的に多いということです。冬、外が0度の時、家中暖房するといくらかかるか?これなどはまだいいほうで床や壁、屋根から逃げていく熱は外が0度の時はどれくらいか?その時のそれぞれの表面温度はどれくらいになるか?標準仕様のサッシでは冷輻射を感じるのでは?etcこのハウスメーカーに来る最近のお客様の傾向はまず第一に性能でそれが前提としてあって次にデザインやインテリアや間取、価格従来大手のハウスメーカーに来ていた顧客が真っ先に重視していたことが二の次になってしまっていて一条工務店の影響を強く受けているということでした。ハウスメーカーを検討するということは価格においては一般的な工務店に比べ割高になるということは十分承知している層の人たちでその人達の多くが性能重視で検討していることになります。ある意味それは当然のことかもしれません、一般的な工務店より高い金額を出すのだから性能が良いのは当たり前の話と考えるのが普通でしょう。従来は大手HMだからと信用してそれほどの突っ込みはしないのどかな時代だったのが一条工務店の出現により性能の裏付けとなるエビデンス(根拠、証拠、証言)を明確に求め始めたようです。さて、ハウスメーカー志向の方がこのブログを読んでいるか懐疑的ですが、ハウスメーカーでなくても性能の良い家を建てる工務店は数多くあります。しかもハウスメーカーであれば全国一律の断熱仕様やサッシ仕様で、変更しようとすると更に高くなりますが工務店であればオーダーメイド、住んでいる地域やあなたの好みのデザインにも対応できますし、断熱材の種類や厚さ、日射や換気についても様々な検討ができます。こんな性能の時代だからこそオーダーメイドの工務店の時代だと思うのです。
2017年04月26日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。今朝は10度の美濃地方、快晴の予報ですが事務所は10度では寒いのでマキコに働いてもらってます。毎月、日本中で住宅雑誌が発行されてます。季刊のものも含めると書店の住宅コーナーにはかなりの種類の住宅雑誌が並ぶわけで新築を検討される方はほぼ皆さん数種類の雑誌を購入されているはずです。最近の住宅雑誌業界は以前にもましてデザイン重視な紙面づくり勢い、掲載されている住宅の写真もあの手この手でくふうしてありますからそれなりに楽しませてくれます。前先生の5年以内に新築した先輩家族1000人のアンケートによると建てる時に何を重視したかの上位5つは1.間取り2.耐震性能、構造3.冬の暖かさ4.デザイン5.価格住んでみて何に満足しているかの上位5つは1.耐震性能、構造2.間取3.デザイン4.劣化対策、設備更新性5.自然光利用住宅雑誌では建てる時に重視されるデザインがわかりますがそれ以外の項目では間取は平面図が掲載されていれば確認できますが最近は個人情報の関係もあって載せていない雑誌が多い。耐震性能、構造は建物のデーターが詳しく書いてあれば分かりますが耐震等級が何等級なのかすべて掲載されているケースはありません。冬の暖かさも紹介データに断熱材の種類が出ている程度でこれまたわからない価格も掲載されている住宅がいくらなのかは不明なケースが大半注目していただきたいのは建てる時に重視した「冬の暖かさ」が住んでみて満足している項目上位5位以内に入っていないこと建てる時に重視して十分検討したはずなのに入っていませんこれは6位になってます。ちなみに「夏の暑さ」は建てる時の検討順位は7位ですが住んでみての満足度は11位でこれまた順位をさげています。冬の暖かさや夏の涼しさにこだわったはずなのに、満足度はいまひとつ・・確かに住宅雑誌をみればデザインの傾向は分かりますし楽しいです。購入前の検討項目や購入後の満足度にもかかわってきますがその家に住み生活するということは写真で見たデザイン上の空間の中で生活するということではありません。住宅雑誌ではデザイン以外はほぼ何もわからないのが実情です。それにも関わらず、新居での充実した生活を提案すべき立場の住宅雑誌がデザインだけの提案になっているのはなぜか?それは「百聞は一見に如かず」言葉よりも視覚に訴えることのほうがはるかに効果がありますし、購買部数にも大きく影響します。写真をなくせば住宅雑誌の存在価値もなくなってしまいます。加えて、何社も同時に掲載するのですから数字で明確に違いが出る項目は建築会社側としては載せたくない編集側がそれを条件にすると建築会社が掲載してくれない住宅雑誌はデザイン的な役割は十分果たしています。多くの新築検討者は初期検討段階では住宅雑誌に大きく依存しているのが現状で、住宅雑誌にプラスしてネットでの情報収集がメイン。断熱や気密の専門的な資料を検討することはあまりありませんから新築検討者に対する住宅雑誌の影響は非常に大きなものがあります。住宅雑誌もデザイン重視の紙面構成から実際の住宅の選び方つまり住んだ後の満足度が向上するような住宅の選び方、建て方に軸足をもっと移しても良いのではないでしょうか。そのためには性能を数値で表す、あるいはビジュアルに訴え、誰でも見ればわかる資料を作る必要があります。紙太材木店ではいつでもお見せすることができます。
2017年04月24日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。曇っていて少し肌寒い美濃地方です最近はサッシもペアガラスが当たり前で意識の進んだ方はアルミ樹脂の複合サッシを使われます。東大に前先生の調査によれば過去5年間の統計で樹脂サッシは18%アルミ樹脂複合サッシは32%アルミサッシは35%ということですが前先生の調査対象はおそらく意識の進んだ工務店や設計事務所が建てた住宅樹脂サッシ工業会の統計では平成24年の統計で7%・・・・さて、なぜ日本では世界各国に比べこのように樹脂サッシの普及率が低いのか?アルミサッシとアルミ樹脂複合サッシを合わせると92%で韓国と比べても圧倒的に低い割合です。しかもアルミ樹脂複合サッシ(グラフで水色部分)というのは統計で見る限り他所の国ではあまり使われていなさそうです。私が考えるに日本の方はアルミサッシやアルミ樹脂サッシの弊害をご存じないから・・あるいは知っていてもビナイン・ネグレクト(気にしながら無視している)結露なんて少し濡れるぐらいだから拭けばOK毎日で面倒くさいけど、サッシの結露は冬の風物詩どんな家でも結露するでしょ、仕方がない少々カビが生えたほうが子供の体に抵抗力がつく(気がする)どちらかと言えば面倒だけど、諦めているというのが実情でしょうか。そんな中でもアルミ樹脂複合サッシが30%ですから意識としてはなるべく結露しないサッシにしたいという方向に向かっています。先般、今年の2月に大手のハウスメーカーで家を建てられた方から窓枠の補修の依頼を受けました。普通でしたらHMで補修ですが何か事情があったようです。依頼された工事の内容はサッシの窓の枠の交換建物の北側に取り付けてあるサッシです。サッシは縦滑り出し窓のアルミ樹脂複合サッシでYKKのエピソード、ガラスは日本板硝子のペアマルチです。室内部分で見えているところはすべて樹脂でできています。窓枠を外してみると水滴がびっしり、かなり大きなものもありますし、写真では見えにくいですが細かいものも無数にあります。アルミ樹脂複合なので室内で見えているところ以外はアルミ製結露しているところはアルミでできています。当たり前と言えば当たり前なんですがアルミ部分で結露してます。でもこれ真冬ではありません。先月の話しで3月20日、場所は6地域の愛知県です。窓枠と建物の構造のである下地の木の間には5mm~10mmくらいの空間がありますがそこは言わば密閉された状態となっていますから余計に結露が発生しやすくなっています。設計者や現場を管理する実務者の方はアルミ樹脂複合サッシでもこのようなことが見えていない部分でも起こっていることを覚えておくべきでしょう。11月から4月までの半年間かなりの割合で起こっていると思われますがアルミの部分が樹脂であればある程度その発生頻度を抑制できると思われます。日本では樹脂の劣化を引き合いに外部ではアルミ、内部は樹脂のアルミ樹脂複合サッシがありますがよその国では見かけません。木製サッシの劣化防止にアルミを被膜させたサッシのように樹脂サッシにアルミを被膜させたようなサッシがあればいいのですがそんなのは聞いたことがありません。アルミ樹脂複合サッシとはこのような商品であると認識したうえで設計者や実務者はその対策を取る必要があります。窓後進国の日本の窓(サッシ)がこれからどのように変わっていくか世界の趨勢を見ればおのずとわかります。PS上記のアルミ樹脂複合サッシの見えないところでの結露連想するとユニットバスのサッシに行き当たります浴室に本当に窓が必要か常識を疑う必要があるかもしれませんね(^^)こちらの記事は4年前なので少し古いかもしれませんが結露するサッシについてもう少し詳しく書いてありますから参考になさってください。田原義哲の Instagram その1https://www.instagram.com/quaint.private.house.life/田原義哲の Instagram その2https://www.instagram.com/yoshisatotahara/紙太材木店の Instagramhttps://www.instagram.com/kamita_zaimokuten/
2017年04月21日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。つい先日まで一日中マキコDX(薪ストーブ)で暖たまってましたが最近は朝だけ時々日中は窓や入口を開け放している時もあります。事務所は断熱材はしっかりしてありますが隙間がかなりあることと(おそらくC値は10ぐらいでしょうか・・・)窓ガラスが一部を除いて単板ガラスなので冬はマキコにガンガン働いてもらえば何とかなりますが(ドアの隙間からの冷気はなんともなりませんけど)夏の暑さはエアコン冷房にたよるしかありません。しかしこれがほぼ冷暴と言っていい状態でガンガン冷気を噴出させる必要があります。ところが隙間からの熱気の侵入や単板ガラスの悲しさエアコンのスイッチを切ればものの10分もしないうちに元の木阿弥言ってみればお寺の本堂でエアコンで涼んでいるという感覚でしょうか冷気が当たれば涼しいけど不快冷気が当たらなければ暑い・・・せめて冷房にと思うのですが気密のない断熱は冷暴になってしまいます。ということで目指すは冷忘エアコンで冷房していることを忘れさせてくれるような室内環境をつくることですがそれには断熱、気密、換気がきちんとできていることが必要でQ値で言えば1.3以下できれば1.0以下Ua値なら0.3以下C値は0.3ぐらい(0.5よりも厳しくしました)西方先生は洞窟のような涼しさと著書で述べてますがこのくらいのレベルだと真夏でも小屋裏でお昼寝ができます。これぐらいのレベルに上げて同時に一般の方でも手が届く金額で無ければ意味がありませんから、設計者や工務店の社長は脳みそに汗をかくことになりますし、大工さんにも本当の汗をかいてもらう事になります。という事で、本庄中ノ町の家が着工しました。見学会も予定してますので楽しみにお待ち下さい、
2017年04月19日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。杉の花粉は峠を過ぎたようですが今反応しているのは桧の花粉のようで今日もマスクが手放せません。さて、このブログは自然な素材を使って高性能な住宅を建てたい方を対象に書いています。もちろん予算的な制約のある方が大半なので自然な素材も性能も予算の範囲内でできる限り検討ということになりますが方向性は常にそちらに向かっています。自然な素材を使うのは時を経た風合い(ラテン語でパティナと言います)を楽しんで頂きたいから高性能な住宅にするのはQOL(生活の質)をより高いものにして頂きたいからです。もちろん高性能の中には断熱や気密、換気だけでなく耐震性も入っています。この耐震性を担保するためには家を建てる場所の地盤調査が必須ですが最近たまたま同じ敷地で別々の調査会社2社で調査することになりました。出てきた結果はA社はべた基礎施工で問題なしB社はべた基礎施工+要地盤補強(鋼管杭推奨)全く異なる結果です。病院で健康診断を受けたらAという病院では健康で正常ですと言われBという病院では入院して治療してくださいという判断が出たのと似てます。入院するかしないかは本人の判断でできますが地盤の場合は設計者が判断することになりますし責任も設計者が負うことになります。つまり設計者の責任は極めて重大。調査会社、地盤補強会社、保険会社、建築会社の利害も絡んで日本的な構造が垣間見える業界ですが自社の立ち位置を明確にすればおのずとすべきことが見えてきます。
2017年04月17日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。今朝は5度の美濃地方朝はまだストーブが必要ですが今日、日中は20度とか気持ちの良い日になりそうです。さて、世の中には専門家が数多く存在します。お金や経済に関することであればエコノミストファンドマネージャーファイナンシャルプランナーストラテジストなんてのもありますし自動車やバイクについても評論家が存在します。おおよそ業界ではそれなりの客観的な意見や批評を専門的な立場から発している人や団体がいます。何かの商品を購入しようとするとき専門的な知識を有して偏らない客観的な立場からの意見を参考にできるというメリットがあるのですがこと住宅に関しては?でしょうか。もちろん住宅についての専門家は建築家をはじめ数多く存在します。しかし一般の方が住宅を購入しようとしたとき参考にできる客観的な意見にはなかなかたどり着けません。一般のこれから住宅を建てようとする方が情報を収集しようとするとき信頼できる専門家をどうやって見つけたらいいか?大切なのは住宅業界の動きや住まいそのものに謙虚な姿勢を持ち続けていることでしょか。住宅のある一部分だけを切り取ってその優越性を声高に叫んでも住まいは何十年にも長期にわたって使われるわけですからその視点に耐えられるものでなければなりません。この業界では自分達の工法が何より優れていると考える方も多くいます。先入観や思い込みが激しく自意識の高い人は、時に変化を受け入れることができず固まっているケースが間間見られます。また、住まい手の方には予算がありますからその予算の中で可能な有益な情報や最適な住環境がどんなものかを提示できることでしょうか。性能やデザインは大切ですが本人が納得しないかぎり押付けになってしまいます。住宅の専門家であれば与えられた予算の中でベストな住環境を考えるのが仕事です。過去から今現在も多くの住宅の工法や手法がありますがその隆盛や衰退を見ると長期に渡る視点に耐えられるかが一つのポイントだと分かります。世の中には自称住宅の専門家が数多くいますが信頼できる専門家はそれほど多くいるわけではありません。上の視点に立ってみてみるとおのずと見えてくるものがあるはずです。ガラス向こうのLDK 下麻生の家
2017年04月14日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。ようやく雨模様の天気が回復してきましたから現場の仕事も順調に流れそうです。昨日の日経新聞のトップは「人口1億人割れ2053年」でした。2065年には8800万人だそうです。2015年の1億2709万人からだと4000万人近くも減少することになります。日経新聞より2053年というとあと36年出生率が1.35から1.4に上がったので前回の試算からは1億を割る時期が5年ほど遅くなったとかしかしそれでもその期間に2700万人減少するわけで更にこれから多少出生率が回復しても減少の流れは止められそうにありません。あと36年と言えば30代半ばで家を建てると70才前後ほとんどの方は引退されてるわけですがその時自分の家がどこに建っているかどんな家に住んでいるかで生活の質は随分違ったものになります。年金だけで十分な収入が得られなければ70才でも働く必要がある可能性もそれなりにあるはずで政府も定年延長を声高に言い始めています。引退してもパネルがあるから電気代は安くなるだろうとお考えの方もいるかもしれませんが36年も経てばパネルも交換の時期、住宅性能の質よりも目先のパネルを優先していれば生活に必要なエネルギーコストはそれなりにかかってきます。今の住宅性能の進歩を考えると40年後にはほぼ無暖房の家が当たり前になっている可能性があります。10年前にはパネルの1kwあたりの単価は40万ほど現在名の通った大手では30万台の前半ですがドイツで使用されてる信頼性の高いパネルが20万台前半というところもでてきました。パネル単価が10年で半額になったということになります。あと数年もすれば買取単価は現在払っている単価と同じかそれ以下になることが予想されていますから売るより自家消費したほうが得ということになりますが昼間の自家消費はそれほどあるわけではありません。人口が2割、3割減少し、家が大量に余る時代がすぐそこに来ることが分かっている状況でどんな家をどこに建てるか頭をフル回転させる必要があります。川辺の家C
2017年04月12日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。昨日の川辺町はお祭りでしたが前日から生憎の雨。春の祭りの本楽の朝(家で行事が行われます)が雨なのは家内が嫁いできてから初めてだとか。幸い午後からは晴れましたがタイミングの悪い菜種梅雨です。さて、昨夜放送されたNHKスペシャルネット上では実務者必見と言われてましたが一般の方では家を建てる予定のある方以外は興味がなかったかもしれません。熊本地震以降、住宅業界ではかつてないほど地盤や構造について注目が集まっていて各地で建物の構造に関する勉強会や塾が開かれています。そのタイミングでのNスぺでしたから注目をあつめたわけで番組上でもここ最近はじめてわかった知見の紹介などもあり実務者にとってはまさに必見の番組となりました。難しい話は抜きにして一般の方向けのお話をすると土の中の地盤の構造、特に柔らかい層があるとその上に建っている建物の揺れが増幅されるということ考えてみれば当たり前で地盤が豆腐やプリンだとするなら揺らせばより多く揺れるのは誰でも理解できます。誤解されてるのは地盤を補強すれば揺れが軽減されるという考えで地盤を補強しても揺れは軽減されません。地盤補強は不動沈下や圧密沈下(地面が家の重さで沈んでいくこと)、液状化には効果がありますが揺れ自体は軽減されないんですね。じゃあ、どうするのかというとまず、そのようなところに建てなければいいのですが事前にそれを把握するのは現状では限界があります。土地の購入前にできることは地形の把握や造成される以前過去100年ほどの土地の利用形態の確認でしょうか不動産屋さんではなかなかそこまでは対応してくれないと思いますが・・この柔らかい層で増幅される揺れに対する現実的な方策は揺れに対応できるだけの強度を建物に持たせる以外無いようです。具体的には許容応力度計算をして耐震等級3レベルの家を建てるということになりますが仕様規定(国の仕様に基づいた計算)ではなく許容応力度計算(個別の建物ごとの計算)をしてそれに基づいた設計となると鉄筋の使用量や資材の変更もありますからコスト的にも上がることになります。紙太材木店でも許容応力度計算はコスト的な面からオプション対応でしたが軟弱地盤と想定されるところなど場合によっては必須項目にする必要があるかもしれません。今回のNスぺは地震国である日本の多くの住宅事業者に今一度耐震性に対して再考を促す機会となったと考えます。茅葺農家の改装工事
2017年04月10日
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こんばんは紙太材木店の田原です。所用で更新がこんな時間になってしまいましたm(__)mMOKスクールで同窓だった夏見さんがブログ「うちの日当たりいいかもしんない!」でどこまで断熱しましょうか!という記事を書いています。実際ご自分の住まいにどこまでの断熱性能を求めるかは個人の判断にゆだねられているのが現状です。住宅初心者の方は国の省エネ基準から入りますがネット時代の昨今は断熱についてはいくらでも検索できるわけで国の基準に従っていてはどうやら想像するほど暖かい家ではないことがしばらくすると分かってきます。そこで更なるネットサーフィンが始まるわけですがどこの断熱方法も今一つ確信が持てないというのが実情ではないでしょうか。自称、温かい家は巨万(ごまん)とあるのが日本の住宅業界言ったもの勝ち的なところがありますからますますわからなくなってしまいます。なぜ巨万(ごまん)とあるのかというと燃費を同時に聞いてないからです。お寺の本堂のようなスカスカ ツーツー(柱しかない)の建物でもストーブをガンガン焚けばそれなりに暖かくなります。もちろん燃費、つまり暖房代はうなぎのぼりですけど。でもストーブをガンガン焚けば暖かくなるんですから暖かい家とも言えます。質問を変えなければいけません。この家は暖かい家なんですか?ではなく聞かなければいけないのは暖かい家にするのに灯油代は月にいくらかかりますか?家中暖房して。暖かい家にするのに電気代は月にいくら必要ですか?家中暖房して。最低でも部屋の温度は20度で生活したいんです、どの部屋でも。上記の夏見さんは滋賀県にお住みで美濃地方と同じ5地域(同じような寒さ)どこまで断熱するか?最低でもHeat20のG2レベルでしょ答えが明快ですね。G2レベルの断熱というと美濃地方でも滋賀と同じく屋根の断熱材が16Kのグラスウールで24cm壁の断熱材が同14cmサッシはトリプル最低でもこの断熱レベル壁が14cmということは3.5寸(10.5cm)柱や4寸(12cm)柱の壁厚に断熱材を入れてもまだ足りないんですね。外断熱とか内断熱という議論が過去にありましたが既にそんな時代は遥か昔の話になってしまいました。住宅の性能に関して時代は大きく舵を切っています。それは決してパネルを設置することではありません、先ずきちんとした断熱性能を備えることから始まります。最低でもHeat20 G2レベルというのは温熱に携わる実務者の共通した認識とみていいでしょう。神戸町の家の棟札
2017年04月07日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。昨日は快晴で暖かく外にいる時間が長かったので花粉対策用メガネをしてましたが今朝は目が異常に痒い状態です。本日も午前中は本庄中ノ町の現場地盤補強の打合せで屋外にいる時間が長くなりそうですからマスクとメガネが手放せません。さて、前回最後にご紹介した西方設計住宅の温熱環境を家づくりのポイントにしている工務店で知らない人はいないと言っていいでしょう。その西方設計では既に独自にG3、G4仕様を打ち出しています。G2仕様というのはこのブログでも何度も触れているHeat20(2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会)が提唱している一般住宅の断熱水準のことで、今年度中にもG3仕様が発表されると噂されてます。西方設計ではそれまで待っていられないということで独自にG3、G4を提案しています。西方設計HPよりこの表を見てあれ?と思った方は一般の方ではほとんどいないでしょうし実務者の方でもそんなに多くないと思います。実は、西方設計のG2水準がHeat20で推奨されてるG2水準と異なってます。上の表の下の注意書きのところにも「窓が大きいのでU値やQ値が悪くなるが日射取得が大きいので消費一時エネルギーは良くなる」とあります。簡単に説明すると南側の窓が大きくとれる住宅では日射(日差し、お日様)を利用する設計で暖房に使うエネルギーを減らすことができます、ですからHeat20が推奨するG2水準より多少Q値やUa値が悪くてもトータルでは暖房費は下がりますよ。ということです。もちろん前提は日本海側のように冬場の日射が期待できないところはNG太平洋側で建物の南側に日射が豊富に期待できるところが対象になります。また、日中はガラス面が大きいので日射の恩恵を多く受けることができますが日が沈んだ夜間は大きなガラス面からより多くの熱が逃げていきますからその対策が必要です。Heat20では全国が対象ですから諸条件の異なる地域に細かく対応した一律の水準を提示するには無理があります。そこのところを西方設計では修正して提示していると見ていいでしょう。住宅の温熱環境をより良いものにする手法は設計者の工夫によるところもかなりの部分を占めています。Q値やUa値を上げることはコストに直結してますからHeat20が推奨しているからと言って闇雲にその数字にこだわる必要はありませんがそれを変える場合、合理的な裏付けの説明が必要なのは言うまでもありません。川辺の家B 玄関収納20年在庫していてこれからも使う機会がないだろうということで屋久杉の板
2017年04月05日
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おはようございます、紙太材木店の田原です。今朝は1.5度の美濃地方です。さて、3月31日に国のZEHの広報が読売新聞に出ました。美濃地方では読売はあまり一般的ではありませんからまだご覧になってない方もいると思います。資源エネルギー庁の広報でこの欄の上段では関係する諸機関のインタビューも添えられています。エコワークス 小山さんのFBより今までは実務者つまり、工務店や設計事務所、HM、建売不動産業者と言った住宅事業者向けのZEH広報でしたが今回を皮切りに一般国民向けのZEH広報が始まります。今後、住宅の新築予定者だけでなく一般の方も折に触れ目にすることになります。それに合わせ様々な工務店やHM、設計事務所が同じような広報活動をすることになります。こちらは新住協、中部東海支部の支部長の金子さんの広告中日新聞で3月31日に出てましたからご記憶の方もいると思います。さて、ZEH(ゼッチといいます)このブログでも何度も取り上げてますが簡単に言うと太陽光パネルを屋根に載せて家で使うエネルギーを見かけ上ゼロにしようとするもの今なら、太陽光パネル載せるんなら補助金出しますよ、太陽光パネルで発電した電気を高額で買取りますよ、今だけだけど。ということで人の目の前に補助金と高額買取というニンジンをぶらさげて何とかそちらに誘導したいという国の思惑があります。なぜそうしたいのかというとパリ議定書に基づいて二酸化炭素の排出量を減らしたいからで家庭で使うエネルギーの多くは電気その電気は石炭やガスを燃やす=(二酸化炭素がでる)ことにより得られているので家庭で使うエネルギーを減らす=二酸化炭素も減るという論理です。まあそれはそれで大切なことなので尊重しなければなりません。さてこのZEHで留意しなければならないことがあります。それは「断熱」というその家に暮らす人を、その家が存在する限り永続的に夏の暑さや、冬の寒さから防いでくれる基本的な機能「高効率な設備機器」という機器の効率化によって消費エネルギーを減らす機能「自然エネルギーの利用」という太陽光パネルに代表される機器の設置この三つ組み合わせてZEHにするのですが問題はこの順序欧米や日本でもエコハウスの専門家の間では常識ですが順番は1.断熱2.高効率な設備機器3.自然エネルギーの利用(太陽光パネルの設置)この順番がとても大切で三つをバランス良く均等にというのはありませんが日本ではこの三つが混在してます。おそらく住宅の存在期間の認識の違いがそうさせるのだと思いますが欧米では住宅は社会資産で一度建てれば60年や70年、100年は使われるというのが社会全般の共通した認識ですが日本では住宅は個人の持ち物だから煮て食おうと焼いて食おうとどんな家に住もうが私の勝手自分が生きている間にそこそこ住めればOKという認識考える時間軸の長さがちがってます。今までの日本の住宅は確かに安かろう悪かろう雨さえ漏れなければ住めるという感覚で作られてきたかもしれませんそんな家に住んできて世代が替わるたびに新築を建ててきましたが今の住宅は耐震性やデザインも考慮されてますから100年ぐらいは十分もちます。限られた予算を「断熱」「高効率な設備機器」「パネル」で分けてしまうと第一に必要な、つまりその家が存在している限り永続的にただで働いてくれる「断熱」に配分される予算が削られることを意味します。「高効率な設備機器」で10年から15年程度「パネル」で30年が交換の目安30年後に今の日本の断熱性の基準が通用することはないとみていいでしょう。今の住宅は100年は持ちますから個人の資産であると同時に社会の資産でもあります。パネルから得られる利益は短い期間であなたしか得られませんが断熱はその家が続く限り何代にもわたって恩恵を与えてくれます。人口が減って家が余る時代にこれからどんな家を建てるのか打ち捨てられた家が目につく昨今住宅人としても考える必要があります。断熱について参考になるのはHeat20西方さんは既にG3 G4も検討中のようです。製作中のガラリ雨戸設置されたガラリ雨戸 粟野の家 Q値0.85 Ua値0.32 C値0.28
2017年04月03日
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