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S公園のブランコに乗りたければ、ふねに乗って、S海岸から上陸する。大きな船に乗る 夜のふね 客室が並んでいる ぼくは、詩を書いたり携帯写真を加工したりしていると気分がいい。 人に見せるつもりで作っている。「人に見せる可能性がまったくないけれども、やむにやまれず作る」ということを、思春期のほか、したことがないような気もする…たぶん… いまとなっては、人に見せないなら作らないのかもしれない…そうかなあ… けれども、「人に見せないから作らない」という状態がつづけば、人に見せる可能性がまったくなくてもついつい作りたくなるのかもしれない。大きな船に乗る 夜のふね 客室の扉がひらく
2010年02月28日
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[TV穴]を抜けて、ぶらんこに乗りたい。「テレビ穴を抜けて、向こう側にあるS公園のぶらんこに乗るにはどうしたらいいでしょう?」「走りぬけ?」「テレビ穴を走り抜けよう!」「ちがいます」「どうして?」「ひろしはしまうま(これ、シマウマですよね?)ではない(ですよね?)」「ひろしって誰?」「テレビ穴はしまうまが走り抜けれるほど大きくはありません」「じゃあどうする?」「ようするにS公園に辿り着けばいいわけですから、テレビ穴にこだわることはありません」「それでは海に出て、海の側から、海岸沿いのS公園に上陸しよう」「S海岸上陸作戦!」
2010年02月24日
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[穴]を抜けたい。 映らないテレビを眺めながら、家の中の不用品について考えたのだけれど、考えてみれば、生きていて、この体があって、まわりに種々の物がある。この体が移動すると、まわりの物との距離とか位置関係が変わる。 自分の家と呼んでいる物は、この体のまわりにある床や壁や扉などである。家の中の物と呼んでいる物も、この体のまわりにある物である。 どこにいるのかにかかわらず、ある瞬間の、この体と種々の物との位置関係である。「だから?」「この体と不用品(と私がみなしている物)との配置を変えることは、さほど重要ではないのではあるまいか」「ふうん」「まあ、どうでもいいけどね」「TV穴を抜けて移動するには?」「ちがう」「どうして?」「向こう側と反対側とはちがう」
2010年02月23日
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映らないテレビの穴を猫のようなものが見ている(じつのところ見ていないように見えるのは、見ていないせいだろう) 猫は[TV穴]を抜けようとしているらしい。 猫は[TV穴]を抜けて、ぶらんこに乗りたい。「テレビ穴を抜ける方法は?」「今から考えるところ」(テレビ電波を受信しないテレビでビデオテープを見ると、テレビ電波によるノイズが無いせいか、これまでより画像がきれい)
2010年02月21日
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「S公園のことも知ったかぶり?」「ん?」「だって、S公園へ行くつもりですべり台に乗ったんでしょう?」「そうだったかも。いろいろ脱線するからよくわからないんだ」「そもそも現在地はどうなってるの?」「何が見える?」「映りませんよ」「解約したからね」 新聞とテレビを解約して、運転免許の更新手続きに行かないと決めたら、なんだか偉くなった気分です。ふむふむ。 ついでに酒もやめようかな。 テレビ番組は映りませんが、ビデオテープの再生はできます。
2010年02月18日
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『「誰」というのは、鳥占いで「それはだれか」と、自分を呪詛している者の名前を問う、疑問代名詞です。』(白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい:小山鉄郎(著):白川静(監修):新潮文庫) それは誰か? ううむ。ほんとうかしら? うむむ。なるほど、そうかもね。「いったい何がなるほど、なんだい?」「あ、いや、なんとなく」「まあね、怪獣は呪詛の比喩かも」「悪い怪獣をやっつけてくれても?」「そこが深読みできるところなんだろう」「知ったかぶりしてるの?」
2010年02月17日
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「隹」は「鳥」のことです。なので、「隹」と「誰」との関係は、「鳥」と「誰」との関係になります。 古代中国では、鳥を使った占いも行われていました。 鳥占いです。 いったい何を占うのでしょう? 鳥占いと「誰」との関係は?『「誰」というのは、自分に呪詛などが加えられているときに害を加えている者の名前を問う、鳥占いで使う言葉のようです。 つまり、「それはだれか」と、自分を呪詛している加害者の名前を問う占いです。』(白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい:小山鉄郎(著):白川静(監修):新潮文庫)(写真↑は「誰」の古代文字です) それは誰か?
2010年02月15日
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「泳げないから鳥に変身したの?」「泳げなくてもふねには乗れる」「何かがねじれてるみたい」「おまえは誰?」そもそも「誰」とは何か?そもそも「隹」とは何か?『古代中国では鳥は神意の媒介者で、鳥の形をした霊でした。「隹」は「鳥」のことですが、鳥を使った占いも行われていました。』(白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい:小山鉄郎(著):白川静(監修):新潮文庫)(写真↑は「隹」の古代文字です)
2010年02月15日
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ナール、わかってみれば簡単パスワードを書くすべり台から解放され フッ と宙に浮く鳥に変身したの?ふねには乗らないよだって 泳げないんだろ?
2010年02月14日
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首つりの方程式の解説文からパスワードをさがす。 これはたぶん文字数が多すぎる。 ひろしは猫ではない、と思う… 待てよ、アッ、そうか!(ここで意外な、というか妙なパスワードがひらめく…まあね、わかってみれば、こんなところなんだろうね、という感じでもある)
2010年02月13日
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まさか「首吊り人よ」と習字するため、筆ペンを買いに行くことになるとは思いもしなかったな。 まあな、この世で何をするにせよ、珍しいことにはちがいない。『知らねばならぬ、この世のあらゆるものや事象はみな珍らかな宝である、それらはことごとくお前に任ねられているところから、お前自身がそれを仮にも実にも用いるのだ。』(現代文/正法眼蔵5:道元:石井恭二(訳):河出書房新社)「首吊り人よ」の理解をさらに深めるため、僕は習字の練習の合間に「吾輩は猫である」における「首釣りの力学的方程式」について勉強する。(写真↑は『吾輩は猫である:夏目漱石(著):新潮文庫』より引用)
2010年02月12日
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「首吊り人よ」についての理解を深めるため、僕は習字の練習をはじめる。 練習を繰り返せば上達するだろうか?(まさか筆ペンを買いに行くはめになるとは思いもよらなかったな… まさか自分がいわゆる大人になったとき、こんなことをしているとは思いもよらなかった…)
2010年02月11日
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七つの穴を埋めるには たとえば「エ」「レ」「へ」「¨」「ー」「タ」「ー」「電」「車」「か」「¨」「き」「ま」「す」「ハ」「°」「ラ」「シ」「ュ」「ー」「ト」「ひ」「ろ」「し」「の」「本」「名」「は」 ヒントは? 首吊り人?
2010年02月11日
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すべり落ちながら読む。 僕の方からひろしを調査に誘ったのだ。 ひろしとの約束を守らなくては… ん? ひろしとの約束だって?… そもそもこのハガキの宛先は? 郵便番号は? パスワード? ばかばかしい。 パスワードなんてそもそもないんだから、そんなの、見つかるわけない。 え? 滑り終るためのパスワード? パスワードがわからないと滑り終らない?
2010年02月10日
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山の頂上からすべり台ですべるすべる速度は危険なくらいあれ ?いま すれちがったのはひろしじゃない?すれちがいざま 郵便が配達されるひろしから 手紙?
2010年02月08日
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「S島にはS公園があったはずなのですけど」 「たしか海辺に」「行きましょう」「どうやって?」電車が来ます「電車が来ます、って書いてますよ」「書かれたものは書かれただけのもの」『見られたことは見られただけのものであると知り、聞かれたことは聞かれただけのものであると知り、考えられたことはまた同様に考えられただけのものであると知り、また識別されたことは識別されただけのものであると知ったならば、苦しみが終滅すると説かれる。』(ブッダの真理の言葉・感興の言葉:中村元(訳):岩波文庫)「だから?」「電車は来ないと思います」「だから?」「すべり台で公園まで行けます」
2010年02月07日
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S調査室の天井にひらいた大きな穴 電 車 き が ま す電車のライトで穴の色が変わりめまいがして電車の音がして電車が来ます
2010年02月06日
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「S島にはS公園があったはずなのですけど」 「知ってるよ」 「記憶にないのかと思ってました」 「いま思い出したんだ」 「思い出はなつかしい」「いつのことなんです?」 あのころ僕が生きていたころあのころ僕は生きていたころのことをこんなにもくっきり手に取るように思い出せてしまうだっていまここで物事が起こっているようにあのころ 物事は起こっていたのだからあのころ どうして気づかなかったんだろうこんなふうにしてあのころ 見たり聞いたりしていたブランコっておもしろいな(きれいなきれいな夢を見ているよう)歯みがきっておもしろいなそれに 生きてたころにはこうして書くことだってやってたああなんと おはなしを書いてたなんて「思い出はなつかしい」「どこにあるのです?」「たしか海辺に」「行きましょう」「どうやって?」「エレベーターで下界に降りて、海辺へ向かう」
2010年02月06日
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「ひろしと何を話したの?」「死ぬこと」『人はだれも、たったいま生まれたばかりであるかのように、この生から去ってゆく。』(エピクロス/教説と手紙:エピクロス(著):岩波文庫) 人はみな、たったいま生まれたばかりであるかのように死んでゆく。 物質の記憶は残るのかもしれないけれど、人の思考による記憶は、人類が消えるとき、伝えられず、残らない。「あなたなりには、何が起こったと思う?」「私の記憶によりますとですね…」 それから…「上の記憶と下の記憶と、S島の形がちがってますね」「S島を外から眺めた記憶と、S島を内側から眺めた記憶とは別ものだからね」
2010年02月04日
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真面目くさってみたところで厳粛なんてことは下界の生活にだけあるもんじゃあるまいか真面目に茶番を生きる茶番を真面目に生きる不真面目な茶番を真面目に生きる茶番な真面目を不真面目に生きる 人間に捕まらないよう、変身しました。「ひろしが変身してるの?」「ひろみかもしれない」「ほんとうは何が起こったの?」「起こったことの記憶が聞きたいのかな?」「起こったとおりのことは何?」「記憶は自己責任だよ」「と言うと?」 起こったとおりの記憶なんてどこにもない。
2010年02月03日
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「ひろしと何を話したの?」「生きること」 たまたまある時空にたまたまひろしとして出現し、たまたまある時ある点にいて、たまたまの状況をやりくりして消える。『応答(解決ではありません)は、そのつど発明されなければなりません。それぞれの瞬間にその特異な状況のもとで発明されなければならないのです。』(デリダ)真面目くさってみたところで厳粛なんてことは下界の生活にだけあるもんじゃあるまいか『みんなとても自由だということさ。・・・ごらんのように、みんな若いだろう。時間なんか問題にしないし、それにへたをするとみんな死ぬかもしれないしね。真面目くさってみたところではじまらないというわけさ。ぼくはときどき考えるんだ、病気や死なんてものは、本当は厳粛なことじゃなくて、むしろぶらぶら歩きで暇潰しをするなんてことと同じものじゃないだろうか。厳粛なんてことは、厳密にいえば、下界の生活にだけあるもんじゃあるまいかってね。君だってもう少しここで暮らしてみたら、それがだんだんとわかってくると思うんだ』(魔の山:トーマス・マン(著):高橋義孝(訳):新潮文庫)「ひろしと何を話したの?」「人間について」「何かわかった?」「捕まらないようにしなくちゃ」「どうやって?」「生身をさらさない」「どうやって?」「変身する」
2010年02月03日
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押されたボタンひろしにまつわる対話「あなたはひろしではない」「もちろん」「ひろしと話したことある?」「もちろん」
2010年02月01日
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